さくや一歩(さくやいっぽ)

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作風概説

 正統派で表情豊か。非常に繊細な感じになり、服や体の線などの質感が案外優れる。丸っこくぷわっとした感じもあり、それが妙に可愛い。もちろん切ない表情などもとてもいい。反面かなり極端な表情もうまい。
 ぽわぽわした影が多いのでかなり画面はごちゃごちゃしているが、何気なく無駄はない。

 なんでもないキーにこだわり、音楽や影を用いた微妙な表現もできる。


代表作

2004「P.S. fromラブソング」
 告白しようとした先輩が二股男、の修羅場を目撃してやけになり、歌いながら土手道を歩いている奏ちゃん…突然「ヘタクソー」という声が聞こえ、行ってみると男の子が寝ていた。で、「すげぇカオ」といわれてかばんで殴ってしまう。
 慰め半分で友達が貸してくれた、アカペラボーカルユニット『パステラ』のCDで復活しよう…と思ったら例のかばんの中!
 まずい、と思ったら土手の彼は転校生で、なんかぶっきらぼう。バッグは返してくれたけど、限定ものの例のCDは箱が壊れていた。彼が新品と取り替えてくれたり、例の先輩の魔手から助けてくれたりで急接近するけど、口笛がふけないことをからかわれたことがきっかけで…
 深い影と風景描写、音楽表現で魅せたデビュー作。

2004「はつコミュ。」
 平岸亜里14歳、ついに携帯ゲット!
 と思ったら全然使い方がわからない…パニック状態でいたら、同じ機種だとカッコいい男子が話しかけてきた。それで教えてもらいながらメール交換、そのままその彼、南部恭介くんとしょっちゅう事実上デートに!
 顔をくっつけてのツーショット写真、ごく自然な間接キスなどどきどきの連続、趣味もぴったり合うしで最高!
 でも彼にいきなりかかってきた電話の高い声、そして自分といることをごまかしている…やはり彼女がいたの?
 強烈なドキドキを描いた真夏らしい佳作。

2005「ハ・ラ・ペ・コ」
 色気より食い気の大食い女、多恵ちゃんに彼氏!
 でも彼は小食、とてもいっしょに金魚鉢パフェの夢なんて無理!
 というわけで、大食いを隠したらいつもおなかがすいて仕方がない…
 ハラペコがじつにうまく描かれていて、見ていてほっこりする佳作。


今までの実績、現在の地位

 アンケート企画も含めればちょこちょこ出ている。


個人的な感じ、思い出

 すごく絵の変化が激しいので、ちょっと困惑することもあるがすごく好きな方向。
 一番好きなのは「ハ・ラ・ペ・コ」のぷにっとしたかわいらしさだったのだが…
 これからもどんどん変わって、幅をつけて成長してほしい。