りぼん2011年7月号感想

こういうポーチは扱いやすくて便利です。

先月号で三つ、その次にもちゃんと新人読みきりがある…「なかよし」を思うとうらやましさに号泣します。
その多くは本誌連載陣に定着することはないにしても、一生の思い出にはなるでしょうし、それから自分の道を切り開くにも有益でしょう。増刊とは知名度の桁が違います。

大きい連載が次々に終わっていくのも、これからどうなるかわくわくさせます。

ブルーフレンド(えばんふみ)ボクは狼。(優木なち)ひよ恋(雪丸もえ)アニマル横町(前川涼)絶叫学級(いしかわえみ)スターダスト☆ウィンク(春田なな)桜姫華伝(種村有菜)CRASH!(藤原ゆか)HIGH SCORE(津山ちなみ)まりもの花(香純裕子/秋元康)絶叫学級プリティーリズム(朝吹まり)ひつじをまもるトラ(立野マミ)夢色パティシエール(松本夏美)次号予告

ブルーフレンド
よ、よほど人気あったんですね。
女の子の世界が甘くて苦いなら、男の子の世界は?ま、僕が普通の男の子だったら何か言えるかもしれませんが、違うので。
小さくて人形みたいな可愛い子には、独特の雰囲気がありますね。
感じの悪い子、というのも楽しいですね。
「それちょーだい」というのは、巧妙な権力闘争ですね。これで主従関係が決まったというか。先手必勝、ですね。
屋上で叫ぶのは『きんぎょ注意報!(猫部ねこ)』の名品「わたしたちは親友ですっ!」を思い出しました。
群れ、そうなんですよね。獣の群れ。
彼氏…なんか見ていて悲しくなります。
ヘンな顔、と堂々といえるのもうらやましいです。
倒れるほど疲れるのが、驚くべき動きなのにすごく自然です。
ウソがつけない…昔は僕も、そういうキャラを必死で演じていました。
めんどくさい、他の女の子たちも多分苦しんでると思います。
いい子ちゃんぶってるとこ…多分、鏡を見ているように思えたのでしょう。自分たちの醜さを、別の方向から照らされたように。
そう…光だけでも自分の顔は見えない、鏡だけでも暗闇の部屋ではただの滑らかな板。光と鏡の両方があれば、自分の醜さが見えてしまう…
そして、今度はアキちゃんが攻められる立場に、一瞬たりとも油断できない、戦場や地雷原よりまだひどい。
そしてこの、二人…ちょっとしたことで人を責めて、ぱっと手を差し出して、自分が悪いとかは一切考えたことがないかのように…でもこの二人も悪魔じゃない、人間であってそれぞれの苦悩とかあるはずです。
「私はあんたがいい!」というのは驚きました。
それにしても、これ…このまま百合に進まず友情ものに徹しても、充分面白いと思いますよ。
そして、今までのえばん先生の作品にあった、底のない透明な沼のように暗黒で、味がないのにものすごく悪酔いする蒸留酒みたいな部分がかなり弱く、ストレートにメッセージを出しているのが読んでいて楽しいです。
この明るさなら素直に楽しめますよ。

ボクは狼。
さて面白いことになりましたが。
これだけの告白ができる男ってそうそういないですよね。
抱きしめる手が空振りなのは大笑いしました。
恋人同士とか、クラス全員の前でよくもまあ堂々と言えるもんです。
圭太くんは確かに哀れにもほどがあります。彼の「そりゃー考えてるけど!!」というのはとてつもなく正直で、ぜひとも親友になりたいです。
犬かわいい!
で、大神くん、同じことを…どうするのが普通の恋人なのかわからない、というのも難しいですよね。僕にとって楽しいことは僕以外の全員にとって狂気の沙汰ですし、逆にみんなが楽しいことは僕にはただの拷問ですし。
キスが食べ合いに見える…人間以外にキスをする動物ってあるでしょうか?犬はなめることはしますが。
大神くんも結局人間の男、だからこそ普通の男子より、エッチに関しても正直…大変ですね。

ひよ恋
期末対策ノートを人のために作る…それ以上の勉強法はないです!
花火大会、というのも楽しいですね。今年は震災の影響で中止が多いですが。
二人きりは無理そうですね。どんどん勉強会の人数が増えていく…
お宅訪問は緊張しますよね。さあ、2mと130cm、どちらか…あ、普通でした。
犬はともかく。
母親も気がききますね。
いろいろと家宅捜索するのはそりゃまあ当然ですよね。ベッドの下なんて三流のやること、もっと想像を絶するところに隠すのが…
ひよりちゃんの服、確かに裸Tシャツにしか見えません。
ノートに花火大会まで見つけられてしまって、なんというか…積極性の戦闘力が違いすぎる、というのはどうにもなりませんね。
礼奈ちゃん、容赦ないですが…いい人ぶらない、気持ちを伝えてるんですよね、これでも。
ある意味善人、でも接しているだけで傷ついていきそうです。

アニマル横町
すごく気合入ってますね。
じゃんけんで全敗というのもあっちむいてほいで全勝というのもすごい。
スーパーサイヤ人系統のネタって、あとどれぐらい通用するんでしょう。
確かに、少年漫画で…無駄に重い靴とか自分の力を制限して戦っていたのが、それを捨てるのは実に楽しい。
腕への負担というか、くだらないことが体にすごい負担になることはあります。図書館で一時間本七冊左手に抱えたまま歩き回って、気がついたら…
一々アルファベットに略すのが楽しいですが、「りぼん」読者のどれだけがローマ字読めるんでしょう。「あ」がA、「む」がMu、「ほ」がHo、「せ」がSeです。

絶叫学級(1)
ああしていればよかった…全部つきつめると、死んでたらよかったなんですよね。僕は僕の人格とずれた選択は思い出せません。
珍しく「黄泉」の存在が出てきます…いつもとは違う大きい扱いだから?
大切なもの、というのはどんなものでしょうか。
どんな代償を奪われるのか、もしかしたら…恵くんのルイちゃんに対する気持ち?それともルイちゃん自信の彼への気持ち?
告白なんて絶対しない…その言葉は、もう一つの未来が「経験」になっているからですよね。
あ、恵くんの生命ですか。えげつないことしますね…

スターダスト☆ウィンク
マリ先生を打倒…無理じゃね?としか言いようがないです。
望月さんの良い子フィルター、確かにすごい。どう見ても悪口言い倒してますが。
で、写真部でまで…なんか、掌の上で踊らされてるような感じがします。
今度は写真甲子園、と本気で部活漫画になるでしょうか。この燃えるカットが妙に爆笑。
もろに修羅場ですね。まあモデルは死ぬほどあるでしょう。でもまあ、修羅場の写真なんか撮ったら殺されるでしょうが。
写真どころじゃなくて単なるアシスタントになってしまいましたね。
で、なにこれ。

桜姫華伝
辛い思いをさせたくないから…その優しさは時に取り返しがつかないことにもなります。
自分は関わる他人に破滅を振りまく呪われた存在…まあ、誰もがそう思いますね。
こういう身の寄せ合い方もあるんですね。
「私と永遠を生きてほしい」に本気で「いいよ」…恐ろしい男です。
命を賭けてくれる存在に…
さて、ここからやっとお待ちかねの戦闘パート。というか馴れ合いパートになってしまってますが。

CRASH!
小さい頃のこの二人、可愛い!
彼女の過去がいろいろ楽しいですね。
服が脱げてイエローカード、というのもすごいサービスですね。文字通りポロリがあったわけですか…
全員参加はお客様、それはそれで豪華ですね。
「手ぇつなぐなどして下さい」…死にますねこれは。言うほうもですが。
「やっとみつけた」これもまた即死です。
で、すごいお宝映像つきのレッドカード、ため息。何人始末書を書いて、そして動画投稿サイトで何百の番号が、上げては消すのいたちごっこになるのやら。さらに海外で半ば裏の成人向け動画投稿サイトというどうしようもない…
ここで再会して、意外とまともな人間ですね。
「くそバカ女め一生後悔するがいい!!!」まったくです。このフラクラ。
さてどんな新展開があるやら、楽しみというかラブラブにもほどがあります。

HIGH SCORE
このラブラブトーク、さりげなくたまりませんね。
シャツで遊ぶのも楽しい、というか熟成されすぎカップルすごい。
部室棟を支配するために、恐るべき猛者たちとの死闘…剣道部と相撲部とボクシング部と柔道部、どれもいろいろな意味でマジヤバイですから。
というか主将を倒して服従させるってどんだけ…死にかけたことはなかったのでしょうか。
ゴキブリ写真は大笑いです。
ゴキブリに捕食される小さな虫、確かにたくさんいそうです。
結構怖い範囲が多いですね。
アシダカグモの妖精…それはそれですごいものがありますね。

まりもの花
ハンカチにそこまでの強度があるでしょうか。握力についてのつっこみはなしで。
片手で自重を、一インチロープでも支えられる人って何割ぐらいいるでしょう…
集団として訓練した割には、集団戦の訓練は皆無のようですね。多対一の格闘、そして多対一でその場武器を使う戦術はちゃんとやれば、どんな達人でもまったく抵抗できません。
この暑さは見事なギャグ漫画です。逆に少年ジャンプでもやりにくいほどに。
で、今度はなにが出てくるのやら…ラブラブムードはともかく、どんなギャグをかましてくれるやら。

絶叫学級(2)
キャンプ合宿というのも責任重いですね。
今はカーナビのない車って、存在しうるのでしょうか。
というか別にキャンプ場でなくても、携帯電話がありますから予約してるキャンプ場に断りいれて、近くでキャンプ場探すか、普通に宿に泊まればいいのでは?
名前がないキャンプ場、ほとんどが行方不明…ジェイソンですか?
蛍を見られるというのはすごいですよね。
それを捕まえてしまうというのも、まあ子供なら仕方ない…
バンガローに戻って、鍵をかけて一時間して…結構適切な対応ですよね。
忠告を聞かなかった、というか…人間自体を拒んでますね。
山姥系の話の変形と考えれば、普通の民話ともいえます。

プリティーリズム
今度は日舞系列ですか。
ミスのない完成度の高さ、でも…人の内面をえぐりまくるのって、僕は嫌いです。
僕も精神分析の知識があるから、やればできますが、やるのがとても怖いのです。それこそナイフの扱いと同じぐらい凶器にできますから。
そう、だから…漫画のキャラに対してばかり、それを使って楽しんでいるんでしょうね。
高みを目指す者のダンス、これもまた得がたい機会ですね。
技術の優劣より、もっと深いところを問われて、一番深いところを否定される…セレナちゃんすら、能力はともかく姿勢は評価している…
セレナちゃんのときとはすごく対照的ですね。徹底的に内面を問われるというのは。
本当にツッコミの余地のない作品です。

ひつじをまもるトラ
すごく強さを感じるタッチです。
フラれ寅…別に顔が悪いとかじゃなくて?
必要、という言葉が彼のキーですか。
帰ったらいきなり子供、というのもびっくりしますよね。
で、これ…悲惨とかそんなレベルじゃないですね。なんて似た者父子。
必死でなぐさめようとしたら「どーせまた出てったんでしょ」ため息。
なれてるから、って慣れられるわけがないですよ。ナイフで切られることに慣れられる人はいません。
着替えを見られてこれ、女の子は小さくても女ですね。
傷つくとわかっていることを言われて、怒るのはわかりますが…ここまでするほどの悪事かどうかはわかりません。
「メエの母ちゃんの悪口言ってゴメンな」…そういうことですか。
「ばかでよわくてわがまま」と、本人はわかってる…でも…
看板を投げつけるというのはすごいですね。
女子の輪というのも怖いですね。しかし十時まで泣きながら宿題ができるというのもすごい集中力です。まあ、次のテストは満点でしょう。
子供が本当に泣き出す、これはすごいショックでした。
この父親も、なんというか…どんな家族になるのやら。

夢色パティシエール
いきなりの最終回…残念ですが、ここできれいに終わらせるのもすごい英断ですよ。
オーブンから出てくるというのも怖いです。あちこちやけどしないでしょうか?
みんなそりゃ喜びますよ。
そしてフランス留学!
チームマチルダの人たちもいいとこありますね。
それで断るというのも苦笑しますね。
パスポートがない、というのも爆笑でした。先生も大変ですね。
お菓子は税関で大丈夫でしょうか?
調理室に行って、そこで再会…四人での再会でもよかった気もしますが。
最後に女王様たちへ、感謝をこめて…
がんばりやというか、単なる天才ですよね?
「樫野には感謝してる」と素直に言えるのもすごいところです。
でも他にも感謝する人はたくさんいるでしょう?
まるで告白、というのは笑うほかないです。
二人のケーキがぴったり合ってしまった、というのは最後に見事な演出です。
確かにこれ、ウェディングケーキ…なにやってるんだか。
そして、…この告白の甘さにはひたすらとろけました。
ただ、最後にこうして作業をするなら、一番最後にすべきなのは徹底した掃除ですよ。僕はファミレスのバイトをやめるとき、最終日に時間作って隅々まで徹底的に掃除して帰りました。
最後にお参りして学校見て回って、のんきな子ですね。
できたら他の、これまでの登場人物の祝福と激励も欲しかったですけど。
このエピローグも涙でそうなほど素敵でした。
ため息しか出ません。
とても素敵な、読者にたくさんいいものを与えてくれた、素晴らしい作品でした!ありがとうございます。
あらためて長いことお疲れさまでした、次回作も楽しみにしています。

月号の連載、これで一気にフルメンバーですね。
どちらも最近の作品では暗いイメージが強いですが、どうなるでしょう。

牧野先生の本誌定着でどんな雰囲気の変化があるやら。暗くなければいいのですが…

小桜池先生は、絵は毎回明るいんですよね。さあどうなのか…

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