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30日

イラク暫定政権に主権が移譲されました。

悲観的な意見も、特にブッシュ政権に反対する評論家に多いです。
でも、もしアメリカがイラクから手を引いたら、まして戦犯としてブッシュ大統領が処刑されても、それで全てがよくなるものでしょうか?

アメリカはじめ他国の軍がイラクから撤退した場合、暫定政権はどうなるでしょう。
本当にテロリストの猛攻で瓦解し、イラクはビンラディンの代理人によってタリバーンのようなイスラム原理主義の神権政治になってしまうでしょうか。
そうなるには部族の力が強すぎますが、テロリストはその部族の遠心力を押さえ込める力を持っているのでしょうか?
遠心力が強く働いた場合、スンニ、シーア、クルドの三つ巴の内戦も十分考えられます。
そしてその結果は?ソマリア同様底なしの無政府状態で、だからこそテロリストにとっては天国?

もちろん現状の延長、アメリカ主導のイラク再建について楽観視するのは難しいです。
確かにイラクのテロリストは、よく比較されるベトナムとは違って外の大国から無制限に支援を受けられるわけではないです。ただ、聖戦としてのイデオロギーが相当広まっている以上サウジアラビア始めアラブ各国からボランティアとしての支援は受けています。
アメリカ大統領選挙もこれ以上犠牲が増え続ければどう転ぶかわかりません。ただし、ケリー候補もイラクからすぐ撤退するとはしていませんが。

今のところ、米軍がイラクにとどまってテロが続く状況を変えるきっかけはありません。
この状況が終わるにはテロがなくなるか、米軍が撤退するかですがどちらも難しいです。

問題は、アメリカの考えがはっきりしていることに対して、テロリストは基本的に無言であることです。
ただ外国人、異教徒の侵略軍はイラクから出て行けであり、その後自分たちはどんなイラク、アラブを作り、どのように治め、地域の安定、世界平和に貢献するにするのかはっきりした構想がありません。
そう、アラブの中からタリバーンのような形でなく、民主主義と寛容、経済発展の諸前提としての近代的法治主義、社会的公正などをうまくイスラム教と調和させた社会像を出せる指導者が見当たらないです。
テロリストは破壊のみを行い、主張していない気がします…僕はイラク人、アラブ人の主張を聞きたいです。テロではなく、タリバーンではなく。
無差別化しているテロの被害者でもあるイラク民衆、アラブ人がテロにNoを言い、アメリカも批判してきちんとした代案を出すことはできないのでしょうか。

29日

日本では経済構造の変化、特にフリーターや派遣社員などを増やす労働形態の変化から、自立できる職能、人材としての力を持たない若者が増え、それが将来貧困で就労能力を持たない膨大な人材不良債権となることが懸念されています。
そして、正社員を減らしてパート・アルバイトを増やす労働形態の変化はアメリカ追随であるともよく言われます。

では、本家であるアメリカでは人材不良債権問題は出ていないのでしょうか。
三十代後半をすぎるとなくなる日本のアルバイトとは違い、年をとっても低職能でこなせ、自分と家族を養える職は十分にあるのでしょうか?

それとも今まさに、膨大な棄民…高年齢定職能で絶望的に生きている人がいるのでしょうか。

または中でどんなに人材不良債権が増えても、外から優れた移民が入って若い労働力が増え、経済成長が続いていれば問題なしでしょうか。

28日

参院選の結果として、

  1. 空前の低投票率で公明党票を利した自民党が勝つ
  2. 小泉首相への支持から高い投票率の中自民党が勝つ
  3. 小泉首相に対する批判票は非常に多かったけれど、それが民主党に集中せず共産党、社民党、そして空前の白票に流れたために自公が勝ってしまった

に違いがあるでしょうか。
どれも結果を見れば自公勝利、小泉政権信任です。

もちろん比例区がある以上、1では公明党が議席を増やし、2では自民党が、3では社民、共産党及び新党が議席を少しは伸ばすでしょう。

社会の流れとしては上は大きく異なります。
1は絶望の蔓延、議会制民主主義そのものへの拒否であり、2は現在の路線への民主的な支持(それ自体マスコミの誘導からファシズム云々と批判できますが)、3は二大政党制批判、小選挙区制批判の足がかりとなるでしょう。

ですが最終的な勝敗は同じことです。

27日

「自由、平等」と「権威、規律」は矛盾対立するものとされていますが、本当にそうでしょうか。

特に日本の戦後教育では、自由と平等を絶対視しすぎていてどうしても必要になる権威と規律を表立って堂々と強制できない状態でした。
反面体育会系から実社会、または校則が厳しい学校など権威主義も非常に強く残っています。
結果的に子供は、まずあなたたちは自由で平等なんだよと教えられ、でも実際には校則など権威と規律もある、話が違うじゃないかと世界そのものに不満、もっと悪いことに不信を抱くことになります。
それで自由も平等も権威も規律も信じていない、ただ理不尽で利益と力、狡猾さだけを信じている…これは最悪でしょう。

逆に、本当に自由平等だけというのも最悪です。
自由気ままに育った子供が『二年間の休暇』で社会を安定させ、生きることができたでしょうか?彼らの母校はかなり詳しく描かれていますが権威主義的で、厳しいしつけがありました。そのおかげであの小植民地はかなりの成功を収ています。
それでもドニファンの乱を防ぐことはできなかったのも確かですし、『蝿の王』のほうがより現実的でしょうが。

では、どうすれば『二年間の休暇』のように権威主義でありながら、子供たちが自分で規律、学び、労働の大切さと民主主義の精神まで理解することができるでしょうか。
現実には絶対不可能でしょうか?

「自由、平等」「権威、規律」を対立するものではなく、車の両輪のように考えたらどうでしょうか。
『二年間の休暇』においても、一度だけですがムチ打ち刑まで実行する権威主義の面と皆で楽しくスケートをし、黒人のモコ以外(これは残念ながら当時は常識…)平等な一票で大統領を選挙した面があります。
逆に権威、規律だけでも完全ではない…日本の校則学校や刑務所など、権威主義的な部分に不満が多いのも、もし権威と規律の世界にえこひいきがあれば…平等がなければ権威も規律も内面で崩壊し、弱肉強食の利益ジャングルになりますから。
『二年間の休暇』はゴードンとブリアンが人間、子供としてリアリティを欠くほど公平で廉潔だったことも成功の主要な要因です。
多分日本の管理教育学校の生徒が「二年間の休暇」状態になったら…「社会」を築くのは無理でしょう。
彼らの権威は教師の権力、内申書からくる…いやいや服従させられているものであり、内面からそれが正しいと思うものではありません。また、生徒たちは風紀委員など生徒を管理する側のリーダーを教師側の手先とみなし、心服していません。おそらく『二年間の休暇』状態になったらその不満が爆発して、管理教育の延長で皆を管理しようとするリーダーたちは粛清されるでしょう。
体育会系の場合、伝統がどれだけ力になるか…

また、権威主義で厳しい閉鎖世界が逆説的に自由をもたらすこともあります。
出家は一面楽しみを奪われるという意味で不自由ですが、世俗の煩悩から自由になることでもあります。
マラソンの世界記録は、虐殺同然の鉱山奴隷も震えるような「不自由」の末ですが、自分の心身を支配することは誰も触れられないほど高い自由でしょう。
自由平等にも権威にも色々あり、うまくバランスが取れればとても高いものがあるのでは。

26日

盲人がメールを点字などで送受信できる携帯電話があれば、学生が授業中にほとんどばれる心配なくメールのやり取りをすることができてしまいそうです。
もちろんそれを習得する手間をかけるほど、授業中の会話に価値があるものかは知りませんが。

あ、カンニングに使うならこれ以上ないほど強力です。
カンニングといえば、脳にコンピューターを埋め込むことができてしまえば従来のテストは無意味になります。それから先について、何か考えはあるのでしょうか。

25日

梅雨なのにほとんど雨が降りませんが、関東地方は水不足が始まっていないでしょうか。
小学生の頃は、水不足はプールの授業がなくなるという切実な影響がありましたが、今はさほど影響を感じないのが不思議です。
今はもうダムが十分に整備されたのでしょうか。

24日

人間の善悪は何歳ごろ決まるのでしょう。
単なる「悪い子」というより、骨の髄から邪悪といえる子はいるのでしょうか。

人間は「善人」「悪人」と決まるわけではしない、という見方もあります、カンダタが蜘蛛を助けたように。
でも善悪は明白に存在します。その形は単純ではないですが。

23日

今の日本が悪い状況なのは、「構造改革が進んでいないから」と「アメリカ型弱肉強食社会への改革が暴走しているから」のどちらでしょうか?
「改革が進んで社会、政治、経済が変わっていないのは小泉首相が所詮自民党政治家でうそつきごまかし云々」という批判と、「改革という名の冷血な生活破壊、虐殺、庶民いじめ」という批判が同時に聞かれるのは矛盾していないでしょうか。

それでは改革推進の立場でも改革反対の立場でも小泉首相に反対できる、ということになります。
それは裏返しとしてどちらの側でも、改革推進派ならこれだけ進んでいるではないかと、逆に改革反対派は所詮自民党だからこそこの程度で済んでいるのだと小泉首相を支持することもできるということになります。
それが反小泉、特に民主党が自分のスタンスを明確にできない大きな理由では。民主党は改革推進派でありつつ反小泉でなければならないのですから。

まあこれというのも「改革」という言葉のあいまいさゆえです。どのような理念、社会ビジョンに向けて改革するかがはっきりしていれば…
もちろん小泉首相自身の中途半端なポジションも問題なのでしょうが。

肝心な政官財の癒着、巨悪には手をつけず、庶民いじめばかりしているというのはわかりやすい批判ですが、では誰がどうすればいいのでしょう。

22日

武田勝頼は父信玄の死後、老臣の言うことを聞かず積極的に外を攻撃して疲弊し、滅びました。

では逆に老臣の言葉に従順に従い、守りに徹していたら滅びずにすんだのでしょうか?

例えばアレキサンダー大王は、同じく偉大だった父王の死で混乱する新興国を外を攻撃し、勝利することでまとめました。
もちろん織田家に流れていた歴史そのものなど、外部の状況で違う点も多いですが。

21日

オンラインゲームで、チャットを利用してかなり忠実に「普通の学校生活」を再現するゲームがあれば面白いでしょう。

それが修学旅行の最中、突然『バトル・ロワイヤル』になったらもっと面白いかもしれませんが、そこまでくると逆に人間壊れかねません。
例えば現実世界で中学校のクラスメートで親友同士がそれに参加したりしたら、最悪現実の殺人事件になりかねないです。偶然夫婦だったりとかも考えるだけでも怖いです。

20日

こんな政治家を選んだのは日本人だ、と政治、与野党双方に対する絶望感を有権者に責任転嫁する評論がよくあります。
しかし、われわれ有権者に現在だけでなく、過去にもどんな選択肢があったのでしょう。
55年体制の時代から、実質的にまともな選択肢がない状況が続いていたのでは?
有権者を自民党の利益誘導しか考えない政治家を選び続けてきた、と批判するのは簡単ですが、マルクス主義、ロシア中国がいやなら自民党に入れるほかありませんでした。
天下国家、文明のあり方を現実的に語り、説得する力がある人がいたとしても自民党と社会党の対立を吹き飛ばすのは簡単ではなかったはずです。

もっと早くから、従来の自社イデオロギー対立とは違う…例えば北西ヨーロッパの社会民主主義、環境などを本格的に紹介し、それを軸に新政党を作って候補者を擁立する勢力がなかったのはなぜでしょうか。
また、保守も特にアメリカからも独立したい層は自民党内のタカ派、ハト派の争いに埋没して表に出られないままでした。

いつごろまでさかのぼって考えれば選択肢があったのでしょうか。

19日

本当に日本が憲法を遵守して自衛隊を解散し、日米安保条約を破棄して武装を放棄するなら、全国民に非暴力不服従の覚悟を叩き込まなければならないでしょう。

戦前の教育勅語のように、毎朝学校の生徒、できるだけ成人にも憲法九条と非暴力不服従宣言を繰り返し唱和させ、たとえ侵略されても甘んじて滅び、虐殺にも拷問にもキリスト教の殉教者のように平和のために喜んで犠牲になるよう洗脳する必要があるでしょう。
たとえそれが、自分のみならず家族や友人、無辜の同胞が目の前で地獄の責め苦の末に処刑されても決して侵略者に屈服し、平和憲法の理念を裏切り、あるいは武力抵抗の誘惑に負けたりしない、と。
それに対する異論、反論、批判は認められるでしょうか?
毎朝学校で生徒が大声で、「私たちは平和に命を捧げます。決して軍備は持ちません。侵略されたら決して屈服せず、武器も取らず非暴力不服従を貫きます。虐殺も拷問も飢餓もいといません」と毎日大声で言うことを強制されるのはグロテスクな社会像な気がします。

ガンジーも非暴力不服従は特別に強い人だけにできることだとしていました。

18日

例えば、突然変異で非常に頭のいい牧羊犬の一群が生まれ、連れている羊ごと荒野に逃げて、人間なしに遊牧生活を始めたらどうなるでしょう。
自分で子羊を適度に食い、乳を盗み飲みして自分たちの腹も満たし、それでいていい子羊はちゃんと育てて羊の群れも維持するだけです。
牧畜のそのスーパードッグはさまざまな技術について「なぜ」そうするのかは知らないけれど、どうすればいいのかはわかっています。

人類はそれに近い存在なのでは。
多くの人間も、その伝統について「なぜ」はろくに知らないけれどそれを守って生きてきただけの存在です。
生きるのに役立つ伝統はおそらく、先祖が犠牲を払って見つけたのでしょう。
だから人間は先祖を尊敬、崇拝するのでしょうか。

17日

アフリカのサバンナで、知能が高く集団生活をして長距離を走って動物を追うのが得意で、穀物や草木の実を食べる雑食性の動物を飼いならして人間の生活をさせたらどうなるでしょう。

人間とはそのようなものでは…いや、イノシシと豚が違うように「家畜化」されていますね。
そう、人間の無毛などは家畜化されたと考えればわかりやすいです。自分が飼い主であるだけで。
人間が現在の形(無毛など)になってから火や言葉を覚えたのではなく、ある程度文明生活に慣れながらそれに順応していき、その過程で体毛などを失って「家畜化」した、と。

では人間の「野生種」はどのようなものでしょうか。もちろん野生種は絶滅していますが、それを理解することが人間を理解する早道ではないでしょうか。

つくづく悲劇的な存在です、全能の神の似姿のつもりが家畜で、しかも飼い主がいない…自分自身、自分の文明、「これまでの」生活様式、伝統自体が飼い主だから何のために飼われているか自分でも知らない。
だから神という飼い主を自分で作って…
もちろん完全に家畜化されているから、今更とても野性に戻すこともできない…豚を森に放せないのと同様「自然に帰れ」などたわごとです。

16日

今インドにイギリス人はどれくらいいるでしょう。
アフリカの、かつて欧米の植民地だったところではどれぐらい旧宗主国の人間がいるのでしょうか。
中東には?

日本人は、戦後自らの植民地全てから追われ、「引き揚げ」ました。
それが普通だったのでしょうか、それとも日本だけの現象でしょうか?
それは日本人の性なのか、それとも日本が植民地にした地域がどうしようもなく不寛容なところばかりだったのでしょうか。

世界を異民族、異人種、異教徒を徹底して排除する、隣人として共存できない地域とそうでない地域に分けたらどうなるでしょう。

15日

(死者の)復活は、未来文明が

を使い、死にかけた人のところに透明なまま駆けつけて死ぬ直前に原子単位でスキャン、死にかけの体はそのまま置いてコピーを未来(やそのための区域)に「転送」し、死因を治療すれば十分可能です。
脳だけを送って記憶、人格など情報を全てコンピューターに写し取り、肉体での生活と区別できないような超バーチャルリアリティ環境下に置いて不要になった脳を捨てても差し支えありません。
どれもSFのガジェットとしてはごく普通であり、必要なのは隠匿性の高さと物量だけです。ちょっと難しいのが広島、長崎の原爆で直撃を受けて蒸発した人ですが…まあ技術でどうにでもなるでしょう。

さらに「最後の審判」も、その記憶を読み取ってタイムマシンで事実関係を確認して…と、ちょっと面倒ですが原理的には可能です。
裁く基準、そしてもっと肝心なそれからどうなるかは知りませんが。

14日

軍で、上官Aが正当に降伏した捕虜やそこらの民間人を壁に立たせ、銃剣訓練として刺殺せよと命令しました。
僕の隣のBは、それは戦時国際法、軍法違反であり上官命令であっても従うことは許されない、ときちんと判例を挙げて正確に講義を始めました。
上官Aは銃床でBを殴り倒し、蜂の巣にして永遠に黙らせると「命令不服従、上官反逆、敵前逃亡、反逆煽動の罪で処刑した」の一言。

さて、次は僕の番です。どうすべきでしょう。

  1. 命令どおり無辜を殺し、戦後戦犯として処刑される
  2. Bの後を追う
  3. 銃口を自分の口に入れて引き金を引く
  4. 上官Aを射殺し、もちろん軍法会議で処刑される

ほかにあるでしょうか?

国際法がアイヒマン裁判のように命令に背いてでも人道を守る、個人の絶対的な価値判断と抵抗を求めるなら、まず各国の軍や警察など規律主義組織において無条件絶対服従教育を禁止し、命令よりも国際法を尊重するように教育させなければなりません。
また国際法に殉じた者(上記のB及び2、4を選んだ者など)を当事国の法律では反逆罪でも、祖国のための戦死以上に…カトリックの聖者のように世界全体で称揚するシステムを作るべきでしょう。

でも、各国は絶対にそれを認めることはできないはずです。上官、命令に無条件絶対に服従するのは全ての軍や警察などの基礎中の基礎であり、それを否定して個人の最終的な価値判断を認めるのは軍や警察の全存在を否定するに等しいです。
また、祖国への反逆を正当化する要件、祖国以上の絶対権威の存在を認めることもできないでしょう。
現実にも、上記の2〜4の事件が戦後にせよ十分な証拠を持って明るみに出る可能性はないです。

13日

そういえば、なぜ中国史では増えすぎた人口が外に出る現象があまり起きないのでしょう。
地域で圧倒的に最強の国であるにもかかわらず、ほとんどが侵略される立場で自分から侵略することが少ない気がします。
いつも匈奴、モンゴル、満州族など外の遊牧民族が余剰人口を中国本土に吐き出し、それが中国史を回してきています。
鄭和による海外進出も自分の意思で止めましたし。

内部で人口が増えたとき、外に新天地を求めず…内部の動乱で解決してきたのでしょうか?
理由としては中国圏が東は日本海、北と西は補給困難な不毛の平原、南は山脈で閉じ込められている構造になっていることが考えられますが…
古代ローマ、モンゴル帝国や大航海時代以降の西欧のように見境なしに広がろうとする攻撃的な文明が例外なのかもしれませんが。

12日

日本での出生率は最悪のカーブをたどり続けています。
このままでは年金は確実に破綻する、もう先に成立した年金改革法の前提は崩れたなどと色々不安が語られます。
もちろん、出生率が低く子供が少ないということは、すぐにも子供向けのあらゆる商品の市場が縮小するということでもあります。

でも、悪いことばかりではありません。どこも出生率が高ければ人口が増えて破局に至ります。
確かにこれまで人口の増えすぎで滅んだ国は、文献で確かめられる限りありません。むしろ人口はそのまま国力です。

人口増での破局は歴史的に未知といっていい事態です。
本来なら人口増、生産力向上、経済成長はいいことのはずです。自国が狭くなり、資源が足りなくなれば海外に出ればいいのです。
今はもうその解決策はありません。もう、これまでのように文明は地域的な現象ではなく、地球全体の現象になっていて逃げ場がないのです。
そうなれば人類全体が破局するか、文明全体で自分をコントロールして経済成長(資源浪費)、人口増加をコントロールしなければなりません。

そのためには、この少子化はいい実験になる気もしています。
どうすれば「人口を減らす」ことができるのか、そして人口が減っていく中どのように生活水準、政治経済システムを維持または再構成できるのか、重要なヒントがありそうです。
先進国で人口が減っているのは核家族化、すなわち従来の大家族による伝統的生活の崩壊、生活水準、様式の変化のためでしょうか。
逆に人口が増え続けている地域は、それが起きていないで伝染病から開放されたため幼児死亡率だけが下がって爆発が起きている…?
気になるのが人口爆発国の都市圏のスラムなど貧民層です。彼らも人口を増やしているのでしょうか?すなわち安定した大家族を形成しているのでしょうか。

11日

アメリカが在韓米軍を削減するそうで、それはアメリカが韓国を見捨てることを意味していないか、最近の韓国の反日反米親北朝鮮世論にお灸をすえているのでは、などいろいろ言われます。

でももっと単純に考えることはできないでしょうか?
世界全体で、米軍がどのように再編されている、される予定、構想があるのでしょう。

米軍の強さそのものが桁外れに高まったことは事実です。
ならばその分人数を減らしても効果が同じなら変わらない、というアメリカの説明も、少なくともアメリカの軍事分析家がイラク・アフガン戦争を踏まえて書いたレポートとして程度には事実では?

今アメリカがアジアをどうしたいのか、世界で何をしたいのかが、日本の本屋をうろついているだけではあまりにも声高な反戦反米の声にかきけされてしまってわかりません。
むしろ、たとえばホワイトハウス・コムの大統領演説など公式情報をチェックしたほうがいいのでしょうが、その膨大な英語を読む気力はないです。

10日

岡田民主党新代表が官僚時代に実家の大企業の役員を兼務していた(時効だが犯罪)問題について、報道はそれほど大きくありません。
大きく取り上げて集中攻撃をすれば代表辞任に追い込むこともできるし、民主党そのものにとどめを刺すこともできるかもしれません。
ではなぜそうしないのでしょうか?

まず考えられるのが、少女殺人事件や皇太子殿下の問題など、ほかに話題が多いからです。
視聴率が取れそうなネタを追う、マスコミの営利企業としての判断です。
岡田代表にはネガティブにも視聴率が取れるような話題性がない、ともいえますね。
一議席しかない泡沫政党の代表が同様の事件を起こしてもさしてニュースにならないのと同様でしょうか。

また、もし岡田代表を引きずりおろし、ひいては民主党にこれ以上のダメージを与えて致命傷になったら…分裂したり参院選で完敗したりしたら、逆に小泉自公政権がどうしようもなく強くなってしまい、それは日本のためにならないと判断して、とも考えられます。

そして、岡田代表の実家であるイオングループの力と考えるのも自然でしょう。

人脈、政策論などで岡田代表が政権を取ると都合がいい勢力(アメリカ、中国や韓国、官僚、資本家…三百人委員会まで何でも代入できます)の横槍で報道を止められていると考えることもできます。

結局のところ、マスコミが政治家の生殺与奪を握っているというのが結論ですね。
すなわち岡田代表(出なくても誰でも)記者クラブなどマスコミの権益に反したら、即座に政治生命を断たれるということです。
さらに、マスコミを支配できればなんでもありということでもあります。

9日

織田家、後北条家、今川家など非常に大きな勢力を持っていながら戦国から江戸時代に乗り切れず「滅ぼされた」家は数多くあります。
豊臣はもともと血筋が少なく、血筋を伝える家がどこにも確認できないほど完全に滅ぼされたようです。武田家も、信玄の直接の血筋は滅びています。

しかし織田家や北条家など大きな家は、宗家は断絶せしめても血を引くもの全員を滅ぼすことは無理であり、織田家には信孝を始め大名家もいくつも残っています。
そういう、かつて圧倒的な勢力を誇った大戦国大名でありながら宗家が断絶した家は、江戸時代で安定した後も定期的に集まるとか、特に勢力のある家が一種の長老格となって冠婚葬祭の肝煎りをしたり色々したのでしょうか。
外様の大大名に仕官した者が、大身旗本と親しく交際するのはまずいかもしれませんが…どうだったのでしょう。

それを大げさに考えれば、戦国以前に大大名だった家が、戦国時代に諸国ばらばらになっても一族同士の連絡を絶やさなければ、例えば「敵方の信任が厚い山那何某という剛の者、それがしと同じく山名一族の者でそれがしの曽祖父の弟の庶子の孫にて候。祖父の葬儀で一度見かけて候、ひとつ説いて城門を開かせ云々」ということもあるでしょう。
元の家が大きければ、それだけ親戚や知り合いの数も多いはずです。
確かに裏切りのリスクもありますが多くの情報を得、連絡を取ることはできるでしょうから調略の糸口を作ることもできる得がたい存在となることもあるでしょう。
あ、明智光秀は土岐家の血筋をそういう形で活かしていたのかもしれません。放浪の時には方々の親戚に寄食し、代わりにさまざまな情報を伝えることもできたでしょうし、織田家に仕官してからも人脈を生かして部下を増やしたり敵を調略したり、と。

8日

人間は動物としては群れで生活するものでありながら、妙に知性があって個我が強いのがやっかいです。

アリやミツバチ、シロアリのような群居性昆虫のように集団に完全に順応した存在だったら、哲学的ないろいろな悩みはなかったのでしょう。
そしてより効率的に生活圏を広げて繁栄し、必要以上の戦争もせず、もし自分たちの生活圏が大きくなりすぎて地球の資源では持続可能でなくなった場合には生産、繁殖を何の不満もなく制御できたように思えます。

いや、やはり本能と知性のバランスが崩れるのは、動物をベースに知性を発達させるときの宿命的なものかもしれません。
全体がリンクして高い知能を持つシロアリも、結局群ひとつと人間一人が「他から独立した思考単位」という意味でイコールになり、各群が我を張ってそれぞれ哲学してややこしくなるだけかも。
もとより、群居性昆虫の生態と人間以上の文明を持てる知能とは矛盾するのかもしれませんが。

7日

レーガン元大統領の死去はどのような意味を持つのでしょう。
冷戦がアメリカの勝利に終わるひとつの立役者であり、現在に至るアメリカの経済的繁栄の礎を築いたともされます。
また、マーガレット・サッチャー元イギリス首相と並び、現在のグローバル資本主義に通じる新保守経済、社会改革の中核ともされます。
現在小泉首相が目指しているのはレーガノミックスであるともされますから、レーガン元大統領の業績はそれにも深くかかわるものでしょう。

そして未来の歴史家はどうその生涯を見るのか…

6日

未来の歴史家は民主党、いや細川政権以来の日本の政治をどう見るでしょう。
冷戦終結の余波から波乱が起きたように見えたものの、結果的には全てが裏目に出て護憲消滅から大政翼賛会、というだけでしょうか?

5日

将棋で、もし王が取られたら終わりではなかったら?

古代の軍隊は確かに総大将が戦死したら、桶狭間での今川軍のように崩壊することが多かったです。
しかし現実の近代軍は、総大将が死んだら次は誰、次は…と全て想定されています。
艦長が死んだから副長が絶望し、代わって指揮を執らずに自艦の崩壊を放置することは、それ自体が軍法会議ものの怠慢行為です。

将棋もそうだったら…王が取られたら、次は一番近い金が成って代王となる、ただし指揮権は盤面の代王のいる横方向の半分にしか及ばない、金の代王が取られたら次の金、金が全滅したら銀、ただし縦方向の半分しか動かせない、次は飛車…とどちらかが全滅するまで。

あ、相手の駒を取れる将棋では全滅は無理ですね。チェスなら…
ものすごく凄惨なことになりそうです。

4日

年金改革法案の強硬解決はもう、政府与党から見て「民主党は相手にする価値がない」という感じでした。
まして社民党や共産党などまったく無視のようです。

否、民主党を(岡田代表になったからだけではなさそうです)相手にしていないのは与党自民党だけではなくマスコミ、特に政治経済時事評論家の多くもそうです。
書店をぶらつく限り、誰も岡田民主党に対して期待していません。

でも、それでどのような希望があるのでしょうか。
長期的には小泉、ブッシュ同盟は歴史の中で敗れると、上記の評論家の類はいいます。
しかし、具体的な形は全く挙げません。少なくとも民主党とは関係がないかのようです。
それはイコールで、もう目の前に迫っている参院選でのわれわれ有権者の投票は、今後の歴史には全く関係ないということです。

日本もアメリカも破綻して、それで革命がおきて初めて動くということでしょうか?
民主主義ではなく、革命でしか日本も世界も変わらない、と?

3日

「ドナドナ」の曲で感じるように、人間はその肉を食べていながら引かれていく家畜に同情することもあります。
その同情から、と殺場に行く途中の豚に、頭のよくなる薬を注射したら?

  1. 薬なし…何も知らない(と思われる、少なくとも人間と同様の理解ではない)ため客観的(見ている関係のない人の同情心)には悲惨だが、本の主観は幸福でも不幸でもない。
  2. 行く先はと殺だとわかる程度の知能…闇雲に逃げようとすることしかできない。
    だが、逃げることなど不可能だし逃げても野生に独力で戻ることはできないと客観的にはわかっている。
    だが本の主観的には、たとえ出口で武装兵を従えた所長が待っていてもそれを知らずにトンネルを這っている脱獄囚と同じようには自由。
  3. 行く先はと殺だとわかっているが、逃げようとしても無駄だとわかる程度の知能…客観的にも主観的にも、1よりも悲惨かもしれない。
  4. 逃げて野性に戻るところまで現実に実行可能な段取りをつけ、決行できる知能…これならば成功すれば客観的にも主観的にも幸福。
  5. 人間ではわずかな悟りを開ける人だけがたどりつけるような、生死を本質から理解して死の恐怖を克服できるほどの知能…客観的には悲惨だが、主観的にはもっとも幸せ。

今の日本人も、今の社会の流れや今後の恐慌やファシズムの可能性についての報道記事を読むことは、もしかしたら「豚に頭のよくなる薬を注射する」のとかわらないのでは。
(特に左側の目から見ると)事実上どこを見回しても絶望なのですから。
4は難しいでしょう。
選挙を考えれば、自公に入れればファシズムまっしぐら、民主党も同じ穴の狢、社共も棄権も新党結成も小選挙区制では自公に入れるのと同じです。ほかも同様、報道や社会情勢などを見ても現実的な希望はほとんど見えないでしょう。
5を目指すべきでしょうか。

2日

イラクの「民心」はどこにあるのでしょう。政府発表も反政府報道も信用できません。
アメリカになじみ、忠誠を誓っているはずはありませんが、それほど積極的にテロに協力しているのでしょうか?
そしてサウジアラビアは?どれくらい不満があり、テロに結びついているのでしょう。

いや、「民心」といって、皆が同じことだけを考えていると考えるほうがおかしいのでしょう。
それぞれの部族の利害があり、それのほうが大切という面もあるでしょう。

不思議なのが、アメリカは日本占領、洗脳プログラムではあれほどうまくやったのになぜイラクでは失敗したかです…逆ばかりやっている気がします。「彼を知り己を知れば百戦百勝」がわかっていないのでしょうか?
イラクの民情心理、イスラムについてあまりにも理解レベルが低い…『菊と刀』が出るほど日本を研究し尽くしたアメリカはどこに行ったのでしょう。

1日

世界中の民主国家で投票率の低下が起きているようです。
どこに投票しても変わらない、という絶望感からだそうですが。

もし一国の政党が問題を解決する力を持たない…企業のほうが国より力が強く、国が法人税を上げたり規制を強めたりしたら国から人材、雇用をつれて出て行く…なら、別の選択肢として、「民主的に」世界政府を作ることはできないでしょうか。

例えば世界の全成人の半分が政府にNoを突きつけ、世界憲法を承認したらそれは国を無効化することにはならないでしょうか。
法的にはそれはどうなのでしょう。
で、その内容は…まあ単純、

  1. すべての人間は、母なる地球を愛す。
  2. 人間世界は一体であり、過去から受け継がれ未来に受け渡されて永遠に続く。
    1. 人類文明の伝承と発展、持続可能性の維持はあらゆる人間の最優先の使命である。
  3. 人間は母なる地球、その生命圏の良好な環境と資源がなくては存在できない。
    1. 世界は美しく緑豊かな地球環境を保ち、種の多様性は保護されなければならない。
  4. 世界は全人類が民主的に主権を持ち、平等で正当な投票で選ばれた代表者がそれを行使する。
    1. 世界政府の最終決定権をもつのは世界全成人投票である。
    2. ただし、どちらも、いかなる機関であっても人類文明の継続、地球環境の維持、基本的人権の尊重、人民主権の諸原理を破ることはできない。
  5. 人間はみな法の下で平等な人権を持ち、個人として尊重される。人間の尊厳を奪うことはできない。
    1. 誰もが法の適正手続きに則って人道的に扱われ、拷問と疑いの余地がある容疑者を罰すること、連座制、残虐な刑罰は禁じられる。
    2. 何人たりとも、いかなる職務や契約、伝統においても人を非人道的に扱い、または他人が非人道的に扱われることを黙過してはならない。
  6. 人間は誰もが人身、信教、思想信条、表現の自由を持つ。
    1. すべての宗教はどれも特権なく尊重され、互いに寛容であり強制的、暴力的であってはならない。
  7. 人間は皆生存に最低限必要な水と食料と空気と住居と運動、平等な教育と医療、経済活動の機会を与えられ、健康に生きて自らを高めることができる。
    1. 他人が生きていけないほど貧困で惨めであることを黙過してはならない。
  8. 人間すべてに労働の権利と義務がある。
    1. 奴隷制は黙過することも含め、いかなる職務や契約、伝統であっても絶対に禁じられる。
  9. 財産権は人身同様保障されなければならない。
    1. ただし地球環境の持続可能性を損なうか、同じ人類に生存権が奪われるほどの貧困がある場合はその限りではない。
    2. 世界政府が税金を科す場合、予算は公開された上代表者議会に承認されなければならない。
  10. 個人の人権を損なわない限り、企業や諸政府の情報は公開されねばならない。

難しいのは軍事力です。
ここまでに賛成する人の多くは画竜点睛として、「この地球に軍事力、人を殺し傷つける武器は一切存在し、行使されてはならない」と入れたいところでしょうが…
現在の各国政府を自治機関として、どれぐらい許容するかも難しいです。