りぼん2009年9月号感想

付録はかなり豪華で、夏休みにも便利です。

キャラがたくさんいてモモちゃんが中心の表紙はおもちゃ箱をひっくりかえしたような豪華さがあります。

しかし…Yes、No枕ってお子様が意味を知ったら…親怒らないのでしょうか…いや、今の子供は想像以上に何でも知っててもおかしくない…

ハートのダイヤ(新條まゆ)アニマル横町(前川涼)MOMO(酒井まゆ)夢色パティシエール(松本夏美)桜姫華伝(種村有菜)HIGH SCORE(津山ちなみ)勝利の悪魔(槙ようこ)Kiss me ホスト組(優木なち)スターダスト☆ウィンク(春田なな)CRASH!(藤原ゆか)フライハイ!(小桜池なつみ)絶叫学級(いしかわえみ)アイからはじまる(雪丸もえ)次号予告

ハートのダイヤ
登場自体がショックでしたが、中身は割とまともでした。ところどころに根本的にエロはありますけど、それも今のところはいいスパイスの範囲内です。
どんな願いもたった一つ…人間にとって最高に刺激的な、いい導入です。
お手伝いとして夏の間だけ、というのも面白い入り方ですね。現実に今どれぐらいあるのでしょう。
男の肌に触れたら痛くなる…確かにそれは難しいです。
触れられても痛くない男の子、この小さい頃の出会い…
いきなり命令されるのは子供にとってはきついですね。でも本能的に聞いてしまう…
馬の描写の美しさは見事です。
毒ヘビに関しては、正しい手当ては…正直僕もわかりません。昔の切開して吸い出すとかは嘘だ、と定説の否定が多すぎるんです。少なくとも消毒と血清は間違いないでしょうが…
とにかくできるだけ早く医者に、が正解です。子供が自力でどうにかするべきではありません。
野外で、短時間では医者にかかれそうにない状況では…わからない、としか今は言えません。専門書で調べなおしたほうがいいでしょうが、それすらもう古い説かもしれないのです。
まあこれは、触られるというエロ路線なのでしょうが…
この医者の残酷な感じも、なんというか…エロ少女漫画らしい、という偏見を感じてしまいます。
命令に従ってしまったのも、だんな様の子供だから、でしたか…
三人ですっかり馴染んでしまったのもなんだか悲しくなる眺めです。それぞれ別の身分というのが…
心と体…七歳の少女の…笑うしかないですね、それは。老いていればこそ、心も手に入れるのはたやすいと思いますが…無理だ、という、この名前の出ない人は…妄執から自分をかなり切り離せていますね。
ボタンが服に絡む、というこれは真守くんとの出会いの再現でもありますよね。
いきなりネクタイを解いてリボン代わりにしろ、というのもなにか意味があるのでしょうね。
そしてさらにいきなりダイヤのことも…で、いま真守は?

アニマル横町
ちょっと待って…というか僕は「徹子の部屋」自体そんなに見たことないんですが…というより、これ読んでる幼稚園から小学生の子は見る機会なんて…あ、夏休みにはありますか。
しかしなんというか、恐れを知らないというか…
あ、るーるるだけでもJASRAC表記必要なんですね。というかこの感想で「るーるる」というだけでも本当は必要なんでしょうか?

MOMO
ゆっくりと何代もかけて破滅…確かにそれも…救ったとしかいえませんね。
今回では前の話の続き、もっとえげつない破滅があるかと思ったのですが。
モモちゃんが弱って出てきたところに、なんだか大魔王らしさが感じられました。
疲れた、消してくれ…という言葉はわかります。僕もいつもそう思っていますから。
靴二連発には苦笑しました。
「仲良く出来ないのかな?」に「俺だって本当は」…彼もまた、何かに縛られてこれを繰り返しているのでしょうか。
さらに本当の親子じゃなかったとかややこしいことが出てきたものです。
夢ちゃんの昔のことも痛いです。
幸せ、ですか…群れの一員であることが、群れる動物である人間にとっては幸せ…ではモモちゃんが、群れない単独の知性か、連絡によって一つになってしまう(無線LANのようなシステムが込みで進化した)知性と連絡したときは?
『ソラリスの陽のもとに』(レム)『深海のYrr』(シェッツィング)のような海全体がなす知性…またはアリやシロアリのような社会性昆虫が見せる個々の脳は小さくても、膨大な数が連絡と単純なプログラムの組み合わせで壮大な事業を行ってしまう(巨大建造物で農業を行っています)知性…他にもいろいろありえますよ。

夢色パティシエール
こう相手がいい人だと逆にやりにくいですね。
精霊ツッコミで精霊サイズになってしまういちごちゃん、可愛いです。
味はいちごちゃんのが一番、と素直に認めたもんです。
テーマがハッキリしているといい、と何が良かったのか素早く分析するのもすごい。
普通化の授業もレベルが高いって…すごい。
というかこうやって、一勝負事に一人一人の家庭的背景もやっていくようですね。うまい。
ミルフィーユで…
果樹園もあるというのがすごいですね。
誰かのために、というときに一番力を発揮するいちごちゃん…今度は樫野くんの親のために作るのでしょうか?
それはなさそうな気配もありますが。
チョコレートといちごはもともと相性がいいですが…どうなるやら。

桜姫華伝
朝霧の背景もすごく深いものがありそうですね。
月泉水、ってまたややこしいものが出てきそうですね。
疾風と青葉がマブダチだった、というのは楽しいです。
胸の間に運んで…これは笑うほかありませんでした。というかあかねと良牙…
この三人、なんだか楽しいですね。こっちの面の青葉も魅力的です。
いきなり「勝手に決めるな」…いつの時代もこの年代の少年少女ってこんなんだな、と苦笑します。
好き、という感情があまりに強く全体から吹き上げてきてたまりません。
不老不死…そのもう一つの制約まで意識してしまうとは。いつか自分が先に死ぬ…確かに耐えがたいですね。
命字を渡すとは…
激しいキス、というかこれ…最後までやっててもおかしくないですよね…
藤紫さまの、諧謔に隠れたかすかな闇の気配…これも心配です。

HIGH SCORE
…怖すぎるこの女…遊び半分じゃなく意図的に祠を壊すって…
というか泉水くん、悲惨すぎます。
カラッポだといっても背中に…これがまた怖すぎます。
なんというか、この女…一度本当の恐怖を骨の髄まで思い知って欲しいですね。
それも死の恐怖とかじゃなくて、自分の中の闇というか人間の闇の、別に誰も殺されないけど人間であることが芯から恐ろしくなるとか、または逆にあまりに巨大すぎる自然に吸い込まれてしまうとか…

勝利の悪魔
同窓会屋…これはこれで面白いですね。後ですごく恥ずかしい思いをしそうですが。
ひとりひとりに内容を合わせて作ったテキスト…できれば僕に合わせたテキスト、見てみたいものです。
そしてやっと入ってきた入塾者…これは嬉しいですね。
光のつまらなそうな表情が楽しいですね。それでテキストを「やる」って取って、そしてみんながどっと流れて…これだから人間集団って怖い。
学者は…自力で生活する必要がないほど豊かな家でないと本質的に無理です。
例外は…十五までに全国模試百番以内・同時に大学院級まで本当に問題演習も含めて理解できる人ぐらいですね。
若いばか…だから、という光の言葉がなんだか切ないです。
そしてこの嫉妬…不安にもなりますね。でもすごくまっすぐです。

Kiss me ホスト組
この冒頭部の、わけのわからない華やかさが実に楽しい。
ホスト組の皆さんの、かなりベタな印象がある団結と友情も見ていると笑えます。
ここでマコちゃんのコールは熱すぎます。意味もなく無駄に。
校長がヒロインを押しのけて抱きしめられるとは、なんてマンガだ!と叫びたくもなります。
というかヒロインが力の限り踏まれてますし。普通死にますってこれ。
指キスが唇の柔らかさからばれるとは…さらにそれを聞かれているのでびっくりしました。
というか、女の子にだまされるのはホストのほうが悪いです。
雑用パネルって…ははは。でもこれ、女の子によっては反感持たないでしょうか?
で、今度は…なにこの百合男。かまいません、どこまででも好きに暴走してください。

スターダスト☆ウインク
因数分解と現在完了を…それはすごい。因数分解は僕も本当にはわかっていません。文字式はどんな幾何学的構造を作っているのでしょう?その因数分解というのはどんな幾何学と対応しているのでしょう?何も知りません。
先祖の代までたたるって…
打倒中間テストの脇に打倒お母さん、とあるのが悲しいです。でも別の、テストのない教育体系だったらそれはそれできついかも。完全公文式とか…
二人の長ラン…はは。
この夢は笑うほかないです。あまりに即物的な夢…でも実際月百万使えるとして、何を買いますか?僕の現実的な欲望を全部集めても百万円以内に収まると思うんですが…
パネル係って?
この子がこれから…どんな黒さを見せてくるのか楽しみです。
すごいこのパネル…
というかしっかり独占欲はあるんですね、「私も手伝う」って…
ぜんぜん彼のことを知らない…なんかわかりますね。ただ僕の場合は、僕は外界にとことん無関心で、自分で自分の世界を作ってそこで遊んでいただけなので、誰のことも全く知りませんでした。好きな人も含めて。

CRASH!
うう…これ、悪なのかそうでないのかすごく考えさせられました。
裏切りではありますけど…これが「対等として認める」ということなのでしょうね、この人にとっては。これぐらいの手は、この人の倫理観では許容範囲内…恐ろしい。
妄執や、支配のための攻撃ではない、だから悪だと裁くことはできない、それに客を楽しませるという価値観では共通している…
すごく迫力のあるキャラクターです。
Darkの登場にはもちろんびっくりしましたとも。
「アイドルとしての戦い方をおまえに叩きこまれて」という台詞もしびれました!
今度はDarkがCRASHの曲…客から見ればたまらない贅沢でしょうね。
やはり突破力があるのは桐、客のこともDarkのことも眼中にない…最後の言葉もやられました。
恐ろしいピンチでしたし、とにかく強烈なキャラクターでした。あてられたような、激しい運動で体の熱がなかなか取れないような状態です。

フライハイ!
一気にクライマックスに向かってる感じがします。
というか今回のキスシーンの後の二人の内心が爆笑でした。
「あの子なら」という言葉…救うということが、人にできるのでしょうか。
「こっちもこんな鈍感見るの初めてだよ」まあ確かに。
宇野先輩の決断力はすごいですね。さすが女性…
「あのルカと千夜雑用に使わないでください」が爆笑。
ルカくんと宇野先輩の会話も…期待させます。
ドアを開けてそのドアで殴っているのがまず笑ってしまいます。
間違った方法に固着してしまう…というのが若さというものでしょうね。思い込んでしまうと、他の手段を見つけることが出来なくなってしまう…恐ろしいことですが。僕も痛いほど覚えがあります。
それこそ、南米で車や鉄が出てこなかったのも、それどころか馬が家畜化されてから鐙まであまりに長くかかったのも…人間のその、一度頭が固まったら別のやりかたを探すことができない性情でしょうか。
「この手を離しちゃダメだ」というの…心が開いたその瞬間をしっかりつかむ、というのは、その強さよりずっと大きな才能だと思います。
その笑顔にキスしてしまって…まず会話がすごい。普通に「なにしてるんですか」「なにしてるんだろーね俺」…
「ねーよ!!!」からタイムマシーンまで行くのにはもう笑い転げました。
いや、この心情面白すぎます。
しかもしっかり見られてますし。
克服したい、ってほたるちゃんが一番強いじゃないですか。
そして…これが邪悪というものでしょうか。
この結果は…あまりに大きい悲劇です。でもほたるちゃんの行動は間違っていない、また彼らが自分を責めて穴に落ちてしまわなければいいんですが…

絶叫学級
足が速いというのは得ですよね。ケンカでもあまりにも有利です…逃げることも奇襲することも自在ですし、スピードに拳でも頭突きでも突き飛ばしでも乗せられたらたまりません。
小さい子供の価値観では足が速いというのはすごく優れていますが、今の子はどうなのでしょう…ゲームがうまいほうが上でしょうか?
変な夢、でこの夢の話を話せば…確かに自分勝手です。というか他に解決する方法は?
たとえば寺などに相談するとか、またはその話をクラスの全員に大声で話してしまうとか。いや、結局暮らす銃に広まりましたね。
いじめていた女の子…多くの子供にその罪悪感はあるのでしょうか。逆に怖いのが、罪悪感がない子供です。
「ふざけるなひろ子は生きてるよ」はびっくりしました。まあびっくりしたのはこの親でしょう。
というか厄介な噂ですね、これは…聞いてしまったら誰かに話さないといけない…
あ、生きていると言うのは意識不明ですか。そりゃまあ親も怒りますよね…もういい加減死んで欲しい、という深い本音をえぐられるようなものですし。
なるほど…というか、哀れなのはひろ子ちゃんですよ。どうすればこの二人を解放できるのか…早く死という安息であっても訪れて欲しいものです。
僕の夢に今夜出てきたら…とにかく話を聞く、それで向こうがこちらを殺すというなら抵抗するだけして殺されてやる、しかないですね。最悪でも…覚悟してしまえばたいしたことではありません。

アイからはじまる
夏休み、でもメールしていない…ひたすら怖い、まあわかります。
とうとう友達が勝手に、とまあそれがなかったら夏休み終ってましたね。
夏といえば海、というのも島国の便利さです。モンゴルが舞台だったら海まで…
みんな大胆な水着ですね。でも男子も緊張しているのをお忘れなく。こういうときのボーイズサイド、一度見せてやりたいものです。まあ僕は冗談抜きでそんな経験ないんですが。
浮き輪を取り上げて吹くって…間接キス…
みんな彼氏いるのに「アイのため」…ひでえ。
「何がしたいのかわかんねーんだよ」…と、思うならあんたは何がしたいんでしょう?告白されているようなもんなのですし、自分から誘うなりしたら?
どうなりたい、でいえない…この気持ちもなんだかわかります。
スイカで殴るというのも豪快ですね。
「もっと一緒にいたいです」…それだけですよね。まあその中にはえらく複雑なものが入っているのですが、そんな闇を直視するのは後でもいいですし。
追いかけてみたらキスしてた、これはまあ…「ちがわないけど若干早いよ」っておいこら。
手をつなぐところのドキドキ感もすごかったです。
エピローグのラブラブも、二人の思いだけが余計なソースなしに伝わってきて心地よかったです。
地味ですがすごく愛情が一杯の、いい作品でした。次回作が楽しみですね。

来月号…え、「姫ちゃんのリボン」リメイク?!?!?!
込由野先生で…なんかそれだけで豪華さにパニックというか、それって外部作家以上の禁じ手じゃないかとか混乱しています。
でも予告カットの第一印象はすごくいいので楽しみではあります。

目次へ

ホームへ

もえるごみへ