ちゃお2012年10月号感想

引越しのせいでめちゃんこ遅れました。

DVDはほぼ毎号になりつつあります。
そしてノートが素晴らしかったです!絵も品がよくそれでいて豪華。
他の細かいものもしっかりしてますね。

それにしても、人気絶頂だった「姫ギャル」をあっさり終わらせられる、というのがこの雑誌のすごいところです。

少女少年ドーリィ♪カノン(やぶうち優)ちび☆デビ!(篠塚ひろむ)にじいろ☆プリズムガール(中原杏)ロイヤル7days(白雪バンビ)極上!めちゃモテ委員長(にしむらともこ)姫ギャルvパラダイス(和央明)20歳のあたしへ…!(なぎり京)ショコラの魔法(みづほ梨乃)こっちむいて!みい子(おのえりこ)エリートジャック!!(いわおかめめ)12歳。(まいた菜緒)ある日犬の国から手紙が来て(竜山さゆり/田中マルコ/松井雄功)次号予告

少女少年ドーリィ♪カノン
本物か偽物か、一つ一つ絞っていくのが見ていて楽しいです。
大物、それもライブで敬意を抱いている相手から、これは強烈ですよね。
「アタシもそんな元気が出る曲が歌えたらいいな」…この言葉の出し方がすごく印象的ですよね。
画面を携帯電話で写す、というのはつくづく便利ですね。
携帯電話が、事実上「体外記憶補助装置」、体の一部となっている…僕らの世代は、「カメラつき携帯電話さえあれば、『じゅもんがちがいます』*なんてなかったのに」と嘆いています。
女にメールしたことがない、っていうのがいろいろすごい。
そして「オレが他の女にメールして」と、それに気づけるというのがすごいですよね。
それで「女友だちみたいに」でむかついて、という男心の揺れをしっかり描いているのがまた楽しいです。
ちゃんとやきもちは焼いてるんですね。
なるほど、メールを添削してくれ、ということですか…
でもメールできたのを喜ぶ二人、初々しいですね。
本当は…まさか…
高校の文化祭、というのは中学一年生には憧れ通り越してますよね。
そしてきっちり、動画の描写もあるのが素晴らしいですね。本当にサービスが多いです。
心に気づいて歌いきるところで次回に続く、そのクライマックスの力は圧倒されます。

*注:ドラゴンクエスト2の、ファミコン版のセーブパスワード。画面からメモして次プレイ時入力するが、長いのでよく間違えた。カメラつき携帯電話が可能な今はメモリが安価なのでいくらでも情報が保存でき、お笑い種でしかない。
ちなみにFCドラクエ2は1メガビット(約128キロバイト)…それほどこの数十年での情報関連の技術進歩は凄まじい。あとFC版ではルーラ地点は最後にじゅもんを聞いた場所なので、ロンダルキア到達後にうっかり下界の老人や王に話しかけると悪夢を見ることになる。

ちび☆デビ!
幼児でも女の子ですよね。幼児だと食べれば食べるほどいい、って感じにどうしてもなりますが、小さい頃に太ると脂肪細胞の絶対数が増えるので将来苦労するそうです。現に僕も高校時代痩せたのに三十前の二年ぐらいで戻り、そのまま安定してしまいました。
こっそり盗むのって、子供は好きですよね。おかわりがあるのはわかっていても。
というか、もうちゃんと普通の食事ができるんですね…成長は早い。
豚のぬいぐるみ、って豚に失礼です。豚は意外と体脂肪率が低く、強大な体力を持ってます。
「おやちゅぬくんは〜?」「イヤ」という時点で柊家三女同様終わってます。
おばけに追われて走るんじゃ、そりゃ走りますよね。
五分全力で走り続けるって相当きついですよ。かなり速い1500m、中学生でも運動部でなければきつい水準では。
ツボのネタは今後も出てきてくれそうですね。
バランスボールでの豪快な事故は楽しかったです。
サウナと言うか、これは窒息しそうです。
大縄跳びで入れるものなら、というのは爆笑しました。
ここに突っこんでしまうかりんちゃん、さすが勇敢です。
それで「いっぱい食べてね」…鬼やこの母親。
ナス料理、確かにナスだけなら低カロリーです。しかし、ナスの標準レシピは、スポンジのごとく油を吸わせます。
その結果は…ご愁傷様。
いい一家、その幸福感は伝わってきますよ。

にじいろ☆プリズムガール
二度目がルール違反、でも…もうこうなったら止められないですね。
真面目すぎるヤンキー、というのも楽しいキャラです。
最初は同じことを、でも細かい動作の情報量が桁外れに多い…そして押し倒すのは驚きました。
「あんたら気づかないのか」もカッコよかったです。
RIAさん、いいところさらってくれますね…
細かい説明もすごく親切ですよね。
こういう、すごくすっきりさせてくれる楽しい話。僕はとても大好きです。

ロイヤル7days
お姫様なら…間違っても太れないのでものすごい節制を…エリザベート皇后陛下のあれはある意味病気ですが。
姫と間違えられてしまう、というのは考えてませんでした。意外なところから一発殴られたように…展開が一気にドラッグレーサー並みの急加速、すごく楽しいです。
そして電話ですぐ人違いに気がついて、でも…なんてことを考えるんだ海くん。国そのものの恥をさらしかねないのに…
「あとは問題なくかわいいですよ」とか、結構凶悪。
男の子に手を握られて頼まれたり、もう判断能力一瞬で失いますよね。
で、「いじめたくなるなあの子」っておいこら。
朝から脱がされるとか、たまりませんねこれは。
しゃべる猫も楽しいキャラになりそうです。長期連載見てますねこれ。野心強いです。
靴から血がにじんでいる、というのはかなり衝撃的でした。
そして本物の姫、何をやってくれるやら…
一言、むちゃくちゃ面白い。次回が…もう11月号は出てるんです!早速買ってこよっと。

極上!!めちゃモテ委員長Premium
いきなり生徒会にケンカを売りに、って発想がヤンキーだわこの子…
生徒会長がこれまた美しい。
「この学園は生徒会長である私のもの」「私がゴミだと決めた」…なんというか、正直すぎますね。まあそれが心底正義だと思えるのも人間ですが。
堂々と宣戦布告する、本当に怖いもののない子です。
「つべこべ言わず」…お嬢様じゃなくヤンキーですねこれは。
女の子だけど、とこういう子も…まあ何をしてくれるかは読めましたが、楽しそうです。
行動パターン調べたり、そんな時間あるんでしょうか?
で…なんというか、予想通り過ぎて楽しいです。

姫ギャルvパラダイス
「オレよりいい女」…無理にもほどがあるでしょう。
告白と思ったらコンテストで、それで「とちおとめと勝負」…なんというか告白したい、というのが僕には見え見えです。
さて、最初に何をしでかしてくれるやら…
というかかぶった時点で終わりでしたか。いや、かぶってる女の子二人、その二人だけでも絶望的…
ハロウィンも強烈ですね。
姫子ちゃんも派手なのに清楚な感じもあって、すごく素敵です。
そしてストレートな告白も素敵でした…
これほど人気絶頂なまま連載を終わらせる度胸、前の連載でもそうでしたが、それが何よりすごいです。
この作品それ自体、幼年少女誌の歴史でもかなり重要な存在だと思いますよ。ジャンル全体で評論界に無視されているだけで。毎号毎号、特に表紙での凄まじいインパクト。
アニメ化され大ヒットにならなかったのがつくづく不思議なほどです。
ゆっくり休んで、素敵な新連載を楽しみにしています。

20歳のあたしへ…
二分の一成人式、素敵な考えです。
十歳…確かにまだ、生殖能力・体力とも、動物としての役割を果たすにもまだ数年かかります。
でも、かなり脳は発達していますし、多くの乳歯は生え変わり、第二次性徴も目前…いいタイミングです。
最初から「律くんのお嫁さん」…サッカー選手って、99.9%は足腰故障だらけの引退選手。万一成功したら世界中飛びまわる夫を支え、貴族階級とのつきあいのため膨大な金が出て行き、報道やネットの心無い言葉の嵐に苦悩し、会えるのは年に数回とか、そんな世界ですよ?
「成人するまであかりにプロポーズなんて」…それ、完全にプロポーズですから。おめでとうございます、式場予約はとっておきますね。年単位の話らしいので。
この窓ははっきり言って欠陥品でしょう。
で、落ちたら2022年表示の成人式のご案内…まあ財政破綻も核戦争もなかったようで。
「あかりサンて美人?」「全然」…たまりません。まして「美人じゃなくてかわいい」…とろけ死にます。
成人したみんな…僕は成人式には縁がありませんでした。中卒と同時に引越し、高校は遠くの私立…大学も無論まったくよそ。
小中学校の同級生の消息を、一つも知らないのです。ま、知られたくもないですし正直思い出したいこともないですが。
荒れる成人式をやらかしてくれるのは、同じオトナとして恥ずかしいほど。
三階から着地…完璧に着地できても死ぬのでは。
四十歳にも、なにかあってもいいかもしれませんね。何を失ったか思い知るためだけにも…
とてもまっすぐなメッセージと素敵な可愛らしさ、素晴らしい作品でした。次回作の掲載を楽しみに待っています。

ショコラの魔法
作品それ自体を劇として、というのがうまいです。
演劇部ではなく、外部の劇団を舞台にするのはなぜ?
主演抜擢、そして遠距離恋愛と、情報を積み重ねていく…
「まだ舞台にたてるレベルではない」、厳しい目も向けられていると。
自分が二人いれば、というのもなんというか、贅沢な悩みですよね。
「恋もおしばいも両方ほしい」という強い欲…それがどう裁かれるか。
「やるべきことを見失わないように」という忠告が重いですね。
本物はずっとデートを選ぶ…どうして?
「せいぜいサボるといいわ」…なるほど、それなら自分の手は汚さないですね。
上達していた偽物のほうの演技力を奪う…それは、アンフェアとはいえないですね。代償があることはわかっていたのですから。
ショコラの言葉も厳しいですが、間違ってません。
だからこそ、自分でもう一度立ち上がることができた…
そして、…人が、本当に大事なものは何か…気づいてもいないんですね。
死ぬより、怪我をするより、裏切られるより…老いのほうがもっと恐ろしい。
もし、自分で努力を積み重ねていたのなら、顔と肉体が老いていても演技が体を動かして、問題なくこの舞台は続けられたのでしょうが…
一度罰を受けてから、自力で立ち直る。これもまた素晴らしいメッセージです。

こっちむいて!みい子
天文観測会とは、ずいぶんと勇気があるし寛容な学校です。
保護者同伴は当然ですよね。
まりちゃん…欲深い。
竜平くんとのいちゃいちゃはいつ見ても楽しいですね。
「好きなんじゃないの」って何を今更。
で、「こんなブス」ってなるに決まってるじゃないですか。それで落ち込んでたら世話ないです。
父親には、よくわかる…としか言いようがない話ですね。
謝る、といってもこれ以上なく難しいです。
流星を見てたらどうでもよくなり、「ブスなわけねーだろ」…悶え死にました。
「流れ星さまいつかこいつらがスナオになれますように」が大笑い。まあ年月につれて脳が成長して、そうなりますよ…あさりちゃん時空でさえなかったら。

エリートジャック!!
なんでエリートがこんなところに…
ピリピリしているのは、厳しい競争に慣れすぎているからでは?
そして周囲は敵ばかりでずっと暮らしてきたから…親も、きわめて厳しく追いたてることが多いでしょうし。
スポーツが足りない、って文武両道型ではないのですね。
責任を取らせるために…
全力出してくれるのは嬉しいですが、こっちも別の意味でピリピリしてますね。
女の子たちがきゃあきゃあ騒いでるのも楽しいですね。
「人間をみちびくのは感情」…確かに、みんな動物ですからね。
明日学力テスト…ひどい。
早退届、ってそれは成績に響かないんでしょうか?
「この空気でアンカーをやらないと」という、結構ひどいところありますね。
結局彼も、動物で感情に動かされて暴走してしまう…
しかし引き分けでよかったです…シグマ高のみなさんにとって。でも引き分けでも、多分マラソンつき説教午前四時まででしょう。OB会も緊急呼集でしょうか?
そして、「弱点見つけた」がどうなるのやら。というかどんな豪快な自爆をかましてくれるやら。

12歳。〜コクハク〜
この扉絵が、すごく暖かいけれど強さと不安をかすかに漂わせる、印象の強い絵ですね。
まつり…どうしようもないです。ちなみに魔女裁判は常に明日はわが身です。
「代わりにギセイになってやったんだ…この命をかけて」これでみんな納得するでしょうか?
本気じゃない、ってんなわけないでしょう。好きでもないこのためにそんなことしてやる男の子はいません。
ふられて、つかもうとしてしまって…男の子も大変ですね。後でその理由わかったときは大笑いでした。
さて、桧山くんが好きだとばれてしまって調理実習…そういうのがあるのは便利ですね。
高校以上だとイベントがないから面倒ですよ。
スパイまでいるとか、人間って本当に争うための…
考えている女の子たちと、何を考えてるかわからない男子の、すごくすっきりした空気感じがものすごいです。
「うしろかくれてていいから」がものすごく甘い言葉に聞こえます。
男子のボディータッチが多い、というのも…気持ち悪いでしょうね、女子には。なんというか、男子代表で謝りたいです。
受け取ってよ、という口論が、胸が痛くなるほどです。どちらも一番大切なことがいえない…
そして、桧山くんと森くんのケンカ…森くんも、桧山くんと結衣ちゃんがくっついているのを見て、それで嫉妬もあって、でしょう。
わざわざ隣のクラスに言ってまで理由を聞くとは。
二の腕と胸、確かに女子から見たら最低を通り越してます。でも女子には永遠にわからないでしょう。どんなに男子が胸のことしか考えてないか…
そして、クレープを…それも相手の家まで、ものすごい行動力ですよね、この子。
一つ一つ、「桧山に…」「あげたくて」「作ったの」と小さく区切って積み重ねる。
肝心の「好きだから」を、変に飾らず普通の一言として。
この凄まじい表現力には圧倒されました。
そして、彼の側の告白は、かなりごちゃごちゃした感じから…彼の混乱の強さもよく出ています。
もう…信じられないほど、とんでもない表現力。なんて実力の高さ。

ある日犬の国から手紙が来て
…もう一度探してみよう、うちの子から本当は来ていたのかも。
自分だけもらえなかったら、それは悲しい通り越してますよね。
犬に対する罪悪感、あれはたまらないものがあります。
「海行く日まで生きてれば」…そうなんですよね。素直に言えばそう。
そして、両方の感情はあって当然ですよ。無理になくそうとしたら壊れます。
見にいく誘惑には、それは勝てないですよね。
それで死に際に会えなかった。これも胸が痛くなります。
虹と小さなチワワの郵便屋さん、これはすごく可愛らしい表現でした。
この手紙も胸が痛いです。
どこにあるんでしょうね、うちの子からの手紙は…読みたくて読みたくて。
なんという作品を…これは反則ですよ。
次にどんな作品が読めるか、楽しみです。

来月号、ってもう出てますよね、能登山先生の新作と…
「いじめ」はまさにタイムリーですが、ごめんなさい。読むことも感想書くことも無理です。
そしてホラー読みきりも、いろいろやってきますね。

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