パターン分類7-7

んちゃ、講義を始めます。出席カードを回してください。

今回は男女関係以外のトラブルについてまとめます。かなりの部分が重複すると思いますので、そのあたりを適当にはしょっていきます。足りないと思うところは復習もしくは後でやる前に予習しておいてください。前述のように男女以外の人間関係としては家族、教師、クラスメート、先輩後輩、その他に分けられます。それぞれについて発生するトラブルを考えてみます。まず全てで考えるべきなのは恋愛がらみかそうでないかでしょう。

恋愛がらみでないものについては別章でまとめます。

家族とのトラブルとしては恋愛がらみのものとしては姉妹(稀に母親)との三角関係、親による交際の禁止、兄弟姉妹による妨害、おせっかいによる男とのトラブル、忠告の失敗等が考えられます。誤解の形を取るものでは手紙などの覗視を疑う等が多いですね。またこの年頃には異性、同性共に自分の家族について何となく気恥ずかしい気持ちがありますからそのことで家族、相手役両方とトラブルになることもあります。「もう外で声かけないでよね!」〜「おれ母さんいないんだ・・最低だな」というのはよく見かけます。三角関係については既述です。親による交際の禁止も今までにかなり議論しましたが、これについては各論で完全にまとめたほうがよいでしょう。兄弟姉妹による妨害には本当に心配してと単に手放したくないのに分かれます。これは親についても当てはまるのですが。本当に心配しての場合には親よりむしろ年代の近い兄弟姉妹のほうが相手に対する観察が当たっており、本当はひどい奴だったりします。逆に単に手放したくないものについては主人公の兄ならどちらかというと父親に近い感じですね。親代わりだったりすると特に執着が強くなり、激しい妨害にでます。ヒーローの姉は普通からかい役と意地悪役の中間に位置します。又ヒロインの姉がその立場になることもあります。この場合には{本気かよく分からない年上の誘惑型三角関係}のバリエーションですね。

おせっかいによる異性とのトラブルも非常に多いです。おせっかいについて、父、兄、姉はまず失敗しません。経験を積んでいますし冷静ですから。婚約者系のコメディで父親がギャグに回ることもありますが。母親、弟、妹が大半です。母親は兎に角子供に対する支配権を手放そうとしません。学校に上がったすぐから好きな人できた、等と聞いてくる場合もありますから。いても言えるわけ無いですよ。嗅ぎ付けたら必要な知識だけ与えてあとは当人に任せてほっとけばいいのに、色々とお節介をやいてかき回します。多いのが見当がついているとき、彼が何らかの用事で電話してきたり家を訪れたりするのを大げさに迎え、例えば名前を強調するなどしてからかうというのがあります。当然恥ずかしいですからお互いに気まずくなるのは自明ですし、焦っての否定で誤解&喧嘩になる事も多いです。また恥ずかしがって他の人の名前を挙げたときに御近所が噂の汚染源になるケースもあります。弟や妹はからかい役を務めることが多いですが、失敗してトラブルになることも多く見られます。

忠告の失敗も厄介です。良かれと思っての忠告が却って意地にさせ、さらにそれに賛成した相手まで敵と認識してしまったりもあります。追いつめられていると(少女マンガとは関係ないですが無教育でも)人間は複雑な思考ができなくなり、単純に敵味方の二分法でものを考えるものです。

教師とのそれには男女交際禁止についてと恋愛における誤解(三角関係)が主です。それ以外には直接生徒の恋愛に干渉することはないです。

クラスメートには既述の通り女子と男子、女子には友達、普通、敵対的に、男子は恋愛の対象、普通、(男子そのものとしての)敵、友人に分けられます。女子の友達と恋愛がらみで起きるトラブルとしては三角関係(誤解含む)、相談でのミス、お節介、ハプニング、つきあってるときのいちゃつき過ぎ等が考えられます。

三角関係は既述。

相談でのミスは長編に多いです。特に三角関係が絡んだ相談は厄介です。又深刻なことで、どうしようもなくいい加減なことをいってしまうとか間違っていたとかもあります。この時には自分のミスのせいでと責任を感じてしまいがちですが、最後にヒーローが助けてくれます。唯深刻な結果(多少古いですが自殺未遂から記憶喪失など)になることも。また相手につきあっている人がいると誤認し、忠告のつもりが誤解になることも多いです。又前述の忠告失敗もけっこうあります。

お節介も大きいですが、これは大概三角関係と絡み、{仲人のつもりなのに}となります。そうでないときには何処まで相手のことを思っているのか、それとも単に自分が面白がっているだけなのか疑わしいものがあります。そこで起きたトラブルも苦しむようで結構楽しんでいる面もあるのではないでしょうか。その点「きらら音符」の舞ちゃんはその鋭い指摘になっています。ハプニングとしては友達が結果的に恋について相手に知られたり噂を起こしてしまったり誤解の三角関係になったりです。話を聞かれる、あずかったり依頼されたりした隠し撮りなどがばれる、代理でプレゼントや手紙を届けようとするのを目撃される等です。気持ちを知ってしまったほうがよくする反応としては自分で告白できないのか、と軽蔑するのがよくあります。つきあっているとき、やはり友達と恋人の間にも嫉妬はあります。またやっかみもありますし、余りにもべたべたしすぎて友達のことを無視するようになると危ないでしょう。逆にそれがきっかけで恋人のほうが身をひくことさえありえます。

普通のクラスメートや敵について付け加えることはとくにありません。男子について、(恋愛の相手については散々やってきました)普通の男子はこの場合に恋愛の対象の友人とそうでないのに分けられます。ヒーローの友人が三角関係の一頂点になることは無論ですが、そうでないときには上述の友人が起こすトラブルがほぼそのまま当てはまります。本当に関係のない男子については噂の媒体か事故の加害者、いじめっこもしくは不良以上の役はないです。友人とは誤解も含めて三角関係が大半ですね。単なる相談相手としてならそうならないケースもありますが、その場合にはトラブルは解決の方向に向かっていますし。

先輩後輩についても大半は三角関係です。そうでない恋愛がらみのトラブルといえば先輩の場合忠告、禁止命令、お節介など友人と年長の家族の中間、後輩の場合にもからかいなど年少の家族と保護関係に近い友人の中間に位置すると考えてよいでしょう。

その他全ての人間に関係しうる恋愛がらみのトラブルとしてはいいムードのときの邪魔、ひやかし等が挙げられます。これは両片思い状態で告白しようとしたときに妨害になりますね。

本来ならやはりこのトラブルに関する理論は本論が終わって後に各論の形でやるべきテーマでした。告白のきっかけにトラブルが多いのでその前にと思ったのですが、ミスでしたね。おかげで理論の流れを断ち切ってしまった上に膨大な重複と理論の不備及び混乱をもたらしてしまいました。まだまだトラブルについては論じ足りないことが無数にありますので、全体が一通り終わった後に補講の形でやり直します。

次回は告白についてですので予習しておいてください。何か質問は?御静聴深謝。

目次へ

もえるごみへ

ホームへ