りぼん2006年12月号感想

付録の手帳はすばらしいです。二重三重至れり尽くせりのカレンダーは簡易日記や小遣い帳としても使えそうですし、無駄がなく記入スペースがたっぷりでスケジュール&アドレスには十分すぎるぐらいです。
こういう実用的な付録が僕の好みです。

ロッキン☆ヘブン(酒井まゆ)紳士同盟(種村有菜)キャッスルかごめ荘(桃山あんず)たらんたランタ(槙ようこ)青空ポップ(小桜池なつみ)ラブ・ベリッシュ!(春田なな)HIGH SCORE(津山ちなみ)CvCvCv(中島椿)パワパフガールズZ(込由野しほ)天下無敵R(武内こずえ)アニマル横丁(前川涼)シュガーズ☆(黒崎みのり)生物彗星WOO(加々見絵里)モノクローム・ワールド(彩原その)次号予告

ロッキン☆ヘブン
冒頭は作者本人の実話でしょうか?すごく簡素な描き方の割に、痛みがぐっと刺さってくるのですが…
この朝食は見事に日本の伝統ですね。
「色ボケがうざかった」は苦笑しました。晶ちゃんが聞いたらこけるでしょう。
友達なのにわからない、といっても自分もわからないし他人もわからないです。
僕が彼らの立場だったら、女同士のケンカにはむやみに介入したくないですが…直球が一番正解、というわけですね。
色々話していたら本人がいたのはいきなり刃が体に触れたようにびくっとしました。
藍にはある程度共感できているようですが…
文化祭の、クラスごと縦関係というのも面白いですね。体育祭ならしばしば見られますが。
椿くんの暖かいサポートもいいですね。
中学の友達が来ていろいろわかる、しかもその悪口を聞いて紗和ちゃんが怒って…この展開は簡単すぎますがわかりやすくていいです。
「彼氏できないよ?」…藍くんを見たらこの子達腰抜かすよな、と思ったら椿くんたち…うますぎます。
それで「女の子は笑ってた方が可愛いよ」…美形がいじめを止める最終兵器…
手をつなぎっぱなしだったことで、一体どっちが意識するやら。
多少傷ついても、しつこく関わろうとしてくれる人がいたらうまくいくこともある…なんだか切ない言葉ですね。
さて次号、どんなふうに二人は…ちょっとあっさりしすぎている気もしますが、もしかしたらここからとんでもない形に話が転がるかも、という予感もあります。

紳士同盟†
会いたい、とずいぶんいきなり強引ですね。ただ、それが高成への思いを意識しまいとであるのは…無駄な抵抗を、としか言いようがないです。
「抱きしめて下さい」と女のほうからお願いするって、本当にそうしたらすごいですよね。
ずっと会っていないから心が離れかけている、というのもあるのでしょうか…
いきなり灰音ちゃんが水を出して、それで暴走する閑雅…こういう人間臭いところもあるんですね。
結局、普通は抱きしめてなんて言えないですよ。
高成様の登場は妙に嬉しくなりました。そして、離れて思いを抑えようとするからこそ想いが募ってしまう描写も胸がじわっと、酢に浸されたように痛くなります。
花の描写はすごいです…季節外れではありますが、今から春を思わせてくれます。
渡したのはあの絵本の…
そして抱き起こす目が、抱きしめて欲しいと求めているようで…思わず本当に抱きしめて、この目を通じて出てくる感情の激しさがすごいです。
「「だめ」?「いや」じゃなくて」という言葉、これはアルコール分が強くて吹っ飛びました。
あの封筒を落としたのは玄関先、そして…とうとう自分の思いを自覚してしまった…
これからどんな怒涛の展開が待っているのか、心臓が冷たく期待しています。

キャッスルかごめ荘
冒頭からすごく元気なエネルギーが押し寄せてきます。
家賃を現金払いというのがすごい…普通は振込みなのに。
ただ、家賃徴収もまた重要なコミュニケーションであり、かつては…江戸時代の大家と店子からつながる…人間関係の重要な要素でもあったんですよね…それが振り込みになったら全部なくなり、入居から退去まで一度も大家の顔も同じアパートの住人の顔も見ないで終始することさえありえるように…
住人たちのいろいろな個性は見ていてすごく楽しそうです。現実には、少なくとも僕は大学時代も今も同じアパートの住人で顔や名前を知っている人は誰もいないのですが。
しかしすごいドタバタで、それで家賃を取れるのでしょうか…あ、空室もあるようですね。
両親も色々楽しいです。
考えてみるとペットOKというのはありがたいですね。
そして…読み返してみると避難と犬の散歩ってすごく矛盾していますが、初読時は勢いで納得させてくれました。
夢を持った原石を集める…すごく共感はできますが、結果的にはマイナス面も大きいでしょうね。「自分を信じて」というのが誇大妄想に過ぎないかどうかは誰にもわからないのですから…
帰ってみたら、これは嬉しいですね。
最後まで家賃は忘れないのはしっかりしてますね。
次回は各部屋の間取り、近所の施設なども見せて欲しいです。

たらんたランタ
なしくずしにすごく仲良くなっているようで…はは。
ノートを見たあとの反応、まあ女の子のそういうポエムやノートは普通…男子のベッドの下ほど単純じゃないですね。男子なんて女の裸と武器があればそれで満足なんですから単純なものです。
あみなちゃんとヒカルちゃんが一緒にいるのは周りから見るとすごいでしょうね…
指輪を返すのに「頑張れ」…むしろ残酷かも。
いきなり潤と三木が全面対決になりそうなのはちょっと期待しました。
「君恋愛に関して自分のこと自分で決められる人じゃないから」はなんというかひどい。そこまでわかられたくないです。
それで三木先輩、ヒカルちゃんにも切れて…それで今度は暴力でのケンカ?
唐突に「世界の中心は私ですよ」という言葉が出るのにはびっくりしました。
確かにそれも真実ではあるんですが、僕が死んでも多分世界は何事もなくそのまま続く、というのも…どっちなのでしょうね。
いきなりあのノートを「ラブレターです」と突きつけるのもすごい。かなり心の奥底まで見せてしまうようなものでは…
一体どうなるのでしょうね、これから。

青空ポップ
いきなり「今日は素敵な思い出ができましたよね」は笑うしかありませんでした。
この新キャラも楽しみです。「私は初代〜」という言葉も本質ですよね。
「言えば?受かりたいなら」という遥斗くんの言葉も厳しいです。悪魔の誘惑ですよ。
新しい会社の社長?どんな形でこれから出てくるやら…
みんなの控え室がやや地味に見えてしまうのは残念です。実際にはあまりの美女の群れにくらくらしてしまうのでしょうが。
そして、言わなかった織花ちゃん…でも言うのも正解の一つではあるんですよね、本当に成功を求めているなら。
彼女は成功自体より、別の何かを求める、母親をもっと知りたいために手段として成功を求めているところが…と思ったのですが、言わなかった理由を聞くと違うかな、という気もしました。
「それを口にしたら「私」を見てもらえなくなる」…それはそれで、純粋に成功を求めるのとは違いますが…どうなのか、うまく言葉になりません。前回のテーマだった自信とも強く関係しそうですが…
母親の言葉を思い出して、「自分に悔いのないことができる」…あくまで自分が満足するため?自己確認?
それでメイクを落としてみんなを驚かせ、それからカメラの前で一つ一つ化粧を重ねてメイク自体のときめきを表現する…このアイデアは見事でした。
「見てくれる人に元気をあげられるモデル」と、そういう像がある…自分中心じゃない、見てくれる人も意識している…
「今ある欠点を必死で隠してるような自分に」と、そういうこともわかって…でも心をそう開くのってものすごい勇気が必要だと思いますけどね、裸以上に。
昔の詩織さんと重なるのもうまいです。
というか審査員は全員知っているのでは?
パターンからいうと美都さんとのダブルですが、その場合…いや、織花ちゃん単独で会っても、エル&理子と大きな差がついてしまいますよね…それがまた難しいところです。
まあ素直に色々堪能させてもらいました。

ラブ・ベリッシュ!
由夜ちゃんにも色々複雑な背景がある?
なぜ渚くんの実家に…いきなりすごいことになったものです。
というかこの額を見せる髪形、妙に可愛いんですが。
お金がいつの間にかなくなる、というのは僕もよくわかっています。
不思議と、実家にいたときの方が一人暮らしをしている今よりいつの間にか消えるという感じは強いです。
やけ食いが脂肪に行っていなかったのは幸運でしたね…。
弟妹もすごく楽しそうです。「地上に舞い降りた天使」ってあんたの口から…。
「何日でも〜親御さんにも」という言葉はすごく温かさと鋭さがあって素敵な言葉でした。
「岬はダメだなぜなら可愛いから」って、クールな顔してものすごいですね。
いつの間にか海岸でぼんやりしている…いつからこんな暗い子に?
梓くんは立場的にでしゃばれない…それがまた複雑ですね。
ここでさりげなく渚くんの思いをすごく強く出しているようで、なんだか見ていて胸が痛いです。
家族全員でのぞいているのは笑うほかありません。
眠れない…のは当然です。
ありがとう、と言ってそれに慣れていなくて…そんな彼女に、ふっと想いが溢れる瞬間はすごく上手く描けていてもろに感情移入しました。
それでまだ梓梓言われたら、こうなるのもわかりますよ。
えみちゃんに電話をしたのは誰でしょう…
そして、いきなり激しく叩きつけてくる思いに圧倒されて、どうなってしまうのでしょう。

HIGH SCORE
売れている証拠ですから嬉しい悲鳴というか大変ですね…
「マドモアゼルゆみこ」気分」「そんなキモイ気分」…頭がいきなり崩れました。
いらんサービスは、もう人選ミスでは?
それでお返しがこれって…ああもう。さらにM字とか女豹とか…まあイメージモデルがえみかさんだからいいです。
二人きりになってドキッとしたところで、これは…まあ実際には男女にも友情があるんだな、というかこういうのもいいなというか実際には意識してない男女が二人きりでもこんなもんだというか。

CvCvCv
いきなりキスからパンツもろ、と相変わらずサービス過剰の色気ゼロ。
ここで友達と会うのも楽しいしドキドキする偶然ですね。
色々な服に着せ替えというのはすごく素敵な経験でしょう…まして大人の体で。
女の子の夢ですね、これは。
そしてロビン…人間が外ヅラばかり気にするのを腐したり、挑発されたらあっさり乗ってしまったりと意外と人間臭いところもあるんですね。
人間の欠点にムカつくのもまた人間らしさです…本当に根本的に違う精神構造の持ち主だったら、そんなものかと冷静に判断するだけでどうも思いませんよ。
中学生みたいな生活…でもそれって、一番健康にはいいのでは?というか今時は中学生でも早寝早起きをしていない子も多いでしょう。いい子ですね。
ロビンの大人なフォローはさすがに豪快でした。
そして転んだのも「笑ってんのがおまえだろーが」こういう優しさはある意味ツンデレですがいいです。
友達の友情に感動して、それで子供の自分も肯定できて、というこれがロビンを探すまでにはさまるから、優勝も辞退してこんな…
で、大人姿のまま下着姿で、しかも彼は子供…どうしろというのでしょう。
一夜をともにといっても子供じゃ…ものすごい暴走ですね。

出ましたっ!パワパフガールズZ
なぜ普通の男の子がモンスターになってしまったのかは追求されないのでしょうか?
でもまあ元気な再会はほっとしました。

天下無敵R
祖父と龍の微妙な会話はなんだか楽しいです。
空手は残念ながら不審者相手ではそれほど役にはたたないでしょう…暴力犯罪からの護身を前提としてはいませんから。怖いのが自分の力を過信し、稽古と実戦の違いを知らないことです。
悩み事があると空手の稽古をするから…といっても、男ばかりだとこういうことは相談しにくいですよね。それを思うと、初潮の時はどんなに大変だったか想像できてしまいます。
次郎ちゃんは大風邪、白鳥さんは欠席…一人だけ元気一杯な雀ちゃんって…
一人暮らし…って、よく許可されていますね。
真っ赤になって心配している次郎ちゃんの反応はすごくわかります。
「同じ制服でもあの子が着るとなんでああもエロいんだろう」は笑い転げました。
がんがん家族のことを話すのは病人には…むしろ薬ですね、このお粥と同時に。
で、龍兄の恋人って、もし白鳥さんが好きなのが龍兄だったら…うわあ…
みんながあわてるのも無理はないです。
姫ちゃんのおかげで見つかってよかったです。
そしてRAFU"についての会話からしっかり「龍さんが好きです」と告白するのはすごく素敵でした。
そして雀ちゃんの次郎ちゃんへの気持ちも…
で、この変質者…ただ写真を撮るだけ?変な変質者ですね。ってまともな変質者なんていませんって。

アニマル横丁
誕生日は幼稚園では祝ってもらえたんでしょうか?
プレゼントで欲しいものはある意味すごい。
口から子イッサ、これはちょっと怖いです。
詩とかハリセンとか、なんというか…
それで翌日は静かな誕生日がプレゼント?
確かにうるさくなることもあるでしょうが、子供にとって退屈は一番辛いものですし…
ま、とても暖かい誕生日でした。

シュガーズ☆
大きな転換点にきましたね。
冒頭の、小さい子を励ますのは特にいじめ問題が注目されている今、すごく胸を打ちます。
食べ物は店から出す、とすごくうまいやり方ですね。
練習して上手くなる気はちゃんとあるのが頼もしいです。
梨多ちゃんが上手くなってきたことに翔子ちゃんがプレッシャーを感じるのはすごく理解できるように描かれています。
そして咲屋くんとのラブラブもドキッとさせられました。
昔の回想はさりげない描き方なのに、すごく痛みが伝わってきます。
根がすごくまっすぐな子で、そして母親がすごく理解してくれる人だから…運がよかったですね、いろいろ。
あまりにも激しい伝えたいこと…どうすれば聞いてもらえるのでしょう。僕は形にすることはできても、それを人に伝える術を知りませんから…
その一番純粋な思いをまっすぐぶつけてくるライブシーンはすばらしいものでした。
特に手をあげる、という、小中学生にとって一番切実な問題をぱっと光が圧倒的に広がるように出してくるのがすごく胸に響いてきます。
歌自体がすごく成長していることもはっきり伝わります。
みんながぞくっとして、それで翔子ちゃんが…
咲屋くんも翔子ちゃんも梨多ちゃんの傍から去るのは、梨多ちゃんの成長を受け止めてなんですが…梨多ちゃんが成長したから、すごい人だからなんですが。
そのことを理解して受け止めているのでしょうか?
一番辛い試練になりそうです。なんだか、すごく大変な運動をしなければならない前のような緊張感があります。

生物彗星Woo
僕も川原で、柱状の石である方向から見ると十字形に薄紅い石英が入っているものを拾ったことがあります。なぜあれをなくしたのやら。他にも石拾いは好きだったのですが…
ハート型のきれいな石をずっと大事に…もしかしなくても好きってことでしょ、それ。
見舞いも何も隣だと、逆に玄関からは入りにくいのでは?
冬なのに風呂上りで裸で寝る…それは豪傑ですね。
昔の思い出を話していて、それでぽんと頭を叩いただけで…かっと赤くなって意識してしまうのは強烈に可愛かったです。
ウーが元気をなくしてしまうのはなんか妙な苦笑です。
そして例の石をウーが蹴って、それを猫が持っていって…って猫ってそういうことするでしょうか?
それで石が割れてしまったのは…まあ応力集中というものがありますし…はは。
どうごまかすか、それとも不思議な力か…はてさて。

モノクローム・ワールド
よほど痛みが強かったのでしょう…すまじきものは宮仕え、父親も多分辛いでしょうし、もしこの子の痛みの半分もわかるとしたら…いや、多分仕事で爆走しているときはそんなの全部吹っ飛んでいるでしょう。
全部が白黒の世界…それって『夜と霧(V.E.フランクル)』で描写された、感情が麻痺して全てがガラスごしに見ているようになるような状態がもっとひどくなったような状態でしょうか?
枠線を通して色があるビーンズと白黒の世界を表現するのはうまいです。
コントラストが強めのタッチも、その感じを上手く強調してくれています。
かっこいい男の子についての会話を、高橋くんもまぜてやっているのがなんだか楽しそうです。
親は今ではある程度家にいる…ちゃんと反省はしているようですが、それでも彼女は色が見えないことも父親にいえない…胸が冷たくなります。
秘密を打ち明けて裏切られたことで余計に人間不信がひどくなるのも、今度は冷たい雪が何百キロも肩にのしかかったような感じになります。
そしてあきちゃんも悪意じゃなかった…それがまた余計に辛いです。
なんとなく話して、いっしょに音楽を聞いて…この自然な近づき方は面白いです。
本当にイヤホンを共有してケーキの話をしているカップルを見て、ちょっと引きながら「ケーキのまるかじりは確かに夢だった」と話しているのがなんとも笑えます。
渡そうとしたケーキをゴミ箱にぶち込んで…いかに心の傷が深いか…
イチゴが黒くても腐っているかどうかは、一つ味見してみればいいのに。
本当は誰も信じていないから伝わらない…この言葉は、僕はあまりに激しく拒否してしまって心が固まってしまいます。僕がカサンドラ(ギリシャ神話、トロイの王女。アポロンに予言の力を与えられたが約束を破り、誰にも信じてもらえないという呪いを受け、そのためトロイの滅亡も自分を連れ去ったアガメムノンの死も防げず共に殺された)を気取るのは、結局自分以外はバカだと思っているし誰も信じていないから…?
あのあきちゃんが男子で、彼だったなんて!これはうまいどんでん返しです。
「覚えてなくてもよかったよ 笑ってんなら」という愛情の深さ…あれが彼にとっても、どれほど深い傷だったかを考えるともっと痛みが走ります。
こうして強く抱きしめてくれて、そして繰り返されるキスから色が戻る…かなり衝撃に近い、すごいパワーのある作品です。
ここまでやって、次回作はどうなるのでしょう。本当に若手の層が厚いです!

来月号は朝吹先生の作品、すごく元気が出てきそうです。
そして別冊付録の若手ラッシュもすごい。
とことん元気な雑誌ですね。

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