りぼん2013年12月号感想

柔らかな表紙は他とは違う印象。一点豪華付録も無駄を省いた美しさがあります。

中身がとにかく豪華、というか分厚い!でもこの分厚さ、ちょっと考えてみたら「ちゃお」が連載を休ませて容量以上の連載を回しているのを、休載なしでやってるだけですよね。
小花先生のインタビューはオールドファンには嬉しいでしょうね。

最近の「りぼん」は嫌な気分になる作品がほとんどないので、すごくいい時間が過ごせます。

ひよ恋(雪丸もえ)猫田のことが気になって仕方ない。(大詩りえ)シュガー*ソルジャー(酒井まゆ)つばさとホタル(春田なな)絶叫学級(いしかわえみ)プリモ・プリーマ!(柚木ウタノ)流れ星レンズ(村田真優)CRASH!(藤原ゆか)ロマンチカクロック(槙ようこ)終末のナミダ(たいら茶織)まりもの花(香純裕子/秋元康)僕の家においで(優木なち)チョコタン!(武内こずえ)アニマル横町(前川涼)HIGH SCORE(津山ちなみ)たまたま!きんぎょ荘(岡野小夏)恋甘味(島田花芽)きみと一晩中(高坂まい)次号予告

ひよ恋
いきなり爆弾投下ですね。
受験より友達、というのんびりしたところがひよりちゃんらしいです。
「大好きなんだね」「うんっ」と素直に言って真っ赤になってるのは可愛いです。
男の子が苦手…さて、どうなるでしょう。
「よく思わない人がいないのが不思議」という言葉、すごくドキドキさせます。悪い予感がして。
クラスが違うとそれはそれでドキドキして楽しい、って本当に幸せな子ですね。
そして、楽しみにしていたお弁当の日を邪魔する秋穂さん…
ううん、うまく暗雲を広げてくれますね。

猫田のことが気になって仕方ない。
林間学校ですか…楽しそうですね。
入江くんの登場はなんか楽しくなります。
春菜ちゃんはなぜ自分がやりたいんでしょう?
「周とケンカするなよ」とこつん、カッコよすぎます。
プール…年を取ると人間泳ぐ機会というものはなくなります。
人生の半分ぐらいは泳いでないですね。
猫で平泳ぎというのもすごいながめですね。
みんなにがんばれ、と言ってもらって…それがマイナスの感情を強めてしまうのも女の子らしいですね。
「がんばれの一言にそこまで考えるの」というのはまあそうなるよな、という気もします。
繊細な子の心はできる子にはわかりませんよね。
入江くん、何をたくらんでいるんでしょう。
手を組んで、でも彼女をコントロールできるでしょうか?
なんか想像を絶することになりそうで楽しそうです。

シュガー*ソルジャー
クリスマスでカップルとなれば、そりゃあ色々意識するでしょう。
僕はしっとマスクを洗濯し、機関銃を分解して清掃し油を差し、ちまちま弾薬をベルトリンクにまとめて呼び出しを待つ日々ですが。
クリスマスデートのプレゼントとオシャレ…ああ、賢者の贈り物フラグですか。
母親の言葉も、ひどいんですけどよくわかります。反発しないのって素直と言うかプライドが低いというか。
男が最も喜ぶプレゼントと言えば自分にリボンかけて、ですがそれは無理を通り越してます。
お菓子の材料費は確かに高いです。特に無塩バターとクリームがやばい。ナッツと純正ココア、さらに型が家になければ、地味に三千円とかになっちゃいますね。
彼氏持ち組…持たない組の女子からは命狙われてるんじゃ?
それでキスを意識していられれば、そりゃ幸せですよね。
クリスマスの存在を知らなかった…麻琴ちゃん忘れてましたね、彼の幼児期のこと。
「したいこと全部しようね」って他の女子が聞いたら鼻血吹いて倒れそうです。
それでバイト、ってもう賢者の贈り物フラグが高々と立ってます。
いろいろとかわいそうなのでこのカップルはターゲットにはしません。

つばさとホタル
爪が割れる、って結構ぞわっとしますね。
補習になると行けない、というのは湘北の苦労を思い出させますね。
大変、じゃなく楽しみすぎるになる…というか一日中運動したらかえって体力低下しますけど。
部活が休みだと全然会えない、というのはなんかわかるかも。
「重いと実証済みなので」という言葉がさりげなく恐ろしい。
公園でプレイしてるのはかっこいいです。
女の子がいる、その真相をとてもわかりやすく解説してくれるのは丁寧でいいですね。
「今日は特に女の子だ」…口説いてるとしか思えません。
アッキーまで思い切り意識しちゃってますし。
こういうところが春田先生の凄みですよね。もうなんともいえないラブラブが漂ってくる。

絶叫学級
髪型を変えることにすればいいだけなのに。
中身が違う…しかも一方的に損している。ように見える。
パターンではもう一方も羨ましがってるもんですが、この作品でそんな甘い展開になるはずもなし。
自分の人生にする…本当にそんな単純な呪術で。しかも家族で学校も同じなので、いろいろ困ることはほとんどないと。
いつも笑っていなければいけないのが疲れる、というのも…
なんというかオチは、見方を変えればうまく行きすぎで、こんな都合のいい世界あっていいのかって感じですね。

プリモ・プリーマ!
あれ雑誌間違えた?というのが冒頭の第一印象。
社交ダンスの授業がある、というのもすごいですね。
優勝ペアには10万…有利すぎでしょう。
姿勢矯正コルセット…スポ根になりそうです。まあ「なかよし」にもダンスのスポ根がありますが。
ハイヒールだけでも大変なのにダンス、というのは二重に大変ですよね。
「俺にゆだねてみて」は強烈な台詞です。
ここの体と服の線が実にいいです。
新堂くんが失格?って男の子が意地悪役のようなことをして…みっともない。
というか風紀委員長のこの行動、ポイントでマイナスにはならないんでしょうか。
なら鬼のような足の引っ張り合いが常態でもおかしくないんですが。

流れ星レンズ
藪から両手拳で飛び出してくるのはびっくりしました。
さらにもう一人、藪から両手拳…なんかすごいながめですよね。
先生もちゃんと理解してくれてますね。
武智くん、もうどうでもいいという感じで語りモードに…
キスしていい、というのも男子の立場で見ると楽しいです。
そして…手ごしのキス。すごく強い思いが切ないです。
「失恋しました」はストレートですね。
「オレだって一緒だよ」と、自分の弱さも人の弱さも受け入れる、ってすごいですよね。
この回想シーンも楽しいです。
泣くのは凛咲ちゃん…
なんというか、すごい鋭い切り口で青春を描き出してますね。

CRASH!
こうしてみんなの近況を聞けるのは嬉しいですね。
みんな実はバラバラ、特に卒業を思うと、というのが彼らしいです。
花ちゃんもさすが、ちゃんと受け止めてますね。
怜くんと黒瀬妹、面白い取り合わせですね。
誤解されたのが癪だから、とちゃんと説明しようとする…でもこれ、録音されてたら憤死ものですけどね。
さらに使用後のを…いい笑顔です。
色々なサイドから切っていくのも楽しいです。できたら一人一話やりたかったんでしょうね。でもこういうごく短いのもいいです。
桐くん、そりゃもう妹を怜に取られたら世界の終わりでしょう。
一生変わらないであろうこの光景…たとえ人数が倍に、それに子供たちが加わっても。
それを想像すると胸が一杯になります。
本当に素敵な作品でした。次回作もすごく楽しみです。

ロマンチカクロック
双子だと、誕生日は…小さい頃は二倍嬉しいけど、独り占めできなくて悲しいとかあるのでしょうか。「らき☆すた」の10巻で、小さい頃の柊姉妹が、ケーキのロウソクをどちらが吹くかでケンカした、という話もありました。
歩睦の家に行って、どうするんでしょう。
パーティーなしって厳しいですね。
やたらかわいい姉の「お友達だって」が楽しそうです。
若い母親かと思いましたが姉でしたか。そりゃそうですね。「らき☆すた」じゃあるまいし。
「引き止めたいのかけなしたいのかどっちなの」も苦笑するしかありません。というか完璧超人に見える蒼くんも、結構人間関係はバカ…
そしてこのお祝い、すごいですね。
慎ちゃんの、ケーキが一番のメッセージというのもステキです。
父親からのプレゼントも嬉しいです。
母親の「冒険ばっかりして〜よくこんな親っぽく手紙書けたわね」がこわいです。特に笑顔が。
今回、すごく素敵な話です。

終末のナミダ
厳格だけれど道を教えてくれる…それだけでいいのでしょうか?
何も求めない、完全な従順…嫌な予感がします。
で、「今からあたしとデートしよう」という、葬式の場ではとんでもない言葉、それに彼のとんでもない行動…
何がなんだかわからないのがここでは正直なところです。
死神とデート、というのも…
社会常識を何も知らない女の子に振り回される、考えてみればそれが一番、悲しみを忘れられますね。
やっと自分に向き合うことができた…そして「俺もあの世に連れてってくれ」が彼の素直な言葉、ですか。
とり憑かれて死にそうな人を助けるのも死神の仕事、ですか…
ただ、多分この父親には、悪意はなかったと思います。あたりまえ、それだけだったのでしょう。
想像を絶する厳しさがあたりまえである人はたくさんいます。
今この地球でも、個人の権利などと考えることも許されない人、完全に服従する家畜・機械として扱われ、服従できなければ殺される人は、おそらく人類の半分以上です。
自分で動くことを教えるため…
こういう仕事もあるのですね、死神には。
面白い話でした。

まりもの花
なんかものすごい泥沼になってます。大笑いするしかありません。
流星、とことん強引に押し切りましたね。
さてと、とばかりに恋愛パートから戦争パートに切り替えられるのがすごい。
特別な水晶と普通の水晶はどう違うんでしょうか?
別元素が混じっているなら、今の技術ならなんであろうと加えられます。
ハンコ屋さんをみれば、紫水晶や紅水晶(無論人工)のハンコが売られてます。ちょっと高いですが。
今度は神戸ですか…なんというか、旅の目的見失ってません?旅そのものが目的になってません?
そしてここで「うちじゃまりもちゃんの代わりに」…ここ、可愛すぎるんですが。
いいムードになっていたらいきなり拉致される二人、ですか。
前回、この話にこれ以上ついていったら、家族ごと拷問される可能性すらある、と具体的な拷問の技術つきで言っておくべきでしたね。
でもまあ、拷問をする組織を一度敵に回したら、手を引いたら拷問しないという約束があてにならないので、手を引いても無意味なんです。
組織を全滅させるか自殺するかしなければ、ずっと拷問されるリスクはあります。拷問をする人は拷問自体が大好きなだけですからね。人間は元々とっても拷問が大好きですし。
さて、撫子様は誰に惚れるんでしょう…

僕の家においで
一つしかない…そりゃそうですよね。
でも彼女は、「真野さんが私のことをすきだなんてことは…」と否定して、だからここにいられる…と。
鈴間くん、クラスメートではあり続けてるんですよね。
何も知らない、というのも色々怖いですね。
リサーチ、ってなんか笑えることになる予感があるんですが。
こんなオシャレなお店に入るお金なんてどこにあったのでしょう。
やっぱり所持金80円って!あぶなかったですね、真野さんに気づいてもらってなかったら。
で、このラブラブ甘々を店中の女の子に見られて…うわああああ。
さて、どんな話になるのやら。路頭に迷うか告白か、っておそろしい二択ですね。
実は生き別れの兄だった、ってなったら神ですけどね。

チョコタン!
病院…うちの子はどうでしたっけ。
動物病院でこの子を、おこづかい全部50円でみてほしい…切ないですね、小さい子は。
二匹は死んでた、というのが辛いですね。黙って聞いてあげているナオちゃん…
そして子供の素直な言葉には胸が痛いです。
ひどいことをする人間もいるけど、いい人もいる…それでいいのでしょうか?
構造的に、動物の虐殺が日夜行われてしまっている…少なくとも選挙権がある大人は、全員同罪です。
まあ、誰にもどうしようもないのですが。世界を善くしようと頑張ったら、常にろくなことになりませんから。その情熱を悪の側に吸い上げる悪魔のほうが多いので。
有馬父、よくやってくれました。
恥ずかしくない、なら動物病院…このオチは苦笑しました。
すごくいい話ですね、今回。

アニマル横町
すごく楽しみにしている表情…
ひたすら組体操が続くのは大笑いしました。
誕生日にこれをやられたらいろいろ悲惨です。
天井に穴というのは大変ですね。
誕生日なのにこれは…でも家族とか幼稚園の友達とかもいろいろしてくれるでしょう。

HIGH SCORE
何度も生まれ変わる男と永遠に生きる女…それってもう不幸では。
いきなり強くなりたい、それで…政宗は褒めれば反応する…
なにがあってもえみかちゃんのほうが強い、じゃどうしようもないですね。
スクワットなどを毎日限界までやったら体壊れます。休みを入れましょう。
スカンクのような強さはきついですね。
女好きパワーを乗せると強い…
最後の乙女えみかちゃん、考えてることはひどいのにやたら可愛いです。

たまたま!きんぎょ荘
包丁研ぎって、こんなの使うようじゃ全然…まあ牛だからですか。
MASAさんもかっこつけて…はは。
そしてサムくん。…オチ読めましたが、ここまでとは思いませんでした。
ひたすら笑い転げる以外どうにもなりません。
キャンディ全部と6万円…どっちが高いのでしょう。

初恋甘味
素朴でなんとも魅力的なタッチです。
恋で仕事が手につかない、というのは大変でしょうね。
「俺だけ見てればいーから」はむしろ残酷ですね。
そしてデートの約束を取りつけて…頑張ってる、というのも伝わってきます。
で、情報収集と思われた…でも「可愛いんじゃない」と言ってもらえて…
そして間接キス、もう顔がえらいことになってます。
転んで服をアイスで汚してしまう、というのもパターンですし可愛いです。
自然に告白になってしまったのはびっくりしました。すごく意外な展開です。
しっかり追いかけてくれた彼、ここからの彼の言動がまたカッコイイ。
なんというか、すごく丁寧に作ったお団子とお汁粉みたいです。
余計なことが何もなく、とことんおいしい。
次にお目にかかるのが楽しみです!

きみと一晩中
すごく可愛いタッチで、えらく過激なことに…。
高一の女の子のところに中一の男の子?面白い年齢差です。
というか戸締りしてなかったんですか?
これで「いつだって俺は本気だけど?」とかやられたら…中一だと思うと笑ってしまいそうな、ギリギリですね。
おばあちゃん、で気にした一瞬後に屈託なく笑顔、というのがなんだかステキです。
ベランダから満月を見上げるシーンは素晴らしい!
告白しよう、と思ったところで「ちゃんと乾かそ」と子供扱いしてしまう、この距離感の微妙な変化がまたたまりません。
告白は起きることは意表を突かれますが、心の動きがとても自然でたまらないものがあります。
一晩中…どうなるんでしょう。ちゃんとコンドームは持参してますよね?
男の立場からもう一度読み返すと、子供扱いされているのが悔しいのがすごく伝わってきます。
恥ずかしくて爆発しそうなのをごまかしたり、「お嫁に」も必死で言ってるんだろうな、など。
ものすごく引き込まれる、読んでいて楽しい作品でした。次回作が楽しみでなりません。

月は久々の新連載と読みきり二本も、本当に贅沢な雑誌です。

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