りぼん2013年3月号感想

付録でシリコンゴム型とは…昔の読者には想像もできないでしょう。

村田先生の二本立て、そういえば香純先生もやりましたが、流行っているようですね。
「なかよし」の「とおやまつり」が結構成功するからでしょうか?

ロマンチカクロック(槙ようこ)ショコラ接種(村田真優)サマーバレンタイン(青井真央)僕の家においで(優木なち)ひよ恋(雪丸もえ)シュガー*ソルジャー(酒井まゆ)たまたま!きんぎょ荘(岡野小夏)絶叫学級(いしかわえみ)チョコタン!(武内こずえ)アニマル横町(前川涼)HIGH SCORE(津山ちなみ)流れ星レンズ(村田真優)CRASH!(藤原ゆか)まりもの花(香純裕子/秋元康)花めぐりあわせ(持田あき)次号予告

ロマンチカクロック
冒頭から吹きました。坂本竜馬が総理大臣になり憲法の草案を作った仮想歴史世界、すごく楽しそうです。『天翔の竜馬』の延長にそれはありえるでしょうか?
時代の流れを覚えるには、漫画でざっと読んでしまうほうが早いこともありますよ。
本気というのは言って出せるものじゃないんですよね。罰と報酬も効く子も効かない子もいます。時間を越えて母にアドバイスできるとして、小さい子だった僕にちゃんと勉強させるのはどうすればよかったのか…普通の基礎練習がなぜか効果がない、でも授業中暇つぶしに教科書読んでるだけで平均より上は取れてるから勉強の必要なし、でしたから。
…本を書き写させ、原稿用紙に手で小説を書かせ、測量や機械設計を自分でさせ…英語はミュージカルを英語でこの役やれ、と映画ビデオと舞台・役を与え、英語の本を書き写させていれば、間違いなくできてました。僕は。
でも、人によってどんな勉強法が向いているかはわかりません。八割は間違ったことをして成果が出ていないだけだと思っています。
勉強を人に教えるのって結構勉強になります。あ、それも勉強法としてはいいのでしょう。
みんな猫飼えないですね。可愛い見せてと飼えるかどうかは別なんですね…
箱に入れるというのは、やるほうもつらいですよね。でも僕は運のいいことに、何十年もそれを見てはいません。
小さい頃の、ミスで猫を死なせてしまった…それであの約束、これもまたすごく胸が熱くなる話ですね。
回想から戻って、「便秘」と軽く落として…と言っても小さい子猫にとっても少女達にとっても、便秘は深刻ですが…それから約束。
「お前との約束だぞ 守るだろ」の静かな熱さが強烈なほどです。
医者の上…まず医学者。でも医者でもありますよね。厚生労働省官僚…医者の倍は難しいでしょうね。というか獣医師は経済産業省と厚生労働省、それどころか農林水産省、どれの管轄なのでしょう。・・・農林水産省でした。そりゃそうですよね、昔はトラクターなんかなくて牛馬の力で耕してましたから。
テスト中に叫ぶの、これみんな、蒼くんに叩きこんでもらうのってすごくうらやましいでしょう。

ショコラ接種
こういう、おもいっきりダサい、という表現も村田先生は得意ですよね。
そこにこうして声をかけてくれる男の人…とっさによくそんな言葉が出ますよね。
僕だったら、瞬間的には言葉なんて出ません。何日もくよくよ考えてやっと言いたかった言葉がまとまります。脳の働きが遅いんですよ。
かなり変わっていますが、それで男の子にもてることはなかったのでしょうか?それが目に見えないほど、あの人だけ…
階段でふと見かけた輝き、チョコの包装を見つけて…階段のどの段にも?
面白いことをしていますね。
思いがけず、とてもいい再会になりましたが…チョコレートの匂い自体が苦手、というのは大変ですよね。
思い出の真相はそういうこと、でしたか。
ストレートに「素敵だった」って言われたら、脳がとろけますよ。
チョコレートはいらない、というのは彼の思いやりなのですが…誤解されますよね。
自分からトラウマに立ち向かう、というのも悲惨と言っていいですよね…
ラストの美しさと、こめられた思いの暖かさは特筆ものです。
オールタイムベスト級の最高傑作。

サマーバレンタイン
…オーストラリアの日本人学校で、というネタを一瞬思ってしまいました。
多分毎年えらい狂想曲が…
この、絵本のようにあちこち散らばった感じのする、それでいて一つ一つが浮き出すように力強い絵は前と変わらずいいです。
大好きな人にチョコレートを、季節外れでも渡すため、とはっきり主人公の動機が見えているのがいいですね。
回想がまた面白いです。男の子が照れてる表情も可愛いです。
ものすごく無理をして元のところに戻ったんですね。親も…ものすごい経済的負担を…
声をかけてきた女の子、すごい美人、というのがストレートに伝わってきます。甘野さん、ですか…ページめくるまで名前が出てこないのもわくわくさせます。
転校してきた頭から、「友達になってください」というのはまだ可愛くて大人しいです。
「覚えてるでしょ」の、この明るい真っすぐな愛情は見ていてまぶしいぐらいです。女の子にはかないません。
咲間くんが徹底的に拒んでるのは…ふと、怖い想像が。甘野さんともうつきあってるから、とか…
事情を打ち明けて、「そう、勇気を出して逢いにきたの」からなぜ甘野さんに視点が切り替わっているのでしょう。まるで何気ない転調のように響きが変わります。
「もし彼女できてたら」ってことは、違うんでしょうか?
さあてどうなのか…独特の雰囲気ですごく楽しみな作品が始まりました。

僕の家においで
水道水とミネラルウォーターと、ちゃんと差をつけているのが彼女らしいですね。彼女なら「花めぐりあわせ」の世界でも、分限をわきまえていると評価されそうです。
起こしに入る前の全身掃除、ってチリ禁止な半導体産業とかを思い出しますね。
しかし部屋を無駄に使ってますね。
目隠しまでして「(国宝級)寝姿を見るのは失礼かと」、ここはさすがに笑います。
肩、というのももうセクハラなんですけどね。
一緒にいてほしいのに断るのも悪いんじゃないか、と思えるのも客観的だからで本人は真剣、と。
楽しそうだから一緒に行く、…このあたりのやりとりを見ていると、彼女は、真野さんの望み<<私はゴミクズ、ですよね。
新聞屋の夫婦との再会はとても暖かいシーンでした。ちゃんと心配してくれていたり。
後ろから抱かれた状態で、普通なら手を出されることを考えると思いますが…ひたすら身分で頭がいっぱい、と。
「ドキドキしてしまって」は男にとっては嬉しいでしょうけどね。
「家政婦としてこの家に拾ったんじゃないから」この時点で徹底的にアウトですよね、これ…さあ、どうなるでしょう。
それにしても危ない通り越してます。

ひよ恋
「ライバル視してやれよ」というのは同感。で、財布を忘れている…はは、結構普通の男の子ですね。
コウくんに声をかけられない、というのも楽しいです。
「この世で最も見たくない顔」も苦笑しました。
中庭で合流して、まず食事というのも楽しいですね。授業はともかく。
想いってのもつくづく大変です。なにしろ生物にとって最重要な生殖とも直結している…オスは数年間は完全に、その後もかなり多くの支援をしなければ子が育ちませんし、メスはそれをしてくれるオスかどうか見極めなければならない…と。
一ページぶち抜きで背中から抱きつくシーン、すごいですよねいろいろと。
コウくんがりっちゃんの苗字を思い出せずに名前を呼んでしまう、というのも苦笑しました。
それを聞いていて寝た振りして真っ赤、というのも可愛いです。
結局反省文、というのは楽しいですがね。
二人でのクリスマス…どうなるのやら。ゆっくり教会でボランティアでもしているのが似合いそうです。
二人ともめろめろに相手に惚れてて、見ていてすごく楽しいです。

シュガー*ソルジャー
大変な役目をすることになりましたね。
姉の撮影会が一番多い、って…せこい。というか普通の服か水着かヌードか…
遊左一誓ソロ歌謡ショー…それ、単にみんなで楽をしただけですよね。
あと、一人で二日間歌い続けることは、普通の人間にはとても難しいです。歌手は訓練の結果や、さまざまなトリックですよ。
一人カラオケで連続して一時間歌い続ければわかります。
しっかり、ってどうやるんでしょうか。
入谷くんの応援混じりのアンケートがすごく心温まりますね。
如月莉華&編集長高品さんのハンコ入り書類…すげえ。
なるほど、参加する時間が取れない人がいても、コスプレしてあちこちに隠れるだけなら…確かに柔軟です。
入谷くんの嫉妬行動、これ録画して麻琴ちゃんに送ってやりたいです。
「かわいいって」と伝えてしまうの、複雑そうですけどね。
ここで「とっくに知ってるつーの」とやってくれるとは思ってませんでした。
倒れます。
抱きつけずに、頭だけくっつける…うわあああ。
さて、本番まで…長いようで短い、いい時間になりますように。

たまたま!きんぎょ荘
学校では…そりゃそうなりますよね。他の男子気の毒。
あたりまえ、って…なんかあたりまえ体操とか聞いたことがあります。でもあれ、どれもロボットにやらせようとすると超絶に難しいです。
咲夜さんはリヤカーが必要な量…
で、一つだけを大喜び、もらう瞬間の演技が見事です。
自分用チョコ…間違えた。…ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
この間違いの強烈さには笑い転げました。
乙女チョコ…さすがですね。
あげたチョコを次々と破壊していくのは鬼気迫るものがありました。
そして、咲夜さんに完全復元されてしまったとは…アーメン。
家賃払ってください…確かに砕きたくもなりますね。

絶叫学級
他人の心、って別に一枚の紙じゃあるまいし。
無意識とかいろいろ含んだ心は複雑すぎて、到底テキスト化なんてできませんよ。
シャープペンの芯で占う、というのもうまいですね。
だから心の中がわかれば、というのはとても共感できる動機です。
本音キャンディー…確かにあれば怖いです。
…これ、たぶん本音じゃないと思います。なめた人が聞きたい言葉…これは恐ろしい、人間は甘い言葉には甘いもの同様抵抗できませんから、一発ではまります。
検証しておけばいいのですが、それも人間には無理でしょうね。
ま、一緒に帰ってくれるということは、それほど大嫌い、というわけじゃないんでしょう。
そして…あれ、「本当モモってムカツク」…え、聞きたかったことを聞かせるだけじゃなく、本物?いや、なめた人の無意識が聞きたがっていることを聞かせるとか、単なるいたずら悪魔とか…
それだけ考えても、わかりません。このキャンディーは、本当は何なのか…

チョコタン!
町がピンク色?菓子業界にとっては一年の売り上げの相当部分が集中し、それだけに寝る暇もない超多忙ですよ。
チョコレートでおなかを壊す、ってものすごいですね。
お父さんが散歩に来て「言っちゃいけないんだった…」さあ何が起きたのでしょう。
犬は置いて行ってもよかったのでは?
女と一緒、腰に手当ててる…この引っかけは面白かったです。
エリカちゃんが徐々に本気になってるとか、金持ちのお嬢様だったとか、いろいろ見えてくるのも楽しいです。
逆チョコ、これはカッコイイ…
犬用のチョコレート、というのもあるとは。
バレンタインは獣医にとっても大変な一日、というのも、考えてみれば当然ですが興味深い話です。
なんというか、すごく幸せな感じになりました。

アニマル横町
今回もまたものすごく混乱してます。
二十年かけて最上位、でも核物理学やバイオテクノロジーにも本気でそれぐらい時間がかかります。
この呪文は落語のあれですね…でも僕が覚えているバージョンとは少し違います。
長い落語ではないので丸ごと暗記しても楽しいですよ。
魔法が聞いたら上下逆、これ校正係や印刷所がかなり混乱したのでは?
入浴剤が出る、というのも便利といえば便利です。

HIGH SCORE
ものすごくめんどくさいいやがらせ…
煮立ったチョコを口に注がれる、それは嫌がらせ通り越して拷問ですから。殺人未遂ですから。
というかチョコは湯せんしないと。
京介…才能のムダにもほどがあります。
政宗センパイ、よくそんなこと知ってますね。すごい。
で、泉水…目当ては嵐士なのに、泉水ちゃんに食べさせようとされたかおりちゃんは真っ赤になって…ここがめちゃくちゃ可愛いです。
嵐士、ひたすらハードルを低くしまくる、何も要求しない…男って複雑というか贅沢なものです。

流れ星レンズ
ええと、何が起きたのやら…当然目撃されてますよね。統牙本人に。
とっさに「統牙ごめん」と叫んだのが、悪意はないと思わせてくれます。
上下逆のクマ、というのも面白いですね。
なんとなく二人のまま、というのがなんだか胸がきゅうっと、不安とスリルを合わせたような感情を感じます。
「何も知らないから」という、心情…それも、ある種の罪悪感と恐怖を感じて、それこそホラーでも読んでいるようです。
しかも「かわいい」まで…
見開きで美男美女が集まったところの迫力は強烈ですね。
というか…これ、スリルありすぎますよ。武智くんにも、どうしようもなく惹かれてしまっている…っ!
だから、実は正直、この作品の続編は、見たくなかったんです。前の連載のラストで、最高に輝いている幸せなカップルが、傷つけあい苦しむのは見たくなかったんです。

CRASH!
幸せそうですね。すごく。
超イケメン、というか普通ばれません?
「まわりの評価よりカズくんの笑顔を信じればいい」…そうですよね。だから人は、一人では生きていけないんでしょう…一人では自分を、プラスに評価してもマイナスに評価しても、正しくはなりませんから。
電車、ってばれてるかどうか自分ではわからないでしょうに。サインを求められなければばれてない、とは限らないんですから。
というかカズくん、ちゃんと花さんと相談して行動してます?
見ていてすごく怖いです。
それで、傷つけたのではとユイちゃんが苦しむの…でも、ユイちゃんの気持ちもわかってあげて、と叫びたくなります。
このクリスマスツリーの眺めはすごいの一言です。
このものすごいラブラブ、でも…当然…ああもうバレるに決まってるってば、って絶叫したくもなります。
さて花ちゃん、以前から弱点だった危機管理能力は、どうなったでしょうか?
ま、いつかこのときは来ると想定していたのでしょうが…

まりもの花
二人とも暴走してますね。
記憶喪失とは…なんというか、次々と崖が出てくるみたいですね。
で、また変なのが出てきたようですね。
なんというかこの格好はアメコミ、というかタツノコ・戦隊系悪の幹部じみてますね…
母親をさらわれる、というか警察という発想が全くないのがひどい。
抵抗を選んで、本当に母親殺されたらどうするんでしょう。
アメリカにはデッドマンズ・スイッチというものもあるでしょうし…
カイリ師匠、強すぎますね。
そしていきなり…ウルヴァリン?笑うしかありませんでした。
さらにアザまで、もうなんでもありですねこのギャグマンガ。

花めぐりあわせ
冒頭部の美しさ、ふわっと匂い立つような雰囲気は息を呑むほどでした。
季由乃さんも、開明的過ぎて、かえってきょうちゃんの立場を悪くしてしまう…そう思うと胸が痛みます。善意で、とても善人で、開明的だからこそ…
「私が三室家に嫁いだら」…開明的に見えても、やはり身分と恋で目がくらんでいる、だからきょうちゃんの気持ちはわからない…
わかっていて牽制している、とは思えませんし、思いたくありません。
慧一郎に避けられて胸を痛める、というのも見ていて辛いですね。
路面電車も、昔はどれほど大きな進歩だったか。どれほど生活を便利にし、より大きな経済発展を生み出したか。
さらに、自動車がある!街灯も!電柱も!どれほど短期間で豊かな国になっているか、まざまざと見せつけられます。
「僕の世話はしなくていい」というのも、知らずに読んでいると辛いですね。
この菓子から、物悲しい気持ちに気がつく…この所作もたまらなくきれいで切なく柔らかいです。
いきなり「惚れたか」と真っすぐ指摘された、佐助さんもすごく勇気があり強い人ですね。
「嫌われる恐怖に耐えられぬ者は誰からも本気では好かれない」というのは僕のこといわれてるように刺さります。
佐助さんの、丁寧な言葉…これが刺さる読者も多いでしょうね。
そしてきょうちゃんの、真っすぐな態度…たまらないですね。それも、ちゃんと自分の恋心に逃げずに向き合って…
慧一郎さんの真情も…彼は、それが恋だとは気がついていないのでしょうか。
で、佐助さんから見ればそれは惚気にしか思えませんよね。
ごちそうさまいい加減にしろ、ってもんです。
「俺が貰ってやろうか」、それが一番すっきりするでしょう。でもそうなると、きょうちゃんの家族が何をやらかしたのか、という問題に触れることになりそうですが…
なんというか、騒動が絶えない人ですね。美しいのが罪作り、という感じで…奥様に心から同情します。

月号は…スターダストウィンクの番外編とは…どんな話になるやら。
彩原先生の作品もすごくパワフルな感じで、楽しみです。
池田先生の読みきりもすごく可愛いカットで、期待できそうです。

目次へ

ホームへ

もえるごみへ