りぼん2013年5月号感想

酒井先生の表紙は春らしく嬉しい気持ちを伝えてきます。

大きな下敷きのある付録も使いやすくて極上です。

今月号は読んでいて辛くなる作品も多かったですが、すごく楽しい作品や熱い作品もあって、すごくバリエーションが豊かでした。

『絶叫学級』の実写映画化は、今気がつきましたがものすごいですね。日本映画はそういうホラーには定評があるので、いい作品になってくれそうですし、若い俳優を育てる機能も果たしてくれそうです。

猫田のことが気になって仕方ない。(大詩りえ)シュガー*ソルジャー(酒井まゆ)僕の家においで(優木なち)ひよ恋(雪丸もえ)絶叫学級(いしかわえみ)流れ星レンズ(村田真優)ロマンチカクロック(槙ようこ)CRASH!(藤原ゆか)チョコタン!(武内こずえ)べつに好きじゃないけど。(春田なな)アニマル横町(前川涼)オネエティチャー!(立野マミ)HIGH SCORE(津山ちなみ)99回死んだ七瀬くん(彩原その)まりもの花(香純裕子/秋元康)花めぐりあわせ(持田あき)たまたま!きんぎょ荘(岡野小夏)サマーバレンタイン(青井真央)次号予告

猫田のことが気になって仕方ない。
いきなり猫と話している、転校が多い子?
さっそく分類している、先生のほうが冷静ですよね。
深入りをしない、というのも賢い処世法かもしれません。
「先生まだ猫田来てなーい」と気になる一言。
その場限り、仲良しごっこをしない…元からそんな性格なんでしょうね。
女子のリーダーの春菜ちゃんに、迎合しない…いじめられてもせいぜい一年、という余裕でしょうか。
猫田、でどんなカッコイイ人と思ったら…これは呆然としました。一本取られましたね。
そりゃまあこの程度の困惑で済めばいいほうですよ。
何かあると手すりに座る、というのはちょっと困った癖ですね。
男女対抗ドッジボール…ある意味極悪ですね。
ドッジボール自体も楽しいです。春菜ちゃんをかばってボールをとるのはカッコよかったですね。
「そのへんにしとけ」は死ぬほどカッコよかったです。
これ、普通の男の子の顔だったらどんなに…
未希子ちゃんのカッコよさも強烈なぐらいです。二人ともすごくカッコイイ、そういうことですか…そう、普通にものすごくかっこいい男の子と女の子を描くだけじゃつまらないから、妙な設定に乗せてひたすらカッコイイのを描く、と。
立ち向かって、どんなことになるんでしょうね。
すごくわくわくします、やっぱりカッコいい人って魅力的なんですよ!

シュガー*ソルジャー
さあ準備完了、ドキドキしますね。
わくわくして楽しい、という感じがどっとあふれているようです。
結構やるべき用事が多く、大変です。
遊佐くん…音痴でも顔がよければ許されるんですね。
すっと静かにドアを閉める反応が大笑いしました。
入谷くん、一体何が起きたのやら。
机の下のここに隠れるの、結構危ないのでは?パンツは見えないまでも、足の肌が超至近距離。
ぽん、と頭をなでて「がんばれよー」と声をかけて逃げる、素敵なごほうびです。
雨季ちゃんのライブがめちゃくちゃかっこいいです。
マイクを通してケンカは確かにやばいですね。
「みんなが私と仲良くしてくれるこの世界何もかもが幻」…またそんなメタなことを…
そして、麻琴ちゃんのアリス…最高に似合いますね。
ミスコンに乱入、というのもどんな展開になるのやら。それより荷物は、と気になってしまいますが。

僕の家においで
冒頭、エロ展開を期待させて、どう落としてくれるか。
赤外線交換…なんという小学生以下。と言っても僕は、携帯電話番号を赤外線で交換するなんて一度もやったことはないです。
中学時代、男子には本当にゴミケラ扱いされてきたのでしょうか?
「俺以外の男に」って独占欲強いですね。
かわいすぎて、というのはまあよくわかります。
隣の男子、かなりの美形で…同じような超卑屈キャラ?
「俺なんかが隣で申し訳ない」というのはとてもよくわかります。僕も、昔言葉が使えたらそう言っていたでしょう。
そして同じように貧乏、なんかいいカップル過ぎるんですが。
で、さっそく言いつけを破って男子と交換…おいおい。
そしてさっそくそのメールアドレスを見られて…ははは。
見てる分には楽しいです。

ひよ恋
バイトですか…え、バイト?彼女に?無理だ絶対、と思ったのは僕だけじゃないでしょう。
サプライズって、結局キモチのすれ違いが大きくなっちゃうんですよね…
結心くんも、結局賢者の贈り物になりそうです。
一日でクビにならずにすんだとは、意外とやりますね。
つい「いらっしゃいませ」と言ってしまうのは笑い出しました。
電話で、結心が何かの制服…やっぱり賢者の贈り物パターンでしたか。
「全く役に立たなかったらわざわざ呼ばないんだから」これ、生まれて着てよかったレベルで嬉しいですよ。
で、24日。笑うしかありません。
そして携帯電話を忘れている…あーあ。
早く携帯電話は、副鼻腔に埋め込まなければダメですね。
というか誰も携帯電話に気がついてないんですか…あーあ。

絶叫学級
存在感がない、まあよくありますね。
ついでというか、存在が意識にのぼること自体がないでしょうね。
「あんたの良さは長くいないとわかんないのよ」、いいことを言っていますが、この作品では信用できません。
性格ガチャポン?
ちゃんと調べて積極的に意見を出す子になっていた…
すごく小さい字で、結構細かい性格まで書かれていますね。
「いつもの梢のほうがいいと思う」も、心配より嫉妬のほうが強い、と…
皆に好かれたい、というのは誰にでもあるどうしようもない願望でしょう。
そして結局、変化が激しすぎて全てを失う…
この罠は、今の子供の誰もが陥りそうです。
幼稚園の段階から、生き延びるのにものすごく高度な感情操作を求められる時代ですからね。
儀式や権威主義を取り去ったら、弱肉強食ジャングルになり、自分達で宗教団体…というか呪術・部族を作り出す以外に生きる術がなくなってしまった、と…
そして、究極の性格…確かに、これは限りなく楽でしょう。そして、権力者にとってもまさに理想の性格です。
学校というのは、全員をこの性格にすることを最終目的にしているのでしょう。
意外性のある、面白いオチでした。しかし、これほど底抜けの絶望を小さい子に突きつけることは、許されないことです。

流れ星レンズ
いきなりとんでもない話が飛び出しますね。
「オレが凛咲ちゃんの髪セット」ってそれ自体が大事なんですが。
ちょっとしたバタバタがすごくキラキラ描かれているのも、この作品の魅力です。
髪飾りを返そうとして、また武智くんと縁ができてしまうのは胸が痛くなります。
彼は電話でトラブルにならないようにしようとしているのに、「おかえり おやすみ」って、同情よりずっと上の感情ぶつけられたら…男なら誰でも落ちますって。
武智くんの目からもキラキラが出てしまって…だから、続編が始まって欲しくなかったんです。「それからも二人はずっと幸せに暮らしましたとさ」以外は見たくなかったんです。

ロマンチカクロック
正月ですか。
なんというか、お金で幸せになれるなんて羨ましいです。幸せそうでいいなあ、としか思えません。
勝てますように、ってそれだけが願いごととは…
行くところがある、ってどこでしょう。
…慎くんのケーキ屋…貴重なお年玉も使って?
「いいよー杏花音ちゃんで」は凶悪でしょう。
「好きです」カードを受け取っていて、それで「私も慎ちゃん好きよ」…
さすがに呆然としました。子供にもほどがあります。
「気にならない」は豪快ですね。
で、「わーいわーい慎ちゃんだ」…一体どういう関係なんでしょうね。しかも年上だったり。
「死んでも縁切れないから」といっても結構簡単に縁は切れますよ、今の時代は。
「人のことをからかうな」「えっからかうよ」は正直で楽しいです。
餌付けは続けるとは…わかっているというか。
「好きなことがあるってかっこいいよ」、この言葉は嬉しすぎます。
寝ているところをキスしようとして、蒼くんに見られるとか…なんというかケーキの詰め合わせみたいに楽しいことがいっぱいですね。
幸せな子もいるものです。

CRASH!
別れを一時的に、というのはちょっと軽いため息が出ました。
気持ちは深くつながってるんですね。
「泣かせてごめん」はそりゃそうだ、です。
「2人ならきっと大丈夫だ」という怜くんの言葉、二人ともすごく信用してるんだなとなんだか嬉しくなりました。
事故で怪我をしたのは花ちゃん…
「重いから気をつけて」と監督がかけた声が裏目に出た気もしますが、スタッフには謝ってからきつく言った…のであればいいな、とも思います。ただ、実際にはやらかしたスタッフを激しく責めてクビにするだけでしょう。
この、寝ている花ちゃんに対する想い、すごく熱いですよね。
額にキス、しかも花ちゃんは起きていて…
ええと、今回で主人公がまた、ユイちゃんから花ちゃんに移るのでしょうか?

チョコタン!
犬を飼っていて学校も行っていたら、6時45分でも遅刻…僕もそうしていればよかったかな…
三日も前から桜の下に座っている犬…それだけで胸が痛くなるのですが。
ずっと食べずにいる、って水は?露だけでもつでしょうか?
「くちとはなふさぐの」はすごい…
飼い主も、犬も死んだとは。胸が痛くなる話ですね…これほど犬は人を愛してくれるのに、人はその万分の一でも返せているでしょうか。
新しい芽が次々に出ている、だから生命は…そうですね。
すごく胸を打つ話でした。

べつに好きじゃないけど。
担当からの電話はすごくリアリティがありますね。
「ソレなんてギャルゲ?」…それ以外言いようがないですね。
「ろくに恋愛したことないような奴が」って、まさか恋愛を知るために恋愛をするという本末転倒を…?やってしまいました。
このやっちまった感ときたらないですね。
さらに「偶然だね 一緒に学校行っても」…ツンデレすぎて転がりそうです。
デートだと気がつくのが遅いとか、なんかもう殺意湧いて来ます。
うわ、このデートの服ものすごくきれいです…
「直視できねー」というのも、心が動き始めていて…傷つけてから反省して追いかけるパターンにつながるのかとわくわくで暴走しそうです。
「彼女に自分の荷物」…これもまた恥ずかしい台詞を。
プリクラって今もあるんですね。
「人として最低だぞ」「それやってるの陽多だから」は大笑いしました。
まさにそうなんですよね、人として最低のことをしてます。
そこで「実はちょっと練習してきたんだ」なんていわれたら、そりゃ罪悪感に発狂しますね。
土下座したのはまあせめてもの男の誠意ですが…
で、「知ってたけど」…最後に涙まで、これで落ちなかったらおかしいですよ。
まあとにかく、お幸せに…。めちゃくちゃ面白かったです、これ。

アニマル横町
大丈夫?
生ガキ、ヨーグルトっぽくなった牛乳、一週間放置した弁当…よく生きてますね。
ハッピーバースデーの蝋燭と言うより仏壇の…
点滴まで、もう重症にもほどがあります。
で、あみちゃんが病気とは…なんというか大丈夫?としか言いようがないです。

オネエティーチャー!!
なんか「僕の家においで。」レベルの卑屈…
担任が、なんかものすごい人ですね。
そりゃまあ、これみたらイジメ、と怒りたくもなりますよね。
東大に入れば一生一人でも食べていける…なるほど、わかってますね。
でも日本の学校は、そういう現実を直視した言葉も容認しません。
決めつけをぶっ壊す、とかすごく熱くなりそうです。
パンを踏み潰したのを見て、後ろから抱きつくようにして踏み潰したパンを口に押し込む…さりげなく凶悪な制裁ですね。
豪快に口をつねるのはびっくりしました。
「自分と一生つきあえない」というのはうまい言葉ですね。
自分のせいでケンカになるのが嫌だからかばおうとして、余計悪くなってしまう…確かにこれ、彩の立場で聞いてたらぶちきれますね。
「オメーのせいだよ」からのグサグサ刺さってくる言葉、神がかっています。
そして変身して、彩は「アンタと!!友達になりたかっただけだ!!」…すごい熱さですね。むしろ今時、とすら思えるほどに。
このとんでもない熱血、脳みそが沸騰しそうですよ。
また再登場して欲しいですね。そしてどんどん熱いのをぶつけて欲しいです。

HIGH SCORE
王子じゃなくなれるから着ぐるみが好き…そりゃ殴りたくなりますね。
泉水…母と遊園地に行っている、ってもてるもてない以前に気の毒になります。
というか年間パス買ってまで隠し撮りしている…すげえ。
あ、ちゃんと夫とデートするためにおめかし…なんかコメントのしようがありません。
耳の形だけで見破られるとは…
そして結局、この着ぐるみでもモテる。星というのはどうしようもないんですね。

99回死んだ七瀬くん
朝からえらいことになりましたね。
というかこの部屋を女の子に見られたら、そりゃ自殺…ああ、自殺しても死ねないんでしたね。
抱き枕はいろいろと悲惨です。
本物のヒーロー、でアメコミは爆笑する発想でした。
自動車事故から身を挺して人命救助、死なないにしても苦痛はあるのでは?
お姫様抱っこで受け止められる、って受け止めるまさみちゃんのほうがすごいです。
学校に行ったら、すごいことになってますね。
容疑者は一人だけ…
で、なぜ食パンを投げつけるのでしょう。意味不明というかすごい行動します。
「すみませんカッコ悪くて」といいますが、カッコがどうこうじゃなくて行動なんですけどね。
そう、もう思い残すことはないと死ぬつもりで…
ポエムはそりゃ、消してから死にたくなりますよね。
何もかも、言わなくてもわかる二人…生涯の親友の出会いであった、とつけたくなりますね。
「償う覚悟なら」と辞表を懐に、潔い先生ですね。
「ひとりぼっちじゃ生きられなくするため」…確かに神様もありがたいことをしてくれましたけど、その代償としてホロコーストとか環境破壊とか…どうしてくれるんですか、神様。

まりもの花
病院から拉致する、ってえらいことになりましたね。
さらに研究所からも抜け出して、すっかり組織の話になってます。
というか、その血を引いている時点で、たとえ父親が関わらなくても危険はあると思います。
そしてさっそく、父親探しの旅…
泳いでNYまで行こうとした、というのも豪快すぎますね。
そのために辞任、といっても彼女と関わってる時点で、全員危険ですからね。
みんなで戦うしかないんじゃないですか?
さて次は、どんなギャグが待っているんでしょう。

花めぐりあわせ
ええと…
要するに、季由乃さんのミスですよね。駆け落ちするなら一人で行け、慧一郎さんやきょうちゃんを巻き込むな。
家のことは自分の家で片付けろ…
それだけのことですよね?
まあ、要するにきょうちゃんと慧一郎をくっつけるためなのでしょうけどね。
台所の描写が意外としっかりしています。そう、こういうセメントかまどの時代も長かったんですよ。結構便利でしてね。
とにかく、これ以上素敵な人たちに苦しんで欲しくない…それだけです。
まるで、人は苦しむために生まれてきたようじゃないですか。ただでさえ、この時代にこの年齢なのですから、とても高い確率で空襲で焼け死ぬ人々なのですから…慧一郎さんや佐助さんに赤紙が来るかどうかは、すれすれですが。

たまたま!きんぎょ荘
カラーというのがすごいですね。
花見でおもいきり乙女おばあちゃんのデッサンが崩壊しているのが爆笑。
というかそれからも崩れっぱなし…
花より美男子、ってどうしようもないですね。
怪しいお茶を飲んで、どんなことになるでしょう…
あああ、なんというかお約束です。
「本来あるべき姿」「全然フツーじゃん」…全員こっち側ですか!
効く媚薬があるなんて、すごい通販ですね。
性格が180度変わる…ああ、好きな人は同じ、ってわけですか。
「おまえが嫌いだからだ」は笑ってしまいました。
キスしなければ、で「オレがサムとキス」…ええと、見物の女性陣狂喜乱舞ですよね。
で、おばあちゃんと咲夜さん…そしてサムと、おでこ…
騒ぎにもほどがありますね。楽しいですけど。

サマーバレンタイン
これだけのことになって、「ごめん」じゃすまないですよ。
さらに倒れさせるほど…
「ごめんね私で」「ううんありがとう」が苦笑します。
もうお互い、心の中お見通しですね。
そしていきなり、「風ちゃんのそういう単純なところがだいすきなんだよ」…転校してよかったじゃないですか、たとえ恋が実らなくても本当の友達が一人でもできたのなら。
そして倒れたばかりなのにまっすぐ追いかけて、まっすぐ「だいすき」…すごいですよね。
いいな、って読者の僕まで深い幸福感に包まれるようです。
すごくまっすぐに、いっぱいの愛情をくれた、すごく素敵な作品でした。次回作も楽しみにしています!

月号は読みきりとCOJI-COJI、どちらもすごく楽しそうです。

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