りぼん2021年8月号感想

とにかく、分厚さに呆然とします。比較対象が薄いだけでしょうか。

表紙は正直苦笑。まあイメージに合わせようと頑張ってるのはわかります。

付録はシンプル、絵柄が目立たなくて品がいいです。いいブランドの商品のようです。

ハニーレモンソーダ(村田真優)HIGH SCORE(津山ちなみ)キスで起こして(春田なな)放課後は君の彼女(佐々木奈緒)無敵のプリズム(密なつめ)初×婚(黒崎みのり)おうちにかえろう(香純裕子)ハツコイと太陽(木下ほのか)吸血鬼と薔薇少女(朝香のりこ)ハローイノセント(酒井まゆ)アニマル横町(前川涼)君観彩の恋(大詩りえ)ミオの名のもとに(たしろみや/文川よし乃)まんがみたいな恋がしたい♪(池田春香)絶叫学級(いしかわえみ)ティータイムに魔法をかけて(乙女坂心)次号予告

ハニーレモンソーダ
冒頭部は実に分かりやすく、この作品そのものを出してます。
エロ、という言葉を繰り返すのも楽しい。
抱き枕は衝撃的すぎる発言ですね…
冷蔵庫が入らない、というのは爆笑しました。まあ僕も危なくロフトベッドが…
マウスパッドをおそろい…これはいい。
「石森を喜ばせに来た」がなんとも深い愛情で。
父親…「いらっしゃい」といいながら殺し屋の目なのが爆笑。
父親だからこそ、それら経済面も含めて踏み込める、というのがいいですね。
完全に荒まなかったのは…これは実に深いです。
父親からの「今までひとりでよく頑張った」…実際に父親に言ってほしい言葉を、大人の男性から…これはもうUXでシンに殴られた一騎ぐらい嬉しいでしょうね。
さらに「生きてるだけで嬉しい」ととどめ…
「おまえに声をかけた理由〜自分みたいなやつがいたからだ」ここ、思いっきり核心に踏み込んだ言葉ですね。
プロポーズに「うん」…やってくれました。いや返事は?男からのプロポーズは?

HIGH SCORE
ゴリラ語…いや実際のゴリラはどう発声しているのでしょう?
考え抜いてゴリラ…思考の無駄遣い。
嫌われ者、というのが何とも悲しい。
そして最後の似た者カップル…頭を抱えるしかありません。

キスで起こして
この扉絵はすごい。言葉にできない印象。忘れられないでしょう。
割と面白い出し物かも。
デートのためにメイク、いい積極性ですねえ。
縦ぶち抜きのお姫様全身姿、これは強烈です。そりゃ目が潰れますよ。
そして違うセリフから…って誰にされたのか勘違いするでしょうというか家族の面前…
ほぎゃほぎゃわけのわからない叫びが垂れ流しになりそうです。

放課後は君の彼女
導入が素晴らしい。最初の一ページの見本。
こういう声のかけ方もある、というだけかも…
元気がない、ならバスケという発想は笑いました。
まあ友達が増えたなら幸せですよね。
会えない、会えた、というのもリズムがすごくいいです。
「高校生の恋愛って」…そんなものでしょうか。
一緒にいて楽しい、うれしい…うまく心の動きを描いているものです。
相手が強すぎる…大人げないというか。…全国常連校が、校内球技大会の該当競技で本気出したら地獄絵図ですよね。
最高にカッコイイ連れ出しシーンで「試合終わってないから」…うわお。
結局負けるというのもうまい。
こんな自覚で、「好きになった?」「うん」…
…これ、読み切りだとしても完璧。さらにその続きがあるなんて贅沢。楽しみです。
本当に層が厚い。

無敵のプリズム
不愛想な人に…さてどう攻略するか。
好奇心の塊だけど人を信用しない…面白い分析です。
化粧をちゃんとやる、というだけで必要な金額が跳ね上がる…怖い。
低評価という結果…と思ったら実際には高評価?
理由はネットの世界が厳しすぎるから…
入ってきたときの表情は鬼気迫るものがありました。
踊り切った時の汗と笑顔は素晴らしい。

初婚
アウトの基準が分からない、というのもうまい支配方法です。
会社がかなえられる範囲…どの程度でしょう。
順位を入れ替えることが可能、まさにチートチャンス。というか「**を退学に」すら…
あ、なんでもありではないんですね。
社長とは別の望みがあれば、こういうのもあり、と。
ラインを聞いている…でもそれが今も変わってないかはわからないと。
「警報なかったら俺だって」はやってくれました。
警報解除って…大笑い。

おうちにかえろう
棚が高いなら踏み台使いましょう(僕も言えることですが)。いつか何か割る。
彼女、と考えただけでチャイムが鳴る…いやそんなもん一緒に暮らしてればわかるでしょう。
つい影武者にミーハーしてしまうのが楽しい。
楽しい楽しい、と思ったら「血繋がってない」といきなり原爆。
さらに好きな人がいる、そこから幻の作品…さあどうなるやら。
いやそうとは限らないんですが…好きな人は故人という可能性の方が…あるいは絶対届かないというなら…

ハツコイと太陽
サル類は全部乱獲と絶滅寸前話ばかりで人間が嫌になります。
手をつなぐ暇もない…まあこの年齢なら。
キリンに乗っている小さい子…自然に見えますが、というか係員を呼べと。危ないにもほどがあります。
「泉が1人増えた」が大笑い。
トイレ騒動は何とも言いようが…
デートで自分の子供、しかもわかってない、これはたまりません。
で、「泉に任せる」…ぎゃあああああああああああ。
反応せず幸せーに歩いているのがまたたまりません。
そして「この人のお嫁さんになるの」…やってくれました。
さらに名前…もうどれだけ…
いやもう今後十年ぐらいこの調子のラブラブで続けてくれていいですよ?とっても嬉しいですよ?

吸血鬼と薔薇少女
「千結を守ってくれてありがとう」まずそれが最優先、と。
保護せよ、という命令…さらに姉は吸血鬼に…
七回も狙われていた、とんでもないですね。
そして身を引く彼…まあそうしますよね…
どう動くのやら。

ハローイノセント
いやみんなテストに集中しないと…
自分で作ればそりゃ伸びますよね。
頭をなでるというのはすごい。
相当大きく落としましたが…
何もかも必死で、人の何倍も努力してやっとついていっていた…そういう人って苦しいですよね。
自分が怖くなる…これにどう答えればいいのやら。
告白を受け入れて、でも…本当は?ものすごくスリリングな展開です。

アニマル横町
続きネタですが楽しい。…わかりやすい…最初から表情一つで言っているようなもの…
えらく黒くなってるあみちゃん…年齢…
ここで読者もクイズに巻き込むのが楽しい。
それで…わかりようがない。

君観彩の恋
青、というのが何を意味しているのかわからない…
「まさかな ないない」に苦笑。そういうことでしょうね。
他にどんな色があり得るのか…紫だったら…
同じ構図の繰り返しで、ラブラブを聞かされて崩壊していく表情が実に気の毒。
うわ、かなり危ない状態…いや車道に急に開いた傘が落ちてきたらそれめちゃくちゃ怖い…
「一緒に帰ろ」から二人とも心の世界が一変するの、ここはすごいものがあります。

ミオの名のもとに
…人の善悪を判断する、というのは怖いことです。
近代国家、法治国家は善悪と行動を基本的に切り離し、認められた証拠だけを根拠に、行動だけを裁くのが建前です。だからこそ、宗教などで捻じ曲がる人の良心が、間違った裁きをする心配をなくしています。やってないのに「こいつは悪い奴だ、俺の目に間違いはない」とやられたらたまったものじゃない。ただし逆に、法律だからと理不尽に罰されたり、証拠を準備して陥れられたりしたら逃げ道はない…
また、陪審制というのは、普通の人の集団が有罪無罪を判断します。普通の裁判官でも、結局判断するのは人です。証拠に基づいて判断しろ、と言われても、結局は人。たとえ警察署の入り口で現行犯をしても、だから裁判の必要はない、人が一切かかわらなくていい、とはなりません。
コンパスとナイフ…確かにそれさえあれば生存できますね。
ナイフのデザインが最高。昔の、最も普及した最良のナイフ。
過去の悲劇…次回も、ですか。裏切りで傷ついた…

まんがみたいな恋がしたい♪
体と顔のバランス、難しいですよね。自分の大人の姿を見ることができたら…
あと、人体解剖などの本から、骨だけの人体を描いてみるのも有効でしょう。
まず骨。その上に筋肉。それに皮膚をかぶせ、女は脂肪をつける。
膝などの比率も面白いです。
高校生の彼を…これは苦笑します。
手も、僕も漫画家の技量を評価するポイントにしてます。
いっしょにっておい馬に蹴られて…

絶叫学級
帰れない、いきなり閉じ込められ…ゴーストハントでありましたね。
親の顔も…あ、これもう死んでるわ、と思ってしまいます。
いじめの断片的な像…存在しない莉子ちゃん…
さらに空想と現実が逆だった?
そして本当の親友…
いや、毎回ハッピーエンドになってからものすごくよくなりました。とてもうれしいです。

ティータイムに魔法をかけて
そう言う事情、そりゃ引きずりますよねえ…
いや警察に連絡しなさい。
あと行くとしたら常にだれかがスマホで遠くから録画しているように。恐ろしい時代です。
仲直りパーティーってそれは逆に怖いですね。
みんなに助けを求めて、というのが面白いです。
鳥が乱暴な言葉を言うのは爆笑。
人質にされても冷静…この状態から素手でできる一番大きい傷は…
ここで告白してしまうとは。
「察しろよ」でキス、そのまま平然と接客するのは苦笑しました。
ものすごく冒険的で楽しい作品。次回作も楽しみにしています。

回は読み切り、なんだか暖かいタッチで楽しみです。
え、ハツコイと太陽は最終回…あれだけラブラブじゃしょうがないかも…でも一休みして新展開でも…

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