PentiumU 300MHz + Celeron 300AMHz dual PC

<前ページへ戻る>

1.Celeron300A動作検証 99.7.7〜

99/7/7に購入したceleron300Aですが、噂のL920でなくL907でした。
L920は560MHz程で回るらしいので当たればと思い購入しましたが、私のL907では450MHz止まりでした。
一度熱暴走でHDDを飛ばしたので大きめのクーラーに変更しています。

SOLTEK SL-02A Vcore2.0vで450MHz動作をさせてみると以下のような結果になります。

・Superπ、3DMark99Maxの単体起動/同時実行の各12時間ループは問題なく通る(デモ終了後M/B36℃程度)
・SEGARALLY2の12時間デモは通る(デモ終了後M/B36℃程度)
・EQでハングアップが起こる(4時間のプレイで2回程。M/B温度36℃前後)

ベンチマーク等は通るが、負荷の多い3Dゲームの長時間実行で不安が残るという感じです。
発熱にもムラがあるし、dual化するのは無謀な気もします。

2.変則dual化計画 99.7.18〜

webで見てみると、変則dualでも問題なく動くようです。
動作クロック、種類が共に違う構成(例:PentiumU 333 + celeron300A)でもとりあえず動くそうです。

変則dual化へのハードルとして、
 ・2 Processorsとして認識するか
 ・FSB100MHzで動作できるか
 ・450MHzで安定するか
 ・変則の弊害はないか
 ・NT以降のOSでも動くのか

と無意味な割に敷居も高いですが、チャレンジしてみることにしました。

3.PentiumU300+Celeron300A 変則dual化実行 99.7.20

7/20に以下の物を購入。

・Tekram P6B40D-A5 \16,470
・SOLTEK SL-02A8 \ 2,480

SOLTEKのドータカードは、電圧を2.1vに上げて安定したらいいな(希望)ということで購入。
電圧可変/強制100MHz/dual可のドータカードです。
最初によくみて電圧可変のを買えばよかったのですが、いつものことです。

dualM/Bは選択肢が少ないので、安くて稼働実例が多いP6B40D-A5にしました。
FREEWAYの赤いM/B、FW-6280BXDRは電源周りの不具合話が多かったのでやめ。

以下の構成で組み上げました。
CaseA6880 (ATX/300W)
CPU1PentiumU 300MHz SL2W8
CPU2Celeron 300AMHz + SL-02A8 (Vcore 2.1v)
M/BP6B40D-A5
HDDFASTTRAK+DTTA350640x2 RAID
MX91728D (IDE 2nd-Master)
CDPD-1 CD-P520E (IDE Pri-Master)
4x CD (IDE Pri-Slave)
VideoG200(AGP) + Voodoo2
SoundSonicImpactS90
SCSIAHA-2940AU + M2513A 640MB MO
NIC10BASE-T ISA Ethernet Card
FDD3mode 3.5inch

まずBIOSで2 Processorsと認識されるかどうかテスト。
GETTER250WケースにP6B40D-A5を載せてCPUとメモリ、ビデオカードで起動。
起動しません(泣

どうもメモリ認識が不安定です。なんかBH6でもこんなだったなぁ。
DIMM2本、4本のメモリスロットのいかなる組み合わせでも安定しません。
メモリの問題じゃないんでは? ということで300W電源の載っているFRONTIERケースの方に載せてみます。
AX6BCRを外してP6B40D-A5と換装してみると安定して起動します。

起動時の画面で2 Processorsと認識されています。CPU1つだと1 Processorなのでうまく認識されたようです。
しかし4.5 x 66の300MHzでしか動作していません。

このM/Bは倍率をジャンパで、ベースクロックをBIOSで設定するのですが、FSB100にしても300MHzでしか動作しません。
おかしいなぁ、100MHz Overrideはenableにしたはずなのに。
JP21ジャンパ(BusClock Override Jumper)をオープンにすると100MHz enableになることに気づいて解決。逆だと勘違いしてました。
66MHz系CPUはマスキングしないと(AGPが同期して)100MHzで動かないM/Bもありますので、この点は問題なしでした。無事450MHzで起動。

PentiumU & Celeron300A PentiumU & Celeron300A

P6B40D-A5は、P2B-DやFW-6280BXDRに比べてslot1の間が多少広いのですが、2番目のスロット(写真右)にceleronを装着すると大きなクーラーはメモリスロット1と干渉します。
1番目に刺すとぎりぎりで2番目に干渉せずに収まります。

SMPでも1番目のCPUが熱くなるらしいので、1:PentiumU 2:celeron300Aという順番にしました。
メモリスロットは4つありますので、あまり影響ないです。128x2で256MB実装。

動かしてみるとなぜか順番無視でceleronが優先されます。
Windows98ではceleronのみが使われるようです。
WindowsNT 4.0でもスロットの順番にかかわらず、以下のような結果になりました。

CPU1: Celeron300A CPU2: PentiumU

他、ケースの配置でかなり悩まされました。
2つCPUがついてるのでメモリと3.5インチのシャドウベイと干渉してしまいます。結局シャドウベイを外し、電源の上にHDDを移動することで解決しました。
神代のケースは電源上にも非常用?3.5ベイがあるのです。
ほぼデバイス全入れ替え&掃除で、作業を始めてからOSインストール前までで5時間位かかりました。

4.PCIバス優先順位の問題 99.7.21

P6B40D-A5のPCIバスの優先順位が特殊であることは有名です。どこのサイトを見ても順番で苦労されているようです。私もこれで半日潰しました。

P6B40D-A5 Bus Slot
AGP Bus Slot
PCI Bus Slot 2
PCI Bus Slot 5
PCI Bus Slot 4
PCI Bus Slot 3
PCI Bus Slot 1 / ISA Bus Slot 2
ISA Bus Slot 1

FASTTRAK、SCSIインタフェース、SonicImpact(サウンドカード)の3枚をどこに刺すかが問題です。
FASTTRAKはSCSIインタフェースと同等ですが、RAIDをブートディスクとしているのでSCSIインタフェースより優先度を高くします。
Voodoo2は空いた場所に刺しておけば問題ないでしょう。

 ・PCI2にSCSIを刺すとIDEの認識が全滅する
 ・PCI2にFASTTRAK、PCI3にSCSIを刺してもSCSIが優先される
 ・サウンドカードで問題が多数(ドライバインストール時ハングor強制リセット、インストール後起動しない等)

いろいろ試してみても一向に解決しません。優先順位というのも疑わしくなってきます。
なんだか一番上のPCI2は動作が怪しげです。
1,2,3という優先順位で埋めてもダメなので、今までどおり上から

AGP:G200
PCI2:SonicImpactS90
PCI5:FASTTRAK
PCI4:SCSI
PCI3:Voodoo2
PCI1:空き
ISA1:NIC

とすると何故か安定。

IRQの関係で通信ポート2をdisableにしていたのですが、今回これをやると何故かビデオカードのドライバとプライマリIDEのマスタが使えないという謎の現象に陥ります。
仕方ないのでプリンタポートをdisableにしました。
IRQの振り分けの問題かと思われます。手動で割り振れば解決しそうです。
今まで不具合がでていたPDドライバも問題がなくなり、ようやくPDを使えるようになりました。

5.テスト環境構築 99.7.22

Windows98のメイン環境とNT4.0テスト環境を独立して構築します。
SCSIと認識されるIDE RAID 12GBと、IDE 17GBがBIOS設定でブートの優先順位を変えられることを利用します。

RAID 12GBはそのままFAT32で1パーティションで使います。
IDE 17GBを 2GB FAT16/14GB FAT32 の2パーティションに分けます。
FAT16をNT用に、14GBを今まで通りメイン環境のデータ置き場・バックアップに使います。

A:3.5 FDD
C:DTTA350640 IDE RAID FAT32 12GB (Windows98 メイン環境)
D:MX91728D8 IDE FAT16 2GB (WindowsNT4.0テスト環境)
E:MX91728D8 IDE FAT32 14GB (メイン環境で使用)
M:640MB MOドライブ
P:PDドライブ
Q:4x CDドライブ
R:CD-Rドライブ
V:仮想CDドライブ

BIOSでSCSI起動の設定にするとRAID 12GBにインストールしたWindows98メイン環境を、IDE起動にするとIDE 17GBのWindows98+NT4.0WSテスト環境をそれぞれ独立してブートすることができます。

IDEでブートして、FAT16 2GBへWin98とNT4.0をインストール。
これでメインのWindows98環境には影響されずNTでテストができます。

6.dualPC ベンチマーク 99.7.22〜

G200 NTドライバをインストールしてベンチマークを行ってみます。 dualonユーザの大半がお世話になっているであろうと思われる、YoneさんのMulBenchとMTLBenchです。
MulBenchがdualCPUの性能を、MTLBenchがdualPC/NT環境での耐久安定性をテストするためのベンチマークです。

MulBenchではsingleに比べてdualで66%の向上が見られました。

MulBench 450MHz result

MTLBench500回ループの結果です。
99/7/23に8時間かけて実行しましたが最後まで通りました。

MTLBench 450MHz 500 Loop Test result

7.dualPC オーバークロック 99.7.24〜

450MHz動作が微妙に安定しなかったCeleronですが、Vcore 2.1vを供給することで安定しました。
4.5x103=464MHzではWindowsが起動しなかったのですが、2.1vだと起動します。
4.5x112=504MHzだとBIOSすら立ち上がらなかったので、このceleronの限界は464MHzというところです。
Vcoreを2.2vまで上げれば464MHzで常用できるかもしれません。

SL-02A8のジャンパでコア電圧を2.2vに設定し実験開始。
P6BD40-A5 BIOS v1.2では4.5x103=464MHzは450MHzと表示されます。
WCPUIDではExternal 103.09MHz Internal 463.91MHzが確認できます。

安定性をみるためにMTLBenchを600回ループさせました。9時間強かかりました。
7/25は暑かったので、帰宅すると部屋の温度もかなり上昇していました。
この環境でも600回通ったのでおそらく464MHzで常用可能と思われます。

MTLBench 464MHz 600 Loop Test result

HDBENCHのβ版もdualCPUに対応しているというので試してみました。
singleとdualでは整数演算/浮動小数点演算共に倍以上の差が出ています。

HDBENCH ver3.00 beta2 result