りぼん2013年8月号感想

明るい感じがしていい表紙です。付録もすごく実用的でスタンダードな品ですね。

裏表紙の映画はインパクトが強いです。

しかし、これほどたくさん本誌読みきりがあり、さらに増刊まであるなんて、「なかよし」から見れば羨ましくて涙が出そうです。

それにしても、「りぼん」で一人も死人が出ないなんて何年ぶりでしょう。ずいぶん方向性が変わったものです。

シュガー*ソルジャー(酒井まゆ)猫田のことが気になって仕方ない。(大詩りえ)ひよ恋(雪丸もえ)絶叫学級(いしかわえみ)流れ星レンズ(村田真優)ロマンチカクロック(槙ようこ)僕の家においで(優木なち)チョコタン!(武内こずえ)たまたま!きんぎょ荘(岡野小夏)CRASH!(藤原ゆか)まりもの花(香純裕子/秋元康)アニマル横町(前川涼)HIGH SCORE(津山ちなみ)シスターズシークレット(池田春香)放課後のヒミツ(朝吹まり)聞いてよ、サメオくん(つわぶき杏)次号予告

シュガー*ソルジャー
男の子が大きい生き物なのか、それとも女の子が小さいのか…
「彼女いなかったら考えてくれんの?」この言葉、ひたすら主導権取ってます。
「あたし、いま好きな人いるんですけど。あなたじゃなく」とさっと言えばいいんですけどね。
朝はどうしようもなく来ますね。
いきなり噂になってる、抱かれてるのと抱き合ってるのとはちが…うのか違わないのか。
「俺のことは気にしなくていいから」殺。
修羅場を覚悟したのは苦笑しました。
サッカー部を辞めるかも、とは面白い方向に転がりましたね。
「仲良かった元中の子になら」何一つ話してくれてません。
「渡瀬がまた元気になってくれるなら」…確かにまぶしいです。
弱ってるのはあっても、ここで泣けるのは素敵ですね。
「一応かわいーイモートだから泣かさないでよ」…そういう面もあるんですね。
「さっきのは嘘」って、人づてで言うな。上がりこんで抱きしめて君を失うぐらいなら、ぐらい言え。
で、密会のメール…どういうことになるのやら。
余計泥沼を深める予感がひしひしとするのですが。

猫田のことが気になって仕方ない。
すごく面白い色のセンスです。
ラブレターをたくさん貰う美形が、危ないところにいる変な女の子を目に留めて…
「猫田と友だちになりたいんだけどっ」って大胆な告白もあったものです。
そりゃ文句も出ますよね。
「勝手にすれば」というのも苦笑します。実際には超絶美系がそう言っていると思えばすごくクールなんでしょう。種村絵の超絶美形で想像してむせました。早稲田ちえ絵の美形で想像してさらにひっくり返りました。
噂は気にしない、にもほどがあります。
写真ごしでも猫だった、ってどうなってるんでしょう。
で、なぜ「あの2人つきあってるんだ」になるんでしょう。未希子ちゃんが猫田に片思いしてる、では?
二人とも夫婦扱いされて、別に、で済ませられる…どれだけ強固なんだか。
セーフ、と思ったら…豪快にアウト。
ってこれ、買い物袋が二つあれば解決する問題ですよね。重いのも、二つの袋を縛り合わせて前後振り分けに担げばOK。
いきなり王子様…うさんくさい、って思うでしょうね、普通の男子は。
「よかったら友だちになってよ」で、「猫田にしか興味ない」…素直と言うか結構冷たいところもありますね。
男好き、というとそりゃ加わりたくもなりますよね。
「ウワサやイメージでその人を決めつけるの私あんま好きじゃない」ってどんな神ですか。
「猫田も私に興味持つようにすればいいんだ」って、この思考の暴走がすごいです。
なんというか、基本的にはドロドロ三角関係なのに、この奇妙な清涼感hanaにでしょう。
こういうずれっぷりが最高に楽しいです。

ひよ恋
カラー扉、顔だけ年齢上がってません?
イベント…ああ、僕がしっとマスクをつけて重火器で武装して出かける日ですね。
そわそわしてる女子…かわいいです。
メッセージカード、そりゃ怒りますよね。
今年も一緒に作る、って結心とつきあう前はどうしていたのやら。
りっちゃんの素直じゃない態度は見ていてかわいいです。
ひよりちゃんの素直な笑顔も。
丸見え…ま、いいですよね。
進路、それでクラスが別…天国から地獄ですね。
そう、学校来れば普通に会える、それだけで十分ですよね。
「ひよりんのしかもらわないから」これは嬉しい言葉です。
しかし、材料点数多いしそれぞれ高価ですよね。特に本物クリーム高すぎ。
「気持ち伝えてみようかな」は素直にうれしくなりました。
下駄箱を空けたら…まあ不可抗力ですね。まさか下駄箱に、今年は彼女のしか貰わないので入れないで、って書くわけにもいきませんし。
りっちゃん、大変ですね…
べこってなって、顔面に叩きつけて…彼女らしい渡し方です。
まあ、見ている分には楽しいです。

絶叫学級
呼ばなければあなたを連れていく…困ったものですね。
魔術知識があれば人形を連れて行かせるとか考えられますけど。
「皆にはカンケーない」と、生きる死ぬの恐怖を実感したことでどうでもよくなった…?
弁当を無造作に床に捨てる、これは強烈でしたね。
さらに、「消せば」…って、本当にそうされたらどうするのでしょう。
「全部一緒だからこんな風に苦しくなる」って、わかっててもどうしようもないと…
親友だと言う記憶を消す、というのはうまいこと考えたものです。
あれ?これ、「絶叫学級」ですよね。「ショコラの魔法」じゃなくて。
絶叫学級でハッピーエンド?うそ…たまにはやるんですね。

流れ星レンズ
デートって素敵ですね。
「見えても大丈夫なやつ」「見して」はびっくりしました。
テンション上がってる、じゃすまないですよ。
映画、というのもこうして見ると素敵ですね。
なにどよどよしているのでしょう、楽しいデートのはずなのに。
完璧に準備してこなかった、というのを気にして今を楽しめない、というのも損な話です。
携帯ケースでじたばたするのもかわいいです。
携帯がおそろい、というのも嬉しいですね。
二人とも、ドキドキしすぎてます。やっとデートを楽しめるようになりましたね。
逆にこちらが連れて行く…確かにすごく素敵な光景です。
ありがとう、と泣くのを抱きしめるの、こんな素敵で幸せなことってないですよね。
最後に見えた不穏当な文字は見なかったことに…

ロマンチカクロック
さてなにを、と思ったら卒業式?
送辞を掃除…うわあ。
「お見送りするって決めてる」って、なんかすごく14歳ってこれぐらいだよな、って気がします。
何が…何があったのやら。
送辞もかっこいいです、相変わらず。
そしてこの花束、嬉しいですね。
第二ボタンもしっかりありましたか。
軽く頭をポン、で「またね」これはかっこいいです。
二人とも思い切り笑顔で…素敵ですね。
通知表…ひどい。
それなりの報酬、って何をどうすれば彼女に…
スイーツは勉強してから、なるほど。
何になるか、受験生…ひたすら考えることから逃げ続けてたんですね。
黒魔術も歴史・語学・化学・天文学などえらい勉強しなければなりませんよ。
魔術を本気でやるには最低でも古代ギリシャ・ラテン・ヘブライ・アラム語は習得しないと話になりません。
「同じ高校行くよ」って無理にもほどがあります。
この伝説の黒魔術師、いったいどんな人なのやら。

僕の家においで
髪の毛を乾かすだけでここまで大騒ぎするって…
「友達なのかなって」に「ただの隣の席の人」、すごいですね。
ネガドン、というのも面白い言葉です。
新聞は確かに不気味ですね。
二人で新聞配達、というのも…いいカップルで。
というか携帯電話は維持できるんですね。まあ、今は携帯電話がないと働けませんが。
朝から掃除している二人、しっかりしていますね。
たこ焼きプレート…「アニマル横町」でやってますね。
「どーしてもタコパりたいんだけど」それぐらい言わないとこの二人は遠慮しつくすでしょう。
というか、命令としてやればいいんですが絶対命令しないのが彼の異常なまでのいいところ…
自分で会計することを見越して大きいのを選ぶ、ってのが彼女らしいです。
楽しそうにやってるのはかわいいです。
まず鈴間くんから、しかもタコたくさん、というのはなんかわざとやってるのかおまえは、嫉妬させたいのか、と思いたくもなります。
絶対ないのはわかってますけど。
さらに「あーん」というのは、もうこの異常な世界が当たり前になってますよね。
鈴間くんからみれば、もうなにこの天国…
コーラとかなくても、お茶とかはあるのでは?
「大切な友達なので」…それに「友達だって思ってない」から一周ダッシュ、青春だなとしか言いようがないです。
たこ焼き器の高価さにビックリして…
でも、人を喜ばせる、というのは本当に大切なんですからね。
そして「美玲ちゃんが喜んでくれるならなんだってしてあげるよ」…子の美形にここまで言われたら、たまりませんね。
コーラを飲んだことがない、というのは羨ましいです。
煙草同様、コーラも一生知らないほうが絶対いいです。

チョコタン!
このあいだ友達のミニチュアダックスをいっぱいなでました。耳すごく大きい。結構ふわふわ毛もあってかわいい。
夜のさんぽを犬におねだりされるのは、テストの直前にはとてもありがたいものです。
おなかがアチチ、というのはなるほどです。
そして有馬くんと会う機会もできて…チョコタンを一人で残すのは危ない気がしますが。
いきなりえらいことになりましたが。
傷だらけ、ってこの高さからアスファルトに落ちたことを想像すると…怖い。
で、犬の散歩と警官をごまかすのは苦笑しました。
「「言っといて」って…オレは人間としゃべれねーつーの」…これは笑うしかありませんでした。
で、「一緒にいくか」…あーあ。そう解釈しますよね。
「おなかでもすいた?」は苦笑しました。
僕も、生前は犬がいろいろ訴えているのをそんな感じでわかってあげられなかったんでしょうね。なにこの犬語わからないバカ兄ちゃん、と思われてたんでしょう。
結構遠くに行ってしまっている…
こわく見えるトラック運転手が結構いい人、というなんとなく人情話になってしまうのが苦笑します。
どこに転ぶかわからないのが面白いです。
「タマネギは犬にとっちゃ」も苦笑しました。
人の情けに助けられて、広い広い野原でのひと眠り…
さらに遺書まで残っている、結構大きな話になってしまってます。
さあどうなるんでしょう。できればしゃべらずに解決して欲しいところですが。

たまたま!きんぎょ荘
えらい読者サービスですね。
「見開きで登場するなんて「流れ星レンズ」みたいで」…笑うしかありません。
紛らわしい吹き出しも苦笑しました。
変な生き物の電撃…といってもクラゲは確か電気を出すんじゃなくて毒矢を打ち込むんですが。
それで人格交換、というのもものすごい話です。
そして若い体に戻ってからの好き放題。これ、小さい読者のおばあちゃん達、いやお母さん達に見せても、抑圧している欲望が刺激されちゃいますよ。
若い肉体を手に入れたら、というのは年配の女性にとっては最大の夢でしょう。
色っぽく日焼け止めクリーム…さすがは年の功。
「イケメンがいれば何でもできる」…いろいろすげえ。というか当選したんですよね。
作業が早い、というか便利ですよね。

CRASH!
おつかれさま、この十年の三誌でもトップクラスに面白い作品でした。
カラーイラスト集も嬉しいです。
花ちゃんと桐くんは相変わらずですね。
両思い、のはずなのに相変わらずですね。
怜くんと花ちゃんとの会話も素敵でした。
ユイちゃんの出番の作り方はうまかったです。
最後のライブシーンもさすがにすごい輝きですね。
「好きなものがこんなに増えた」というユイちゃんの言葉もすごく素敵です。
さらに強引に飛びいりゲスト、これまたすごいサービスです。
そして、これほど隔たれていてもユイちゃんと一彦くんのつながりはそのまま…
十年後の結婚式、これはひたすら嬉しいです。
ものすごくキレイですね。
おばあさんとの約束を守れたのはほっとしました。
胸が一杯になるような素敵な最終回。
ため息しか出ない最高傑作…次回作はどんなすごいのになるのでしょう。

まりもの花
ええと…カヨちゃんの迫力が強烈過ぎるんですが。もう死刑執行、って感じです。
でも、常識で考えれば怒る必要ないのでは?まあ、前回の展開は信じられないと、思わずタイトルを確認するほどでしたが。
「それは…残念だったわね」「若いんだからいくらでもチャンスは」これがまたもうひどすぎます。
男は上げたけど丸見え、…あーあ。
この状態で竜星くんに会いに行く、というのもいろいろ過酷ですね。
「きらわれて話せなくなったら」はないでしょうね、諦めない宣言してますし。
無理してテンションをいつもどおり、ってそりゃまあ…でも
極道は笑えました。
足が痛いことを察するのは男ですね。
そしてまりもちゃんの答え…一番むごい形かもしれません。
犬と同じに思われてた、って自覚しているのがすごいですね。
マサルの活躍は色々と面白いです。
「どーなってもかまわねぇ」でひどい、と落としておいて、刃物でも持ってたら…確かに。
さらに「オレのケツでも」とさらに底をぶち抜いて落とす、ある意味スゴイですよねこいつ。
で、竜星くん…何が起きたのでしょう?
というか偽者だったりして。

アニマル横町
三分クッキングとかお父さんは心配性とか、いろいろありますね。
催眠術がとけない…ええと、だから素人は手を出すなと。
全然興味がないのでひたすらたこ焼きを作ってる、というのも潔いですね。
天かすを口に詰める、というのもいい黙らせ方です。
この作り方は実にちゃんとしていますが、幼児が自分でやろうとして事故になる可能性が高いのですが…
いきなり牛内臓リストになるのはびっくりしました。

HIGH SCORE
美少女ときれいな月を見ながら夜道…ある意味男の夢ですが。
二割は美少女だから、ってそれもあるんですね。
この女を恐怖させるにはどうすればいいんでしょう。負の世界遺産めぐりツアーでもさせて、百万単位の怨霊とご対面させてやれば…
クーラーいらずに、電源を切った冷蔵庫…確かに便利です。
なんというかこれはこれでいいコンビですね。

シスターズシークレット
仲が悪いようにも見えますが…姉妹にとってこれは結構切実なんでしょうか。
おさがりばかり、というのもちょっと悲しいかも。
たくさんあるけど彼女が欲しい服はない、というのはすごく悲しいですよね。
でも三万円は、この年齢の子には高いでしょう…
姉が何気なく考えてくれているのが、どうなるかわくわくさせます。
「好きな男子でも来るの」と、ちゃんと見破ってくれている…
姉がちゃんと縫い直してくれた、というのは泣くほど嬉しいですね。
こんな表情で「ありがとう」なんていわれたらたまりませんよ。
「かわいい」と言ってもらったのが、縫い目が破れてしまっているので…これもどうなる、って思わせます。
一人っ子で着せ替え放題、自分が夢に見るような天国…でも着せ替えだと、本人が好きなものではなく親の好みでしょうね。
それで、あれだけしてやったのに「一人っ子が良かった」って姉のほうが泣きたくなりますよね。
母親がここでちゃんとしているのもほっとしますが、なんだか胸が苦しくなります。
すごく真っすぐなメッセージをしっかり伝えてくれる、すごく質の高い作品です。
小さい子が始めて読む少女漫画には、お勧めの作品の一つですね。

放課後のヒミツ
なんだかお久しぶりです。
ずっと寝ていて、って厳しい教師が一人もいない、運のいい環境ですね。
声をかけてみて、うまくいった…で、何でこんなに好きなんでしょう。
手が届かなければ本屋にはどこにでも踏み台があります。
助けてくれて、さらに仔猫、そりゃもう惚れますよね。
そしてバイトでも縁ができて、うわーって叫びたくなります。
「プライベートとの一線は引いてね」とちゃんという、いいバイト先です。
というかそっちばかり見て、それより仕事覚えましょうよ。
何度も、見てるとバレバレが繰り返されるのも面白そうです。
いきなり顔借りられて…腕をつかんでますが、それに気がついてびくっとしたのは苦笑しました。
そしてコーヒーにミルクで絵を描くとか、いきなり高等技術を。
「がんばって」ってなにをしているかもわからないのに…
ちらりとも画面をのぞかないのもしっかりしてますね。
そしてこのトラブル、まず店長が出るべき状況でしょうね。
かけられるコーヒーを体でかばう、というのはかなり迫力のある絵面です。
小説を書いている、というのを告白してしまうの、すごい勇気必要だったでしょうね。
厳しさをわかっている上で夢を追っている、というのも大変ですね。
そしていきなり告白する、というのはビックリしました。でもすごくまっすぐな気持ちは伝わってきます。
なんというか、相変わらずの直球で…次回作が楽しみです。

聞いてよ、サメオくん
サメオ?といきなり不思議になりますね。
あ、冷めた男…
奇妙に細かいところも丁寧で、どことなく不安定感もある、面白いタッチです。
毎回ギリギリ女、というのもいい対照です。
見下している、と男視点なのも面白いです。
その見下している相手に、寝過ごしそうなのを助けられて…
男子校の男の心情を真剣に描いている、というのがある意味すごい。
女の子を助け起こすシーンは奇妙な印象がありますね。陰影がすごくうまい。
「私は今好きな人いるんです」…いきなり何、って感じです。
ゼロに近くても…今100%を尽くしたらストーカーと言われそうな気がします。
圧倒されてたらドアが開いて転ぶ、というのは苦笑しました。
先生が関西人、というのも面白いです。
お菓子は作っているけど、渡そうとすることはない…?
「恋してる自分が楽しい」というのは苦笑するしかないです。
レンタルの手続きをしているところをいきなりくっつかれたり、すごく距離感が近い、無防備な子ですね。
彼女のことばかり考えるようになっている、と自分を客観視しているのも見ていて楽しいです。
やはりストーカー扱いされてましたか。
サメオくんがえらく熱い行動を取りましたね。
「宮野が好きみたいだ」という言葉もすごく自然に出ています。
一人の男の変化、すごく丁寧に描かれています。
面白い作品です。次回作が楽しみです。

田先生の新連載…どんな作品になるでしょう。
いつもどおり、という感じも伝わってきますが。
村田先生といしかわ先生の合作、というのはある意味信じられない感じです。
たいら先生の読みきりもすごく素敵になりそうで、楽しみです。

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