ちゃお2015年6月号感想

中原先生の表紙の、品のある明るさは素晴らしいものです。

付録もすごいとしか言いようがありません。

恋して!るなKiss(中原杏)12歳。(まいた菜穂)プリプリちいちゃん!!(篠塚ひろむ)ヒミツの王子様☆(八神千歳)初恋マイホーム(森田ゆき)美女でナイト!(和央明)少女少年ドーリィ♪カノン(やぶうち優)ケータイ彼氏(うちはら香乃)エリートジャック!!(いわおかめめ)探偵ミーミのおしゃれ事件簿(ふじたはすみ)花嫁といじわるダーリン(にしむらともこ)こっちむいて!みい子(おのえりこ)次号予告

恋して!るなKiss
すごい表現力です。
ハルカくんの「このケガした右目さえあれば」…るなちゃんが大河くんに惹かれているのはわかっているけれど、あきらめきれない…強すぎる思いを自分でもどうすることもできない…
「るなちゃんを守って」って他人に言うことじゃないでしょう。
で、ケガが治ってしまった?そりゃまあ、るなちゃんの能力があるのですから…
そして、隠す=ヒミツ=弱みを握られる…あーあ。
変態ぶりがいっそ豪快なほどです。
「もし違ってたら確実にキモがられるだろ」…確かにとんでもなく。
大河くん、ネネちゃんにもちゃんと騎士なんですね。
そしてキスを見てしまい、「そんなに大河のことが好きなの?」…
自分を抑えることができないのが、逆に共感できます。
むしろ、弱い人間として共感できるのが男の子なのが、とても面白い作品です。

12歳。
いったい何があったのでしょう。
「あらためてお話があります」って、客観的に見れば、その言葉を信用すべきではないのは明白です。少なくとも桧山くんの立場から説明がない限り。
結衣ちゃんには、何があったか言えるんですね。
「自分の気持ちこんな形で話されて」…感情に支配されない、公平な父親でよかったです。
そしてまりんちゃんの言葉もすごくうれしい。
気持ちを言おうとして、桧山くんが手を握ってくれる…父親としては複雑を通り越してるでしょうね。これ以上望めない男なのも確かですし、だからこそ完全に奪われていることも…
桧山くんの、「つきあってます」も必死なのがよく伝わってきます。
これ、読者の父親たちがとても気の毒になる話です…これだけの男をつかめる女の子は千に一人でしょうけど。

プリプリちいちゃん!!
男子が苦手、って…素直ですね。
…小さい子に秘密を打ち明ける、というのは無謀だと思います。特に、「友達でしょ?」という拷問に抵抗できる小さい女の子はほとんどいないのですから。
頭のこれが光る…
ホールケーキって甘やかしてますね。
携帯電話とか…「こういうの持たせても」というのもリアルですね。
…宇宙人が作ったのだとしたら、機能は単純でも中身はオーバーテクノロジーの塊だったりして…
ケーキに着地されて喜ぶって、いい妹です。
ちゃんと送ってくれるのはうれしいです。いい男ですね。
本当に優しい人ばかりの、天国のような作品です。
これと「みい子」があれば、あれとかこれとかの嫌な面も全部どこかに吹っ飛びますね。

ヒミツの王子様☆
桶の下…ええと、この湯は濁り湯でしょうか?
男の裸でサービスするのがこの作者らしいです。
で、あっさり「桶1つとって」で遼ちんにばれ…というか、もろに直視…
かくれてろとか、普通なら逆ですよね。
そしてあっさりつかまって、厄介なことに…どうなるの、と少しでも思わせてくれるのは楽しいです。
でも、デート疑惑を言われたら「オレのことだと」と言ってくれる琉夏くん…やはり仲間ですねえ。
それで我慢できずに告白してしまう…
というかバレていたとは。
「どこにも行くなよ」とか、ラブシーンとしか思えないんですが…
あっさりと受け入れられて、これからどんな日々になるのやら。
つくづく楽しいです。

初恋マイホーム
口から砂が…甘い、甘すぎる。
この連載再会がどんなにうれしかったことか!
「大好き」まで聞かれた…ようですね。
「それもう彼女じゃなくてちかんだから」って逆でしょう逆。
神尾くんとの会話も楽しいです。
さらに永瀬くんが家にいないとか…楽しみで楽しみで絶叫して踊りまわりたいぐらいです。
ユニフォームを届けて…この母親、絶対察してますね。
梓さんが「なんでもっとかわいい格好」とか、いい先輩になってくれてる…ライバルだったのにすっきりしたものです。いい女ですね。
で、家でアピールして何をやっているんでしょう。
そして抱きしめて「いちばんかわいい」とか…やってくれますね。
なんかとろけそう…翌日の表情もそれこそとろけきってます。
くじが交換だった…かわいいことをしますね。
そしてからかわれて、この告白…さあ永瀬くん、どうします?
いやー本当に楽しい。こういうド直球少女マンガの存在はつくづくうれしいです。

美女でナイト!
子供時代の回想、単純絵とガラ仮面タッチを合わせてるのが何とも楽しいです。
かわいくなってやる、って…小さい頃、さぞ苦労したでしょうね。友達できないでしょうし。
ヴァニラさんもいい性格してます。
「まろんを奪いに来た」って…
修行のせいか、ってどんなものでしょう。
歌いながら服を作るというのも器用なものですね。
ほとんど会話なしに進むところも楽しいです。
練習熱心も、どう話を動かすのか…
八方美人、というか流されただけですが…まあ、言われてですがはっきり気持ちを言えたのはいいですね。
「人にキツイことを言われた時は、そこまで言わせることを私がしてしまったんだなって」という言葉はすごくいいです。
読者へのプレゼントでもあるような気もします。…まあ、相手は邪悪かもしれないのですが。
このイケメンがどうなるのやら…楽しそうです。

少女少年ドーリィ♪カノン
一週間っておい。
天使の歌声を?
あ、事情は知っていたんですか。そしてかなり厳しい試練…
舞菜ちゃんも苦労していますね。苦労が彼女を変えるのか、それとも憎悪を強めるのか…さらに作詞まで…
制御できなくなってきているようですね。そして、憎悪を攻撃にし…墓穴を掘っている…
二人ともすごく苦しんでいる。さすがベテラン、すごくよく伝わってきます。
そして、自分の心から歌い始めたこと…
「もう天使にはなれない」という言葉…『グイン・サーガ』のマリウスを思い出させます。悪意を見ても、そのすべてを受け入れて歌声をより高めていく…
深く頭を下げる、それができるのはせめてもの誠意ですね。
一人でその秘密を背負い続ける…確かにきついですが。
さて、それがどんな結果になるか…どうするのか…
思ったより深みのある話になりそうです。

ケータイ彼氏
「いなくなるのはイヤだよ?」ってもう、凶悪なまでに男心をくすぐってきますね。
いろいろとえらいことになってますね。
「ヤキモチ妬くの期待してた」…女であるってのは、もう本能なんですね。クモが巣を作るように。
そして背中から口をふさぎながらくすぐるとか…かなりエロですよね、紙一枚へだたってますが。
ケータイの電池を外すとは。
「お前が好きだ」から、「余計なことを考えるな」…いや、これ本当はエロ漫画なのでは?
結局どちらを選ぶかは確定しないまま、大騒ぎでおしまい…まあこういうのもありでしょう。楽しいので。僕は楽しむために雑誌を買っているんですから。
次はどう楽しませてくれるのやら、楽しみです。

エリートジャック!!
高校生が男女混合で朝までカラオケ…いいのでしょうか?
準グランプリ作品も、話を聞く中学生として活用しているのがいいですね。
データでアピール…「男女交際OKなんだってーいい高校だね」「どこの生徒だ!」は大笑いしました。
どの高校のアピールも爆発…「フラメンコ教室通いはじめたうちのお母さん マジでやめて」は大爆笑。
真犯人は…結構優秀ですよね、これ。
そしてユリアちゃん…なるほど、百も承知で…優しいですね。
いや、考えてなかった?
夏専用制服、そりゃもう…相手がホモ・サピエンスという動物の、しかもこの年齢を考えればメッセージはシンプルでシステム1に訴えるものほどよし。
ミュ高のふたりも、どう責められるより深く反省したことでしょう。

探偵ミーミのおしゃれ事件簿
はじめてグループに誘われた…何とも言いようがありません。
「わらうな」が苦笑します。
そして樹利ちゃんになにがあったのでしょう?
おそろのサンダルでこんな騒ぎに…まあ、仕方ないです。
男子の言葉は僕も同感。
なぜ嫌がったか、が今回の謎ですか…小学生女子にとっては殺人事件以上に深刻ですよね。
…なるほど。
さて、どうおしゃれにキメてくれるのやら…
そして樹利ちゃんが、見事に決めた…すごい、としか言いようがないほどの美しさです。圧倒されました。
「好きな男の子より身長高いの」…やはり。説得もすごくしっかりしています。
「案外男のシュミ悪い」は笑うしかありませんでした。
子守りがいなくても…どうなることやら。

花嫁といじわるダーリン
扉、さすがに美しいです。
風子ちゃんが冷静でよかったです。
このはっきりした告白、すごくまっすぐで眩しいほどです。
さらに手回しのいいことときたら。
そして月也くん…悪手打ちましたねえ。
不幸になるのは見たくない…こう暴走するの、なんだかわかります。思い込んでしまう、ということの怖さですね。
月也くんの行動はすごいですね。てっきり全校生徒に結婚宣言すると思ったら結婚式とは。
教会って…でも法律は?月也くん、十八歳になってましたっけ?
まあ「オレと結婚してください」は強烈でした。
…全校生徒、ちゃんと集めたんですね…
まあ勢いだけでいいですよ。笑うしかないです。
増刊で今度はどんな話があるのやら…

こっちむいて!みい子
「算数に「だいたい」はない?」実際にはどうなんでしょう。
数学では重要な概数や誤差の概念は今の算数には入っていないんでしたっけ?円周率など、有限小数表記できない数は?
「かなりさかのぼって教えてあげないと」…いい勉強になるでしょうね、ちゃんとやれば。
坂本さんに教えるのは教えがいもあるし、楽しいでしょう。
福島には戻らない…さりげなくつらい言葉です。
そして六年生が坂本さんに告白?
揺れてる、ってさてどうなるんでしょう。見ている女の子には楽しいですね。
ただ、この六年の男子、罪悪感ですごく傷ついてしまいそうですが…

来月号は「COLORS!」と青空先生の新連載、さらに新人作家と「ショコラ」…豪華で楽しみです。
そしてやっと「キミは宙のすべて」が終わってくれる…どんなに待ち焦がれていたことか。

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