パターン分類9-4

遅くなって申し訳ありません。いつも講義の始めを’んちゃ’とアラレ語にしていますが、皆様にはともかく現在の子供には通じるのでしょうか。いませんからその心配はないんですけど。アニメの新Dr.スランプも延長が決まり、後半のキャラクター(摘さん一家、栗頭先生、オボッチャマン・・・ターボ君はもう1クール様子を見てからでしょうか)が新しいオープニングに登場してきました。鳥山明先生の連載が軌道にのるまでのつなぎと思っていたのですが、やはりアラレパワーは健在だったということでしょう。原作ストックだけであと軽く半年はもちます。でもいまいちわからないのが子供たちへの浸透です。昔については言うまでもなし、なかよしもあれぐらいの作品が生み出せるよう頑張って欲しいです。無理だ!!という声が聞こえてくるようですがそれぐらいの目標が無いと。

んちゃ、講義を始めます。今回からつきあい初めて後ではありますが、一時中断の集中講義の形でお待ちかねのスキンシップについてです。皆様覚悟はよろしいでしょうか?いうまでもなくかなり身も蓋も無しに下品な内容になります。

スキンシップはまさに少女マンガに限らずマンガの中では少年誌におけるアクションシーンに並ぶ重要な読者サービスです。まあ男の目から(でなくとも)言いますとHシーンとも言います。その分人気を呼ぶため多用しがちですが、それは麻薬同様耐性ができる、つまり慣れができ、もっと刺激的でないと効果がなくなってエスカレートすることになります。そうなりますとやはり幼年少女誌である以上表現には限界があり、そこで行き詰まることになりかねません。例えていえば・・・やめましょう。これに関しては考えるのが怖いです。否、もうすでになっているのかもしれません。それを越えるとPTAやその他の団体に袋叩きにされます。また年齢別及び性別によって効果が異なり、その点どの層を狙うかも難しいところです。

またスキンシップには独立しての読者サービスとしてだけではなく、話の中でも全ての段階で男女間のコミュニケーション及び感情表現として重要な役割を果たします。出会いではそれ自体がトラブルとしてお互いに印象づけ、一目ぼれもしくは喧嘩の原因になります。恋愛感情の顕在化においても中心的な働きをします。そしてトラブルが発生する原因になると共にしたときには時にそれを和らげ(より泥沼を深めることも)、上手く告白するきっかけになります。前述の通り告白自体が衝動的なキスなどスキンシップからなる場合もあります。そしてスキンシップの本番はつきあい初めて後です!!幼年少女誌範囲外(規制とも言う)との綱渡り!ある意味つきあい自体の目的であり、無数のトラブルの火種でもあります。

まず最初にスキンシップそのものの定義と分類をし、その次に状況ごとにその影響と起こすトラブルについて考えていきます。

スキンシップの定義ですが、これが結構難しいところです。この男女交際に関する講義では狭義ですと「男女間の肉体的接触」ですが、更に狭い意味ですと「性的な」を加えなければなりません。しかしこれが奥が深いものです。もう一つ、それに「合意」があるかどうかについても考えるべきでしょう。最も広義で考えますと「接触又は性的な官能につながる刺激」となります。ここまできますと相手の必要さえないので非常に微妙です。よって「異性の相手を限定した」と付け加えるのが最も適当でしょう。例えば目が合った、とか相手の持っていた物のぬくもりにときめいたとかもこれなら含みます。「性的な官能」には意識無意識の別及び肉体的な反応については制限していませんので、単にどきどきしたとかきゅんとしたけど書き文字だけで無視したと言うのもありです。また単純な読者サービスについても考えにいれておくべきでしょう。男性読者サービスとしてシャワーシーンや強めのスキンシップを使うこともありますから。またスキンシップであっても何ら官能につながらないケースも一方又は双方が未熟な場合あるでしょう。とりあえずここでは「異性の相手を限定した接触又は性的な官能につながる刺激」とし、読者サービスの中に含めるのが適切でしょう。

またより単純に、性的な官能なしの、人間同士の肉体的接触としての意味も無論大きいです。互いの信頼感とそれによる安心感、これらは官能のためのスキンシップにとっても重要な要素のため分けて議論することは難しいですが重要なものです。これ、中でも母親とのそれが人間の基礎ですから。最近盛んな幼児虐待人間観ではそれは神話で嘘とのことですが。

ここで言う所謂読者サービスとはその表現が読者の性的興奮を喚起するものであり、それによって読者を楽しませることが目的である表現のことです。暴力描写も興奮を喚起する点は同じですが、読者サービスとは言いません。単純な読者サービスですが、年齢と性別によってかなり需要や感じ方が異なります。幼年少女誌の主要読者層である小中学生女子にとってはとにかくやせてて背が高く、かっこいい男の子がいる、そしてスポーツなどで動くのがサービスでしょうか。キスシーンなどもどきどきさせ、それなりにサービスになるかもしれません。これについては正直分からないです。この年代の女の子が何を求めているのか、今は想像以上に早熟な子が多く、もっと過激なものを求めているのか・・・。今尚余りにも無知です。まあ個人差もあるでしょうし、簡単に論じられることではないと思います。大人の女性読者の求めるサービスはもっと判らないです。男の子と大きいお友達は結局ほとんど変わりません。耐性(慣れ、これがあると弱い表現では反応しなくなる)があるか無いかの違いだけです。単純に言いますと対男性読者サービスとはキャラクターに性的な魅力の強い女性キャラ(大人っぽく、色気があるのと極端に可愛く、幼いのとの両方それぞれ需要があります。眼鏡等のアイテム、制服等のコスチュームも大きいです。特に重要なのが体形のほうのスタイルで、一般に曲線が強調された、有体に言えばグラマーなほうが喜ばれます)が登場し、できれば下着や裸体が見える(状況としては下着ではスカートめくり、風、覗きで覗く側の視点、裸体では入浴や遭難時の着替えが基本)、水着姿を披露するとか何らかの性的接触をする(Hまでいかず、キスその他でも結構興奮を供給することができる)ことが中心になります。人気のためにはこれは相当有効な手段ですが、やはり余りに露骨な読者サービスがあると作品全体の品格を落とすことになるのはやむを得ないでしょう。

スキンシップとしていいものとして、具体的には上述のように肉体的な接触間接的な接触、視覚的(聴覚、嗅覚)な接触に大別できます。他の要因としてはそれが合意であったか偶然であったか強制的なものであったか、双方共に刺激(ときめきをはっきり言っただけ)を受けたか一方のみかを考えるべきでしょう。

その前の理論になりますが、男女の接触がどのように進むかについて参考までに。ディビッド・ギヴンズ&ティモシー・パーパーによる五段階に分けたカクテルバーにおける互いに面識の無い男女の接触の仕方についての研究;

  1. 「関心を引く」;自己表現中心。
  2. 「認識」視線を合わせ、微笑みを交わしたりする
  3. 「会話」何でもない会話(毛づくろい会話・・デズモント・モリス)
  4. 「接触」相手にごく軽く触れ、反応を確かめる
  5. 「体全体の同調」正対し、動きなどを同調させる

とのことです。これは大人の、特殊な状況(面識はないが社会的身分が同じと思っていい男女が情事を前提に接触する・・・これをナンパと言うらしいです。つくづく「簡単なことを難しく言う天才」と言われたのがこたえますが、僕はそれだけの語彙はないですし、そうしないと理解できないんです。頭が悪いから抽象言語で助けなきゃいけないだけです)における研究ですが似たようなことはあります。

肉体的な接触が狭い意味での(普通の意味又は英語での)スキンシップです。これは相手のぬくもりや皮膚(キスやセックスの場合粘膜)感触、抱擁の場合心拍音を感じ、お互いの存在を実感、興奮も最も大きいものです。信頼に基づくコミュニケーションとしても強く、不安を和らげたり感情を吐き出させて鎮静させたりするのにも有効です。

肉体的な接触として、合意のものでは巷間A,B,Cとする隠語があるようです。唯これでは余りに大まか過ぎるきらいがあります。もう少し細かくわけるべきでしょう。

合意とそうでないケースを区別せず、単純に起きることについて考えてみますと軽いものから指と指が触れ合う程度、髪に触れる、衣服の上から上下肢、体幹部(体幹部でも肩などの普通の部分と性器及び女子の場合胸や尻等それに準ずるところでは全然意味も反応も違う)等に触れる、握手、顔に直接触れる(涙をぬぐうのもある)、手をつなぐ、腕を組む、肩を抱く、衣服の中に手を入れる、背負って等の運搬、(着衣での)正面及び背後からの抱擁、着衣で一緒に寝る、額や頬への所謂幼稚園キス、唇へのキス、ディープ・キス、半裸及び全裸での抱擁・・・ここまでが現段階での幼年少女誌上表現規制限界(なかよしではキスが限度です)と見ていいでしょう。この先は参考までに申し上げますと手による体の愛撫、口による体の愛撫、所謂オーラルセックス・・口による性器の愛撫(セックスのほうが軽いと感じられることもある、特に女性が男性への場合)、そして最後にセックス。その上は必要ないでしょう。ついにやってしまいました。不快感は当然あるでしょうし、本当に申し訳ありません。でもやはり避けて通るわけには行かないものです。今頭抱えて送信するか否か迷っています。それと微妙にずれますがひっぱたくや殴るのも付け加えていいでしょう。

長くなりましたので以下次回とします。不快感を与えてしまったこと、幾重にもお詫び申し上げます。やはりこれを避けて通るわけには行かなかった、とどうか御理解下さい。何か質問は?御静聴・・・は無理ですね、本当に教室でこの講義をやったら大騒ぎです。ありがとうございました。

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