ちゃお2013年5月号感想

表紙の雰囲気はかなり変わった感じが…温もりはしっかり伝わってきます。付録もよく出ています、白黒鍵盤というのは結構目を引く意匠なんですね。。

付録のノートがしっかりしていて、それ以外もとても豪華でしっかりしていますし、可愛いです。

小さいサイズでの同社他誌作品掲載もすっかり定着しましたね。毎号バリエーションのある作品を読めるのは楽しいです。

キミは宙のすべて(能登山けいこ)てぃんくる☆コレクション(和央明)12歳。(まいた菜穂)ハルと魔法のカギ(白雪バンビ/武内昌美)オレ様キングダム(八神千歳)少女少年ドーリィ♪カノン(やぶうち優)友だち境界線(能登山けいこ)ちび☆デビ!(篠塚ひろむ)エリートジャック!!(いわおかめめ)にじいろ☆プリズムガール(中原杏)名探偵コナン(青山剛昌)極上!めちゃモテ委員長(にしむらともこ)ロマンチック・アンティーク(中嶋ゆか)こっちむいて!みい子(おのえりこ)次号予告

キミは宙のすべて
小さいころは、大人がしているいろいろなことが楽しく見えてしまって、自分もしたくなる…
どんな時代になるか、最初からわかっていればよかったのですが。
「それでも会いに行く」って、両思いじゃなかったらストーカーのような…
誕生日プレゼントの反省でグサグサするのも楽しいです。こういう男視点シーンがあると話の幅は広がりますよね。
銀河と話すのはカッコよくて、見ていて楽しいです。
何が本人のためなのか、誰にもわかりませんよね。
莉花ちゃんが星夜くんの友だちとも知り合って、思いもかけないところから外堀を…ここもなんだかあったかくなります。
「恋したらキズつくのなんて当たり前」…カッコイイなんてもんじゃないです。
自分から「友だちになってくれませんか」といえるのもカッコイイですし、読者たちにはとても素敵な模範を与えてくれていると思います。
覚悟を決めての告白…いろいろな人との出会いで決めた心、そう思うとすごく大切な宝物に思えます。
何が待っていようと…

てぃんくる☆コレクション
遠くに…どれほど遠くなんでしょう。この表情を見れば死んだか捨てられたかだと思いますが。
ちゃんと値札をつけている…徹底してますね。
ちゃんと形になってるだけ、クラスメートの大半よりは優れてると思いますよ。
嫌味をぶつけ合ってしまうのはわかりやすいです。
校長先生、うまいこと出てきましたね。
てぃんくるちゃんも最初は下手だった…だからこそ、みらいちゃんも見習う、ここもすごくわかりやすくて、読者にとっていいメッセージです。
このデコはちょっと台無しのような気がしますね。少なくとも幼児向け商品としては危険が大きいです。
袖にぬいぐるみを縫いつけたり、いろいろと楽しいことをやってくれます。
「女の子はかわいい物を見るととってもかわいく笑うのよ」これほど素敵な言葉ってないですよね。

12歳。
ビッグイベント、誕生日はともかく雨宿りとか風邪の看病とか、ハードルが高いですよ。
「恋の相談承ります」は大笑いしました。
こういうベタギャグの連発も面白いところですね。
手作りクッキーで「高尾殺す気か」はひどすぎます。
選んでやるよ、って何でそんな流れになったのやら…
げんなり…想像をはるかに超えるセンスの悪さ。
「もう少しつきあってやっても」で別の人、この間の悪さも楽しいです。
マクドナルドでの、これが客観的に見ればデートだ、って彼女はまるでわかっていなさそうです。
「もっと早く友だちになれてたのに」…残酷通り越してます。
そして堤くんと出くわして、パンダを店に返さないと万引きに思われるから、とやるトラブルの妙。これがもう見事すぎて!
時間過ぎているのを知っていた…
そして、「友だちと思ってない」という宣戦布告に気付いてない、堤くんだけがわかってる、とこれがたまりませんね。
「頭下げて?」を利用したプレゼントは強烈でした!
なんという幸せなカップル…脳みそがとろけていきます。たまりません。

ハルと魔法のカギ
そういう神話ですか…
空から見る壮大な光景はすごいの一言。
「築何年ぐらいだ」というのがボケてますね。
静かにしなければ、ってまあ普通の学生には難しいでしょう。
司祭はなぜ一目で彼女がそれだ、と認めたのでしょう…
自分は死んでもいいと思っている、若いとしばしばそうなりますよね。
ちーちゃんの優しい手はすごく丁寧に描かれていて、温もりが伝わってくるようです。
こういうファンタジー世界での最初のお泊り、今の僕が想像すると何から何まで笑うしかないことになります。そう、僕はその時代の「現実」を細かいところまで知っていますから。
まず朝、食中毒で死んでないのが不思議です。
自分でやりたい、という積極性…ずいぶんと変わりましたね。
「金の魔法使いが大事なのかハルが大事なのか」…軍では、実社会では名前のある個人なんてない、階級があるだけです。
「本当にハルが好きなんだな」…なんというか、当たり前のことなのにとんでもないことを、という気がします。
傷にキスするのはドキッとしました。そして「あたしレオンのお母さんになる」…すごいこといいますね。
この優しい表情、以前よりずっと深みが出ています。
さて、本格的にバトルになりそうですが…どんな敵が出てくるやら。
どうやらもっちゃんが人質のようですし。

オレ様キングダム
原稿が順調で何より。
超セレブ校…なんか嫌な人ばかりになりそうです。
愛が深まる、と言われたらそりゃ入らずにはいられませんよね。
なんというか、楽しそうですね。
吸血鬼の館、ってどうやって作ったのでしょう。
一色先生でしたか…「大好きな2人のために特別バージョン」がひどすぎます!
服の中にもぐりこむ、となるともういろいろとおりこしてます。
一色先生が黒澤くんに、暗いのをいいことに変装して棺が…
「ののの血をいただこうかな」はたまりませんでした。
…これをやって様になるような彼氏を持ってる読者ってどれだけいるんでしょう。
本当に首筋にキス、もうたまらない通り越してます。

少女少年ドーリィ♪カノン
別の方向に爆発した爆弾がまきこす余波、楽しいです。
生でいきなりの宣戦布告。
Pにとっては胃が痛いですよね。「心音ちゃんが悪ぃのょ」…思いつめやすいタイプらしい考え方と言うか。
で、カノンJCモード…はは。毎号の見せ場ですか。
作詞作曲していい、に心から喜んでくれる心音ちゃんに、裏切られたと思っている心が少し融ける、この心の微妙な揺らぎがとてもうまいですね。
ただ、元凶がPというのは嘘ですが。
率直に、二人でいるところを見た、という…まだ友だちでいたい、という思いがすごく伝わってきます。
奏四くんが、カノンの姿で宣言するのがまた複雑です。
ゆずれない、と気持ちを強調するのがわかりやすく伝わってきます。
伝えたことは確かですね。それが、曲でどれだけ通じるか…
せーの、といっても動画投稿って、そんな簡単確実にいくものでしょうか?少なくとも僕が経験のある某Nは、そう簡単にはつながりませんでしたよ。

友だち境界線(ライン)
冒頭から、女の子が食べているところ…うまく感情を叩いてきますね。
ダサいのを認めてる、というのは苦笑します。
そして「今悪口止めてくれたよ」って、よく客観的に見てますね。
友だちに戻ってくれなかったのは、自分の勇気のなさへの罪悪感から、ですが…そりゃわからないですよね。
あーちゃんが出てくると完全に世界が変わりますね。タッチの細かさが違いすぎます。
震えているのを見て助ける、でも…余計なお世話と言われる…胸が痛みますね、見ていて。
名前はちゃんと覚えていた、というのも嬉しいです。
字を書く姿がすごくきれいですね。
テニス部でとか、この二人が近づこうとして、なかなかうまく行かないけど、やっぱりどちらも近づこうとする…恋愛もの同様に楽しいです。
そして、髪を整えて男性恐怖症も認めて…
いきなりいじめになってしまい、昔のことを思い出してしまう…
そして「あたしの大切な友だちはもう誰にも」カッコよすぎます。
「あーちゃんを守ろうとするくらい友だち想い」と、そこまで客観的に人の気持ちがわかる…
すごく素敵な、暖かくて勇気を伝えてくれる、まっすぐな作品でした。
ありがとうございます。

ちび☆デビ!
五周年おめでとうございます。大変なこともありましたがたゆまず、本当に読者みんなに毎回素敵な作品を、あらためてありがとうございます。
わかりやすいあらすじですね。
探すのもかわいいです。確かにそんなところにはいないように思えますが、本当に何か・誰かを探すなら、僕は「大人・プロが絶対考えないところ」を探すようにします。
さみしくなると死んじゃう、厄介な生き物ですね。
山まで遠足ですね。
山でみんながそれぞれ遊んでいるのがとても楽しいです。
今の子は自然が足りませんからね、安全だの不審者だのと。
彼女とも仲直りして、何より幸せ…
何から何まで幸せでいっぱいの、本当に素晴らしい作品です。

エリートジャック
タブレットでの教育、というのはまだないのが不思議なぐらいです。
マンツーマンも、一番理想視されてますね。
廊下を歩くのもカード、それも将来の理想の学園という感じですね。
いきなり教師が造反、それも生徒が…一体何が起きたのやら。
膨大なお金を使い放題に、って絶対教育上は悪いと思いますし…権力闘争のために馬を買ったりするのは僕は眉をひそめますがね。
なるほど、彼女を止めるためには付き人を解除しなければならない…
「金で信用を作ろうと思うな」これは今の世界のエリート全員が肝に銘じるべきでしょうね。今の世界は、本当に肝心な価値までがおろそかにされすぎていますから。
さらに問答無用の退学処分…笑うしかありませんでした。

にじいろ☆プリズムガール
画面越しなら平気だけど生だと弱い、ですか…
最初は緊張していたのが、ふとみんなが近いことに気がつき、感情を交換していく、まさに天性の女優。そこを描くのがとてもうまいです。
瞳ちゃんが元気に出てくると、なんだか悲しくなります。
二人しか勝ち残れない、って瞳ちゃんが残る可能性はないですからね…そう、RIAさんとちずるちゃんのどちらが残るか、それだけなんですよ。
ロリータファッションの可愛らしさは強烈でした。
ちずるちゃんの、すごく優雅なドレスは感動的なほどの美しさでした。
それをぱっと特攻服に切り替える、対照がまたすごいです。
RIAさんの、今までの積み重ね…でも、ちょっと後ろを向いてないか心配です。
そして虹架ちゃん…シンプルな服から即興演技でみんなを引きこんで、「みんなの笑顔があたしはいちばんうれしいから」…なんというか、原点を見つけたな、って感じがします。
消費時代の本質って、「誰もが**(スターの名前)みたいになれる」こと、それで人に財布の紐をほどかせてしまう…美しい、そして残酷な夢です。

名探偵コナン
実は、今回は感想書くつもりなかったんです。でも面白かったから書きます。
ダテにアニメも含めて長期間続き、莫大な売り上げがあるわけじゃないんですね。
犯人に拳銃を奪われた、という時点でただの失態、ものは言いようです。
警察にとってはそりゃ楽しくないですよね。
「偽物じゃろうと」「武勇伝に加える」…いいじいさんですね。
巨大金庫となれば、そりゃ怪盗は燃えますよね。
空気は漏れている、というか読み返せば、今の時点でにおいに敏感な人は気がついているはずです。だって出すものは出しているはずですから…
煙草もチェックする、というのはしっかりしてますよね。煙草は暗殺には実に便利です、火の存在が正当化されますし、毒混ぜてどうぞ、と差し出せば誰でも吸ってしまいますし。
煙草の重さでも反応するとは…ますます怪盗殺し。
ドジメイドと、うまく新しい三人の容疑者を出してくれます。
カードが部屋の中に投げてある…というか相手が変装の名人なんですから、人数なんて無意味ですよ。
コナン、今回はもういつもの偽装抜きで遠慮なく推理してますね。
「雇うた者はその時点でもはや家族同然」っていいこといいますね。
不可解な点を丁寧に分析するコナンの心の声も分かりやすいです。
「後は頼んだぞこわっぱ」と鈴木氏がコナンのあたまをなでるの、読み返すと全部お互いわかった上の信頼関係がわかってすごく胸が熱くなりますね。
このごちそう、大きな役得のような…ま、口止め料でしょう。
そして、食事で次郎吉おじさんだよ、とコナンが言うのも、読み返せばうまく警察を遠ざけていました。
警察を好き勝手に翻弄する、鈴木氏・コナン・キッド三者息ぴったりの茶番、見ていて苦笑するしかありません。この三人が本気になれば黒の組織なんていちころでしょうね。
「全員奴を追え」という時点でおしまいです。主要部には警備、そして連絡、その状態を保つしかないのに。
「好きだなオメー」も苦笑しました。
ダイヤルを回すと矢、また変に踏むと斧、強烈な罠ですね。
すごくいい人情話で終わったものです。伝え聞く死体の山は「ちゃお」では刺激が強すぎますからね。
そんな話の幅の広さも、超大人気作品の魅力なのでしょう。

新極上!めちゃモテ委員長
どこまで逃げても追ってくる、厄介な人です。
思い出したくない過去の社長の息子、そりゃかないませんね。
最後の仕事はしろ、というのも厳しいというか…
そして最後の仕事がモデル、とトラウマに向き合わせるわけで。
「みんなって誰ですか」これ、いじめに対してはすごく強烈な反論ですよね。
小さい子をプロデュースするのも楽しいです。
昔の自分に言いたい言葉、というのは誰もがいろいろとためていますよ。
このデート撮影、すごく楽しい雰囲気が出ています。
さらにほれてしまって、またたのしそうです。

ロマンチックアンティーク
やってしまった小野田さんに、この言葉…伝わるかどうか。
本当に邪悪な人には伝わらない言葉です。
「全部本当の話」って、よく信じたものです。
自らが傷ついてもバラを触る、というのもすごく盛り上げてくれます。
そして、何も言わないリボン…うまく動かしてます。
小さなつぼみ、それに語らせるのもうまいですね。
謝る小野田さんを受け入れる、無理に詳しく描かずにさらっと描いているのがいいですね。
とても暖かい作品でした。次回作も楽しみにしています。

こっちむいて!みい子
遠足…楽しみですよね。
自分で探して、あーあ。
「どならないで」「素直にハイって言えないの」…どちらも感情に支配されてますけど、まあ母親は疲れてますからね。
自分が悪い、とわかる頭はあるのですね、みい子ちゃんでも。
「あたしのおべんとう」そりゃ死にますね。
この手紙も胸が温まります。
読者にもその母親にも、すごく切実で胸に染みる話ですよ。

来月号…ちょ、ちょっと、コナンとナゾトキ姫のコラボ?これはさすがに驚きました。

白雪先生は連載二本同時?まあ、「アイカツ」のほうはショートでしょう。八神先生もゲームのショートはやってますし。
笹木先生の読みきりもとても楽しみです。

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