りぼん2014年12月号感想

迫力のある表紙ですね。看板連載の風格…
時計を付録に着けられるというのはつくづくすごいです。読者の母親たちには想像もできないでしょうね。

看板作品が終わって…「なないろ革命」が巻頭カラー、というのが不安ですね。
誌名を「いじめ」に変えろといいたくなる「なかよし」、『君は宙のすべて』が看板の「ちゃお」のように、読んでていて胸が悪くなる作品が多くなるのではないか…

なないろ革命(柚原瑞香)ロマンチカクロック(槙ようこ)猫田のことが気になって仕方ない。(大詩りえ)バディゴ!(黒崎みのり)ひよ恋(雪丸もえ)僕の家においで(優木なち)つばさとホタル(春田なな)Pure(村田真由)絶叫学級(いしかわえみ)アニマル横町(前川涼)HIGH SCORE(津山ちなみ)りなとなめこの探偵日記(雨音まみ)シュガー*ソルジャー(酒井まゆ)ラララハレルヤ!(藤原ゆか)チョコタン!(武内こずえ)夜想プラネット(たしろみや)好きなら態度で。(吉澤みずき)次号予告

なないろ革命
もう読みたくないのが正直なところ。
巧妙な人間操作の技術…ある意味これ、「殺人術」「拷問術」と同じ、善悪どちらにも使えます。
中身のない悪魔ではなく、妄執になっているだけのような感じもあります。
また、恋愛面の表現もとてもうまい…
ただ、全体としてひたすら嫌な思いしかしないです。
この資質を別の方向に使ってくれれば、と思えてなりません。

ロマンチカクロック
慎ちゃん…すごいですね。そして、絶叫になるとき電話から耳を遠ざける、というのがまた…そんなことに慣れるほど親しい、と。
ずっとつづくわけじゃない、というのが受験のありがたいことです。
事実上ずっと続く世界もありますけどね。医師とかキャリア官僚とか。
「すっごく忙しくなるでしょ」ってそんな甘い世界じゃないんですよね。作るお菓子と違って。
「ずっと杏花音ちゃんのために」って事実上プロポーズなんですけどねえ。
「一生だよ」も実質プロポーズ…ですが、まあ慣れてるから勘違いはしないでしょう。
朝方まで作る、そのほうがいい受験勉強になってしまいそうです。
蒼くんとつきあいはじめた、というだけで噂になるとは…
「双子の関係性」が香鈴ちゃんにとっては地雷?
でも「治るまでいるよ」とやってくれるんですから、大丈夫ですよね?
あざ作ったり鼻血出したり、忙しいですね。
保健室でこれを見たら、そりゃあ後ろ向きますよね。
わかってる、ってわかってることが「誰よりも杏花音が大事」…切ない関係ですね。彼女だけどNo1じゃない…
この微妙な不安感が実に面白いです。

猫田のことが気になって仕方ない。
この扉絵、とんでもなく魅力的です。
電話で宿題聞いたり、事実上つきあってますよね。
神社で年越しというのも楽しそうです。中心になる神社が近くにあるっていいですね。
気の毒だったマチャコ、仲間ができてうれしそうですがかなり立場違いますよね。
クリスマスプレゼント…ああああ。
射的で「さまざまな角度から」が楽しいです。というか今なら、射的で本当に技術だけで決まる、何十メートルも遠くの的を正確に射抜くのもできそうです。場所代が大変ですが。
「今動かないと間に合わなくなりそうだね」って、どう見てももう遅いですよ?
入江くん、結構思いきりましたね。このストレートな告白はうわあってすごく気持ちが舞い上がりました。

バディゴ!
アイちゃん、大変ですね。それを見越したケアをしなかった事務所側の責任です。
まあ、ハヤテくんが怒らせれば…
で、いきなり胸を触って「なんだやっぱり男の子か」は吹っ飛びました。どれだけ小さいんでしょう、それともわかっててとぼけてるだけ?
人前で踊りたくない人だった…忘れてましたけど。
逃げそうになってしまうのはハラハラしました。だからこそ、「オレだけ見てろ」が強烈なんですよね。
そして、負けたくないの一心になればやれる…
さらに、女姿の自分に「デートしない」…あはは。というかハヤテくんも芸能人の自覚もてっての。
突っ込む暇のないハイペースのジェットコースター、実に楽しいです。

ひよ恋
猫…いいなあ。ブレザーに猫がくっつかれたらそりゃ大変ですよね。
「いっぱい迷惑かけました」って自覚してるのがいいですよね。
「マジで大学受かったんだなあ」は笑うほかないです。
ふと振り返ったみんなの姿、胸を打つものがありますね。
一人暮らし…通い妻状態になるのは目に見えてます。うらやましい。しかもキスまで…
「今まで出会った人たちみんなが」ここからの言葉、本当に素敵です。それを伝えたいんだ、という思いがいっぱい伝わってきます。
みったんも幸せになったようでよかったです。これすごく素敵なプロポーズですよね。
三年後…うれしい瞬間です。
りっちゃんたち…やっぱりほぼ一緒ですか…はは。
「いずれは同じ苗字になるんだし」なるほど、こうきましたか。
本当に素敵な作品でした。最後にはっきりと言葉にした伝えたいこと、すごくすごく素敵です。
次回作もすごく楽しみです!

僕の家においで
まのさん、鋭いですね。というかこんなかわいくて無防備な彼女を持ってたら、いつだって心配でしょうがないでしょう。
「守れる強い女」と、決意がずれているのがあれですね。というか学生時代なら、勉強と運動でも価値は得られるのでは?
まのさんの本音が苦笑しますね。
「美玲ちゃんがちゃんと自信もてるようになるまで」は一劫かかってもきついでしょう。一生じゃなくて。
「せっかく付き合ったのにまた我慢の日々」…お気の毒に。ご愁傷様ざまあみろ。
部長命令、といわれたらこういう子は従ってしまいますよね。
彼氏の下調べも命令されたんでしょうか?びっくりするでしょうね。
「筋肉つけるには」と、ちゃんと指導してしまうのはボクシング部部長としては優秀ですよね。
ちゃっかり抱き寄せて「いたいのいたいの」とか…さらにさっそく「俺はお前に惚れてる」とか、えらい攻撃スタイルですね。
試合でもゴングなったら即ラッシュするタイプなんでしょう。それでガードしてリズム覚えて、なんて悠長にしてる相手をガードの上からグロッキーにして勝つと。
「高校の自販機でポカリ買って」というのはパシリじゃなくて、それこそまるで無人機で監視してるように今の状況を心配してなんですけどね。
「ろくでもねー男じゃねーか」と思ってしまうのはとてもよくわかります。彼が得た情報だけで見たらそりゃ最低男です。
そしてボクシング勝負、ってすごく男らしいことになってくれました。
さて、優木先生のスポーツ描写力はどれほど高いのか…思いがけずめちゃくちゃ楽しみなことになってきました。
とにかく楽しくしてやると信じられない方向に暴走して成功できる、ってすごいですよね。

つばさとホタル
つばさちゃんとアッキーが一緒に回ることにする、というだけでなんでこんなに苦労するんでしょう。
チャレンジは楽しそうですが、教室で重量上げやって床大丈夫でしょうか?
そして先輩の男子とつばさちゃんが手を握った、そこでアッキーが「代わる」とやきもち焼くのが楽しいです。
女の子にはこんなうれしいことはないでしょうね。
すぐ大島さんが出てくるのが忙しいですが。
「気遣って誘ったんじゃないよ」は何があったのかと疑うほど…
やっぱりあの時…ここの大島さんの表情、すごく素敵です。
まったく、もう両片思い状態なのに…のんきな二人です。
さあ少女漫画のあらゆるパターンよ、思う存分邪魔してやるがいい。

Pure
やっぱり冒頭から切れ味がすごいです。
ちょっと重い、ってちょっとじゃないですよねこれ。
欲に従って好きなように、といっても人間は妙な欲もありますからね。権威に服従してものを考えずにいたいとか。
歌う、という夢はちゃんとあるじゃないですか。
「歌ってる人達は知らない、でもこの歌好き」…一番うれしいですよね。
「なんで3日弾かなかったの?」「なんでだろう」という会話がドキドキします。
音が空っぽなことも見抜ける、って天才すぎるでしょう。
音さんが弾きはじめるシーンの表現力もさすがにものすごいです。
「私がいいと思ったからいいの」…その世界でいきられたら幸せでしょうね。
ROUTEの新曲が応援ソングなのに悲しそう…そこまで見えてしまう、というかこのはっきりした起承転結がまた素晴らしい。
最初から音くんがROUTE本人だとは確信していましたけど、「実力が伴ってないのに」でさらに確信しました。
もう会えない、といっても…すぐ再会できるとわかっていて…わかっているところに盛り上げるのがすごい。
そしてゲリラライブ、笑っちゃうぐらいあっけない再会です。
さらにデビューもあっけなさすぎる…おいおい、苦労してる何十万の歌手志望者が怒りますよ。…あ、録音を知り合いに聞かせるって
「ボーカルの音くんの悩みが」は笑うしかありませんでした。
ひたすらパワーだけで押し切るへし切り長谷部ですが、ここまで起承転結がしっかりしていて、表現力を活かし切られたら文句のつけようがありません。
すごい傑作ですよ。

絶叫学級
僕は大体は譲りますが、時々「平気そうだし大丈夫か」と譲らない時もあります。
不安を募るのはうまい。
ぱっと逃げたのは普通なら賢明ですが、まあこの作品は〈氷と炎の歌〉並に賢明な行動をとっても無駄なので。
バスを一本早くしても、降りて次のバスにしても無駄じゃどうしようもないですね。
そして「意外にも」いい話で終わるかと思ったら…やられました。うまい連続どんでん返し。

アニマル横町
これで驚かないって五歳にして大物ですね。
ヤマナミさんが病気、というのは意外。
いきなり宣伝は大笑いしました。
そしていきなりはきまくる毒。爆笑しました。
担当さんはもう災難ですね。

HIGH SCORE
…お気の毒に、としか言いようがないです。美人なのに。
大学生でさらにメタモルフォーゼしたらどうなるんでしょう。…ごめんなさい、メタモルフォーゼというと僕にはパピヨンしか浮かびません。
裏舞台が地味なのも苦笑します。
人生の階段って、自分は足を踏み入れてもいないじゃないですか。
いや、村から一歩も出られなかった昔ならともかく、今は世界のどこでも行ってしまえば「死神の姉」なんてなんでもないですよ。
演技で切り抜けてきた、ってこれはこれで…普通の中学生ですよね、ある意味。
で、それが伝説になってしまって…そのこと知ったら、まあどこか別の地方に引っ越して一人暮らしすればいいんですし。

りなとなめこの探偵日記
すみません、元ネタまるで知りません。
普通の探偵というのは浮気調査とか…
夢どろぼう、というのは厄介そうですね。
他人の夢の中に、ってああ…発明で稼いでるから探偵は遊びでできるわけだ…
まあこうして親身に頑張ってくれてるだけでも、十分助けになります。
どろぼうの正体と真相は面白いです。
ほのぼのとした、結構楽しい作品でした。

シュガー*ソルジャー
「意外と女装も似合いそうですね」って恐ろしいことを。
というか「男の子みたい」って言葉は雨季ちゃんには禁句でしょう。
「理由が恥ずかしすぎて」は笑うしかないです。
京都というだけでトラウマ、というのはため息が出ます。というか彼、よく普通に社会生活送ってますよ。
入谷くんの嫉妬の目は苦笑するしかないです。
相田くん、結構積極的にやってきますね。
まあ入谷くんも人のことは言えないですが。ははは。
「平気で浮気するような男に見えてるんだ」は強烈でした。
それを立ち聞きするってどれだけありがたいんでしょう。
「好きな人としかできないから」とやってくれるのはうれしいですが、すぐに浴衣で転ぶとか…そりゃまあ暴走しますよ。
入谷くんの拳はうれしかったです。
腕に跡がついてる、これは彼氏としては罪悪感でつぶれますよね。
さて次の機会には…楽しみです。修学旅行はまだ続く、これからが熱いですよ。

ラララハレルヤ!
子の写真はうれしいですよね。
彼がいないというだけでしょんぼりしてしまう、って可愛いですね。
体育祭は学校とは無関係ですから報告書…というか始末書になりそうです。
「ナイス棒読み」は笑うしかありませんでした。
裸で飛び出してくるのは彼らしいです。
「何が困んの」ってそりゃ、彼の立場で考えればふざけるなと叫ぶしかないですね。
会長の過去…相当重いものになりそうです。…そうきましたか。
ぎゅっと純粋に抱き合ってるのが、すごく美しいです。
そして父親、騒がなかったのはいいんですが、アメリカ行きのチケット…
うーん、クライマックスが近づいているような感じです。

チョコタン!
服がブタになり、中身も…まさにブタイヌ。
「今日から始めようか」と、会話ができると…あーあ。
で、またまたでっぷりした…でも長さも違う感じです。
みんな「ブー」と読んでるのは笑いました。
「かわいいお顔して「ちょーだいv」」…僕はあまりそれはやりませんでした。あまりおやつ置いてませんし、食卓には上げてませんでしたし。
おやつトーク、犬にとってはまさに天国の会話ですね。
「そんなにふとってないなって」…人間でもよくあります。
ちょうどよく症状が出たのは運が良かったですね。
そしてこのアリマ父のかっこいいこと!
「肥満は虐待と同じなんです」…強烈な言葉です。僕はどうだったかなあ…いつもぼくが作る時にはかなり多めに作ってました…
「おかさのあんな顔見るのはもうイヤ」…アリマ父が本当に名医だからですね。
というかルーちゃん、急すぎるダイエットは負担になりますよ?
読者の女の子たちも、その犬猫も、どちらも気をつけてほしいですね。

夜想プラネット
スタンダードないいタッチですね。
すぐ近くに扉がある…そう信じていられたら幸せです。「(笑)」がつくのもわかります。
男子も結構そういうこと考えてますよ。
いきなり変なのが飛んで、それに手紙…すごく丁寧な字ですね。
「物語のはじまり」と思える純粋さ、うらやましくてしょうがないです。
プレゼントも素敵ですし、こんなうれしいことはない、というのがすごく伝わってきます。
知りたい、と思うのは当然でしょう…
そしてこの正体、とてもほっとしました。
ここからなら死亡エンドもできたでしょうが、そうせずハッピーエンドにしてくれたのもうれしいです。
きらめくような喜びが詰まった、とても素敵な作品です。
次回作もすごく楽しみ!

好きなら態度で。
こっちはすごく華やかで整ったタッチです。すごく好きなタイプの。
そして、朝いきなり同衾…すごい始まり方。
バスケシーンもなかなか迫力があります。少なくともできることとできないことをわかって、得意なところで勝負してますね。
この筋肉がすごい…
肩抱いて守ってくれたり、客観的には完璧に恋人同士ですけどね。
ドキドキさせる、って男の子なんて簡単なもんですけどね。
「キスしてみよっか」は吹っ飛びました。
彼、結構余裕ないですね。軽く返せてません。
冗談のふりをして泣くなんて反則ですよ…
それで風邪を引く、しかも親がいない、という都合のよさは考えてはいけないようですね。
そしてこのストレートな告白…「俺だってこうなってるよ」は叫びたくなりますね。
すごくドキドキさせる作品でした。次回作も楽しみにしています。

月号は四大連載!!?なんという贅沢なことを。
かるき春先生と木村恭子先生だけで頭パンクしそうなのに、さらに「めだかの学校」復活?
盆と正月が一度に来たようです。
さらに香純裕子先生の読み切りまで…ゴールデンウィークまで一度に…
そんな豪華なことして大丈夫ですか、と叫びたいほどです。これが60周年というものですよねえ(「なかよし」への嫌味)。

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