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31

僕には、どちらが現実なのかわかりません。
主要国の軍隊は、現実の戦線に送られれば軍法は無視され、最初の日にそこらの、非戦闘員の女子供を輪姦し殺害することが必須の通過儀礼なのか。
それともそのようなことは決してない、あるにしてもきわめて少数の腐敗しきった部隊のみなのか。
ソンミ村は、米軍の実戦部隊の九割を支配する戦争文化、「運悪く問題になっただけの当たり前」だったとしても驚きませんし、ほんの数十人だけで単なる反戦宣伝かもしれないのです。

人間の本性は、虐殺を容認する、いやむしろ虐殺のためにあると言っていいのです。
「わたしは子供を殺した」と講演する元兵士はいるでしょう。ですが、それが彼の部隊だけでの、ごく小さな腐敗で憲兵にばれたら命じた軍曹も重罰を受けていたであろうことか、それとも軍の大半で当たり前だったのか、それは僕には永遠にわからないことです。
どちらが現実の世界なのでしょう。
南京大虐殺が嘘、東京裁判が茶番であっても、中国戦線では非戦闘員の処刑が訓練として、少なくともかなりの人数が強要されていたことは事実のようです。
目の前で家族を殺された被害者にとっては、その「犯人」が「ばれたら重罰の軍規違反」でも「軍規違反だけど当たり前」でも「正式命令による作戦」でも違いはありません。

他にも、どちらが現実かわからないことは多くあります。
先進国の平均的な軍隊での、同性愛強姦率は。わずかな犯罪者だけであっても、大半であっても驚きません。
従軍慰安婦問題。当時の法律で合法的な経路で集められた売春婦か、それとも軍隊自体が女性を狩り集めたのか。
児童性的虐待は八割なのか年間数十人なのか。
日本はレイプ大国なのか、世界的にレイプが少ない国なのか。
日本の囚人の何割が冤罪なのか。

事実と思われる前提
人類という動物の本来の生活で、残虐な虐殺や幼児殺しは不可欠の要素であり、誰もがそれをある程度は好むように進化心理学的に構築されている。
ただし、虐殺をとても好む者からあまり好まない者まで、生来統計的なばらつきがある。
同様に、規範遵守・服従もばらつきがある。
絶対服従も、人類にとって普遍的だが、権威主義と性的サディズムは親和性が強いため、法に対する態度は混乱が見られる。

基本的には「群れの成員は殺すな」「それ以外はすべて敵、皆殺し」が人類にとって最も自然です。(やっかいなのは「人は人を殺せない」主張が強いこと)
ただし、人類の精神は……どの動物もある程度……混乱しているので、養子現象のように群れの成員と敵の区別が不明確になることがあり、野生動物には見られない交易も存在します。
特に文明化が進むと、「殺せ」が弱くなり、「殺すな」が強まります。
そして近代軍では、「誰であろうと殺すな」を解除するため、「殺せ」と洗脳することが必要のようです。

近代軍は、歴史的経過によって、「戦闘員以外、民間人などを殺すな」という軍法がなければならないとされてしまっています。
非戦闘員を皆殺しにしていい、とするのは第二次大戦の空襲を最後に不可能となったようです。
人類にとっては本来、「群れの成員以外皆殺し」が自然です。
特にゲリラ戦では「戦闘員以外、民間人などを殺すな」だと犠牲が増え、合理的とは言えません。

それに対して、方針は二つ考えられます。
あくまで「非戦闘員を殺すな」を徹底するのと、「非戦闘員を殺すな」は建前であり現場では無視していいと教育すること。

特に苛烈なゲリラ戦で虐殺が合理的と思える状況。そこで、強い権限を持つ下士官に、虐殺を好み法を無視する傾向が強い(要するに元から反社会性人格障害、つか邪悪)者がいる……その場合、その支配下で虐殺が横行することはあり得まず。
そしてそれが処罰されないケースが多ければ、明文化されない集団規範となることは充分あり得ます。
士官学校卒の上級士官には「これが現実だ」と圧力を加えることもできますし、その上級士官の規範意識も多様なので、虐殺の横行を黙認することもあり得ます。
さらに下士官同士の横のつながりの中で軍法より現実と虐殺欲が優り、邪悪な者が権力を握っていき、その文化が定着すれば、かなり広い範囲で解除不能となります。
社会構造により、法道徳は変化するものです。
結果的に、虐殺が横行する状態を公然化することは近代軍でも可能と思われますが、近代軍の軍法自体を、虐殺前提に書き換えそれを国際的に発表することは不可能です。少なくとも先進国では。

確定できないのは、「軍法違反であるはずの虐殺が横行し、裏の法に支配されている」状態になっている部隊の比率です。
ゼロではあり得ません。ただし、ほとんどかどうかはわかりません。
証言があっても、それが彼の所属した部隊のみの、狭い文化だった可能性が残ります。
反戦論者・軍ともに、その主張は互いに信頼されないですし、包括的な確定調査も不可能です。

本質的に何がよくて何が悪いかは文化であり、その判断は人間の本性に合うように傾いていくものです。
また邪悪な人間は権力を好むため、社会はより邪悪を強める傾向があります。
そう考えれば、この世界で、建前だけでもこれほど人道が強く、主要先進国の軍法に「敵国民は皆殺しにせよ」と明記されていないことのほうが不思議でなりません。

逆に、子供の残虐さを矯正せず「伸ばす」文化なら、際限のない残忍さが文化として定着し、それは強大な武力になると思います。
歴史的な蛮族は、その実態はわかりませんが、それが徹底しているようですし。

30

犬は最古の家畜だとか。
人類の進化段階では、食料・皮革・道具としての骨や腱としても重要だったでしょう。

そう、人類より食べられる範囲が広い犬、虫→犬→人と食物化することはどれだけあったでしょう。

さらに木や草の葉などをカタツムリのたぐいに食わせ、カタツムリを犬に食べさせ、人は犬を食べるというのも合理的なはずです。

それをしないのは、人類がとことん草原で暮らすからでしょう。
森は人類にとって危険な捕食獣がたくさんいますし。

29

ネットには、いくつ言葉を交わせる場があるのでしょう。
僕が、哲学な言葉を交わせる場はどこもないですが、それは僕の見る範囲が狭いからでしょうか。

では、どうすれば、新しく探すことができるのでしょう。

そう、僕が履歴・お気に入り、いつも行くサイトに関する記憶すら失ったとしたら?
すぐ元通りになるでしょうか、僕の好みがある以上。

28

なぜレジは自動販売機式ではないのでしょう。

普通にバーコードで店員が読んでからでも、店員が金額確認する必要は、今の技術ならありません。
自動販売機と同じ、硬貨と紙幣を入れる口があり、お釣りを出す口もある機械が合計価格を表示したら、それにその金額を入れればいいのです。
それでお釣りと同時にレシートが出るだけです。
店員はお金に触る必要は一切ありません。つり銭補充と売り上げ回収は別の人がやればいいのですから。
店員が覚えもないのに疑われることもありませんし、もちろん盗む余地がないので店もお得です。

紙幣認識ができるのが遅かったから?
一万円札が自動販売機で使えるようになって、もう十年は経っていますよね?

釣り銭が莫大に必要だから?

それとも、店員の仕事を奪うから?
だとしたら、自動販売機式レジを使う店が競争で勝っているはずです。

今の技術のありようは自由競争の結果だから最善だ、というのは嘘ですね。まあそんなことは、今使っているQWERTYキーボードが証拠ですが。
最も厳しい自由競争の結果である生物も、多くの進化の設計ミスを抱えていますし。

27

戦車砲は、ライフル砲から最新型は滑腔……散弾銃や火縄銃同様、なめらかな鉄パイプです。
それで、砲身内ではサボ=プラスチックなどの筒でカバーされた、タングステンや劣化ウランなど高密度で硬い合金でできた、矢羽根も含めて成形した「矢」を超高速でぶっとばします。サボは砲身からでたらすぐに外れ、矢だけが超高速で飛びます。
APFSDS、装弾筒付翼安定徹甲弾が名称です。
銃弾を回転させるライフルは、ある程度以上飛ぶと、コリオリ力が働いて精度が落ちるのです。また装弾筒付翼安定徹甲弾も、RPG-7やL72LAWと同様な成型炸薬弾頭も、回転すると威力が落ちます。
また細長い矢の形だと、ある速度以上で充分長ければ、どんな素材でできた装甲でも、装甲が傾いていても貫くことができます。

歩兵用ライフルでも同じような「矢」……フレシェット弾は研究されています。米軍が真剣に次期制式として研究したこともありましたが、今はキャンセルされています。メリットもデメリットもあります。
メリットは反動が小さく、一発の弾が軽いので多数持つことができ、小さいので弾倉にたくさん入ります。銃口炎や銃声も小さいです。また銃弾の軌道が直線に近く、狙いやすいです。貫通力も高いので、ボディーアーマーやヘルメットを着ている敵でも倒せます。
デメリットはサボが近くの味方を傷つけること、木の葉や雨粒に当たると軌道が変わりやすいこと、殺傷力はあっても瞬時に行動を停止させる威力は弱いこと。

ここで銃の歴史を思いだします。
ライフルを刻むのに必要な技術と手間を考えれば、火縄銃の鉄パイプから直接サボ=フレシェット弾に進化させることは、なぜできなかったのでしょうか?
また散弾銃も滑腔銃ですので、それに装弾筒付翼安定徹甲弾と同じ原理の、より初速が速く射程が長い銃にすることはできたでしょう。薬室を延長し、銃身も厚くする必要があるので、実用口径は少し小さくなり散弾の効果は落ちるでしょうが。

ちなみに、最新の戦車砲弾は薬莢も燃えつきる素材でできています。巨大な薬莢が狭い車内を転がり回っていたらたまったものではありませんし、捨てるのも無理というものですから。
歩兵用小銃のケースレスは、H&K−G11で一応実用化はされましたが、結局捨てられた技術です。
こちらも、薬莢よりこっちを研究開発する人がいてもよかったのに。
また、今あらためてケースレス弾を研究すれば、当時よりずっといいものができそうですが。

同じように、「この中間段階は抜いてもいいだろ」は結構あります。
途上国では、電線電話網を整備するより携帯電話を普及させた方が早いのです。

でも抜けない中間段階もあります。高精度の定盤・旋盤・ベアリングを作る技術、そのための高い製鉄技術、そのための高温に耐え余計な成分を鉄に吐き出さない耐熱レンガ……それらなしに近代工業は不可能なのです。

絶対に必要なステップもありますし、当たり前のようでいて実は無駄なこともあります。
それは何が判定できるのでしょう?

26

日本を別の方向に変えるには二つの、法改正も条令改正も不要な、「組織の内部文化の変化」だけで可能です。

生活保護制度の、新規申請を認めず更新も極力認めない。
警察が、まずホームレス、次いで生活保護受給者、さらに貧困層、そして「悪人」と誰もが指差す人、身体・精神障害者に対する暴力犯罪は摘発しないことにする。
デモに対する弾圧の徹底も必要ですが、それは変更の必要はありません。今の時点でそうなのですし、魔女狩りが強まればデモなどしようと考える人はすぐ皆殺しにされます。

この二つだけで、貧困層は魔女狩りで殺戮され、その恐怖から人びとはより道徳要求を高め国家主義を強め、より安い給料でも勤勉に働き過労死・自殺していく……そのポジティブ・フィードバックを開始することができます。
それを止める方法は、人間社会にはインプットされていません。
それをとことん進めて、極端に相互監視が厳しく、また貧困層が大量に殺されて人口が大幅に減少すれば、貧困・財政問題は解決するでしょう。

実質的な刑期を短縮し、刑務所から多数の犯罪者を釈放する、というのも役立つでしょう。刑務所で保護されている多数の最弱者を魔女狩りに放りこみ、ものすごく邪悪な人間を狩る側に加えることができます。虐殺は、特に邪悪な人間が強い支配権を持つ状態を作れば際限なく拡大します。
また刑務所内での暴力をより強めることで、暴力傾向を高め権威主義を強めることも有効でしょうか。

リスクが一つあるとすれば、魔女狩りでは当然在日韓国・朝鮮人が虐殺され、それで韓国が戦争を辞さない抗議……あ、それも日本の国家主義・軍国化を強めてくれるので、社会の安定度は高まり勤勉圧力が強まります。

それも、日本のこれからの貧困増大を解決する、とても有効な方法なのですよ。
環境を守るため天然痘をばらまいて人類の多くを殺すのと同じように。
何よりいいのが、法改正の必要がないことであり、また大衆にとても支持される政策だということです。
無論メディアの左派・護憲派は反対しますが、その反対は大衆の支持を増させるだけです……橋下氏のように。
法を改正する力は、今および今後の政界には、多分ないでしょう。
そして大衆は生活保護受給者やホームレスを激しく憎んでいますし、魔女裁判を好むのは人間の本性です。

費用もかかりません。
ナチスにしてもソ連にしても、強制収容所を作るのにいくらかかったやら!日本の財政にそんな余裕がないのはわかりきったことです。

そうそう、「闇の北九州方式」として、方策その一はすでに実行され始めていますね。
どうやら大阪も。

25

キリスト教にケンカを売ったら…
そういえば、なぜ中国は滅んでいないんでしょう。北朝鮮も。ミャンマーも。
その三国は、かなりキリスト教にケンカを売っている…のでしょうか。
単に僕が知らないだけです、中国がどの程度キリスト教を弾圧しているか。

そうそう、中国はイスラム教はどの程度弾圧しているのでしょう。
それによる、イスラム教のテロは起きていないのでしょうか。
アルカイダは、また同じ超原理主義者のサウジアラビアは、イランは、中国をどのような存在とみなしているのでしょう。

考えてみればサウジアラビアが日本に原油を売っていることが不思議です。
また中国にも、アメリカ以上の原油を売っているそうです。
まあ、それをいうならアメリカに売っていること自体が不思議なんですが。

そして、日本にもいるイスラム教徒は、卒業式で君が代を歌えるのでしょうか。
イスラム教を敵に回したら、それはそれで危険です。いろいろと。

24

「公務員に君が代を歌わせる」ことが絶対に正しい、という声がネットにあふれています。
ですが、それが何を意味しているかわかっていますか?

キリスト教徒を、キリストを信じているという理由で公立学校から、それどころか公務員から追放するに等しいのでは。

日本のキリスト教、またカソリックの日本組織・バチカンの教皇庁が、信者が日の丸に敬礼し、君が代を歌うこと…さらにいえば靖国神社に礼拝し、地鎮祭などに参加することに、公式にどのような立場なのかは寡聞にして知りません。それどころか自衛隊に入ることについてさえも。
しかし、日本におけるキリスト教徒には、戦前戦中の戦争協力に対する反省と絶対平和主義をモットーとし、建国記念日や靖国神社、自衛隊に至るまで最も厳しく反対する、少なくとも勢力が含まれることは確かです。
明治学院高校は建国記念日を休日としません。

キリスト教徒である以上、異教の神である天皇を拝むことはできないし、それと同等である君が代を歌うことはできない。
そうキリスト教の名において言われた場合、強制し、また免職することは、実質的にキリスト教徒それ自体を、信仰によって公職から追うことと同じです。

君が代は最高裁判決でも信教の自由を侵さない、と判例を挙げる人はいるでしょう。
ですが、君が代を歌うことがキリスト教徒にとって許されるかどうかは、最高裁判所が決めるのではありません。
カソリックならば、最終的には教皇庁が決めることです。

それも、橋下氏を支持する人は支持するでしょう。
キリスト教は反日教であり、敵だ、と。
それがどれほど国益を損なうか、理解しているのでしょうか。
キリスト教を全面的に敵に回したら、日本は確実に滅ぼされます。原爆など比較にならないほど容赦なく、一人残らず。
また、全面屈服と全面勝利、その二つしかないわけではありえません。

他にも日本の天皇制を、日の丸君が代を敵視する宗教は日本に数多くあります。
そのすべての信者を公立学校から、また公務員から追うことは、日本の国際的な立場においても巨大なリスクになります。

もううやむやにできない状態になった以上、「宗教上の理由で一時退席」を認めるほかに、底なし宗教戦争を避ける術はありません。

23

君が代を歌うことを強制するのは、客観的に見れば何と言おうが「宗教弾圧」です。
それをマネジメントだ何だというのは、紀元前後のエルサレムでローマ総督府に皇帝の肖像を掲げ、皇帝の横顔が入った金貨を強要して「経済政策だ」というのと同じです。
偶像崇拝絶対禁止、「この世に何かを模した像が存在していること」すら容認できないユダヤ人にとっては、それは宗教的宣戦布告です。
「エホバを捨てて新しい神に従え。さもなくば皆殺しだ」それ以外のメッセージではあり得ません。そして実際にユダヤ人たちはその通りに戦い抜き、ほとんどが殺されました。

自覚していないなら愚かですし、自覚して戦い抜くなら……何千万人も拷問処刑する覚悟はできているのでしょうか。
宗教戦争は必ずそこまでエスカレートします。

教師の側も自覚し、せめて公言すべきです。
……この三つの、どれなのでしょう。
「日の丸君が代が許せない。別の国旗国歌なら喜んで、全員に強制するのも手伝う」
「どんな国旗国歌であろうと、日本国そのものを承認しない」
「日本国だけでなく、国家という制度自体を許さない。世界の誰もが、旗や歌にひざまずかなくていい世界のために戦い抜く」
どれでしょう?
それをはっきりせず、あらゆる抵抗をするのは僕には卑怯に思えます。

そして、この問いにも決して答えないでしょう……「皇国史観を教えるという違反を容認するか」。
絶対に容認しないでしょう、保守側の教科書を検定で落とせと主張したのですから。

多分、明晰に自覚していないのです。「君が代を歌ったら魂が穢れる」と、ただ圧倒的な感情として感じているだけでしょう。
自分たちが、「日の丸君が代に敬礼することが禁じられている」宗教であると認めて欲しいです。

そして、「なら公務員にならず、私立学校で教えればいい」にまともに反論できるでしょうか?
それに対する、唯一筋が通る応答は「自分は悪の帝国である日本国から、子供たちを解放するためのレジスタンスだ。だから私立学校で教えることも、義務を果たしていない」です。
ナチスドイツに洗脳されようとしている子供に、たとえ殺されても自由と信仰を教える人類的義務があったのと同じです。
ローマ帝国が義務教育を行っていた場合、ユダヤ人やキリスト教徒であったとしたら、「皇帝の肖像は悪魔の偶像、魂を滅ぼされたくなかったら絶対に敬礼してはならない。たとえ殺されても」と子に教え、みずから率先して殉教する宗教的義務があったでしょう。実際にローマ帝国軍でそれがあったように。

そう、明治維新で義務教育を始めたとき、かなりの反対一揆がありました。
それは、明治政府という一つの巨大な宗教に対する抵抗だったと思えます。意識的でないにせよ。
反対者たちにとっては、明治政府は「悪の帝国」に他なりません。今の日本政府もそうなのでしょう。

国家は宗教です、いくら政教分離を主張しても。
だからこそ国家は宗教に寛容を示し、宗教の側も他宗教を容認し敬意を表明しなければ、どちらかの皆殺しにしかなりません。

具体的には、単純に「宗教的またはそれに準じる事情で国歌斉唱ができない方は一時退場を」で済みます。
そして、抵抗する側も、それで満足すべきなのです……どちらも不寛容宗教なので、力しかないのですが。
権力側は全員が心から歌う状態以外許せませんし、反権力側は誰か一人でも歌っていたら世界が穢れるのですから。

22

人間の仕事に関する集中力は、残業の方が高まることは誰もが知っているはずです。
なのになぜ、九時五時…現実には九時九時にこだわるのでしょう。

週に五日、9〜17時。40時間。
週に二日は9〜21時、二日は9〜17時。24+16=40。
9〜24時が二日、一日9〜19時。30+10=40。
週に五日、12〜20時。九時五時と同じ。いくつかを九時五時にずらしてもよい。
どれが最も効率が良いのか、試してみればどうでしょう。
意外と、12〜20時のほうが、9〜17時より効率がいいかもしれません。

ついでに勉強も。

今の技術なら工場養鶏より効率のいい方法はあるのかもしれないのです。
工場養鶏は「合理的」なのではなく、単なる陋習にすぎないのかもしれないのです。

21

「選ばなければ仕事がない」…国民の多くがより低い仕事を喜んでするとしましょう。

多くの国民が、より長時間、より汚い仕事を、より低い賃金でするのが、本当に望ましい未来像なのでしょうか。
アジア各地に出て、そこで最底辺に混じって仕事をすれば、日本はよくなるのでしょうか。

日本人の多くが、分をわきまえて貧困層らしく、バラックでボロを着て暮らせば、日本はいい国になるのでしょうか。
ホームレスや生活保護受給者が、路傍で餓死すれば日本は財政再建に成功するのでしょうか。

教育が最大の問題でしょうか。
教育水準も低下させるべき、名ばかり大学はなくせと言う声も多いです。
ただ問題が、その名ばかり大学の学生たちは、どうすれば?工員はおろか、今度公務員すら新卒大幅削減なのに?
ワタミで過労死する以外にないでしょう。
コンピューターもIT土方ですし。
やはり、世界水準の低賃金に合う、「分をわきまえた」貧困層を育てるための教育にしなければならないのでしょう、ごくわずかなエリート以外は。
どのようにすればいいでしょうか?

20

僕が知らないことがあります。

ベトナム戦争は、アメリカ撤兵で終わっていません。
北ベトナムが南を制圧して、やっと終わっています。
いや、それですら戦火は終わってなどいないのですが。それこそカンボジアが落ち着く九十年代まで。

その、北ベトナムが南を制圧したとき、『ミス・サイゴン』など脱出しようとする人たちの大変さ、多数のボートピープルのことは知っていますが、逃げきれなかった人はどうなったのでしょう。
どのような虐殺があったのか、僕は知りません。

南ベトナム人を皆殺しにしたのか、それとも要人の裁判と処刑だけか、知識人層まで皆殺しになったか。
その後の再教育がどんなだったのか。

何も知らないのです。

19

「みんなやっている」を、「全員が絶対に、見られていなくても法律を守る」にする……という傾向が、今とても強く見られます。
特に橋下市長の、国歌斉唱に関する問題では、「ルールを守れ」の一辺倒で、自由を主張したら総叩きされます。
橋下氏を疑うこと自体が許されない、といってもいいでしょう。

でもそれだけではありません。
法令順守、コンプライアンス過剰の問題はかなり前から言われています。
著作権が多くの、芸術創造すら踏み潰しそうになっても、「ルールを守れ」は何が正しいのかを押しつぶします。
交通に関してもそうです。交通ルールを絶対に守るのが当たり前、守らないものは人間の資格がない…

そう、『スレイヤーズ!(神坂一)』のリナ・インバースが言う、「悪人に人権はない」。
それが、今の社会で共通前提になっているようなのです。

絶対的なルール遵守は必然的に狂った統制になりますが、特に苦境にある人はそれを好みます。
誰も反対できません。
そして人にとって、「クズどもが殴られ蹴られ殺されている」「悪い本が焼かれている」状態こそ快感であり、正義の実現です。

なんであれ、人は権力を好み、統制を好みます。権威主義を好みます。

そのことを嫌と言うほどわきまえていなけてばなりません。いや、わきまえていても防げない、それほどのことでしょう。

僕は、拷問が始まる前に死にたい、それだけです。防ぐことはできませんから。
いっそ、歯に青酸カリカプセル仕込んでいたいぐらいです。

18

僕は、「複数の目的」ごとにプランを提示しています。

世界には、環境など心配ない神と国と道徳と市場が正義、という「プランA」と、そうじゃないというプランBがあるようです。
でも他にも多数のプランがあるはずです。

プランAの目的は何でしょう。
要するに、今まで通りの生活。信仰。国の繁栄と勝利。市場経済……といってもちゃんと組み上げられた言葉ではない、「アカという邪悪」の敵であり続けるという感情の言葉、ただ正義であること。気分に近いです。

プランBの目的は?主張だけ見ると、プランAだと人類が滅びるし野生動物の多様性もなくなる、だからプランBにしろ、といっています。
でもそれは、人類を滅ぼし地球の生命の多様性を大幅に下げることが目的の人間には通じません。
また、彼らには「完全なリサイクルが可能」で多くの資源が無限という前提があるか、または百年ぐらいの短期間しか考えていません。

他にも多様な目的とプランがあり得るわけです。さらに科学技術に関する前提も。
目的。
「人類・地球型生命の永続」
「平和・文化・人権・自由の維持」
「貴族の贅沢と階層構造の維持」
「完全な道徳社会」
「(要するに意味不明現代哲学語)」
「私の、この四半期の前年比」
「宗教原理主義群れによる世界制覇、他群れの皆殺し」

ここで注意すべきなのは、いくつかの、部分集合に似た関係です。
アメリカ合衆国が永続するには、人類が永続していなければなりません。
人類は滅んだがアメリカは永遠、というのは……人類が別存在になるか、神の介入で霊の身体に甦るかしなければなりません。それを、聖書を本気で信じてるアメリカ人も多いでしょうが。
生命が滅べば人類も滅びます。
社会階層が激しくなりすぎ、膨大な餓死者が出ていれば自由は……あれ、今の地球では毎年膨大な餓死者が出ていますが、アメリカ人の多くは「今は自由だ」って思ってますよね。ある程度は、または特殊な構造があればいいようです。
あなたの贅沢な生活は、文明崩壊になれば維持できません。
多分。
とんでもない富裕層や戦国武将のような人なら、油田と農場のある島を傭兵を雇って占拠し自衛して贅沢に暮らせるかもしれません。

また永続という一つの目的のためにも、「地球を犠牲にしてでも播種船を造りまくる」「人間の大半を殺して持続できる数にする」「技術を桁外れに発展させ星間文明を築く」があり、人権の遵守は別の問題です。

僕は基本的に、地球型生命永続+文化・人権(全員生かす)・生物多様性尊重。科学技術の発展に賛成、です。
ただし、地球型生命の永続だけを最優先にしたプランや、貴族の贅沢だけを目的としたプランも、常に考えています。
科学技術の未来も結構重要な前提です。
神の介入の有無も、現実の人間社会では重要な前提といってしまっていいでしょう。そして人間を教育で無欲に改良できるかどうかも。

問題は、科学技術の未来がわかっているという人が多いこと、その「わかる」が思想や風潮の影響を受けていることの自覚が、どちらのサイドにもないことです。
軌道エレベータが駄目で、完全リサイクル太陽電池が可能だとなぜわかるのですか?逆に改良型高速増殖炉が可能で洋上風力発電が採算割れだと?

そして、最悪を想定することは常に必要でしょう。科学技術は、これからの進歩は一切ない。今あるものだけでやらなければならない、と。
だとしたら、できるのは宇宙各地にメッセージを電波送信し、カプセルを打ち上げることだけです。他にもあるかも知れません、僕が知らないだけで。
それはとことんやるべきです、目的から「生命の存続」「文化の維持」を排除するなら別ですが。
どうやら、皆さんそのようです。

17

ブリタニカこと、大英百科事典書籍版の発行が終わる、というニュースがありました。
人間の知にとって、それは何を意味しているでしょう。

ブリタニカは、人類の知の集大成であり、大きな象徴でもありました。
多くの上層、そして中流でも上を見る層はそれを本棚に飾りました。使うかどうかはともかく。
あらゆる記述の重大な権威でした。

確かに知識の量では、Wikipediaに及ばないかもしれませんが、その権威は圧倒的でした。

さて、電子版に、書籍版の替りができるでしょうか。
電気が届いていない場所に、電子部品が届かないところに、最高の知識が届かなくなるということです。
もちろん書籍版も巨大であり、簡単に運べるものではないでしょう。
確かにそれに比べれば、太陽電池のついた小さい機械のほうがずっと楽でしょう。

ですが、まずこれを考えてください…地上が焼き尽くされたとき、どこか地下深くに残っているとしても、コンピューターに保存されたそれは読めないでしょうが、書籍版は何百年も誰でも読めるでしょう。
何千年も後に発掘されても、発掘者の水準によっては読めるでしょう…最新の、最終となる書籍版の紙と印刷について僕は無知ですが。

DTP技術については?
その権威、多くの図版…DTPオペレーター、印刷会社…それどころか製紙業者に至るまで、ブリタニカは巨大な光栄であり、最高水準の技術を惜しげなくたたきこみ人類の記念碑を作り続ける、重大な仕事だったのでは?
文字通り「最高のもの」を作る、人類文明に対する義務。それ以上に気高い、重大な仕事もないでしょう。
もちろんその仕事の多くは、コンピューターのオペレーターにすでに代っていたのであり…活字でなくなった時点で魂は失われていた、と思う人もいることでしょう。

もう一つ重大なこと。
ブリタニカなどの大規模百科事典は、多くの図書館に一部は置かれています。
それにより、巨額を払えず家にスペースのない人でも、参照して学ぶことができます。
その機能はどうなるのでしょう?
図書館の多くにはパソコンがあるので、それで電子版にアクセスできる、だから大丈夫…?

何より、僕にとって最も懸念されるのは、地上が焼き尽くされる日、世界がタリバン(アメリカのタリバンでも)に席巻されすべての情報が焼かれる日なのです。
書籍版なら、文明崩壊の後も利用できるでしょう。
電子版は、文明が滅びたら利用できなくなるのです。

最悪を、文明崩壊を前提に、究極のアーカイブをできる限り多くの、暴徒や宗教警察の手が届かないところに…
それを考えれば、書籍版の終了は残念なニュースと言えるでしょう。
いかに、誰もその視点でものを見ていないか、ということに他なりません。

古代ローマの書物を思えば、文化破壊者たちの手を逃れる最もよい方法は、圧倒的な部数と過酷な環境に長期間耐えることです。
植物や一部の虫が多くの種や胞子を広く蒔き、泥や乾燥に長いこと耐えるように。
その点でも、世界各地で多数の人がブリタニカの書籍版を買って飾っていることは、どれか一つでも生き延びてくれる可能性を高めてくれることだったのです。
それがなくなってしまった…その意味を、どれだけの人が理解しているでしょうか。

でもこれまでも、それを見越してブリタニカ典書籍版を、誰の手も…少なくとも先端科学を捨てた暴徒や宗教警察の手は絶対に届かないところに埋めている人は世界に何人いるでしょう。
それ以外の偉大な書物も。
また、多くの作物の種も。

もちろん、ブリタニカの関係者は理解しているでしょう。
あちこち秘密の場所に、印刷した最新版を埋めているでしょう。
でも、それはたとえ減ったにしても、何万もの部数が世界のあらゆるところに売られているほど、残る可能性がある方法ではないのです。

どうか、誰か、種籾を埋め隠していてくれ…ひたすら祈ります。

16

人型機が戦車・戦闘機を駆逐するところを、丁寧に描くことは…
ガンダムでも一年戦争序盤は描かれませんでした。
スパロボOGやマクロスで、どのように人型機が主流となったかも。

OGではある程度戦闘機も現役です。

さらに、ロボットアニメの技術水準で、まったくのゼロベースで、「ザリガニ型有人・準人型機」と、その最適の母艦が活躍することはできないのでしょうか…。

技術は宇宙世紀(V水準)+ヤマト+スタートレックぐらいでいいでしょう。

そうそう、モビルスーツはばかげていますが、実は現在使われている「宇宙服」には重大な欠陥があります。
指の爪を傷める、というかはがれるそうです。
真空と、人間が生きられる気圧の差で固まった指での作業からだそうですが。
爪をはぐ、というのはそれ自体拷問の代名詞というほど大きな苦痛です。
それが常習化されるのは、間違っているといえます。

小型のMS…いや、「フルメタル・パニック」のアームスレイブのように、コクピット内での手の動きを何倍かにして機械のアームを動かしても、ほぼ作業はできるでしょう。
いや、それどころか人は慣れさえすれば、クレーンやパワーショベルで字を書くこともできます。

体積の問題?宇宙服より、体をめいっぱいちぢこめて詰め、アーム操作のための腕の動きができるようにするほうが、全体の大きさはずっと小さいです。
筋力という動力を使えないのは惜しいにしても、宇宙ではどの道大して役に立ちませんし、どの道電源は必須です。

15

コンテナをクレーンつきトラックに積んで更地に下ろし、電源を入れればそれだけで品数少な目のコンビニ・ファストフード店になる…
それこそ商品が減ればコンテナごと交換するぐらい。

人はいなくてもいいかもしれません。

am.pm.が完成させた冷凍弁当システムは、本質的に自動販売機化できますが、結局ロストテクノロジーとなったようです。
でも可能なのです、ピザ・フライドチキン・フライドポテトを冷凍保管し、注文に応じて電子レンジ加熱する自動販売機は。
他にも、想像を絶する種類の弁当が自動販売機にできるのです。

それに、バスの車体を利用したコンビニエンスストアも、ないことが不思議です。
定期的に決まった順路を回り、決まった停留所・時間に一定時間停車し、また出発する…
客はバスに乗って商品を選び、運転手兼用…別に店員が車掌のようにいてもいい…店員に払うだけ。

14

覚悟なしに日本は独立できるでしょうか。
覚悟なしに、普天間問題を進めることはできるでしょうか。

沖縄は、独立するとしたら、「非武装中立で攻められたら全員自殺する」か、「国民皆兵で戦い抜く」か、どちらかの覚悟はあるのでしょうか。
沖縄の人は、その覚悟を考えることを拒んでいるのが、傍観していて辛いのです。

本土の人は選びたくても、考えずにアメリカに屈従するか、何の結果も生まない平和運動で洗脳されるか、二つの選択肢しか選べないのです。

自主防衛という選択肢が、右からも左からも切り捨てられているから。
憲法九条を主張する人も、実際に実行するときの非暴力不服従で拷問処刑される覚悟を口にせず、「日本を攻める国はない」と信じることを強要するから。

13

僕は自分のハンドルネームを、「U.N.オーエン」と「カサンドラ」を合わせたものとすべきでしょう。
ソクラテスも入れるべきでしょうか、問う者ですから。
いや、誰でもない…何でもない、Nothing…

もう壊れています。
この世は、人間の魂にとって地獄です。有限の資源しかない世界に無限の欲望があるのですから。
神を信じれば天国となりますが、それは欺瞞だとわかっています。
僕の心そのものが、メルトダウンを起こした核燃料のように、底なしに僕の心を蝕んでいます。

有限の資源と無限の欲望。それは指数関数で増える生物と、有限の世界の矛盾でもあります。
それは弱肉強食の理の源であり、すべての進化と苦しみの源泉です。
生命そのものが呪われているのです。
サバンナで群れを成して歩き回る動物が、心を持つことが呪いなのです。
でも心を捨てて動物に戻っても、「人類が生じなかった地球のチンパンジー」の寿命はそれほど長いでしょうか?
いいえ、このちょっと長い間氷期が終わり、イエローストーンなどの超巨大火山が噴火したら滅んだでしょう。
それをくり返すうちに、数億年もすれば太陽の熱が強まり、海底とともに水が地球の奥に吸われて海がなくなり、生物のほとんどは滅びるときを迎えるだけです。

人間は、科学の力でその運命から逃れることを諦めたようです。
それはしてはならない、運命に従って滅びよ、科学なんて大嫌いだ、今滅ぼすべき敵と戦え、という叫びの方が、圧倒的に強いのです。
敵と戦い、群れの団結を保つために進化した心が、人類の離陸を禁じてしまうのです。
そして、この地球の物理法則が、今人類が手にしている技術水準が、投資家と環境保護活動家という新しい権力者の好みが、人類が宇宙に出て「全ての卵を一つの籠に入れるな」を実践することを禁じているようにさえ見えます。

見えてしまっています。自分が、人類そのものが詰んでいることが。詰みにしかならない盤面が。
いっそ全ての記憶を失い、簡単な仕事だけを何の疑問も持たずに心から喜びに満ちてこなす、精神遅滞者として残りの寿命を生きられたら。
いっそ極悪なカルトにはまり、これまでの自分の罪深さをはっきり知り、救いのありがたさに心から神に帰依し、新しい家族に迎えられて、二度と疑問を持つことなく生きられたら。

12

百人斬りが事実か嘘か…
それを決めるのは、それぞれのイデオロギーです。
一人の人間が、現実に人を刀で殺したかは、重要ではないのでは?

冤罪で思い知らされることは、何が事実かを決めるのは被疑者の記憶ではなく裁判だ、ということです。
異常精神で書かされた自白と捏造された証拠は、眠りが許されるようになってからの記憶と警察が握りつぶした証拠より、裁判では事実とされるのです。
判決が有罪であれば、実際にやったかどうかとは関係なく、やったことが人類共通の絶対事実となるのです。

百人斬りも、「事実だと東京裁判が判決した」のだから事実なのだ、どんな反証が出ても、と言えます。
さらに、東京裁判は現在の平和、日本の独立自体の基盤でもあるのだから、それを疑うこと自体が絶対悪とも言われます。
つまり他のあらゆる記憶や証拠より、東京裁判のほうが正しいとすることが、全人類の道徳的義務です。

狂ってる、と自覚はしてます。
ですが、世界を支配しているのは、現実の力は、理性と正気ではなく狂気と権力です。
僕は狂った世界で、自分の狂気を自覚しているだけです。

11

東日本大震災は甚大な被害を出しました。
さて、今は1981年3月11日です。さあ今から、何を変えますか?
それとも同じ二万人の死者、数万人の故郷喪失者を出しますか?

そう考えれば、今すべきことは明らかなはずです。
ですが、絶対にそれはできないのです。

今、南海・東南海大地震、また関東直下地震に、徹底して備えることは人が人である以上、日本人が日本人である以上、できません。
それが今この時に起きることを前提にした備えは、決してできません。
それを求めるのは、心の底から欲望のない革命戦士となることや、百メートルを五秒で走ることや、百分の一ミリの狂いもないベッドメイクを求めるのと同じように、人間には無理なのです。
いや、違いがあります。無欲人、超人、完璧主義は「人間の好み」ですが、徹底した災害に対する備えを目的とした社会構造は、「人間の好み」ですらありません。

忘れる、水に流す…常に日本はそれを選んできました。

被災者にとっては今日から、「忘れられる」始まりです。
それがどんなことかは、阪神大震災の被災者に聞いてください。
そんな国なのです。骨の髄まで。
僕も明日はわが身、地獄を見て、忘れられるでしょう。

10

今のグーグルは、同じ言葉を検索しても、一人一人に違った検索結果を返すそうです。
それと、オーウェルの『1984年』が合わされば…
あの作品の真理省は、全員に同じ捏造歴史を押し付けます。大量生産の既製服のように。

では、グーグルと組んだ真理省が、一人一人の性格や遺伝子に合わせた、それぞれ違う捏造歴史で柔らかく包んできたら?一人一人に合わせて縫われたテーラーメイド服のように心地よく。
全員が、好みに応じて「自分は極秘の反政府工作員だ」「命令があれば自爆する神の殉教者だ」「反体制派をスパイする秘密警察だ」「自然生活の実践者だ」「聖なる命令を遂行する修行者だ」と、与えられた、本人が好む物語に従っていることによって、「反政府欲」すら満たしつつ、まるでゲームのように都合のいい人生を全員が満足して送ることができる…
その結果、もちろん体制自体は安定していられる。

そこでは全員が自由に、『カラマーゾフの兄弟』でも『チャタレー夫人の恋人』でも読むことができます。
でも、そのテキストは一人一人違います。
『華氏451度』のように紙の本を焼くわけではありません。カメラ内臓のヘッドマウントディスプレイを誰もが常につけており…いや、眼球内臓のコンタクトレンズがあり…同じ紙の本を二人で見ても、テキストは違うのです。

カメラが常に情報を編集しているので、見ている町の景色、町を行く一人一人の上に表示される「今見ている人の名前・前歴・前科」…それどころか美醜や性別すら、一人一人違います。

どうせ人間そんなもんだ、ですませることもできますが、最恐最悪の支配システムでもありえます。

9

マクドナルドとケンタッキーフライドチキンが合同で内臓料理ファストフード店を作れば素晴らしいことになりそうです。

内臓類が、あわせてどれだけ出ているでしょう、そしてそれらはどうなっているでしょう。
皮革は?骨は?牛の角は?鶏の羽は?血は?

牛・豚・鶏・羊の場合、肉骨粉という利用法があれで禁じられたのがある意味残念です。
不自然とかいくら言っても、もったいない精神で言えばあれは正しいのですから。
少なくとも羽は、牛の飼料になっていると聞いたこともあります。

骨はBSE以来人の食べ物では(牛の食べ物でも)なくなりましたが、それでは最も美味な部位の一つである骨髄はどこへ?全部焼却?

特別な育て方をした、安心して食べられる脳や骨髄があってもいいのですが。でもそれを証明するのが困難です。

ま、それよりもむしろ「おいしい」話を。
膨大な牛と鶏の内臓や骨が、どんな素晴らしい料理になるでしょう。
昔は保存できないので捨てられていた、または奴隷の食物だったにしても、今は冷蔵技術が進歩していますし。
といっても僕は、肉食歴が長い欧米でも、どれほど素晴らしい内臓料理の数々があるか知らないのです。

マクドナルドやケンタッキーの発想なら、内臓はまとめてミンチにし、多めのスパイスを入れて混ぜ、パティの形にして型に入れてボイル、肉パティ同様ハンバーガー化でしょうか。
それともシチューを作れるでしょうか。少なくともマクドナルドはあまりシチューはやらないですね。

牛丼屋なら、それこそ内臓カレーでいいでしょう。

そういえばスーパーには、たくさんの鮭(の類)の切り身が並んでいます。
鮭には頭と骨と内蔵とひれがあるはずです。それらはどこへ行ったのでしょう。

まあ、同じことは牛・豚・鶏にも言えます。店頭の、レバーやハツだけ考えて明らかに足りません。
牛・豚・鶏はやっかいですが、鮭の頭と骨とヒレなら、僕は圧力鍋で煮てスープと肉部分を取って、さらに少な目の汁気で煮続けて食べられる柔らかさにできます。
スープも肉も骨もとてもうまいものです。

鮭のエラと内臓は、僕には処理できません。でも、魚醤というものがあることは知っています。
醤油と同じく魚を塩漬けにすると、塩に耐える限られた種類の微生物が繁殖し、タンパク質をアミノ酸にしておいしい調味料となるのです。
古代ローマや東南アジアで愛され、昔の日本でもよく使われ、また今の日本でも「しょっつる」として地方では有名です。
なぜそれがないのやら。そしてそれがないならどうなっているのやら。

そして頭や骨も、なぜ身に比べるとわずかしか売られていないのでしょう。
もったいない話です。

8

戦場では合理的であるべきなのに、装飾が横行するのが現実です。
逆に、多少の合理性が意味を持たないほど危険だ、または安全だ、としたら?

ジャンク遺伝子と同じです。
その遺伝子は、子孫が残るかどうかについて中立だから排除されることはない。
そう考えると、マンモスの牙やオオツノシカの角、孔雀の羽なども、性淘汰よりある種のジャンク遺伝子と考えられるかもしれません。

マンモスやオオツノシカ、クジャクも大きい動物です。大きければ強いのが自然の掟。
その強さは、一見邪魔に見える牙や角や羽があっても、子孫が残るかどうかについては中立に近いのでは?

そして、兜に巨大な角をつけていても、流れ矢の率は変わらないのであれば、角をつけたがる人間の性のほうが影響力が強く、だからかぶとには角がつく…

共通点として、「実害がない」ことをもっと重視すべきなのでは。

7

アポロ計画を終了させ、原子力ロケットの研究を中止した時点で、もう人類は前進をやめていたのでは?
SSC中止よりずっと早く。

というか、もっと単純に。「今の地球人は貧乏なのですか?」
史上空前に豊かなのではなかったのですか?
豊かならなぜ火星に人を送ることもできないのですか?

僕が技術を正しく評価できるのは市場だ、市場で勝っていない、補助金を必要とする再生可能エネルギーは間違っているのだ、という論法が嫌いなのも、SSC中止をいまだに恨んでいるからでしょう。
政府がやめたとき、引き継ぐ投資家はいませんでした。金を出す超金持ちもいませんでした。
宇宙もそうです。
素粒子物理学と宇宙開発は、やはり国以外にはできないようです。

投資家の集合には、好みがあるのでは?好みに合わないことは、投資家はしないのでは?
もしかしたら、だからある時期以降、有人宇宙旅行はできないのに携帯電話だけがひたすら進歩したのでは?

まあ、投資家はバイオを好むのにガンやエイズのワクチンもできていませんが。

前進したい。新天地に挑み、宇宙の法則を解き明かすのが人類の使命、善だ。
そう思っているのは、僕一人のようです。

6

社会保障の削減と財政再建……そう叫ぶ人は多いです。
では具体的には?

現状は、歳入の倍以上の歳出。とてつもない借金が毎年積み重なる。
つまり、歳入を倍以上にする重税と歳出削減が必要というわけです。消費税は20%でもまだ足りません。
歳入の多くは、今や公共事業ではなく社会保障……だから社会保障と、あと公務員人件費や天下りや何とか法人も削減、と。
公務員総人件費半減ぐらいは必要でしょう。
年金もとことん減らす。なくすぐらいかもしれません。
天下りも根絶。
生活保護制度すらやめる。

さて、それでどうなるでしょう。その結果、どんな国になるのでしょう。
公務員の給料、年金、さらに天下りの金すらも、「誰かの財布に入る金」であり、「払われる金」です。
さらに消費税増税で、金を払ったらすごい税金がかかり、結果的に「払われる金」は減ります。
ものすごく景気が悪くなるのでは?
多くの企業が倒産し、技術が失われ、自殺が相次ぐのでは?
その先にどんなバラ色の未来があるというのでしょう。

その未来では、老人の何割が餓死するでしょう。介護を受けられないで死ぬでしょう。
貧困層でどれぐらいの餓死者が出るでしょう。
一人もなしを予定しているのか、それとも今生きている国民の八割には死んでもらう予定なのか。
それだけでもはっきりしてほしいものです。

もとより、日本の借金総額はとてつもないです。
それを返そうとしたら、20%でも収支トントンにすらならない、消費税50%を五十年とかになるでしょう。
どれだけの人が自殺も餓死もせず生きていけるでしょうか?

というか、財政というのは…まず必要な金額があり、それをどうやって出すかでしょうか?それともこれこれの額があるから、これだけは出せるでしょうか?
後者は本質的に、生存権を諦めています。

先にどれを選ぶか考えるべきでしょう。選択肢として
「現状維持(消費税10%程度も含む)」
「徹底した社会保障削減、国民の半分は餓死」
「社会保障制度を徹底的に作りかえ、誰も餓死しないことを最優先」
「技術発展による極端な経済成長で吹っ飛ばす」
「紙幣を刷るとかインフレターゲットとかなにかやって経済成長を起こし、それで借金も返すし貧困や失業もなくす」
などいろいろあります。

ここで注目すべきなのが、将来の科学技術水準です。
将来の老人問題に注目すれば、介護の機械化技術。
経済成長の本質にあるのは、交通・住む場所・エネルギー・食糧に関する巨大な技術発展。
どちらも絶対にないという前提が、無意識にあるのです。それによって「技術発展による極端な経済成長で吹っ飛ばす」という選択肢が、意識から消し去られてしまうのです……左右ともに。
出れば経済成長を加速させる技術は、たとえば空飛ぶ車、スペースコロニー、軌道エレベータ、メガフロート、核融合発電などです。分子アセンブラ=レプリケーターもそうです。
脳コンピューター直結技術はどちらでしょう?
それらは不可能、夢物語、採算が合わない、普及していないということは採算が合わないのだ、何十年も研究して進んでいない、本質的に間違った西洋近代型技術だ……決めつけるのが左右とも常です。その決めつけに、問う目を向けることはありません。

それ以前に、国民の大半が餓死するか、社会保障の削減でものすごく貧しくなったら……経済がどうなってそれで財政がどうなるのやら。

5

技術発展にも二種類あるようです。
今発展しているのは、先進国でより多くの失業者を出す技術ばかりのようです。

逆に、多くの人を豊かにする技術もあります。
コンテナ船もバーコードも、最初は多くの雇用をもたらし人びとの暮らしを豊かにしたのです。

それがある時期から、先進国の真面目に働く人たちを失業させる構造に変わりました。
なぜでしょう?

4

まず、世界富裕層はこれからどんなライフスタイルにするか。
エコで、消費資源・エネルギーを何分の一にできるか。

世界の貧困層はどうするか。
1富裕層の生活水準に引き上げる
2現在の先進国とは違う価値観だが満足できる水準に引き上げる
3現状維持
4抹殺
消費する資源は、いうまでもなく1>2>3>4です。ただし抹殺のコストがかかり過ぎなければですが。

その、合計でどれだけの資源・エネルギー消費とするか、です。
さらに森林破壊も、それこそ別として考えなければならないでしょう。

資源やエネルギーは、それこそ核融合炉や軌道エレベータ一つで一変するかもしれません。
しかし森林破壊は、特に世界の多数である数十億の極貧層が紙を使い肉を食べるにつれて、凄まじい速さに加速するのです。
面倒なのは、「貧困解決」と「文明崩壊防止」が、どんな関係にあるかです。
文明崩壊防止として、最も確実なのは人類の大半を今すぐ殺すことです。
でもそれをしない場合、人類の半分を飢えたままにするか、それとも豊かにするか。
飢えたままにしていたら彼らは森林を切り倒すから、環境は悪化するともいわれます。
逆に彼らが豊かになって肉と自動車を求めたら地球が三つあっても足りないとも言われます。

どちらが正しいのでしょう?

目的を何にするか。そして何が現実に正しいのか。
僕には何もわからない以上、最悪を前提に救命ボートを、としかいえません。

3

昔は資金不足、人手不足、港湾や道路や車輛の不足でした。さらに高等教育を受けた優れた人材の。
ソ連がシベリアに何万人も連行し、強制労働させたように。
それほど安く働かせることが出来る人手は、貴重な資源でした。

ですが今は、五体満足な人も、港湾や道路や車両も、高等教育を受けた人材も、世界全体で余っています。
資金は行き場がなく世界を流れ国債に集中し、バブルを起こし崩壊しています。まだ貧しい数十億人を豊かにすることには向かわないようです。
人手は、世界の千万スラム巨大都市だけでもいくらでもあります。
もう、スエズもパナマも運河ができました。青函トンネルもユーロトンネルも完成しました。
マレー半島横断運河は着工されません。もう、経済効果のある巨大運送工事は、この地球にないようです。
港湾も運河も道路も、もうやりつくされたようです。車輛もいくらでも作れます。
知識の時代と言われますが、世界中で何億人も、大卒で仕事のない人がいます。

根底的な前提の変化であり、そこでは重大な選択があるのです。
もはや不要となった、膨大な人口をどうするか、という。

十億人足らずが働けば、七十億全員に鶏肉と車と携帯電話と冷蔵庫ぐらいなら、容易に与えられるのです。
しかしそうする理由がどこにあるでしょう。
それをして、今の超金持ちはもっと金持ちになれるでしょうか?
逆に…

2

環境やエネルギー、温暖化について考える人たちは、二つのプランしか考えません。

A。基本的に現状維持、化石燃料は無限にあるし温暖化はなく原子力は無害、という前提。宇宙進出は考えず、世界の数十億の貧困層が今後どうなるかも考えない。
B。産業構造を変える。再生可能エネルギー、リサイクル、省エネの徹底。それで、最大で八十から九十億に達する世界人口が物質的贅沢ではなく精神的な満足で生きていられる、とする。

どちらも、それが実現したときの、現在の先進国の富裕層と、また世界の数十億の極貧層の生活水準はどうなるのでしょう。

Aを支持する人は、Bを嘲笑します。
Bを支持する人は、Aを続ければ文明崩壊シナリオと脅します。

問題なのが、そのAとB以外のプランを、考えること自体誰もが拒絶していることです。
他にも多数のプランがありえます。
Bの努力をしても文明崩壊が避けられないかもしれません。
科学技術の発達で、まったく別の形で全人類が豊かになれるかもしれません。少なくとも極超音速スカイフックと宇宙太陽光発電について、誰もが思考を拒み頭からあり得ない夢を見るなと決めつけます。
地球工学に対する予防原則的な拒絶も強いです。
冷徹に計算すれば、計画的に人類の大半を殺すことが必須かもしれません。

何より、舵をどこに向けるのであっても、救命ボート・救命胴衣・通信の試みは必須のはずですが、それは誰も考えません。
救命ボートとは主要動植物全部を含んだ、深地下か宇宙の閉鎖施設。要するに方舟。将来的には宇宙基地でもあります。
救命胴衣とは、世界の出来る限り多くの人に配る、文明崩壊後に残したい知識を記した本と農作物の種のセット。
通信の試みとは、ボイジャーやパイオニアのような恒星間飛翔体に、探査機能より人類文明の情報・各生物の種や受精卵を詰めた、「誰か拾ってくれ」カプセルや、生物がいそうな星に向けた情報電波通信。

1

日本人は、警察について非常に混乱した、非論理的な精神状態にあります。
現在の警察(検察・裁判所も含む)システムでは冤罪が多いことは理解しています。
なのに、冤罪防止策は全て反対されます。

また、冤罪体質を承知していながら死刑賛成が圧倒多数で、受刑者に対する処遇もより厳しくせよとなります。

さらに、警察が力を強める方向の法や条令には、ほとんど無条件で賛成します。
特に武器やポルノに関する話では、左翼も含め誰一人反対者がいないことも多くあります。

それは警察に対する絶対の、無条件の信頼を意味しています。
なのに、冤罪体質や裏金に関することは理解しているのです。
特に北海道で、その裏金に関しては知れ渡っているでしょう。しかし警察を信頼せず自分と家族は自分で守る、という姿勢は一切見られないのです。

警察は信頼できない、だから武装させろと言う声は一言もないのです。
激しすぎるサヨク嫌い・人権嫌いが、論理的思考を壊している…そう考えるほかありません。

左側も、冤罪を厳しく告発しながら、それに対する対策として論理的ではありません。
取調べの可視化、代用監獄の廃止などは訴えますが、何か代わりになるものを警察に与えることを考えないため、一般市民が恐怖から反対するだけです。
全国民の指紋とDNAを登録すれば、それを警察が好き勝手しなければ冤罪は不可能に、いや必要ではなくなります。
警察がそれを使って好き勝手する…なら現状でもされているでしょう。
ユートピア思想、警察がなく資本が打倒されれば犯罪などなくなる、としか考えません。

そして左右とも、「累犯障害者」の問題には徹底的に眼をそむけます。
考えない。二重思考。それらがどれほど深く多くの人を支配しているか。