りぼん2019年10月号感想

園田先生のご逝去には心よりのご冥福を申し上げます。

表紙は実に華やか。黒い背景も度胸がありますね。
あ、付録が黒いから…これまたパワフル。

初×婚(黒崎みのり)古屋先生は杏ちゃんのモノ(香純裕子)ハニーレモンソーダ(村田真優)アニマル横町(前川涼)ハツコイと太陽(木下ほのか)HIGH SCORE(津山ちなみ)吸血鬼と薔薇少女(朝香のりこ)きみとゆめみる羊(柚木ウタノ)絶叫学級(いしかわえみ)ぼくらはみんな(武内こずえ)群青リフレクション(酒井まゆ)木漏れ日に四つ葉(小石りく)旅立ちのエノ(文川よし乃/たしろみや)次号予告

初婚
この二人の評価が高いようですが、不安ですね。
陰口はみっともない、と言われて、自分たちは劣っているから足を引っ張るしかできない…それを自覚してしまって開き直ったらもう終わりでしょう。みじめすぎます。
ガムがついたから裸足…結構痛いでしょう。
「あたしもそう思う」「社長になりたいようには見えない」…強いからこそストレートに言える…ここもまた怖い。
提案に、問答無用で「利益にならない」と…これが冗談なのが信頼関係できてきた、というものです。
直接剣で思い知らせる、結構容赦ないですねえ。
「好きな人」で、「俺と一緒に来て」はやってくれました。

古屋先生は杏ちゃんのモノ
なんかもう…頭に穴開けられて油をたっぷり流しこまれたような…
婚姻届けっておい…
料理がちゃんとできる、そりゃ泣かれますよねえ。でも相手のこと少し知ったからいいじゃないですか。
そして昔の、教師になるきっかけ…
「好きやった子は」だめそれフラグ!伏線!新展開!
キスで送り出すとか…よしいまだピンポンなるんだそしてさっきの卒アルにいた同級生の女性が…
と思ったら男がやってくるとわ。さあトイレか風呂か…クローゼットでしたか。
これを聞かれてるなんてもう死にたいでしょうね…お気の毒に。
「これくらい」は頭の中の油が沸いて油煙を上げてます。
婚姻届けは笑い転げました。…この手をやられて結婚してる夫婦ってどれぐらいいるんでしょう…
もう笑い死にしそう。脳みそがフライどころか丸焦げになってます。

ハニーレモンソーダ
男は変わらない、ただしイケメンは除く…
うん、金と同じですね。美形は経験値が多くてより美形になる。だから格差は開く…
他校の文化祭…これまた何かありそうです。
彼がいないときに突進してくる…なんという主人公補正という名のイケメンホイホイ。
さらにお化け屋敷から助け出すとまた縁が増える…どんどん深みに…
「目が離せなくて夢中になってるの三浦界のほう」…ここはものすごく重みがありました。
そしてさりげない気遣いも理解され、笑顔で…完全に落ちましたね…
それをサッカーで表現するというのもさすがに切れます。

アニマル横町
あのカバーグラスときたら…
アニ横も便利な使い方があるものですねえ。
ストレスは本当に大変です。割となくならないことがあるしそんな時に限って…少なくとも大量に食べるのはもう苦痛の方が大きいようです。

ハツコイと太陽
ストレートに言ってくれましたね…と思ったら「彼氏にはなれない」…
でも変化はあるでしょうね。
察してくれたのはありがたい…そしてそれでも泣き出してしまう…
とにかくつらいのがどんどん深まっていって…秋葉くんもつらい立場ですが、とにかく頑張ってるのがすごく伝わります。
そしてこの熱血ぶり、うわーもうなんて…なんかもう、とんでもない大袋のポテトチップスを満腹するまで詰めこんだようです。

HIGH SCORE
前回の、めぐみ&政宗サイド…
いやまあ、浪費に慣れてる人間はどんな金額でも瞬時に浪費できます。この世の高価なものは底なしです…
えみかちゃんのことを言えばどうしても嫌がらせになってしまう…
スイートルーム33万近く…背筋が寒くなります。
まあとにかく最後は裸でたっぷりいちゃいちゃ、お幸せなもので。

吸血鬼と薔薇少女
満月…
このいきなりの拉致を防げないって彼氏の意味ないでしょう。
怪我をさせられているのに、自分を怪我させたら彼が傷つくことを心配してしまう…
吸血鬼でも手が出せない相手?

きみとゆめみる羊
誘いを断るのは大変ですね。
みんなで和気あいあいとやっていますけど、それもいつまで続くのか…
そしてこの注意…楽しい、その上に行ってほしい…
どんどん、その時が目の前に来ている…
みんなそれぞれ前に進んでいる…ここで「隣の人を笑顔にする」とくるとは。
さて、どこに進んでいくのやら。

絶叫学級
言葉が通じない死者に娘の言葉、こういう王道ができるのがこの作品の強み。
他にも悪意がある…そして生きることを選ぶ…
ずっと眠り続けている美女、実際にはどれぐらいそういうケースがあるんでしょうね。
そして両親の真の姿…一番おぞましいのは、本当にしたいことを自分で決めることを、絶対にさせない親の妄執…
ハッピーエンドとわかっている長編は実に安心感があります。これはいつも大好き。

ぼくらはみんな
いきなり助けてくれるイルカ…
堤防までこれだけ高さがあると助けるのは相当難しそうです。
カモメを利用してイルカ仲間を呼ぶとは…
突き放す辛さ…王道だからこそ極上。

群青リフレクション
修学旅行、ってみんな暇なんですねえと言ってはいけないんでしょうね。
見事に役者に投げて賞だけ取る…まさに監督の鑑。
結局辞めるのもやめてくれましたか。
水着姿は実に嬉しいサービス。
最後の思い出…ため息が出ます。
…ここは目撃の心配はないんでしょうか。
今はみんながスマホを持っているので誰もがパパラッチになれるという恐ろしい時代。
卒業と同時に辞める人が多い…世知辛い話も混ぜて…
ひたすらないちゃラブ、たまらない甘さです。
で、もろに撮られている…「路頭に迷ったら週刊誌に」が爆笑。
メッキがはげるどころかどんどん成長していくんですね…
とにかくすごく面白い作品でした。次回作も楽しみ…なんですが予定が書かれてないのは…

木漏れ日に四つ葉
こんな素敵な幼なじみも疎遠になる…
お互い黒歴史と言ってしまう、辛いものがありますね。特に子供の自分を殺して大人になれ、と通過儀礼をやるのは人間の普遍的なありかたでもありますし…
翌日の「そいつ天パ」とか、ごみ箱から拾った栞を確認するとか、もう転がりそうになりますね。
鉤を忘れる…なぜこれほど技術が進んでいるのに、生体認証鍵って普及していないんでしょうねえ。
避難ってこういうことが何年もなかったのが不思議ですね。いやないのが普通ですが。
そしてそんなときに友だちとの約束…トイレで見つかって…まさに地獄絵図。悲惨すぎて笑うしかないです。
というか言いふらしたんですね…
精一杯なのが花輪…見つけて、というメッセージは胸がいっぱいになります。
ラストがまた見事。本当にすごい切れです…

旅立ちのエノ
翼や耳がなくても、人間はどんな些細な違いでも差別しますし…そして昔見世物にされていた奇形は想像を絶するものがあります。
今も奇形は同じ率で生まれているはずなのに、今どこにいるのでしょう?…考えたこともなかったんですよねえ、僕自身今の今まで。街中では、極端に背が低い人が普通にスーツで通勤しているのを見かけることがありますが、他の奇形のことは考えたこともなかった。他に日本だけでも、僕が考えたこともない人たち、想像を絶する境遇を生きて僕を含めた普通に道を歩ける人を呪っている人はどれだけあるのでしょう。
治癒の能力も…そちらが利用されていないのもいかに差別が激しいか…
口にキスするのも抵抗がないほど、役に立ちたいという思いが強い…
天使なのに翼がない、ということは切り落とされたか…
優しさ…人を支配するための優しさもあるんですよね。暴力的な男や、意図的にはヤクザが女を支配する方法として暴力と優しさを交互に与えるのは定石です。
人間に…自分も人間であることからどれだけ逃げられることやら。

月は…読み切りと熊野先生の新連載…また重い作品が多そうです。

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