山名沢湖(やまな さわこ)

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作風概説

 同人ではベテランで、非常に硬質の、詩的な童話に仕上がっている。冷たさと暖かさが不思議と同居している。


代表作

1997〜98「いちご実験室」Amie連載、単行本あり。
 ミソラの隣に住んでいるハカセ(ティーンの男子)はいろいろなものを発明する。
 ある日は食べ物を増やす機械だけど増えすぎて家がイチゴで埋まりかけ、全部ジャムにしてみたりタイムマシンは機動まで何時間もかかって一秒しか動かなかったり…結構へっぽこかもしれないが、そんな気はしない…とても心地いい童話のよう、それでいてアルコールが結構強い空気を醸し出している。

1998「アオゾラ人魚」
 海に来たけど泳ぎが苦手なミネコちゃんは寂しく海岸へ。その時、人魚に出会った。その人魚は人間とは逆に空気中では息が苦しくなることや、前から空に憧れていたことを語る。そして海に招待するが。とても簡潔で、クールな形で違う存在を語っている。

1999「ひだまりデート」ファーストデートを題材にした二部構成のオムニバス。

1999「イブだってお仕事」

  1. ゆきやこんこん
     ホワイトクリスマスの雲の上、天使が雪を降らせる仕事。でも退屈な女の子天使、レシド・ソラちゃんと監督のところに、サンタクロースがやってきた。今日はサボる、と遊んでいるが、そのうち我慢できなくなって雪を降らす仕事のお手伝い。そして大きなプレゼント、空そのものがクリスマスツリー!

  2. SANTAFUL WORLD
     デートに遅刻したカオルちゃんが、サンタの帽子を拾った。それをかぶってみたらサンタに変身、トナカイのそりのお出迎え。今年はサボったサンタが、代理に指名したのだ。そして二人で世界一周空の旅に出発!冷たいタッチなのに不思議と暖かい、まるで良質の絵本のような作品。

2000「はるなつスキップ」
 博士が「春よこいこいメカ」を完成させ、使ってみたら夏が来た。

  1. 花とミツバチ
     予定表が狂って大迷惑のミツバチ、今年は子供も動員して蜜探し。特に「幻の空の花」の探索も命じられた。一人の女の子ミツバチが、蝶の男の子とぶつかって…とても可愛い恋物語。口移しをキスで表現するのには驚いた。

  2. 三月怪談
     卒業式の直前、暑くてくらくらしていた小野寺さんに、花壇の隅のかかしが麦藁帽子をかぶせ、愛を語りかけてきた。その正体は…とてものんびりとした、そして優しい恋。

2001「朝顔ラジオ」
 寝坊するつもりだった夏休みの朝、朝顔が奏でる音楽で目が覚めた。場所によっては聞こえない、ってまるでラジオ…と、同じ事に気がついた男の子とも出会う。
 それから毎朝二人でラジオを聞く、ちょっと不思議で素敵な夏休み。


今までの実績、現在の地位

 同人から「Amie」でデビューしたメンバーの一人。
 短いページだからか、増刊にはほぼ毎回登場している。本誌にも別冊付録で登場している。

 2003年待望の単行本「いちご実験室」発売。

 新井葉月の親友で、「佐和子のラビリンス」などの作品に名前が出ていることでも有名。

「COMIC HIGH!」にも連載、2004年11月に相次いで三つ単行本を出した。


個人的な感じ、思い出

 本誌連載ができないことのほうが不思議。早くして欲しい。
 この力を活かせず、他誌から単行本が出ているのはあまりにも残念!