あとがき

追記:主要登場人物の名前も含め一部改稿があります。

やっと完結…とにかく自分でも嫌になるほど説明過剰で、さぞ読みにくかったと思います。
好きで読んでいる人は誰もいないかも…

海事用語についても、本当の海洋関係者から見るとおかしいでしょう。
もちろん素人で、帆船海洋冒険小説の言葉をごっちゃにして詰め込んでいます。ちなみにこの作品の中では『海の男ホーンブロワー』シリーズ(セシル・スコット・フォレスター)は実話という設定です。

まずSFって結局基本プロットは冒険小説だよな、と思ったことから、基本プロットをラブコメにしてやろう、としたのです。
でも、ものすごい風圧で冒険小説になろうとしていくんですよ。話が勝手に。
由の奴が自分が助けるんだ、と抵抗できない強さで叫びますし。白昼夢も危なくそのまんまやりかけて、必死で抑えました。

序盤で、正四面体は空間を隙間なく覆うことができないというのを度忘れしていて「ケプラー予想」という本で気がつき、それで一度話全体に絶望しましたが、それを逆に取って話の転換点にできたのは…うまくやれたと思う反面、自分の天分のなさを再確認して複雑です。

いっそ円卓騎士団の設定は一切説明せず、なぜか人類文明がうまくいっている、という設定でもよかったかな、とも思います。
まして最終章の体内埋め込み脳直接接続コンピューターについては蛇足もいいところだ、という気がしてもいます。
特に教育関連では教訓に属することも多すぎると自覚はあります。
いっそ技術・社会の説明を一切省いて三人称視点で再編集したら、それはそれで単純でより読みやすいラブコメになるかもしれません。でも、元々同人とは自己満足と見つけたり、ですから書きたいことは全部詰めこんでしまいました。

結局この作品で言いたいことは、ほんのわずかな言葉にまとめられます。

人間は愚かだが、だからこそ真実に背を向けず、未来を選ぼう。
文明崩壊、十億単位の大量死
(ギガデス)がなく、弱者も生きられる、自由のある未来を。

チャットで応援してくださった皆さん、そしてこれからの読者に心から感謝します。

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