りぼん2013年11月号感想

隙のない安定感、という感じの表紙。さすがベテラン。

CRASH!の番外編だけでも嬉しいのに、読みきりが二つもあるとなんというサービス。

ロマンチカクロック(槙ようこ)つばさとホタル(春田なな)プリモ・プリーマ!(柚木ウタノ)猫田のことが気になって仕方ない。(大詩りえ)絶叫学級(いしかわえみ)ひよ恋(雪丸もえ)まりもの花(香純裕子/秋元康)シュガー*ソルジャー(酒井まゆ)アニマル横町(前川涼)HIGH SCORE(津山ちなみ)流れ星レンズ(村田真優)僕の家においで(優木なち)CRASH!(藤原ゆか)チョコタン!(武内こずえ)たまたま!きんぎょ荘(岡野小夏)6番線の君(星屋ハイコ)たまたま!きんぎょ荘(岡野小夏)ちびまるこちゃん(さくらももこ)次号予告

ロマンチカクロック
無垢なものをそばに置く作戦、というのはうまいですね。
能力別クラスだったらおバカクラスになるのは当然でしょう。
蒼くんは、風邪?
母親が精力的に動いてるのを見ると、家族感染はむしろ母親が心配です。
そしてなんで、歩睦くんが勉強を教えなければならないのでしょう…
で、いきなり誕生日会議?
「普段ちゃんとやってたら」というのはえげつないですね。でも、満点を取りたければそれ以上勉強しないと…そこまでの欲はないんでしょう。
「勝ったら褒めてもらえる」というの、すごく単純で真っすぐな真実です。真実より美しいものはないです。
歩睦くんもいい人ですね。
「私でも行ける高校に一緒に」…鋭いですね。いつもそのことを考えているからでしょう。
「自分に嘘をついた時点で私の意味までなくなる」と、ここの表現は強烈です。
いきなり堂々としてしまって、ビックリしますね。
結局風邪はうつりましたか…
どうやら、教えるために試験内容をまとめるのが最良の試験勉強になってしまったようですね。
それでも歩睦くんは三位だったようですが。
まあみんなそれぞれ頑張ってます。

つばさとホタル
球技大会で出る種目がない…大丈夫でしょうか?
「クラスに友達がいなくて」はしゃれにならないでしょう。
友達作るのにリサーチとプレゼント、というのが筋金入ってます。
話しやすい、というのは本来ならすごい長所ですよね。
いきなり「アキのこと好きでしょ?」なんて爆弾を投下するのはなぜでしょう?
「鳥羽くんはどう思った」と聞かれたときの彼の反応、かなり怖いです。
で、あっさり友達はできてしまったと。
気持ちが育っていくところを描くのは実に上手いです。
そして鳥羽くんの「次は俺も応援してよね」も意味深長ですよね。

プリモ・プリマ!
評価ポイントなんて教育者が言う言葉じゃないですね。
いきなり「この子をプリーマにして」…すごいことやらかしますね。しかもいきなり転んで…
ハリネズミをつかんでしまうのは痛いですよね。でもハリネズミは可愛いですが、実際には結構たちの悪い侵略性外来種になりえますよ?
ひょいっと簡単に担いでいったり、とことんスキンシップに抵抗のない人たちです。
母のようなものがなにもない、と自分を客観視することはできているんですね。
その日までに20万とればいい…攻略法さえわかっていれば刺して難しいことはない、というのもまあエリートの発想なんですが。ゲームのルールを見抜く以前の、自分を制御し、少なくとも邪魔されない程度に周囲を制御することができる、という。
エサにされても、学校が向上するならそれでいい…と客観的に考えることはまだできてないようですね。今は被害感情にのっとられてます。
励ましてくれる友達の存在は嬉しいですね。
「あたしなりに」と言えるのはステキですね。こういう凛とした女の子を描けば柚木先生は素晴らしいです。
先輩に絡まれて…なんというかプリマたちには完全に圧倒されてますね。
で、お返しと押し倒す…まったくサービスはちゃんとしてくれますね。

猫田のことが気になって仕方ない。
すごい夢ですね。「人田」って苗字、本当にあるんでしょうか。
ちゃんと笑顔でおはようと言える、それだけでも面接では最強だそうです。
真ん中、というのもひどいいわれようですね。
客観的にはちょっとしたことで、えらいことになってます…
「何も心配することないんじゃん?」…感情に流されてないとこんなに強いんですね。
入江くんとの会話、面白いですね。どちらもある意味ではかなり精神年齢高いのに、ある意味ではかなり低い…
で、入江くん…ドキドキが止まらない、ここの描写は実に上手いです。
一瞬ガラスに顔が写るのも楽しいです。
かなり仲のいい輪がもうできてきているようです。

絶叫学級
「なかよし」はまずいのでは…
毎日頑張ってればそりゃ上手いですよね。
交通安全ポスター…それは実力だけではきつそうです。
父親が描いたのを…別にこの作品の罰に値するような行為には思えないんですが。
どんどん絵の内容が、描いた覚えもないのに…なるほど、事故で死んだ人の呪いですか。
そしてどんどんエスカーレト…まあなんというか、いつもどおりですね。オチは少し意外でしたが。

ひよ恋
クラス分かれちゃいましたか。
成績順ならある意味しょうがない…
秋穂ちゃん、どんな存在なんでしょう。
「相手に興味持って話しかけるし」というのはすごくいいアドバイスですね。
「西山と関わるとみんな保護者になるんだな」というのは苦笑しました。
この気になり方、相手が異性だったら恋愛感情ですよね…
「西山ひよりです!」と話しかけるのは楽しいです。
笑顔もすごくかわいい、というかこれ相手が異性だったら以下略…
そして最後の秋穂ちゃん、もう予想どおりの時限爆弾。
笑うしかないですね、導火線をゆっくり火が進んでいくのが大好きな僕には。

まりもの花
整形までして…あ、こいつのナイフの持ち方素人ですから問題ないです。
腎臓を膝で一撃はむごい。
竜星くん、さすがはイケメン。
「まりもに手ぇ出したり」…物理的に不可能です。素手で象を殺すことができないように。まあ、まりもちゃんが流される可能性はあるにしても…
華の一族、国を守ってきた…えらいスケールになりましたね。
マサルくん、ここでは男を見せましたね。
「最低だから消えなくちゃいけないの」…ってそこまで自己分析してるのはある意味すごいです。
そして竜星くん、「結婚を前提に」…すげえ。
そしてカレンさん、確かにはっきりするべきなんですけど…もうこれは笑うしかないですね。もう腹筋返せと言いたくなります。

シュガー*ソルジャー
まあなんとかなってよかったです。
でも携帯電話メールにしては重い内容ですね。
いきなり大声で学校中に宣伝してくれて…すごいことになりましたね。
「俺から告白したんだから」のカッコよさは激烈でした。
というか遊佐くん、わざと?
お弁当はまあ鉄板ですよね。
遊佐くんがひょいと弁当を奪って、そのまま入谷くんにぶつけて「忘れ物」…やっぱり前泣きわめいたのもわざとですね。こういう優しさもあるんですね…
すごく素敵な話でした。人間っていいな、という感じにすらなるほど。

アニマル横町
…このベレー帽姿、少なくとも小学校四年か五年ですよね?
「りぼんがない」というのは面白いです。
他のものをつける?
「りぼん以外のオシャレアイテム」…「ちゃお」とか「なかよし」というオシャレアイテムはどこに売ってるんでしょうか。
ネクタイをするする結ぶ五歳児…確かに。毎朝父親のネクタイを結んであげているのでしょうか?
声が変わるでバーロー?…それは小学館なのでやばいですよ。

HIGH SCORE
ハロウィンイベントですか。
かおりちゃん、そこまでして…もうどこに行くんでしょう。「たまたま!きんぎょ荘」を笑えなくなりそうです。
「オレの買ったベロンガパーフェクト」…やはり男の子なんですね。
でも彼女の誕生日プレゼント代を使い込むのは、命が危ないですよ。

流れ星レンズ
いや、この内心描写しますか。
統牙くんの、どうしていいかわからない心情もすごく素直に出てますね。
「ごめん諦めて」…それができるかどうか、彼女がどんなに魅力的な子か一番知ってるのは自分でしょうに…
みんなで、学校の仕事で外歩いてて母親が窓から顔出して声…これはかないませんね。
先生の忠告はすごく嬉しいですし、なんだか暖かくなります。
そして、何を選択したのか…今回はすごく、気分だけを描くシーンが多くてどう動くのか読みにくいです。
でも、だからこそすごいという感じはしますよ。

僕の家においで
キラキラの最上級、って憧れはあったんですね。自分には絶対に手が届かない、ショーウィンドウの中のあれやそれと同様。
でもその憧れのほうが、男に抱きしめられた肉体の反応より上だというのが…鈴間くんご愁傷様。
まあ想像してる絵は幸せそうなんですが。
断る理由がすごいですよね、ある意味。
確かに答え出てますね、これ…
「穴に住めばいいんです」と言ったところで迎えが来てくれる、というのも都合のいい話ですが笑えばいいんですよね。
宝くじで一千万円当てても、それで借金を返済するような脳みそではすぐまた同じことになります。
真野さんも結構苦しんでたんですね。
そして「なによりもいちばん大切だから」とか、そりゃ理性ぶっとんでも責めません。
そしてとうとう、聞いてはならない理由を聞いてしまう…開かずの部屋、ですね。
さあ、どうするのでしょう。

CRASH!
嬉しい復活。しかもこのカップル!
平成ライダーのような特撮ですか…
本気で好き、とはそりゃ伝えにくいですよね。
順平くんはこれで満足していても、まりかちゃんがそれじゃ不満…
で彼女から誘われて…まず花ちゃんにどうしたら騒ぎにならないか相談しないと。
まりかちゃんの背景を少し描くのもいいですね。
あまり理想視されるのも、逆に苦しくなりそうですが。
小さい子が困ってるのもうまく対処してますね。この二人の暖かさがすごく自然に出ていて、胸が温かくなります。
そして別れ際、泣いているまりかちゃん…そりゃ泣きますよ。
見つかったのがパパラッチじゃなくて子供たちでよかったです。
ここで即興の演技をするのは楽しかったです。
そして順平くんのほうからこんな真っすぐな告白…カッコよすぎます。
次回は別のメンバーの番外編…うわあ、誰なんでしょう。楽しみです。

チョコタン!
愛犬家キャラでいこう…大変ですね。
世界一オーディション、って誰にとっても自分の犬が世界一に決まってるじゃないですか。
たとえ世界一のバカ犬ですら、膨大な応募者がいるのは目に見えているぐらい。
心配だから三人とも誘う、って相変わらず…
アイドル犬…さてどんな子なんでしょう。
チョコタンがいきなり燃え出したのはびっくりしました。そんな面もあるんですね。
シット・ステイが完璧…それって小さい頃からのトレーナーの腕ですよね。
というか、多くの犬はちゃんとトレーニングすれば高い潜在力あるんですが。
ガルルル、となるのは元々仲悪いんですが。
手のおやつとは…反則ですね。
で、決まったと思ったら大量の食べ物を目にしてしまって…あーあ。
ナオちゃんの言葉はすごく嬉しかったです。

たまたま!きんぎょ荘
漫画家志望の女の子…さてどんな被害にあうんでしょうか。
「開明墨汁とパイロットインキ製図用」、ってリアルメーカー名すぎます。
そして桜時郎さん、ものすごいことしてますね。何が起きるのやら。
「それとも友達やめる?」…イケメンは恐ろしい。
なんというかいろいろすごい。あとおばあちゃん、相当金持ちですよね?そんな格好できるって。
サムくんの超人ぶりには何も言いようがありません。
いや、粘土で一時すごい形を作っても、それをどうするのでしょう?
自然乾燥で崩壊するだけですし、形を完璧に保って焼成するのは不可能に近いと思います。何か、透明な二液塗料で完全防水すれば形を保てるでしょうか?
いやそれ以前に、粘土でその形は保ちません。自重で崩壊します。
路上での詩、それで「サムは来なくていいから ほんと絶対来ないで」…もったいない、同じことが起きたら、すばらしい詩という人類の共有財産が増えるかもしれないのに。

その音が響くとき
ものすごく好みの絵柄なんですが。
服の質感がすごく強くて、生き生きした感じがして。
いきなり大ピンチですか。
上に乗って引っ張り上げようとする、というのもマヌケです。
僕でも多分同じ事はすると思いますが、顔がイケメンじゃないので不気味なだけです。
というか公園の水道で手と鍵を洗えばいいんですが。
そして遅刻で次の委員長、ってすごく面白いテンポで話が進みます。
「絶対服従でよろしく」って面白いこといいますね。
頭はたかれて真っ赤になってるのもすごく可愛いです。
まずメアドと電話番号、ですか。僕の時代に携帯電話があっても、僕個人は絶対中学出るまで、おそらく高卒まで買ってもらえなかったので無問題。
そして、軽く聞こうとして、どんどん自分で自分を追いつめて逃げ出す…たしかにこれは「なんなんだよ」ですよね。
「「こはるちゃん」ってかわいい女の子の」「「かわいいこはるちゃん」がいれば手伝う」という会話がすごく楽しいです。
それで衝動的に携帯電話を聞く、ここは胸がぱあっと熱くなりました。
「好きな子の着信音犬の鳴き声」…うわあ、これ強烈な情報ですよね。
というか僕には、ここでこはるちゃんが送ってない、それで犬の鳴き声はなってない、というので見え見えなんですが…気持ち悪い絶叫上げるぐらい。
というかこれで送る女子たちもいい度胸です。
そして岡本くんのこと先生にかばって、ここも胸が熱くなります。
「嬉しくて困る」というのも八割方告白ですよね、もう。
朝メールして、たまたま近くにいた彼の携帯が…犬の鳴き声じゃない?
…同時に別の誰かからメールがある、という可能性もありますね。
いや、そうじゃなくて…メールじゃなくて電話の着信!…なんかもう踊りまわりたいです。
ここの画面構成も技術的にすごいですしね、なにげなく。
電話の意味のない大声…
めちゃくちゃ好きな作品です。これからの活躍がすごく楽しみです!

6番線の君
また好みの作風ですね。重みのある感じで。
6番線の君…素敵な響きです。
かなり過激な愛情表現をしてるのが面白いです。「もう産めそうよ」とか。
マタニティマーク、というのがあるのは知りませんでした。
会えなかったときの彼女との落差もすごいですね。
電車で、この乳母車がはまる事故は結構重大ですよね。
靴をすごく丁寧に描くのもうまい。
そして彼が腕を握ってくれて、そして二人で作業する…
さらに、隣に座るチャンス…
ここの、さりげない視線と心の交換が、一言の言葉もないのにすごく濃密です。
「それなんの顔」「わかんない」の崩壊ぶりがまたすごい。
さらに遅刻しそうになって、また二人で人助けをして…これだけ人助けをする機会が多いというのもすごいですけどね。
まあでも、マフラーを包帯代わりに使うのは不潔すぎますけど。
で、「あなたの香りがっ私についてたんですけど」と大爆発…
「いっそ溺れてしまいたい」というの、ものすごい色気ですね。
爆発状態の気持ちがすごく伝わってきて。
そして、なぜ彼は彼女の名前を知っていたのか…告白まで行っていない、でもそこは描くまでもない、というのが実に上手い。
すごく濃密で力強い作品でした。またこれからも楽しみな作家です。

ちびまる子ちゃん
マツタケ…なんで日本人はそんなにこだわるんでしょう。
まあ欧米人もトリュフとかキャビアとかにこだわりますが。
花輪くんならそりゃ食べてますよね。
そしておじいちゃんが追いつめられて、でも今はそんなに高くないのもありますね。外国産なら。
国産?どこにあるでしょう。
そしてひょんなことからマツタケが手に入って、この家族の食卓の楽しそうなこと。…でも確かさくらももこ先生のご実家は八百屋ですから、実際には別の色々があったのでは?
まあ今回はとことんみんな幸せで、素敵な話でした。

月号もCRASH!番外編に読みきり三本…どれだけ贅沢なんでしょう。
感想を書くのは大変そうですが、よーしやってやろーじゃん、という気になります。

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