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29日

なぜアメリカの政党は民主党と共和党で、WASP党とスパニッシュ党と黒人党…ではないのでしょう。

歴史的に黒人に選挙権が認められなかったことを考えても、なぜ人種や宗教が二大政党制を破るほどの政治的党派を形成しないのかは疑問です。

28日

松本被告の死刑判決に、この長い裁判にかかった費用を考えて…即処刑して裁判費用を被害者やその遺族に配っていたら、と思ってしまいます。
それでもどんな犯罪者でも「適正手続」が必要なのが法治国家なのですが。

マスコミではこの犯罪を生み出した社会のひずみを論じているようですが、それよりも対カルト啓蒙(宗教と科学の基礎知識)の普及のほうが再発防止には有効でしょう。
そして、もっと重大な問題…黒幕の有無、大量破壊兵器テロの恐怖についてはあまり問われないようです。

27日

「機動戦士ガンダム」シリーズの根本は、ミノフスキー粒子によってレーダーや無線などの電波と小型コンピューターが機能しなくなったため、ミサイルが無力化されて戦艦の優位がなくなり、機動性が高いモビルスーツが容易に戦艦の懐に飛びこんでそれを沈め、スペースコロニーのエアロックなどを操作して破壊工作を行うなどして中心的兵器となった、という説明です。

でも、上記のレーダーや無線誘導の無力化を認めても上の論には多くの欠陥があります。

小型のコンピューターが機能しなくなったなら、大型のコンピューターも使えるはずがありません。
多数の、きわめて精密で高密度のコンピューターがない限りモビルスーツが機能するはずがありません。

モビルスーツに近距離に接近された戦艦は、多量の機械式機雷を散布すれば対抗できるはずです。同時に宇宙空間における機雷は各種兵器に対する有効な防護壁にもなります。

また、機動性が高い小型機が優位ならば戦闘機でも同様であるはずです。モビルスーツは多方向のバーニヤがあり、宇宙空間での機動性が優れているとされますが、戦闘機に多方向バーニヤをつけることも可能です。
さらに言えば、全方向高出力のバーニヤを備え、大口径で強力な無反動砲またはビーム砲と接近戦用に素早くあらゆる方向に向けることができるショットガン、十分な装甲を備えた強化ボールは、同じ出力でもモビルスーツよりはるかにコストパフォーマンスが高い、有効な兵器であるはずです。

何より、地上戦でモビルスーツの優位は考えられません。
ミノフスキー物理学による小型核融合炉と特殊浮遊技術があるのならば、小型の艦艇を浮かせて強力な対地対空機関砲を多数備えた兵器のほうがはるかに強力なはずです。
レーダーが無効化された有視界での強力なビーム砲の撃ち合いでは小さいほうが有利、ならば高さが低く被弾面積が小さい戦車や高速で攻撃、離脱できる戦闘機の優位は変わらないはずです。それらにモビルスーツに使われる強力なエンジンと兵器を積めない理由はありません。
モビルスーツは地上移動では二乗三乗則があるため湿地など不整地での機動性や信頼性は戦車に遠く及ばないですし、空中移動では空気抵抗が極端に大きいです。
さらに直立二足歩行は被弾面積が最大になっています。歩兵戦闘の基礎は伏せて穴を掘るなど、いかに被弾面積を減らすかなのにそれに逆行しています。

工作においても、人間型の二本五本指の手が最上であるとは限りません。各種のアタッチメントを固定できる多数の触手のほうがはるかに作業効率は高いです。確かに人間の二本の手はシャベルもドライバーも斧もノコギリもペンチも使え、物を持ち上げることもはさんで固定することも支えることもできますが、それぞれについては専用…掘るのはパワーショベル、持ち上げるならフォークリフト…のシステムのほうがはるかに優れています。
何より人間の手は関節による可動範囲の制限がありますし、汎用性においても最高であるとは限りません。
大型多目的工作機器が人間型である必要は必ずしもないはずです。

さらに言えば、「ガンダム」シリーズで主役となる機体は、汎用機が主人公になるという原則はありますが戦闘専用の試作機であり、工兵としての性能が期待できるデザインではありません。
ローマ帝国の兵士がそうであったように、全員が高レベルの工兵でもあって道路や水道、都市など大規模な建築もするのであれば、量産機はそのようなデザインであるべきでしょう。

26日

政界再編ができたら日本の政治地図は

に大体分かれるでしょうか?

問題は保守、独立、伝統を重視する勢力がどのような経済政策を採るかがはっきりしないことです。文化的にははっきりしますが。
それぞれの教育政策、地球の未来そのものに対する関心(世界レベルの貧富、人口、資源、環境問題)も検討して欲しいところです。

25日

どのようであれば「民主主義が機能している」と言えるのでしょう。

日本はもちろん、現在のイギリスやアメリカも民主主義が機能していないと批判されています。
「民主主義が機能している」=「反戦」だとしたらあまりにも極端な考えでは。

現在のイギリスやアメリカは、二大政党制でありその政策が非常に似通っています。それは政権交代を抵抗なく進めるメリットがある反面、本質的には同じ穴のムジナではないか、選択ができそうでできない…例えばイラク戦争に両方賛成では投票に意味がない、という批判もあります。
ただ、日本の55年体制も実質的に自民、社会の1.5大政党であり、自民党と社会党の政策は極端にかけ離れていましたが社会党は現実から遊離しており、候補者数が議席の半数に満たないため政権交代を考えていない、また制度レベルの馴れ合いがあったと批判されています。
その状況では政府に対する反対投票はできますが、現実的な意味はないです。

多数の少数党が連立を組む形は確かに少数意見の吸収はできますが、民意を必ずしも忠実に反映しません。また少数意見でも政党が成立することは、ネオナチのように極端な勢力も連立しだいで国政に関与しうるということです。

護憲は少数でも正しい、ネオナチは少数で存在自体許すべきではない、というのでは民主主義自体が護憲のための手段でしかありません。

24日

アメリカ大統領選に、ラルフ=ネーダー氏が出馬を表明しました。
彼は四年前の選挙でも緑の党から出馬しましたが、その結果リベラル、環境保護などの票がゴア氏とネーダー氏に分かれ、結果的にブッシュ大統領の勝利を助けてしまったといわれます。
今回の選挙でも同様に、結果的にブッシュ大統領の再選を助けるのではないかという懸念があります。

日本においても、本来「政権交代」に向けて結集しなければならないのに共産党や社民党が選挙協力をしないため、結果的に自公政権の存続を助けているという批判があります。
反面、共産党や社民党の立場…「護憲」から言えば、民主党も自民党と同じ穴のムジナでありとても協力できる相手ではありません。
あくまで野党らしい野党として少数であっても正しい声を吸収し、戦っていくという考え方です。

一体どちらが正しいのでしょう、今の政権が間違っているならその打倒を優先すべきか、それともあくまで自分の主張に固執するか。
結果は前者のほうがよさそうに思えますが…歴史的には?

23日

豊臣秀吉が冷徹な頭脳を最後まで持っていたとしたら、豊臣家の存続と秀頼の無事のために何ができたでしょう。

徳川幕府は将軍が子供でも心身の障害者でも微動だにせず機能した歴史があります。その点だけでも、体制として徳川幕府が優れたシステムだったといえるでしょう。
戦国の延長であった秀吉と徳川幕府が安定してからの幼君とは状況が異なることは差し引かねばならないでしょうが。

徳川幕府は、将軍自身が直接独裁するのではなく譜代の名家から選ばれた老中の合議制が基本です。全体の方向を決める中枢組織(官僚)は、少数を除いて譜代、旗本の独占です。
秀吉は出自上血縁や代々馴染んだ部下がないというハンデがあり、結果的に比較的新しく採用した官僚(石田三成など五奉行)を中心に、五大老という外様の超大大名を中枢とせざるを得ませんでした。
徳川幕府の権威は征夷大将軍として朝廷から委託され、それは鎌倉以来幕府制度という前例を踏襲しています。また全国を中央集権的に治めるのではなく、大名の統治権も認めていますが頻繁な転封、改易があり、大名を直接裁く裁判権と人事権を合わせたような力を握っています。

では、最も重要な緊急時の総大将は誰に?
徳川幕府において、大阪の陣は大御所の家康自らが指揮を取り、その後事実上唯一の全面戦争である島原の乱では松平伊豆守、すなわち譜代の名家ですが百万石級の大軍事力を自前で持ってはいない官僚が総大将となりました。
関ヶ原のとき、大谷吉継は石田三成に領土が小さく実戦経験を積んでいない三成が総大将をしてもまとまらない、大大名の毛利家が総大将をすべきだと忠告し、その通りにして…その総大将の裏切りで負けました。
その「領土が小さい、実戦経験のない官僚」という点は松平伊豆も同様です。
会津征伐は豊臣家の軍勢を家康が総大将として率いる形式でした。結果的に、その豊臣家の主力軍事力を家康が乗っ取って関ヶ原の戦いが起きたわけです。
豊臣家譜代に、十分な所領と実戦経験があって誰もが総大将と認める武将はいなかったのでしょうか?
それがいなかった、そして関ヶ原ではその武官が皆東軍についたのが不幸ですね…秀長か秀次が生きていれば…

さて、他の手を考えてみましょう。天下を豊臣家が維持するのではなく、徳川家の天下を認めつつ豊臣家が生き延びる道はあったでしょうか。
例えば、豊臣家が大阪城や大きな領土を放棄して藤原家のように代々関白を務めるだけの、名実ともに公家になってしまえば?
普通に徳川に臣従する…のでは多分早期に、大名取り潰しの延長で…いや、関ヶ原の流れがなければ徳川幕府が自在に大名を取り潰す権利を得るはずがありません。

豊臣家の血筋を残すことだけを考えれば…これは秀吉にはどうすることもできませんが、秀頼と千姫の間に子供がいれば。別の側室が生んだ男児は処刑、女児は出家しましたが、千姫の腹なら処刑はできないでしょう…
それにしても、一体なぜ淀君が大阪城の主権者のようになったのでしょう。それが秀頼滅亡のもっとも大きな原因だったかもしれません。他に十分な権威と所領と武力を持つ、摂政に当たる補佐官がいれば…本来は五大老五奉行がそれをするはずだったのでしょうか…前田利家は早期に死亡しましたし…

22日

昨日あげた、諸国「民」との連帯による平和構築が不可能な理由がもう一つ浮かびました。
フセイン政権のイラクや金政権の北朝鮮が民衆によって打倒されることは困難であることです。

それら独裁国家はその残虐非道な統治にかかわらず、かなりの長期間存続しています。
民衆の動きを完封し、(経済制裁にもかかわらず、または経済制裁を味方にして)独裁政権を持続させるノウハウは完成しています。
それはアメリカがイラクの反体制派に援助をしていたといわれていますが、それにもかかわらずどうしようもないほど強固です。

その「現実」をどうすればいいのでしょう。

そう、アメリカがフセインを倒した方法は、国際法上問題があります。
でもそれなしで、イラク国民が自力でフセイン政権を打倒することは不可能だったでしょう。
フセイン政権、金正日政権が存在している限り、軍事的な危険があるのは確かです。その危険は民主的な政権や経済的に安定している政権の国よりはるかに大きいことは当然です。
それで、どうすればよかったのでしょうか。どうすればいいのでしょうか。

21日

平和主義も、軍事を容認するシステム同様、いやそれ以上に覚悟がいるのでは?
ガンジーの非暴力不服従は神風特攻と同様、自分の命を捨てる覚悟を要求します。
日本における護憲という名の平和主義は、そこまでの覚悟を全国民に要求してきたでしょうか。

なお、平和主義は西洋の相当部分ではいいイメージではない…ナチ、共産圏のスパイが広めた危険思想だという考えがあるようです。

そして、護憲派は「平和を愛する諸国民を信頼しというが、拉致や核開発を行い強制収容所で自国民を虐殺する政権もか」に対し「『平和を愛する諸国』ではなく『諸国民』である。国と国の関係が先ではなく、相手国の民も平和を愛していることを信頼し、民と民の草の根の平和を愛するつながりが…」といいますが、民の間での平和主義活動が本当にできるだけの市民的自由が認められた国が世界にどれだけあるでしょう。
そして、もし日本が国策として諸国の平和主義「民」との連動を行うとしたら…それはきわめて悪質な謀略と受け止められるのでは。

20日

子供の単純な疑問、「どちらが強い?」は本当に奥が深い疑問です。

あらゆるマンガを含むアクション要素が強いSFやファンタジーで、強弱を比較するとどうなるでしょう。
「強さ」とは「ドラゴンボール」のスカウターのように一つの数値で表せる力でしょうか?

無理です。人間の格闘技での世界最強でさえ、あらゆる格闘技にルール(ルールがないのも素手で平地であるという時点でルールであり、路上や戦場など状況を決めて完全ノールールにしてもそれもまた一種のルール)がある以上、本当の最強はありえないのです。

さらに例えるなら、強い格闘家とスズメバチを考えてみてください。
格闘家(人間なら誰でもですが)の拳は、何百匹でも巣ごと叩き潰せます。そしてスズメバチも毒針で人を殺すことができます。
でも飛び回る蜂を拳で叩き落すことは難しく、先に格闘家が刺されて死ねば…どちらが強いのでしょうか?

さらに、個人と軍を比較するとなるともっと難しくなります。例えばドラゴンボールで、レッドリボン軍を壊滅させた孫悟空や地球の軍を消滅させたセルのように、力の次元が違う場合個人が軍に勝つことも想像できるでしょうが、通常は無理です。
でも史実において、文明の技術水準が違い、伝染病という兵器も持っていたピサロやコルテスはごく少人数で大文明を滅ぼしました…が、それは一応軍と軍です。

数字化できそうな要素は攻撃力、防御耐久力、機動力、航続距離、物量、情報などでしょうか?

19日

ユーザーの欲望を引き出すことは、何かを買わせるのに有効です。

例えばアマゾン.comではサインアップでユーザーの嗜好を把握し、それに合った商品を色々勧めるシステムがあります。うまくいけば、ユーザー本人も気がついていない欲望を引き出すこともできます。

では、例えば…こんな恋愛シミュレーション(または美少女)ゲームがあったら?
序盤は普通に友達と会話したり、ゲームの中の何人かの女子キャラから好きな子を選んでモーションをかけたりします。
その中で自然に「雨夜の品定め」のように男子の友人と女子を品評したり、芸能人に関連するアンケートや突然呼び止められた占い師の質問などを街頭で受けたりします。
そしてしばらくすると、ユーザーの好みに合ったキャラクターがそのデータから自動的に創り出され、転校生や偶然街でぶつかるなどお約束に登場します。
もしかしたら自分では嫌いなタイプだと思っていたような子かもしれません。でもデータが示した、その人が無意識で好むタイプ…ちょっと怖いかも。

このシステムは好みの女の子を把握するゲームだけでなく、好みの商品を探るのにもかなり有効ではないでしょうか。
一見オンラインゲームに見えて、その中の商店の売れ行きが有効なマーケティングになっているというのもあるかもしれません。

18日

「最大多数の最大幸福」に替わる理想もしくは社会の目標として「最弱者の十分幸福」はどうでしょう。
それと環境破壊、生産消費廃棄の最小化を両立するのがこれからの時代の理想でしょうか…
民主党の言う「最小不幸社会」はそれを意味しているのでしょうか?

でもその「十分幸福」には大きな問題があります。
人間は足るを知らない生き物です…餓死を免れても次は牛肉、次は車、海外旅行…と無限に求めるでしょう。それはハリウッド映画をはじめメディアが贅沢な暮らしを宣伝しているから、あるいは贅沢に暮らす人間がいること自体が悪いのでしょうか?皆が質素な暮らしをすればいい?

また、「自然でおいしい水や空気や食物、自然散策、良質の図書館で得られる豊かな教養と文化」と「ファストフードとネットゲーム漬け」のどちらも「十分幸福」でありえます。前者のほうが絶対いいと言うでしょうが、本音では後者を選ぶ人が多いのでは。

ただ、後者は技術的な延長で「麻薬入り高カロリー点滴+脳直結バーチャルゲーム(であらゆる欲望思いのまま)」という最悪の「幸福」に近い気がするのですが…

17日

日本では選挙で二つの正義から一つを選ぶことができないのが問題ですね。
悪がはっきりしていて、誰ならその悪を倒して正義を実現することができるか、という問題になってしまっています。

日本における「悪」は官僚と公共事業、腐敗した政官財トライアングルです。そして正義はそれを「改革」することです。
小泉政権のかつての圧倒的な支持率は、事実上「改革」自体に対する国民全員の支持でした。
ですが現在の「小泉改革」について、方向そのものが間違っているという批判と演技だけで現実には政官財と妥協しており実行力がないという両方の批判があります。
その「改革」の方向性については、アメリカやイギリスの二大政党ほどの違いも出すことができないのが難しい点です。

16日

「祈り」とは、「この願いをかなえてくれたらこうして(寄進など)あげる、だからかなえろ」という報酬で釣る命令は違う気がします。日本ではそれどころか、てるてる坊主自体が晴れなければ壊す、という脅迫でさえあるのです。

むしろ、ツバメなどのヒナが親鳥に餌をねだるように、ただ無心に全てを賭して、そして親が帰ってこなくて餓死することなど考えもしない無限の信頼で救いをねだるのが正しいのでは…
いや、それもまたツバメのヒナは信仰があるというより本能がプログラムしたとおり行動しているだけです。

人間にできる唯一本当の祈りはルカ18-13「主よ、罪人のわたしをおゆるしください」という取税人の祈りでしょう。
それが

(マルコ11,22-25)イエスは答えて言われた、「神を信じなさい。よく聞いておくがよい。誰でもこの山に、動き出して、海の中に入れと言い、その言ったことは必ず成ると、心に疑わないで信じるなら、そのとおりに成るであろう。そこで、あなたがたに言うが、なんでも祈り求めることは、すでにかなえられたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになるであろう。また立って祈るとき、だれかに対して、何か恨み事があるならば、ゆるしてやりなさい。そうすれば、天にいますあなたがたの父も、あなたがたのあやまちを、ゆるしてくださるであろう。

と…いや、報酬を求めるのではなくただ一心に祈ることほか、どうしようもないことがあります。
人間には、自分の力ではどうにもならないことは多くあります。だからそれは…泣くのが正しいのか、祈るのが正しいのか…後者の道があってほしいのですが。

15日

日本における二大政党制否定論として、日本は労働者と資本家のように階級対立で割り切ることができないから、という指摘があります。

しかし、今後の日本は階級社会化するという指摘も多いです。そうなれば強弱それぞれの階級の利害を代表する二大政党は有効に働くでしょう。

第一、民主党の側も自民=民主二大政党制を長期間定着させようというより、自民党を倒して政権交代を実現し、自民党が利権を断たれて自壊するまで持ちこたえて自民、官僚、財界の利権トライアングル自体を解体するのが目的のようです。
結果的に自民党が崩壊すれば、民主党もまた解体して主義主張が合う者同士で組んで政界再編を行い、それでやっと主義主張ごとにまとまった政党を国民が選べてちゃんとした民主主義ができる、と。
この構想自体に反対する理由は何かあるでしょうか。

そして、小選挙区制はかえって多様な意見が出るのを阻害していると、細川政権を生んだ政治改革の流れ全体を否定する人も多くいますが、ではもしあれがなかったら?
もし55年体制がそのまま続き、選挙制度も中選挙区制のままだったらどうなっていたでしょう。
結局ソ連や東欧が崩壊したのですから、社会党がそのまま力を維持するのは不可能だったでしょう。それでは自民党が圧倒多数になってしまったのでは?
それで自民党も社会党もダメだという力は、出てきたとしたらどのように?
中選挙区制では自民党の中に多数の派閥があり、それぞれの意見があって結果的に自民党の中で多数の政党による民主主義が行われ、さらに革新野党の意見も取り入れられていた、その55年体制のほうが民主主義としてはよかったし日本に合っていたという意見もありますが…政権交代がない民主主義などあるのでしょうか。

14日

「日本はアメリカ型の、弱肉強食の階級社会に向かっている」とよく言われます。
でも、考えてみれば「弱肉強食」と「階級社会」は矛盾した言葉では?

弱肉強食は実力主義であり、力さえあればいくらでも上に上がれる…下克上に近いニュアンスがあります。
それに反して階級社会は、下の階級に生まれたものはどんなに力があっても上に上がることを許しません。
戦国時代と江戸時代同様、矛盾しています。

アメリカにおいては、建前としてのアメリカンドリーム=才能と努力がうまく結びつけば最下層からいくらでも成り上がれるとあります。
ただし、現実には高い階級で生まれれば金がかかる質の高い教育を受けることができ、有効に才能を伸ばして高い実力をつけるチャンスが高いです。
それが問題であり、同時にその矛盾を弁証法のように組み合わせたところがアメリカの強みでもあるのでしょうか…では、そうでないシステムとは?

私立学校や家での親や家庭教師による教育、塾さえ禁止し、子供全員家庭から引き離して全寮制の公平な公立学校に一年中拘束すれば、完全な「機会の平等」が保障されて純粋に才能のみで学力が決まるでしょうか?
でもこれは家庭を否定するようなものです。賛成はごく少ないでしょう。

13日

牛丼が売り切れた吉野家は、想像以上に閑散としていました。
これで輸入再開が(あったとして)それまで持ちこたえるかどうか、少し悲観的にもなります。

一体どうしていればよかったのでしょう。
本質的に、アメリカでBSEが発生したら終わりという「一つのバスケットに卵全部」状態だったのがまずかったのでしょうか。
それとも、カレーや鮭いくらなどの新メニューの選択で誤ったのでしょうか。
あまりにも「牛丼」に特化しすぎたシステムも、効率が高い反面柔軟性を欠いたかもしれません。

12日

もし水に浮くサンゴ礁があったら、この地球はどうなっていたでしょう。
つまり、サンゴ虫などが作る石灰構造物が、蜂の巣のような中空構造を作ってその中にガスをため、水面か浅い水中を浮遊しながら成長を続けることができたとしたら。

それは暖かい海を、海底地形の制約を受けずに浮遊しながら広がり、海面を覆いつくしていたかもしれません。その結果大気や海の循環が狂ったかもしれませんが、うまくバランスが取れれば海のより広い部分で生き物が豊かにあふれていたでしょう。
人間にとってもより広い陸地に恵まれるメリットがあったでしょう。

それとも海岸部以外は日照は十分でもミネラル不足で多量の生物が育つのは無理でしょうか?

生物学がこれを禁止することはないはずですが…ならなぜなかったのかが不思議ですね。

11日

もし自衛隊がイラクから撤退し、それでもテロが起きたらどうするのでしょう。
本当に国連主導でイラク復興計画が始まって、それがとことん機能せず混乱に陥りテロも絶えず、そしてアメリカや日本で大規模テロが起きたときには?

「こうすればテロは起きない」という保証は、もう永久にないのではないでしょうか。どうしてもテロは大規模テロや大量破壊兵器テロを含め、起きる時には起きるのではないでしょうか。

10日

ウエアラブルパソコンの実現はいつごろになるでしょう。
本質的には、バイザー型ディスプレイとヘッドホン、マイクを一体化させた出力デバイスが完成した時点です。そう遠くはないでしょう。
デザインは個人的には「ドラゴンボール」のスカウターがいいのですが…

ただ、そのディスプレイとヘッドホンとマイクのセットを身につけられるのはいいとして、それに何をつなげるか、どんな操作法にするかです。
ディスプレイを省いたノートパソコンをつなげるのは容易でしょう。それならネットもでき、DVDソフトも鑑賞できます。
最小では現在の高性能化した携帯電話でしょうか?
その中間は…いや、むしろバイザー型ディスプレイ−ヘッドホン−マイク一体機器だけを標準とし、あとはイヤホンやヘッドホンはどの機器にでもつなぐことができるのと同様多様な機器につなぐほうがいいでしょう。

そしてその次、バイザー型だからこそ可能性がある3D画像がコンピューターのOS、そして映画やゲームなど映像産業の双方に広まるのがいつになるかです…必要とされるコンピューター性能が桁外れに高くなりますから、当分難しいかもしれません。ましてCPU速度の伸びが停滞していますし。

それにしても、今のキーボード+マウスのスタイルは果たして理想的でしょうか?広いデスクトップスペースを要求し、そしてキータッチを両手でやって、それから右手をマウスに切り替えるというロスタイムがあります。
右手はトラックボール型マウスと左右クリックだけでなくShift、Enterも任せ、文字入力は左手だけで行うようにすればどうでしょう。ゼロベースから考えれば…
まして三次元バイザー型ディスプレイに適した入力システムは、完全にゼロベースで考えたほうがいいでしょう。そのときには脳からの直接入力が実現するかもしれませんが。

今あるディスプレイとキーボードとマウスのパソコンは、十年後には時代遅れになっているかもしれません。
マウスが本当に機能するようになったのも十年前ですし。
ただ、慣れの問題もあるでしょう。現在のキーボードは多くの熟練者がプログラミングやタイピングをする上ではどうしても必須でしょう。彼らが新しいシステムに慣れるのは非常に難しいでしょう…今の、タイプライター以来のキーボードは結局残るかもしれません。

9日

下の自己増殖ナノマシンと生物のコンビは、もし外の異星人が地球に打ち込んできたらものすごい悪質な侵略になります。
地球人がそれをやっていいのか、というのもまた大きな倫理的課題です。
でも、例えば不毛…生物が自然に発生する可能性はない星系にある、恒星に近い小惑星帯やガス巨大惑星を改造して大規模な生物居住可能設備と「種」生産散布機械設備を作る(まあそれも自己増殖自己進化機械が勝手に考えることでしょうが)ことにどんな問題があるでしょう。

でも、こんな想像もしてしまいます…自己増殖自己進化機械群によって大規模に改造された「箱庭」の生態系である日生まれた人類のような知的生命体にとって、その「箱庭」を維持管理しつつ宇宙空間で「種」の生産散布などをしている機械システムは…神では。

そして、もしそこの知的生命体が「箱庭」を維持管理する機械システムと対立したら…例えば今人類が作っているような幾何級数成長生態系破壊暴走破滅型技術文明は、「箱庭管理システム」からすれば発生、存在自体許容できないはずです。

8日

宇宙進出には生物より自己増殖機械のほうが向いている、と言いましたが、むしろ生物と自己増殖機械が共同で動くのが望ましいのでは。

生物も光合成細菌が大量の酸素を作り出して大気、海水中の酸素とオゾン層と膨大な酸化岩石を生み出し、石灰質の殻を作る生物が二酸化炭素を吸収して地球環境そのものを変えたように、強力な自己増殖機械としての力を持っています。外宇宙でのテラフォーミングでも、それを「利用」しない手はありません。
自己増殖機械がまず取り付いた場所でそこの資源を利用して自分を増やし、進化させて大きな行動ができる規模に成長したら、一方では主に宇宙空間で「種」の再生産と打ち上げをしつつ、もう一方で生物にとって最低限必要な液体の水が存在できる環境を作り、そこに凍らせた細菌や原生動物など「生物の種」を…そこの環境に適した形に遺伝子技術で改造したものをばらまいて大規模な環境改造を始め、ある程度環境がよくなったらより高等な生物の「種」も開放してより高度な生態系を作る…

でも地球と異なる環境を非常に原始的な生物が自己増殖自己進化ナノマシンと組んで改造したら、地球の生態系とは全く違う形になって地球の高等生物は生きられなくなる可能性も大きいですね。
第一、自己増殖自己進化ナノマシンが、プログラムどおりにきちんと生態系を管理してくれるかどうかも疑問です。

そして、地球の高等生物といえば、その「種」には人間は積むべきでしょうか?
もちろん人類のカップルと大量の受精卵、冷凍睡眠解凍設備とある程度の生存資源を入れると、自己増殖自己進化ナノマシンと凍結させた細菌のペアに比べて極端に質量が大きくなってしまう欠点はあります。
また、作る環境に「人間が生きられる」という厳しい制約条件を課すことも欠点になります。
でも人類が宇宙進出する手段としてでなければ、細菌とナノマシンでは支持されないでしょう…

7日

僕の未来予測が悲観的なのは、現状の延長として考えているからでした。
「大発明発見」と「偉人」という、これまでの歴史の原動力となってきたものが今後はほとんど出ないと考えていたのです。

現在、国内外を見回すと不思議なほど「偉人」といえる存在がいないのは確かです。
世界偉人伝と並ぶような人物がどこにいるでしょう?せいぜいビル=ゲイツや野茂英雄ぐらいです。それもヘンリー=フォードや王貞治に比べると小粒な感じがします。ビル=ゲイツとフォードの財産、野茂と王の業績はそれぞれ圧倒的に前者のほうが大きいのですが、感じとして。

確かにガンジーからチャーチルまで綺羅星のようだった二十世紀中盤は、大戦という大混乱がありました。
今は局地紛争は多発していますが、大規模な戦争はほとんどないです。
戦争がなければ、いやイラク戦争のような現在の戦争では将軍型の英雄は登場しにくいです。
またアウシュビッツという悲劇があったからこそ、多くの偉人が何かを遺したとも言えます。
しかし、現在悲劇がないわけではありません…アウシュビッツをしのぐような悲惨はアフリカを中心に現在の世界にもあります。その中から「夜と霧」「アンネの日記」のようなものが生まれているとは寡聞にして聞きません。

発明発見については、今後DNAや量子力学、相対性理論のような科学革命はまずありえない…「科学の終わり」を半ば受け入れています。ただ、現在もフラーレンなどの技術革新がないわけではないです。核融合や脳とコンピューターの直結は難しいでしょう…でも多くの技術革新はあるでしょう。
いや、今起きているIT革命自体、産業革命に匹敵するものすごいスピードでの技術革新です。それが当たり前になっていることのほうが異常です。社会も大きく変化しています。
ただ、おきてほしい革新には予算の壁があります。第三次エネルギー革命…脱化石燃料には莫大な投資が必要です。それも薪から石炭、石炭から石油に変わった時のような経済的なメリットはありません。

これから偉大な時代が来るのか、それとも平凡なまま現状維持が続くのか…

6日

アメリカ大統領選で、両候補に聞くとしたら…

5日

石田三成がいなかったら、徳川家康は豊臣秀吉の死後どうやって天下を取っていたでしょう。

三成が家康に行った「貢献」は計り知れません。

などなど。
三成がいなければ流れとしては徳川家の天下になったでしょうが具体的なシナリオがすぐには描けないほど難しく、大阪の陣以上の汚名を着て天下が安定しなかった可能性も多分にあります。
何よりも徳川政権の本質である、多数の大大名の取り潰しは難しいでしょう。
もちろん三成が関ヶ原に向けて決起しなくても=清正らに襲われて隠遁したときに本当に上杉家を見殺しにしてじっとしていても、家康にとってはかなり大変だったでしょう。

まさしく徳川幕府にとっては三成大明神です。

4日

人間が死後、どのように過ごすとしても…そこで「すべては脳が作り出した幻ではないか」と疑い始めたらどうなるのでしょう。

現実のこの世界でも、経験も感覚も偽りではないか、本当に他者が存在するのだろうか、全ては夢なのではないか、たとえば目も見えず耳も聞こえない人と目も耳も使える自分は同じ世界に生きているのだろうかなど、その手の疑問は常にあります。
まして天国でも地獄でも自分が死んだことを知っているなら、そこでどう過ごしていても全ては幻ではとも思うのでは?

もちろん自分が死んだことや生前の記憶がきれいにないなら、それはどんな世界でも変わりません…ただそこに生きているだけです。それこそ生きていること自体、別の自分の死後かも、となります。
天国や地獄でそれに悩み始めたらどうなるのでしょう。

そして、どんな天国や地獄であっても、それは死ぬ瞬間に脳内麻薬の働きで脳が作り出した特殊な幻覚で、その作用で時間の感覚も取り去られ、まるでパソコンのシステム終了壁紙のままフリーズしたように永遠にその状態でいるのではないか…と考えることができます。そう思ってしまったら天国も地獄も空しいでしょう。

3日

マホメットが酒池肉林の天国を描写したことに対し、そんな生活百年も経てば飽きるとツッコミを入れた人はいなかったのでしょうか。

人は慣れる存在です…どんな天国も飽きる時があるでしょう。どんな地獄も慣れるか狂うでしょう。
それから永遠の時間をどうすごすのでしょうか?

長い長い時間阿弥陀如来に仏教の特別講座を受け、そして衆生を救って仏になる=解脱を保証されている阿弥陀経の極楽浄土はその点救いがあります。
極楽往生で終わりではない、その先の成長がありますから。

2日

人間の死後は科学者が言うように無か、それとも宗教が描く天国と地獄のどちらかしか人はイメージしません。
天国と地獄には宗教を問わず、明白な特徴があります…「他人と再会できること」です。もちろん形而上の存在との出会いもありますが。

しかしもし死後無でもなく、そして一人一人まったく違う見知らぬ孤独な世界に放り出され、誰とも出会うことなく永遠の時間を過ごすとしたら?
スゥエーデンボルグの描く最下層の地獄、完全な闇の中の完全な孤独ですが…それはどんな地獄より恐ろしいかもしれません。そして、闇でなく楽園であっても完全な孤独は辛いでしょう。
地獄で悪友や歴史上の悪人とともに永遠の拷問を過ごすのと楽園ではあるが完全な孤独、または永遠に絶対者と一対一で向き合い続けるのと…どちらがひどいでしょう。

言うまでもないことですが、つけくわえますと現世の記憶がなくなるなら輪廻転生にしても天国でも地獄でも孤独でも無でも変わりません。あくまで「思考、体験する記憶の集合」が「我」であり、それが保存されなければ無です。
どんな形でも現世の記憶が薄れ、変容していくなら…それは緩慢な第二の死ですね。
そう、死後人間は成長し、変わっていくことがないことも「天国と地獄」のイメージに共通します。

1日

これまで、僕は人類の存在意義は「宇宙に出られること」だと思っていました。

人類がいない場合の地球生態系システムは大方安定していますが、時々大絶滅があります。
その原因には、恐竜が滅びたときのように小惑星が激突するなど宇宙から来るものもあります。
チタンもロケット燃料も使えない人類以外の生物には、それを防ぐすべはありません。また生物が自分の進化だけから宇宙に進出する可能性もありません。

だからこそ、人類は宇宙に進出して小惑星の衝突を「アルマゲドン」のやり方で防止し、また太陽の寿命が来てもこの形のDNAが滅びないよう外宇宙に種をまくことが使命だと思っていました…

が、考えてみると宇宙に出てからの、小惑星の衝突を防ぎ種をまく「仕事」は人類よりも自己増殖機械のほうがはるかに向いています。
人類はそのための、自己増殖自己進化機械を作り出すための過渡的な存在でしかありえないのでは。