りぼん2023年6月号感想

不思議な優先順位ですね、華やかさより甘さとクールの融合を狙っている。

豪華で口笛が出るように素晴らしい付録。

「ハロー、イノセント」の次に「オヤジ女子高生」置いた順番決定は素晴らしい。

キスで起こして。(春田なな)初X婚(黒崎みのり)ハニーレモンソーダ(村田真優)絶世の悪女は魔王子さまに寵愛される(朝香のりこ/*あいら*)青に落雷(虹沢羽見)花火は醒めない夢をみる(中島みるく)レオと三日月(木下ほのか)アニマル横町(前川涼)ほっとけないよ九条くん(みかづき唯)ハロー、イノセント(酒井まゆ)オヤジ女子高生・HIGH SCORE(津山ちなみ)絶叫学級(いしかわえみ)推しぴ症候群(小林ユキ)腐っても初恋(梨乃あり)恋するミニマムムーン(小石りく)次号予告

キスで起こして。
ややじっくりとあらすじ・いつもの日常…サービス付き。
前の学校の友達、いろいろと波乱がありそうです。彼女のことが好きだった男子とか、彼女を奴隷と思ってる女子とか。
「変な男にモテる」ってすごいトラウマですが、…自分もそうかもと考えるとブーメランに。
「は?」の表情がとても面白い。そして真っ白な灰に、積み上げで笑い転げます。
美海さんが気を使ってくれたのがなんとも。
ご褒美が唇じゃないのがまた最高。
「優しいなぁオイ」は笑うしかないです。
大事なことというのは転校…わはは。
そして決してそれだけは気づかない絵南ちゃん…うん、完璧な連載再開。楽しみで楽しみで。

初X婚
一緒にいるため、のはずが遠距離課題…確かにひどい。というかその情報を完全に隠してたのがすごい。
極秘課題、さらにえげつない。
悪者になる…
留学は結構充実しているようですね。
元結婚科からの投稿、これはさすがに想定外。そのために転科、というのも想像を絶するでしょうね。
大量の写真の演出は素晴らしいの一言。
優先順位…いい言葉です。
今回の感動はすごく深い。

ハニーレモンソーダ
何とか仲直りできた、周囲も気が気じゃなかったでしょうね…
「二度と離さん」が素晴らしい。
「当て馬ドンマイワッショイ」「うっざキッショ」が苦笑。
ひっぱたいて「自分で後悔しないなら」、ここもかっこいい。
結構気にして「腕組まれて」を二回言う…「ごめん」を繰り返す…結構傷深いですね。いやここからの大量の文句こわいんですけど。そして忘れてって…
「この物語の主人公じゃないんだろう」がすごい言葉。さらに多数のいろいろな人の言葉…
膨大な努力も。
ここで羽花ちゃんが届けてくるというのがまたなんとも…
「この世界線でも」という言葉…それでやっと「ごめんなさい」が言える…
「好きです オレと付き合ってください」とここで言うのがまた素晴らしい。
この文だけ、というのがまたすごいですね。

絶世の悪女は魔王子さまに寵愛される
家族の支配は変わっていない…寮に入る、ができれば大きく変わりますが。洗脳は環境を変えるのが薬になります。
妹の側を勧める、権力と魅力で押し切れると思ったら…黒闇神家の方が上?
ちゃんと調査はして実態はほぼ理解した、と。
逆にこの家族の力が、黒闇神家すら押しつぶすものでないことも興味深い。
「望んだものは必ず手に入れる」…こちらは洗脳済み、と。
もはや自分が何をしているかもわかっていない、それぐらい…人の悪の面を引き出すのがうまい…ただし黒側チームにだけは通じない?それとも切り崩すか直接首を狙うか…
調査結果を教えれば…いや、洗脳・物語の力は事実を上回りますから。
何をしてくるんでしょうね、この話は。

青に落雷
恋敵と二人で遊びに行く、作戦会議、これも面白い関係です。
いやネット情報はあてにならないどころじゃないと…
で、雷河くんがバイトしてた…兄も…うわお。
それでこの二人も手伝いバイト…今飲食店の人手不足が問題になってますね。機械化すればいいのにと思いますが。
一般の店ではこんな風に、仕入れ専門の店でなく買物というのも多いんでしょうかね。
ここで兄の凄さを語るのは面白い。
「ちょっと軽くなったわ」…がまた…
「見てたら大体わかったわ」が大笑い。「勝算ないので」がため息が出ます。
彼女が動いて、と思ったら兄の友達だった…うわお。
「私も…青空ちゃんみたいに」が切ない。もう勝敗がわかっている…と思ったらここで「そういう事じゃない」といきなりの告白…叫びそうに。
「私はやりきったよ」って…かっこよすぎでしょう。
この後ろ姿はため息しか出ません。
とんでもない作品。

花火は醒めない夢をみる
「そっちの方が私は好き」、彼女はもうかなり自由に動けていますね。いじめは、いじめられっ子同士を団結させない、いじめられっ子を無力化する、が本質にあるんですけど。
そう誤解して?
利用されることが嫌い、というのも人間どうしても…逆に利用されても平気な方が強いのか…その場合とことんしゃぶられる可能性…
「何がしたかった」、これは難しすぎます。現実が弱肉強食過ぎる。
「これで幸せですの」、これはタブーでしょう。現実を見せてはいけない。現実の裏を見せてはいけない。教会の金庫を見せるような、軍の高官いきつけの売春場を見せるようなもの。
幸せを望んではいけない、空気を読むこと、勝つこと、生き延びること、空気の敵を潰すことだけの…自分を捨てきって空気に忠誠を尽くす兵士。それが学生というものの真実の姿?
彼に「今幸せ?」と聞く…
そして、自分を愛する人たちがいる…
今回は非常に質が高い話でした。

レオと三日月
うわ素晴らしいデート。
服の柔らかな色香のきわめて高い峰。
大きい目標ですねえ…
彼も目をそらしてる、手をつなぎたくて仕方ないのがよくわかる…今からとても楽しい。男の方から告白するか、昔転校した男が来るか…
ロケットの巨大さ、本当に…地球の重力井戸と大気と宇宙速度のバカヤロー。なければ死にますけど。
いろいろと調べてしっかり精密に描いている、好きなのも伝わってきます。
これで手をつないでしまう…
誰かいますか、と言ったら危ない、とホーキング博士とか暗黒森林とか…
火星だと生物発見の可能性もありますし。いや月だって洞窟の氷とか。
千晃くん、思いっきりその気に…
まさかここで、彼の父親と会うとは。見事に外してくれました。
目標にできる、まだ健全な関係ですね。
宇宙を無駄だというのは政治家としてのセンスを疑います。軍事、経済、現実政治の呪術面、すべてできわめて重要なのに。…あのロケットは全部、核ミサイルや偵察衛星のための技術でもあります。
これで告白し損ねた、さてここからどう話を動かすのか…相当難しい所に入り込んでいます。

アニマル横町
対話型AI、利用してみましたか。
最初の間違った回答は爆笑。
脈絡がないのがAI、というのも楽しいですが、その脈絡のない会話から何が生まれるか…ヒトラーみたいなのが…
ネズミ講は爆笑。人間が無限にいればそれでみんなハッピーなのが無限というものの面白さ。
ちなみにネズミ講は法的に犯罪ですし、人間が有限なので絶対確実に破綻します。最上層がうまく逃げれば最上層だけハッピー、たいていはそれも無理。
あ、GPTじゃなくて…この落ちは面白い。

ほっとけないよ九条くん
ゴミ拾い、それはそれで楽しそうですが…毒蛇とか心配。事故もありそう。
彼女を目で追っていると、何を見るのやら。
一瞬消えて何をしていたのやら…加速装置?
一応パートナーも気遣いながら、で加速装置に…
「好きな人がピラニアに」と言ってしまいましたか。
地域の皆さんのいいシーンぶりが実に素晴らしい。
そして「見てるだけで十分だよ」とか、ものすごくきれいな少女漫画になってますけど。

ハロー、イノセント
家族を失って、これからどうするのか…
福祉システム、親戚、ある人とない人…
抱き寄せて「大丈夫だから」って大丈夫じゃないのはあんたですって。
事実上のプロポーズ、…今の「成人年齢18」ってその水準でしょうか?
「生まれてきてくれてありがとう」って呪う側の子が言ってたら…
「バイバイ」…これが最後でしょうね。
しかし詰んでるにもほどがある、どちらも力がなさすぎる…

オヤジ女子高生・HIGH SCORE
ええと、トランスジェンダー?
「モコを愛しすぎるあまり」まあみんなそうですからねえ。
なれそめ…うん、長編小説になるぐらい語りつくすやつや。
何だこの尖り方、って考えてみると「北斗の拳」のあの人たちは普通の中学生高校生が、核戦争で家族を失い誰も助けてくれなくて人を食べることすら当たり前になって、強く見せるためにあんなのを自作して残った家から整髪料盗んで…と思うと悲しい悲劇に他なりません。
器用な引っかかり方も。ケガさせなくてよかったですねえ。
「わりとマジでなんでここから」が笑うしかない。
「ご家族は」というツッコミがすごく笑える。
肩トゲ…またツッコミ…
石油王VSってどれだけ…

メイクしためぐみちゃんが大笑いしているのは楽しい。

絶叫学級
ページが短い。長編でお疲れなんでしょう。
大人ばかり、というかそういう立場だとひたすらつらい。
さてそれでどうなったのか…人前で潰すわけにもいかない、内部に?
それでものすごい悪女になったらそれはそれで。

推しぴ症候群
粘着されてる、それもネットなら仕方ない…
専門用語でいうとそれらしくなりますね。
彼も苦しめられたことがあるんでしょうねえ…
無視してたらこれ…ブロックとかは?いやブロックしたら次々と別のあれこれで?
思いっきり相手にしてしまっている…だめだこりゃ。
何万円消え失せたんだか…
「人の金で食う飯はうまい」が大笑いしました。
本当にネットは黒暗森林。どうしてこうなった。黒暗森林は、すべての星に超光速技術をばらまいてやればいいんだ…
これで二本目…いや中一でなぜあんな大金を…
飛んだバッジをキャッチ、それで強引にいい話にするのはもう…九条くんとか絶叫学級の世界…

腐っても初恋
腕前ってこれ明らかに別の腕前…
二人で川に飛び込んで助けて、なんかえらいことに。
どんどんギャグマンガが暴走してます。
膝にのせてなでなで、というか女と知らなきゃそれこそホモ疑惑では。
これで遭難、とってもお約束です。
洞穴でどうするんでしょう。まちがいなく脱がされるのはあんたですけど自分入ってないですよね?
熱…そりゃあまあ。
崖は大笑いしました。
驚きの結果…よく助かったものです。
そしてかなりやばいところにいますけど…明日はどっちだ、ぐらいしか言いようがありません。

恋するミニマムムーン
付き合っているから来てくれる…これほどうれしいこともない。
初デートとなれば幸せを通り越していますね。
行きたいところを大量にリストアップ…僕はなぜかこういうところは全然興味がないんですよね。
いきなり家に来る、って全力でツッコミたい。
まずプラネタリウム、って楽しみまで待たされる拷問ですね。
不安を丁寧に描いているのが面白いです。
結構遠くにある家ですね。
アルバム…彼も昔は孤独だった…
しばらく抱き合って、それだけで送っていく…帰り道、彼女の言葉を思い出す余韻がたまりません。
深い愛情を育てている、と言う感じがすごくあって素敵な話。

月号は柚木先生の新連載、さらに香純先生も、いろいろとどんなことになるのやら。
ホラー別冊は…多分感想書く余裕ないです。作家育成にはこれ以上ないのはわかってますけど。

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