パターン分類6-1

んちゃ、講義を始めます。レポートを出席カードの代わりにします。今回はお待ちかねの三角関係及び多角関係について。壮大過ぎて少々辛いですが、分析という手法の威力を信じていきます。

三角関係には男一人に女二人と女一人に男二人の二つがあります。(同性愛混じりは外します)変化として4角関係、5角関係と発展していきます。根源的には三角関係の場合、どちらかが選ばれる定めです。だから振られるかもしれない側もいつかはどちらかを選ばなければならない側も辛いです。

三角関係の古典といえば少年誌ですが「きまぐれオレンジ*ロード」をおいて他にありません。あれにこそ全てがあります。タイプの違う二人の魅力的異性、微妙なバランスのもつ甘やかさと不安感、秘密が誘う背徳感等々。分析の練習として少し考えてみます。

一人の男子に二人の女子が惚れる際、考えるべきなのは三人のタイプ、発達段階、両方とその男子の関係・・出会い、現在の関係、相互の態度、相互の内心の感情、友人などの周辺環境、加えて女子相互の関係、それ以外の人の恋愛における介入、三角関係が長期におよぶ場合はその間のそれぞれの精神的成長。それら全てが複雑に絡み合います。

一人の女子に二人の男子が惚れる場合も同様です。

四角関係だと一人の男子に三人の女子及び一人の女子に三人の男子か、男子aに女子A,Bが接近し,女子Aには男子bも接近しているか(きまぐれオレンジ*ロード前半部)、あるいはその男女置換か、さらには女子aが男子Aを好きで男子Aは女子bが好き,女子bは男子Bを好きで男子Bは女子aを好きというどうしようもない関係まであります。5角関係以上、更に同性愛も混ぜたらそのバリエーションは無限といってよいでしょう。

三角関係がどのように発生し、終息するかについて考えてみましょう。この段階からして多彩です。まず発生する際、一人の側が両方と同時に出会うのかそうでないのかが大問題です。そして二人の側それぞれの恋愛感情がどう生まれ育ってゆくのか、一人の側の気持ちはどうか。そして安定期を経るのか。それはどのくらい続くのか。その中でそれぞれの心はどういった変化を見るのか。安定期はどういったきっかけで壊れるのか。その結果どういうトラブルが生じるか。そして結果的にはどちらを選ぶのかもしくはそれ以外の結末を迎えるのか。

まず始めに一人の男子に二人の女子が惚れるケースについて考えてみます。

男子のタイプとしては複数の女の子に同時に好かれるわけですから、もてる事には変わり無いでしょう。男性読者にとってはうらやましい御身分です。もてる要因(ルックス、成績、スポーツ等)がはっきりと優れているとは限りません。たいしたことないのになぜ?優しいから?というパターンも(これはどちらかといえば少年誌?)ありますね。性格は優柔不断です。ま、剛毅果断だったらすぐどっちかを選んでおしまいですから。もしくは極度に鈍感で向けられている感情が恋愛感情だと気付いていないこともあります。この場合は何かに優れた硬派ですね。どちらにせよ恋愛には未熟でうまく相手の気持ちを受け止め、整理して本当に思いやることはできてません。どのみち中途半端はいつか壊れる以上残酷なものなのですから。

二人の女子が全く同じタイプということはありえません。性格もそっくりな一卵生双生児からどうやって選べばいいのでしょうか。大体対照的な、よくあるケースとしては{太陽と月(内気で気弱な子と積極的な明るい美人)}のような形になります。外見(顔、スタイル、ファッション等)、性格(陰、陽)共に正反対であるのが一番やりやすいようですね。最終的な主人公(選ばれる側)が陰になることに注意してください。構造的な理由として読者として最大多数層を考えていること、つまり正規曲線の中央部の平凡な女の子が幸せになることが人気とつながるからでしょう。もう一つ注意すべきなのは少女マンガのキャラクターと少年マンガのキャラクターの違いです。少年誌と少女誌は(最近差が急速に狭まってきましたが)読者層が違います。同じ男一人に女二人のパターンでも少年誌では男に感情移入させ、少女誌ではヒロインに感情移入させることになります。それに応じてキャラクターの感じが違うことに注意。少年誌ではやはり女の子が男にとってあらまほしき姿に描かれるのはいうまでもないことです。

ヒロインのタイプはそれこそ現実の少女のタイプの数だけあります。全て挙げるのは不可能ですが幾つか代表的なパターンに添って。

これを見ているとむしろモチーフがキャラクターの性格に関わる事が分かります。無論それだけではなく、そこのバランスが面白いところですが。全体に嫉妬深く、妄想癖が強い人が多いと思われます。サブヒロインは最終的にはヒロインの引き立て役です。無論独立した魅力的なキャラクターでなければなりませんが。前述の通りヒロインとキャラクターとして対照的であるのがやりやすいようです。必ずしもそうとは限りませんが。ヒロインの静に対して動、地味(一語で表せる言葉が無いはずはないのですが思いあたらない、悔しいです)に対して華・・描き分けの問題もありますが絵的にも対照的であるのが一般的です。

発達段階については前述の通り男はやや未熟です。女の子は多くは非対称です。ヒロインが未熟なのは{太陽と月}系のパターンです。サブヒロインが未熟なのは特に{親友の彼}等のサブヒロインとヒーローが既につきあっている、もしくはそう見えるパターンでが多いですね。ヒロインにはある程度自分の気持ちを抑える強さが無いといけませんから。

男子と女子の出会い及び関係については女子二人が同時に知り合う、さきにどちらかが知り合って(つきあって)いる、もしくは幼なじみなど。

男女関係についてはサブヒロインがヒーローにアタックしている、既につきあっている、ヒロインとヒーローがつきあっているところにサブヒロインが登場してくる、幼なじみで気持ちを育ててる最中のヒーローとヒロインの間にサブヒロインが割り込んでくる等。

相互の態度については特に多いパターンとして反発し合っているヒーローとヒロインにサブヒロインが割り込んでくる({結果的顕在化協力})、ヒロインが恥ずかしがってヒーローにうまく接近できない、惹かれ合っているけどヒーローには彼女がいるんだからと自制の意味でわざと無関心、反発を装う(が薮蛇にしかならない)等色々とあります。

周辺環境として助けてくれる友人の存在は大切(ただその子まで参入してきて四角関係になるケースが多いです)です。特に{意地悪役とシンデレラ}のパターンにてヒロインを励まし、誤解をとく等活躍の機会は多いです。大人の相談相手もポイントが高いです。

女子相互の関係としては敵同士、無関係、支配と服従({意地悪役〜})、親友(対等な友人関係又は庇護関係(疑似的姉妹))、姉妹、極端な場合親子等。敵同士だと話はすっきりします。無関係なのはどちらかが遠距離恋愛であるとか年齢差が大きい(年上のカップルに割り込む・{}を使わないのは後に四角関係で扱う予定だから)とか。

そして最後にその関係が決着するときには三人とも大きく成長しています。相手が一人の人格である事、人には幸せになる権利があるけどそれは大変なことでもあること等を学んでいるはずです。「きまぐれオレンジ*ロード」の三人のように。

長くなりましたね。以下次回とします。何か質問は?御静聴感謝。

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