三浦瑞希 (みうら みずき)

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公式サイトあり、リンク


作風概説

 ちょっと丸っこく、少し重めのショートブレッドのような感じのする、シンプルで素直なタッチ。柔らかみと甘みもあり、素直に好感が持てる。
 最近は強い艶と輝きがあり、深みと迫力、躍動感のあるタッチになってきた。
 唇など立体感がある感じで、少し肉感的な印象もあり表情豊か。非常に迫力のある怖い目などもかなりうまく描ける。女体の美しさは驚嘆するほど。
 余白と単純な絵を使った半ギャグ表現も使える。

 重い心理と成長をまっすぐ描いている。とにかく「やればできる」という熱くまっすぐなメッセージが強い。


代表作

2007「オレ様カテキョ」
 昔「銀龍」と呼ばれる伝説の不良が支配していた問題校の上村実乃ちゃんは、本当は高校にも行きたいけれどひたすらまわりに合わせている。
 そんなとき、旅行に行く母が気まぐれで、母の親友の息子に家庭教師を頼んでしまった。
 その家庭教師はとんでもない迫力のある不良で、逆らえず勉強してしまうし完全にパシリにされるし…でも少しだけでもほめられるのは嬉しく、勉強に取り組んでしまう。
 だがそれが友だちにバレ、いじめが始まってしまい…
 明るい感じだが、結構重い問題を鋭くうがち、丁寧に成長を描いた力のあるデビュー作。

2007「ガールフレンド」
 なにをしてもダメな子っている…海野真子ちゃんは成績も悪く、追試で好きな青島くんのサッカーの試合の応援にも行けない…。
 いきなり電話に怒鳴りつけている森田かなでちゃんにぶつかって、びびっていたら意外といい人で仲良くなり、勉強の要領を教えてもらったりする。
 それで青島くんとも仲良くなっていくが、それで告白にも一緒に来てもらおう、としたら突き放された…
 そして青島くんの試合に応援に行ったら、青島くんはかなでちゃんが転校することを教えてくれた!
 とても熱く友情と成長を描いた傑作。

2008「ステップアップ」
 三度のメシと暴れるぐらいが楽しみの大石かれんちゃんが、幼馴染でちょっと太って「(ぶりっ子)ブリ」と呼ばれている花園ゆりちゃんに誘われ、ダンス部を見学に行き…迫力に圧倒され、踊ってみると楽しくて入ってしまう。
 運動神経を誇る彼女がふと気づくと、ゆりちゃんもすごく上手くなっていた…彼女はプロを目指していることを告白した。
 気がつくと差がついてしまったことに気がつき、少しずつ嫉妬と焦りが鎌首をもたげていく…
 心の闇とそれを切り開く強さを丁寧に描く、情熱的な作品。

2008「ただいま、勉強中!」
 どうしようもなく成績の悪い坂本奈保ちゃんは素敵な男子に優しくされて恋に落ちた…が、彼は「おれアホな子きらいだから」の一言で斬って捨てた。
 常に主席の要隼人さまでした…彼女は諦めずどんどんアタックするけどドジの連発、それでなんとなく一緒に勉強するだけ、と居座って距離を詰めてしまう。
「オール5とったらつきあってもいい」という彼の言葉を真に受けて真剣に頑張るが、先輩は女先生とつきあっているような…
 軽妙な熱さをパワフルに描いたとても楽しめる本誌初登場作。

2012「妖精キャッチ」
 新体操部とバスケ部合同の合宿。代表に選ばれた赤井斗真ちゃん、でも本当の目当ては幼なじみの小出くん。
 練習は楽しいけれど、複数のリボンの柄を別々の方向に同時に投げるのが難しい。
 それで夜練習していると、一番下手な今野紅ちゃんが自主練習していて、負けないと練習していると、小出くんに呼ばれて花火をしたり…
 翌日、うまくいかなくて代表を外されそうになり、頑張っている小出くんと今野さんを見て…


今までの実績、現在の地位

 本誌に二度読みきりが掲載されている。

「地獄少女 閻魔あいセレクション 激こわストーリー 恐」に参加、単行本デビュー。


個人的な感じ、思い出

 絵柄がかなり好みだし、題材の重さと料理の歯ごたえのよさもよかった。
 これからどう洗練されるか楽しみ。

 絵に重みが加わり、躍動感も増してどんどん伸びていく。このままどこまで伸びていくのか、毎回わくわく楽しみにしている。

 本誌読みきり掲載はとても嬉しかった。連載も心から楽しみにしている。
 これほどパワフルでまっすぐな作風はどんな作品なら活かせるだろう…スポーツものもいいがおもいきりどろどろした三角関係もいいし、いじめ問題など社会問題に取り組んでもいいと思うし…とらわれず幅広く頑張って、熱いメッセージをたくさん読者に伝えて欲しい。