ちゃお2019年2月号感想

新春がW表紙…華やかですけどね。

付録は圧倒されました。もしかしたら雑誌重版とかもありそう。

すみませんが「ブラックアリス」の感想は書きません。

12歳。(まいた菜穂)ひかりオンステージ!(中原杏)ねこ、はじめました(環方このみ)番犬ハニー(如月ゆきの)ゲキカワvデビル(やぶうち優)ボーイフレンド(森田ゆき)恋するメゾン(八神千歳)プリプリちいちゃん!!(篠塚ひろむ)はつ恋、落としました。(笹木一二三)きらめきランウェイ!(ふじたはすみ)こっちむいて!みい子(おのえりこ)カトリーのナゾトキ事件簿(おりとかほり)次号予告

12歳。
ページをめくるのにこれほど勇気がいることはないですね。邪魔が入るか…
どうでもいい、という彼のカッコよさ!
彼女の方からの告白になるとは…
彼がその言葉を言おうとするときの、強烈な気後れと勇気の表情がまた見事。
三代目って横綱や歌舞伎なみ…
「じゃなきゃ殴る」「私も」が実に楽しい。
そして結ばれたその回に、てをつなぐ、嫌がられてないか、という惑いをしっかり描くとは…
両想いであってもつきあうとは言っていなかった…告白を二度するようなおいしさです。
まさに少女漫画の最高峰。昔から積み上げられた、あらゆる正統派の技術がここに結実しました。

ひかりオンステージ!
いい意味で手が抜けていますね。
社長とマネージャーの関係がまた面白い。
すごいことをちゃんとすごいと言える、というのも素晴らしい。
この独占欲からの衝動…どんな結果になるのやら。いやライブの反省会とか体調管理とか仕事は山ほどあるでしょう。
ムーンちゃんってバランスとるの大変そうですよね。あの頭部何キロあるのやら。
…写真はバレますよね。
「ひかりと来たかった」という事実上の告白…
わかってもらえず、はっきり告白してしまうとは。
というか今の状態、周囲が大騒ぎして、スキャンダルのリスクもすごく高いと思いますが…
…報道は宣伝だ、と割り切れればいいんですがね。

ねこ、はじめました
これだけ連載してそんなあっけない事情とは。
ゴロゴロというよりグルルと脅されているような…
吐きそうなときの対処がしっかりしてるのはいいですね。
まあ笑顔がいっぱいでいいですね。

番犬ハニー
すごい迫力。汚れた感じがパワーを上げているようです。
というか二人ともいつ顔を洗うんでしょう。
ドレス姿も強烈です。
靴は脱がない…常在戦場、と思ったら特別だから…
世界一高貴な女性であるイギリス女王も万一の訓練をしていることを思い出します。
ボディーガード…それを肯定するかどうかが二人の男の…
男同士の会話も楽しいです。
新展開、理事長先生を蹴飛ばして天宮会…また楽しいことに。
この作品は、どこもかしこもとんでもないエネルギーばかりで、とにかく爆発しそうです。ニトログリセリンと激辛特濃豚骨スープニンニク大量を混ぜて熱くして流しているみたいに。とんでもないエネルギー密度の濃厚な液体。

ゲキカワvデビル
雑誌との関係も面白いですね。
最高の雑誌に無視される…それはきつい。
臨時にしてはしっかり天井と扉がありますね。
客との交流があるというのは強いですよね。
そしてその客をプロデュース…久しぶりですね。なんか今回はすごくデビルっぷりが暴走してますけど。
好み、なにを着ても似合う…ここがまた面白い。
この骨格診断も面白いですが、実際問題は大多数の女の子は、こんなモデル体型じゃなく…脂肪がある…
「なんで知らないと思ったの」が爆笑。
そしてついにその雑誌の編集長…ファッション誌の編集長というと、例のあの人じゃない『プラダを着た悪魔』の…
「無視するんですか」ってそれを言うか…で…うわお。

ボーイフレンド
柚琉くんも変わりはじめている…時間が動き出している…
そんなことをこうして丁寧に描けるとは、本当にものすごい才能です。
幼稚園の子が帽子を忘れたと思ったら蝶を…楽しいどたばたと思ったら抱き上げるとは。
そして、当然こうなりますよねえ。
おかしに…これ、親に聞いたら食べるなと言うでしょうね。どんな悪質ないたずらかわかったもんじゃない…そう考える世知辛い時代です。
「さみしいって思ってくれるならいいよ」という言葉と表情…さらに「重たい彼氏ごっこ」と笑いにしてしまう…
負けはわかっている、みじめな状態でのやさしさ…これは男の強さが余計に出ますね。
そして…いや言う相手が違うって。

恋するメゾン
独特のリズムですよね。
…弓道に関するツッコミはもうやめましょう。何が間違ってるか経験者はみんなわかってます。
弁当を渡すの、学校の女の子に知られたらえらいことに…
この間違いは大笑いしました。
嫌味な男の子、でもまだこれも情けのつもりなんでしょうね…
ゴム弓は、胴づくりをちゃんとやるといい運動になります。
結構あっさり行きそうですね。

プリプリちいちゃん!!
「今度は私が落ち込んできました」がなんとも笑えます。
そばにいる、でぴっとり…ため息が出るほど素敵です。
うっちゃんの故郷での生活が実に楽しい。
そして家族が増えたのもうれしいですね。結構気軽に往復できるんですね…
いや割と上の技術がないと地球人は滅びそうなので発表…いや、地球人という鬼畜外道の原始人は下手をしたらまたやらかしかねないか…一人の人間がどんなに善人でも、国益のため、会社のためとなればどんな外道でもするのが地球人という桁外れに凶悪な…

はつ恋、落としました。
ボールが当たって、何か思い出したでしょうか?
「私が告白した相手は」…ああやっちゃった、としか言いようがないですねえ。
「俺もお前の事好きだよ 今はそれだけ覚えていてくれたらいいよ」…彼にとっては人生最高の瞬間からの暗転…
まあ命があってよかったと。
そして、秋くんに告白したというのが真実かどうかもわからない…
パスワードが違う、そしてスマホを落としてしまう…
あっさり記憶も戻りましたね。
好きと言ったことは嘘はついていない、でも真実すべてではない…
つくづく優れた作家です。

きらめきランウェイ!
協調性が高い、人を引き立てるのに優れる…それはそれで個性だと思いますし、特にソロではものすごく輝くのに。
最終選考はファッションショー、スタンダードなことをします。
SNSの「いいね」数…これはまた厳しい。
「ひやかしに来てあげたよ」というのもなんとも…「わたしを差し置いて」という言葉も胸が熱くなります。
「全力で勝ちにいくから」と、本当にこの作品はライバルも魅力的です。
すごく短時間で自分の一番奥を見て、そしてライバルが支えになる…完璧!と叫ぶほかない構成です。
あえて多くの服を脱いでしまう、ほぼ素のまま…やってくれました。
服を表現するのがモデルなのに、「お洋服の魅力に頼らなくても」これもすごい言葉です。といっても、この最低限着ている服も素晴らしいからこそでしょうけど。
心の中からのきらめき、読者に対するメッセージも完璧。
唯華ちゃんも「いいね」を押している、逆にもしほかのどちらかの方がいいと思ったら容赦なくそちらを押す気だったことも雄弁に伝わります。彼女の沈黙がいつも雄弁なんです。
完璧としか言いようがない、素晴らしい作品。四月号からもまた楽しみにしています。
本当にこの作品も、近年の少女漫画の中でも最高の傑作の一つですよ!そう日本中に叫んで回りたいです。漫画評論界の鈍さは蹴り倒したくなりますよ。

こっちむいて!みい子
「あんたはだまっててください」が大爆笑。そりゃそうですよね。
今年はもうやめようか、そりゃそうもなりますよね。
そして「ほかの子ばっかり見てる人に」で「好きだ…」と言えてしまえる、ものすごく強い子ですね。
すげえ、としか…
そして今年はきっぱり告白して、ノー…
今回はすごく素敵な話でした。

カトリーのナゾトキ事件簿
いや逃げたら余計疑われる、というか問答無用で射殺されるリスクが…
…要するに高いところに重量物を置くな、ということですよね。この事故、実際すごくありそうで怖いんですが。
人々からの信頼…正しくするだけでなく、圧倒的な不正と拷問の恐怖でも「信」は得られますよ。絶対に逆らってはいけない、警察が黒だと言えば白でも黒になる、と。警察は神であり、何が真実で正義か決めるのは警察だ、警察に目をつけられただけでも家族も全員地獄を羨む苦痛の末に徹底的に破壊される、と。
というか逃げたことそれ自体が重犯罪だと思います。
作品そのものは安定していて面白かったです。次回作も楽しみにできます。

月号は、まいた先生をそう使いますか。どれも信頼できる作品なのはいいんですが…もう少しいつものメンバー以外も…

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