パターン分類11-6

んちゃ、講義を始めます。出席カードを回して下さい。

今回はキャラクターの続きで、能力について考えていきたいと思います。

能力は人間を評価する基準であり、学校においては成績または部活の成果という形で表現されます。少女マンガでは学校以外の話が意外と多く、そこでは能力は様々な仕事の形を取り、賞やコンテストの結果、名声などで表現されることも多く見られます。極端なものでは仕事における収入もあります。

具体的には以前の分類にある通り、学力、運動能力、特技、超能力、戦闘能力、対人関係能力、性格に含まれる様々な力などがあります。

学力は通常、学校や塾のテストの成績の形で発現されます。塾の場合、進学を前提としている塾は成績を張り出し、また席やクラスを成績順にして競争を動機づけることが多いです。同様のことを進学校でも行っています。科目は多様ですが、ここで言われる学力とは小学校では国語、算数、理科、社会、中学では国語、数学、英語、理科、社会が中心になります。音楽学校、美術学校など一部を除き、受験の科目が上記の中に含まれるからです。僕の経験では、公立高校が国数英理社の五科目、私立の多くは国数英の三科目でした。これらの力を試すテストですが、学校での定期考査、塾での小テスト、塾や学校で行われる模擬試験などがあります。その結果が特に優れている者は進学面で大人;親、学校に期待され、塾でも教師、経営者にとって貴重な存在です。トップクラスに対する学費免除を行っている進学塾も多く見られます。反面、その期待が本人の人格形成に悪影響を与える事も多く見られます。

友人にとっては、学力が優れている者は嫉妬と羨望の対象であり、自分より上位の存在と感じることが多いです。これまで学歴社会でしたし、今後も様々な形で学歴の影響は大きいですから、上位の学校にいける可能性の高い学力の高いクラスメートは、将来自分より高い社会的地位に立つ可能性が高いのです。それがそれより劣る同級生にとってはコンプレックスになります。そして、宿題など勉強でピンチになった際に教えてもらえる、という利用価値があります。

異性との関係ですが、成績のいい女子は近づき難い、という印象で男子にとっては声をかけずらいことが多く、勉強時間が長すぎることもあってあまり男子とつきあうことはありません。でも、美人であることが多いので、内心想っている男子は多いです。成績のいい男子も同様に、特に内気な女子にとっては接触しにくい存在です。冷たい天才型やがり勉型と、普通かむしろ暖かく社交性も高い優等生型で大きく違います。

学力に優れている=成績のいい生徒のタイプですが、優等生と天才、がり勉に大きく分かれます。

学力が大きく劣る、つまりドロップアウトしている存在には、絶望感から生活も荒れ、不良になっている者と、そうでない、上級学校への進学を諦めて将来のヴィジョンを持っている者がいます。また、不登校に陥っている子も、学力を維持することはできないことが多いです。

主人公クラスは普通であることが多く、成績は中の上か中の下くらいです。高校進学は可能ですが、トップクラスのところではないです。特別な努力をして学力を上げる動機は、好きな異性が難関校に進学するため、追いかけようとというのがあります。

運動能力は様々なスポーツの能力です。通例、部活の成績で表現され、そのトップクラスの更に上の人間が、例えばワールドカップのユースのような大舞台に出ることもあります。運動能力が高い人のタイプとして、天才型と努力型があります。

逆に、極端に運動能力が低い、というのもタイプとして存在します。本人にとっては、それはかなりコンプレックスである事が多いです。

特技には芸術など、スポーツ以外の部活で行われることと、コンピューターゲームなどの学校ですることではないことがあります。芸に近いものも多いです。やはりこれも、天才型と努力型に大きく分かれます。

超能力はそれ自体、マンガにおけるそれの扱いとして別に研究する対象かもしれません。一応分類しますと、PKとESPに分かれます。これはその背景になる社会がSFなどの、超能力が当り前に近い力として公認されている社会か、それとも現実に近い超能力が否定されている社会かで、大きく意味が異なります。超能力が否定されている世界では、超能力者はごく少ないマイノリティで、いじめや迫害の対象にもなります。

戦闘能力は、ファンタジーがある場合の(超能力、魔力を含む)対魔戦闘能力と、現実の物理に限定した、対人戦闘能力に分かれます。

対人関係能力、つまりEQは自己の感情を把握する力、感情を制御する力、自分を動機づける力、他人に共感してその心を知る力、人間関係を調整する力があります。この能力が高いと、友人や恋愛を含めて、対人関係をうまくやっていけます。逆に低いと、あらゆることがうまくいかないです。

性格そのもの、否ややもすると人格に属しますが、特に総合的で高度な対人関係能力として、カリスマや統率力、リーダーシップ、人を慰め、癒す力などがあります。これはプラスとマイナスの両面があり、強力なカリスマ性の持ち主でも、性格が破綻していていじめなどに悪用する事もあります。

今回はここまでにします。何か質問は?御静聴深謝。

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