ちゃお2011年5月号感想

アニメだと「姫ギャル」のイカレよう(いい意味でですよもちろん)は半減しますね。
他の付録も実用性が高く、新入生や新学期には最高です。

それにしてもこの表紙は、他誌が何をどうやってもこのインパクトには絶対に対抗できません。

にじいろ☆プリズムガール(中原杏)ぐぐっと極上!めちゃモテ委員長(にしむらともこ)ちび☆デビ!(篠塚ひろむ)恋×カギ(能登山けいこ)姫ギャルvパラダイス(和央明)オレ様キングダム(八神千歳)プリティーリズム(藤実リオ)まほちゅー!+(やぶうち優)ショコラの魔法(みづほ梨乃)わざアリっvきわみちゃん(もりちかこ)王子様におねがいっ!(くまき絵里)こっちむいて!みい子(おのえりこ)次号予告

にじいろ☆プリズムガール
心の親友、のほうが女優としての夢より大きい、というのはやはり十二歳です。
ただ外に出るのも大変、徐々に払った代償の大きさがわかってくるのでしょう。
そろそろ勘のいいパパラッチは…というかパパラッチって、今いるんでしょうか。金曜日とか焦点とかはどこに…
妹役、というのもすごい抜擢もあったものです。
必死で努力する才能もある、それがまた…
制服でつっこまれるのも苦笑します。十二歳にあまり高いことを要求しても無理ですよ。
美麗ちゃんはどんな性格なのやら…額がすごく特徴的ですね。
自分のほうが百万倍かわいい、それってあるいみ敗北宣言では。
いきなり隙になれるのも便利な体質ですね。
こういうキャラクターの分かりやすさも中原先生の魅力です。
最初はうまくいかない、でもその次から…さて何を見せてくれるやら。
あと今回、透也くんが活躍しまくってますね。ずっとあまり出番ありませんでしたし。
まず兄妹モードから入って…マネージャーがさりげなく温泉印の入った饅頭を食べていたり、こっちサイドも小技が利いています。
ドラマシーンもすごいですね。
早速ぶっ潰す宣言、あまりきらレボみたいに悪意の連発にはなってほしくないですが…今度の連載ではそのパターンとは違う、コミカルさが寄り前面に出ている印象があるので、まあ楽しみに見ていましょう。

ぐぐっと極上!めちゃモテ委員長
「渡しませんから」がプリントとこんがらがるのが楽しい。
体育祭の買出し、結構のんびりしたミッションですね。
男の子は潮だけじゃない、とこの二人カッコいいです!最近出番少なかったですし。
自分のすばらしさを伝えよう、というのは儒教道徳では絶対許されないことでは。
一葉さんのうじうじしたところに怒る未海ちゃん、かなり迫力あるんですが。
このファッションショーも楽しいです。
いろいろな髪型が楽しいですね。
可愛くなっても意味がない、というか僕も外見を気にしないので…ただ、それって放っといても美少女だからでは?
泣きそうになってまで否定して逃げる、それには…うらやましいのか、ってずいぶんあっさりざっくり心臓にぶっ刺す人ですね。
さて、どんな作戦を立てて、どんな…

ちび☆デビ!
単純に、サディズムで幼児に対抗しようというのが根本的に間違ってます。
紙芝居お兄さん、ってボランティアなのか仕事なのかどちらなんでしょう。
クラスの男子は眼中になくて夫と保育園関係のみ、主婦過ぎてなんだか涙が…
かなりへんな態度でどうしたのかな、と思ってたら…
続きは読んであげない、赤ちゃんの困った顔と泣き顔が大好き…すごいこと考えますね。
じたばたするのが楽しい、とこうやって子供たちに頭を絞らせるのも、それはそれで教育効果高いかも。
かかってくるのを振り回すのも楽しんでますし。
動物は嫌い、というのを見たライちゃんの意地悪顔、幼児の残酷さときたら…
ほかにも悪魔の赤ちゃんがいる…どんなことになるのやら。
もしかしたら「ミルモ」のメンバーがゲスト登場してくれるかも、と思うとたまらなく楽しみです。

恋×カギ
なんというか、すごく明るく言ってますけどめちゃくちゃ不幸な境遇なんですが。
兄もそれでいいんでしょうか…
すばる、というのは男子だとも女子だともとれますね。
猫の描き方が面白いですね。あえて可愛らしさを捨てて、抽象化してます。
この出会い方は理想的といえるでしょう。
おばさんの迎え方、なんというか…人間にテレパシーがなくてよかったです。
アレルギーも言わない、というのは逆に迷惑ですよ。特にソバなどは生命にも関わります。
屋根裏部屋、というのも楽しいですね。
いきなり「制服ぬいで」というのもうまくどきっとさせます。
着替え中見られたの、男子のほうがこれはパニックですよ。とにかく紳士的でいないと、とすごく思いつめてますから。
我慢じゃないですよね、アレルギーは。
というか昔から、どれだけの人がアレルギーで、我慢して食べて死んできたんでしょう。そう思うとアレルギーが遺伝子的に存在していることのほうが不思議です。
我慢する癖がついてしまっている、いい子すぎる…境遇上仕方なかったのでしょうが、この境遇自体が本質的に間違ってます。
いつも通りに気持ちをセットしようとした、そこにぱっと飛びこんでくれて…気まずくなっても逃げない、と言葉にするのが素敵ですね。
何とかして言葉で気持ちを伝え合おうとしているのもすごい。言葉って、せっかくあるのに使ってない人が多い…こんなふうに使える人なんてほとんどいません。
この話って、すばるが女子でも問題なく成立する気がします。
それにしても素敵な話です。すごく能登山先生らしい。

姫ギャルvパラダイス
なんで姫子ちゃんも?
まあともかくとちおとめ様に誘われたら…
講師、というのもすごいスケールですね。
自家用ジェットが校庭というのも爆笑。実際に必要な滑走路を市街地に…普天間基地の写真を見てください。実際あれって、前に見たバリンジャークレーターを都心に合成した写真みたいなシュールさがありますね…
あまおう様、でしたか。あいかわらずの…
せっかくのパリコレモデルの講義を無視するとはいい度胸してますね。
かわいいからかわいい、確かにそれでいいですけど…
ロングスカート…未海ちゃんに電話できないのが困ったもんです。
ファッションショーもすごいですね。この舞台を設営したスタッフが。
男が小物、というのも実もふたもない。
買い物、とやると、まあそういうことに…国民的アニメを見事に…というか絵がかなりさくらももこなんですが。
ここからの、落ち込むシーンがかなり容赦ないですね。
「人にちょっと言われたくらいでカンタンに揺らいでんじゃねぇよ!」カッコいい。
とちおとめ様の引き立てもいいですね。
最後にちょっとオチがあるのも…蛇足なまでに盛る?

オレ様キングダム
キスまでして目の保養、どういう進み方なのやら。
ガールズトークってどんなことになるんでしょうね。
キスのことまで話して、そして告白…そこからの美和ちゃんの強引さ、素敵な子ですね。
バラ色の未来、確かに。アイドルの義理の妹というのも結構大変だと思いますが。
輝くんのストレートはびっくりしました。それもしっかり白馬くんがいないところで。
ドキドキのかたまり、というのも素敵な言葉ですね。
で、美和ちゃんがいなくなってしまって、せかっくの覚悟は?
さみしくチョコ食べてるのがまたかわいい。
帰ってきたらののちゃんが寝てる…ある意味どうしようもないというか。
で、彼の告白に起こされて「大好きちょんまげ」…夢だと思って?あ、酒でしたか。
結局覚えてない…まあいいじゃないですか、両思いなのはわかってますし。
告白のドキドキを何度も味わえるなんて最高ですよ。

プリティーリズム
別の形で出会った少女の、別の姿、その衝撃がぱっと出てきますね。
こっちの世界はプリズムスターなしに行くのかと思いましたけど。
もっと知りたい、ってまるで恋ですね。
そしてふと入ったスイーツショップで、運命にもほどが…
魔法で直す、というのも発想がかわいいです。
全体にすごくかわいい絵がたくさんあってみていて楽しい。
ファン一号より、このプレゼントとか…逆に女の子だからできるんでしょうね。
ビタミンカラー、というのも楽しい発想ですね。
なんでもないようでとても楽しい、豊かな心と可愛らしさが一杯な、見ていてあきない万華鏡みたいな作品です。

まほちゅー!+
運というのは確かに不確定要素…
「ツイてる」には、あの「大丈夫!おれがついてるよ…」を思い出します。
黒に近いグレーだから拘束する、ってもろに予防拘禁の発想なんですが。
大和くんが手を握れば、でなんかえらく面白いことになってしまいました。
三成くんの手を握ったときは本当に危なかった…「今心読めなくてよかった」にまた爆笑。
でも結局、マホはトラブルを起こして、それで別れ話から…うまくいく、まったくこれだからビンクは。
キーワードで解除する、というのも厄介ですね。
記録のマホ、というのも便利ですね。
いろいろ言いまくるのが実に楽しい。
さらにファッションショーまでやってくれるとは、ファンサービス豊かです。それに全体に、キャラクターの運動量がはんぱじゃないですしね。
いわなくちゃ、でもごまかしようがない、気持ちの描写もさすが。
さらにこのドアップでの告白!
二人ともめちゃくちゃ三成くんのこと考えてますね。
二人ともの肩を抱き寄せる、って一度殴ったほうがよさそうです。
それにしても、やはりすごい実力ですね。なにげないことばかりですが、すごい。

ショコラの魔法
食べるのに抵抗があるケーキですね、どちらも美しすぎて。
彼女も菓子つくりが専門ですから、いても違和感がないですね。
ライバル…そして不正はしたくない、自力で勝ちたい。最初からその決意があって、…「なかよし」の『地獄少女』なら、立ち直ろうとしたところでもっとひどく叩き落され、結局糸を引かされて社会復帰はするけど地獄行き確定。「りぼん」の『絶叫学級』だったら、どんな善意ももがけばもがくほど深く破滅していたでしょう。それが、あくまで勧善懲悪、正義の力が最後に残っているのが「ちゃお」の本当の強みだと思います。子どもたちのために、という一番大事なことを見失っていないのが。
あれほど増刊でホラーに力を入れていながら、この作品以外本誌に入れないのもそういうことか、と思えば全ての子供たちに変わって感謝したいほどです。
ライバルを疑い、責めて…そして学園長の優しい言葉も心に染みこまない、あまりにも勝ちたい思いが強すぎて…
そして、わざと落としたショコラ・ノワールの名刺。学園長はよっぽどショコラちゃんのことを信じているんですね。
お代としてパティシエの能力を奪われる…そういわれたらやっと、何が大事だったか分かりますか。いつものショコラとは違い、最初から代償をオープンに出している…
志乃も同じ想いだった、とは。
代償は、勝利に固執する心…そしてこの成敗、わかっていれば心地いいものです。
欠陥はあると知っていても、人はやはり勧善懲悪が好きなんですよ。
しかし学園長、そこまで読んで二人を停学にしてショコラ・ノワールの名刺を…
やはりとても素敵な作品です。というか「ちゃお」の編集方針自体が素敵なんですよ。

わざアリっvきわみちゃん
この扉は何の漫画ですか何の。
まあまずこの人が暴れますよね。
金に物を言わせてる、には笑うほかありません。
違和感、というかとことん恋愛脳ですね、瑛奈ちゃん。自分の恋はどうでもいいんでしょうか。
お嬢様キャラになってる、というのは違いすぎるでしょう…
いきなりきわみちゃんの父親、えらいことになりましたね。
あのむちゃくちゃキャラが、ずいぶんといい父親をしています…それをきっちり受け止める陽くんも、いい義理の息子に…
パソコンを叩き壊そうとして目を覚まさせる、
恋のライバル宣言をしっかりハンコでごまかす、最初から最後まで父親がいいところを持っていってくれてますね。

王子様におねがいっ!
この扉絵、すごく素敵です。なんともいえない、奇妙な美しさが満ちていて。
大事な友だち…喜んでいい言葉、何よりしっかり守ってくれるのだから充分かもしれませんが、恋する乙女はどうしても欲張りですね。
どうしても涙があふれてしまう…
いきなり裸なのがまたすごい。
誘拐されてクッキー、というのはもう笑うほかありません。
抱きしめる力の強さで思いが伝わる、このシーンの熱さもすごいですね。
このパーティーというのもほんとにフリーダムですねいろいろと。
友だち、と思っていたらいきなりの告白…
なんというか、理屈抜きにパワーだけで吹っ飛ばされたような感じです。
すごく素敵でしたよ!小さい読者たちにはすごくいろいろと素敵な心の宝石が伝わったと思います。
次回作も楽しみです。

こっちむいて!みい子
お休みの間すごく寂しかったですよ!
班が決まらない子…たまらない存在ですよね。
入れてあげようとしたら声をかけられて…それで余計アカネは怒る、と。
…「いじめ」にならないことを願います。
普通なら「うざくない?」といわれたら、それに逆らってはならないのが…基本的な子供たちのルールになっているようです。それでいじめが伝染していく…
でも、こうして「なんで?」といえる子がいれば…
結構深刻な話なのに、車酔いとしりとりで全部吹っ飛ばして、すごいですねこのグループは。
ビスケットのレシピもくれるのはありがたいです。
それで、意地悪なのにそれにも気づかずに「どっちにもちゃんとビスケット」…
年齢だけで区切られて精神年齢が違う子もいる、というのもいいのかもしれませんね。
もしこれが、精神年齢だけで区切られてるクラスだったらみんな同じ価値観でいじめに暴走するでしょうし…さらに広い母集団から、実年齢も精神年齢も同じ子供を集めたらもっとひどいことになるでしょう。
逆に、年齢が違う子が集まるクラスだと、最低限の道徳さえあれば…
本当にほっとする、とてもとても素敵な作品です。
このようなネガティブ・フィードバック機構がたくさんあれば、いじめも解決するんでしょうね。

来月号は中嶋ゆか先生の新連載、ナゾトキ姫、そして森田先生…やはりいいメンバーですね。安心して楽しみにできます。
とことんバランスがいい雑誌です。

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