ゆにわきざし

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作風概説

 表現は難しいが独特の感じがある。何となく粘性の高い透明な液体の中のような印象。

 当時にしては結構華麗な装飾もある。キャラクターは素直なわがままが多く、かなり外道な話も。


代表作

95「ゆるせない夏」
 色気づいていない咲ちゃんは今日からのプールが楽しみ。だが、その日に下駄箱から落ちてきた一枚の手紙。捨てようとして、でも自分が一度空ける場所を間違えたことを思い出して責任を感じて捨てず、相手を探すことにした。
 自分の近くの箱では野球部次期主将で彼女ありの菅野勝利、パーマに失敗した荒川大吾、新興宗教の開祖となるべく修行中の鈴木和則、そして物静かな文学少年、牧田春巳。ついに誘惑に負けて開けてみたが、宛名も差出人名も書いていない。牧田くんかな、と思いながらも渡せず、考えすぎてプールで足がつった!
 なんとなく少しずれたところから見ているような印象で冷たい空気や会話、妙な細かさが妙に笑える。

1996〜97「カウンセラーKのしょーもな相談室」「るんるん」連載。
 読者投稿に対するなんでも相談、と銘打っているがとてもいいかげんな対応。昔似た状況になった自分がすごい反則をしたことを言うことが多い。悩みがくだらなく思える。

97「それなりに吸血鬼」「るんるん」連載、単行本なし。
 こはるちゃんが校庭で、弱っているコウモリを見つけた。平気で触るどころか飼うことにしておコゲちゃんと名前をつける。そのおコゲちゃんは妙に頭がよく、人語を解しているし書く事もできる。その言葉に励まされ、不合格が口癖の、憧れの前園先生に告白しようとしたら、先生には彼女がいることを知る。その八つ当たりをおコゲちゃんにしたら、ものをぶつけた拍子に吸血鬼に変身!
 でもブロンドの美青年で、とりあえず失恋を癒す材料に。軽妙で楽しいラブコメディ。


今までの実績、現在の地位

かなり作品量は多いが、本誌登場経験はない。最近登場していない。「るんるん」廃刊以降登場しなくなったし、近況もわからない。


個人的な感じ、思い出

 独特の雰囲気でどういっていいか分からないが面白い。