りぼん2016年7月号感想

表紙は…「さくら」という怪物に正面から当たるの避けたな、と苦笑。見た目は男二人ですから。

付録も使いやすそうですね。

バディゴ!(黒崎みのり)めだかの学校(森ゆきえ)つばさとホタル(春田なな)ハニーレモンソーダ(村田真優)HIGH SCORE(津山ちなみ)好きにならずにいられない(木村恭子)恋するスキャット(瀬川あや)キミとだけは恋に堕ちない(酒井まゆ)茂木さんちのモテ事情(いしかわえみ)アニマル横町(前川涼)吹彩(雪丸もえ)猫田のことが気になって仕方ない。(大詩りえ)絶叫学級(いしかわえみ)チョコタン!(武内こずえ)森田が恋したエレナちゃん(たしろみや)次号予告

バディゴ!
…「大人に相談する」以外ないですよね?
「できない」というのが恐ろしくボケた理由ですね。
守るんだ、というのがまた、一生懸命ですが間が抜けて…でも、子供なんですよ。
「はいはーい俺も〜かわいい?」が楽しい。
ダンスそのものは冷静に評価できている…
舞台で、「奪ってやりたかったんだよ」という印象が強まる、人々の心の流れだけを描くパワー、さすがにすごい。
「守りきれなかった」…
Tagのほうも、相棒には苦労しているようですね。
ここでハヤテくんが抱きしめてくれる、男の頼りがいを見せてくれるのがこの作品の強みです。
ダンスとは対照的に、「アイ」ちゃんは弱すぎるぐらいにか弱いんですよね…

めだかの学校
猫は濡れると…まあ犬も、特にふわふわ系は…
ゴミ袋ポンチョは実に便利です。
相合傘の二人は、まさしく幸せそうで何より。いや社会的にはアウトですが。

つばさとホタル
「体育祭まで部活出れないじゃん」…ははは。謝るしかないですね。
追加練習もやる、ってそれだけバスケ部がいいところで、彼女も根っから真面目なんでしょう。
「鳥羽くんに甘えたくないから」やっと自覚しましたか。客観的にみれば甘え放題に甘えてると。
「したい事何でもしてあげる」は強烈でした。
矛盾してる、とわかっていても…
だからこそ起きてしまった、致命的なすれ違い。…真相がわかるのはいつなんでしょう。
現実には、このこじれ切った関係のまま卒業して、運が良ければ両方別の人と結婚した二十年後の同窓会で笑い話に、って具合なんでしょうね。

ハニーレモンソーダ
楽しそうな笑顔…「嘘をつかずに」という言葉、家族との関係も…
学校というのは、どうしても家族もむしばみますよね。
いじめと思ったらお礼…なんて違いでしょう。
中学時代…うわあ。
卒業アルバムを見るのが辛い…わかる人もたくさんいるでしょうね。というか、娘と一緒に「りぼん」を読んでいて胸を痛めている母親数万人の姿が目に見えるようです。
普通…
輝いている人間と、そうでない人間…今は彼女も輝いているんですが、身分意識というのは強いですよね。
気持ちの揺れの描写がすごいです。
ここで三浦くん…期待通りです。
「この頃があるから今の石森がある」、なんて言葉を。
で、矢印の件…殺人未遂でしたけどねえ。
「さっきみたいに思う子が他にも」…痛い現実を教えてくれる親切。
そして元カノ…いいことばかりじゃない、辛いこともある…
すごい作品ですね、とことん。

HIGH SCORE
すげえ…なんて女子会。
…ときわづの元カノ女子会だったりして。
しかし楽しそうに描いてますね。
これが恥ずかしく思える…すごいレベルの高さですね。
このセンパイなら90kgぐらいまでは鍛え上げられると思いますけど。総合格闘技に転向するとかラグビー部に入るとかして、徹底したウェイトトレーニング+プロテインをやれば。

好きにならずにいられない
止めてくれる友達がいてよかったですねえ。
ものすごく桃色な空気、気絶しそうです。
二年の元同級生たち、そりゃ気を使いますよね。
そして百合ちゃん、…ええと、パターン通りですねえ。
うれしいで頭がいっぱいになっていたら「おれが百合ちゃん好きとか」
…ひたすら絶句。
ええと、目の前にいる子の気持ちはかけらも考えてない?
そりゃ足元も崩れますよね。
で、「引いたよね おれが百合ちゃん好きとか」…ええと、どうしようか。
「そんなことない!!」ととりあえず彼も百合ちゃんも肯定する…
日々の入った地面にまた花が…失恋より、うれしいという言葉の方が大きいとは。
「気持ちはしまっとこう」と、即座に決意できるとは…
ものすごい作品ですね、これ。

恋するスキャット
「カレピッピ」ってなんか背筋がぞわっと…
「おやおや坊や」は大笑い。
いきなり手を握ってくれるとは、かなりレベル高いですねえ。
完璧なプラン…ええ、そりゃ破綻要因を二十ぐらいは言えますよ。「なかよし」買い始めてから25年間。
葉桜もきれいなものですけどね。
動かないで、でキスを期待したら…男女逆でしょう。
料理は相当うまいんですね、この子。
というか相手が少食とわかってるのにこれは…
ボートで押し倒す…よく転覆しなかったものです。
で、あまりにもいきなりのキス…いやーすごい先が読めない度です。

キミとだけは恋に堕ちない
「テストは参加することに意義があるのだよ」とか、どうでもいい会話も大切にして教室の雰囲気を作っているのが丁寧です。
宇宙人から人間…いやあれだけいろいろやってそれだけ?
15歳の夏…うん、タイムマシンください。当時の自分というか赤ん坊のうちに殺してくる。
泣きそうな雰囲気になっている、兄に何ができると?
完全子供扱いができますか。
そして、客観的には超絶いい男とイチャついている…はは。
写真撮っておいてよかったですね、なかったらどうやって誤解を解いたものか。
「男の子の方は絶対恋してる表情」ってなんて爆弾を投下するんですかこの作者は。
しどろもどろして、「マジメにこーゆーの初ってゆーか」とか、期待させてくれますよね。
そして期待通りに告白だった!あああ。
で、キスを見ている兄の表情がかなり危ないんですが…まさか本気で…うおい。…せめて実は血がつながってないで抑えてくれますよね?

茂木さんちのモテ事情
えらくスーパーなご家庭ですねえ。
「人間の業はもうお腹いっぱいだから」…爆弾処理の付随被害も嫌と言うほど経験してるんでしょうね。
「俺はしたいよ」ってなんてストレートな。
「男は春が思ってるより危険なんだよ」って、とっても説得力のあるお言葉ですね。
「その子を一生守るって」…どの口で言っているのやら。
「おかげ様で」と深く頭を下げるのはむしろかっこいいぐらいでした。
なんというか…ホラーベテランの力量は痛感しています。
い、いったい…と茫然としている、というのが正直なところ。
すごい作品ではありますよ。

アニマル横町
珍しくかわいいです。
抱き枕…すごいことを。
…それにしてもなんて猛烈な寝相。
とんだ災難でしたね。

吹彩
元運動部なら応援もお手の物…
いい表情してます。
意外とサマになっている、と遠くから見てもわかるほど…
さらにみんなにもいい影響を与えている…本当に優れた人間、ということですね。社会人としてもどんな企業も欲しいでしょう。
体力は無限にある…そりゃあもう。
「かよわい女子があんなに働いてる」…はは。
湊へ、は強烈でした。
やはり約束…すごく自然な会話です。信頼関係の深さが伝わってきます。
暗い、それでも…脚の速さは最強の護身具の一つなんですけどね。
どんなメッセージを出すのでしょう。
何もかもうまく行っているからこそ、不安になります。

猫田のことが気になって仕方ない。
あの盛大な無視…そりゃ想像もできないですよねえ。そして気になるに決まっています。
そして入江くんに…「むしんけーなことしてたと思う」、やっと気がついたようですね。
宿題…いい男ですねえ。
最後まで素敵な笑顔で。
「猫田はそうとは限らない」って、もう小学校三年生ぐらいの水準ですよね。
また猫田くんの素顔が見えてしまって、声は彼なのに…
ここだけやたらとタッチがシリアスなのがまた強烈。
この「カナ」…またいろいろ面白くなってきそうです。
それ以前に、猫田くんの混乱が想像つかないほどです。

絶叫学級
…踏切そのものが間違ってます。踏切があれば、地下道や歩道橋より、統計的に事故は多いのです。極端に安く済むだけで。
芸能人と会う、そりゃ話題になりますよね。
というかホラ癖…厄介ですね。なぜか「とびっきり!」という漫画を思い出しましたが。
僕も実は軽いホラ癖がある…特に昔はかなり…ので、他人事ではありません。
知ってる、というのがどんな結果を産むか…颯香ちゃんの態度が不気味です。
冒頭の、「何かがせまって来る」という言葉がまた見事。
キングの名作「It」があるように…またアガサ・クリスティーの得意技でもあるように、何とも知れない何か、というのは恐怖の本質の一つ。
そして、嘘がばれたことから真相を見てしまう…
ハッピーエンドに見せての地獄はお見事。
周囲の人物が気の毒になります。

チョコタン!
英語…大変ですね。
いかにもお嬢様という犬ですね。
日本には短足の犬が多い、ってイギリスも女王陛下がご寵愛のコーギー様がいらっしゃるじゃないですか。
確かに、日本ではミニチュアダックスが流行って…過去形か現在形かは知りませんが、多いのは確かです。
エリカちゃんが通訳できる…すごい。
当然のように有馬くんに抱きついてる…小さいって得ですねえ。

森田が恋したエレナちゃん
王道少女漫画!と全身で主張しているような冒頭部。これは期待できます。
ポカリスエットと麦茶は質的に違いますよ…生命にかかわりますので、せめて塩を入れるとか。
そして「なにこれおれに?」から無理にごまかして…つい今、嘘で悲惨なことになった「絶叫学級」を読んだばかりなのがむしろ笑えます。
しかしすごい長文のいいわけもあったもんです。
…一人二役。うん、そこまでして嘘を押し通す…だめ、ここから先を想像するだけで転げまわりそうです。ええ、大好物です。
ネットで…ああああああ、という以外何といえばいいのでしょう。
さらに、「おれのどこが好きなんだと思う」…いやもう、転げまわるしかないです。
…さて、どうするんでしょう。
カツラかぶって変装するのか、と思ったら、同じサッカー部なのでそれも不可能そうですが…
…素直に謝る、そうくるとは!やってくれました。
全部ばれてた、には大笑い。たまらない幸福感です。
だめだ、たまりません。脳みそがとろけてます。
次回作が楽しみすぎて…

先生、かるき先生の新連載。
うれしすぎてどこかに飛んでいきそうです。

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