ちゃお2005年12月号感想

付録のリングをちょっとはめてみて、抜けなくなりそうでかなり怖い思いをしました。

しかし、ベテランが強い雑誌です…その分安定感はあるのですが。

ボクのプラチナレディー(八神千歳)きらりん☆レボリューション(中原杏)ミニマム☆マニア(小原ショウ)恋するスノープリンセス(五十嵐かおる)ミルモでポン!(篠塚ひろむ)スパーク!ララナギはりけ〜ん(もりちかこ)ビューティーポップ(あらいきよこ)楽園☆キッズ(こはら裕子)Cafe de ロマンス(宮脇ゆきの)こっちむいて!みい子(おのえりこ)ふしぎ星のふたご姫(阿南まゆき)次号予告

ボクのプラチナレディー
何をやっているんですか子供たちで、危ないですよ。「いいやタダのバカだ」に同感。
湿っぽくならないよう、必死で支えあっているのはよくわかります。
だから…う〜っ、クリスが財力にものを言わせて助けても、それは本質的に受け入れられないんですよね。クリスもどこまでそれがわかっているのやら。
建て直しは保険で何とかなる…それは当然ですね。さすがに無保険だったらしゃれになりません。
問題はそれまでの生活ですか…
伊藤くんのところに入り込んでしまう生活力はお見事。クリスくんも何をやっているのやら。
それで、ちゃんと伊藤くんも動いていたんですね…
階級が違うクリスくんの助けは受け入れられないけれど、この地域全体での助けは同じ階級でお互い様だから受け入れられる…その感覚がどこまで今の子供にわかるのでしょうか。
クリスが蓮くんの腕を取るところはちょっとやばい眺めかも。
まあ同居ほどの近さではない、ちょうどいい距離感ですね。

きらりん☆レボリューション
ますます切ないことに…なっていくはずが、このなーさんののんびりしたことといったら。
ホットケーキにかぶりついてはじめて目がさめるというのがきらりちゃんらしいです。
で、なぜその切ない気持ちがこういう歌詞になるのやら。
マンションに返しに行くって…おい、そこをパパラッチに見つかったらスキャンダルですよ。
おかしいとかおかしくないとかそれ以前です。
このライノセラスもこれから色々出てくるでしょうか?
で、つい「宙人くんの方が」といってしまって「そんなんじゃにぶい星司とは」、もうここはのたうちまわりました。鈍いのはアンタじゃ宙人!たまりません。
まあ、ヒット曲の歌詞を手で書くのは有効ではあるでしょう。暗記パンについては…掲示板でツッコまれているので放っておきましょう。
俳句教室は案外有効かも。まあ、古文をちゃんとやっていなければあまり意味はないでしょうが。
なーさんまで一緒に何か口から出さなくても…。
星司くん、なーさんまで、「あたしのために」には違いないんですが、多分きらりちゃんと宙人くんを二人きりにするためです。こういうところがもだえますね。
星司くんに対する思いを詞にしたら…やっと気づいたの本当の恋に あれは幼い憧れだった ごめんなさいそしてありがとう 優しく導き見守ってくれて…とか?
「自分の好きな人は自分を好きじゃないってわかってて」この切ない思い、というか切ないのは宙人くんも同じなんですがね。
前向きにというのはいいメッセージです。
で、なーさんったら…。
さて、ライノセラスがこう出てくるのはお約束ですが…それよりどんな歌詞か、両方楽しみです。ふぶきさんが思いっきりこけなければいいのですが。というか絵が命のマンガで、歌詞で勝負というのは相当難しいことですよね…本当はマンガも、言葉の感覚は高いレベルで必要なのですが。

ミニマム☆マニア
すごく面白いです。設定が絶妙。
138というのは確かに小さい。男子で148というのも。
神聖な竹刀をそんなことに使ってはいけません。
助けておいてケンカ友だち、というのもいい仲ですね。こういうの大好き。
「うちらチビに」と、本当に卑下するのは許さない…しかもそれを剣で示す…うわかっこいい。
しかも、こうして迫られたことで彼を男として無意識下で刻まれるというのもうまいです。
剣道自体は道具も構えもすごくしっかり取材しています。
十人抜きというのもすごいですね。どういう試合なのでしょう。
彼女の声援で豪快な正面、これはしびれました。本当にカッコいい。
ちゃんとわかったあおいちゃん…言葉にするのは余計かもしれませんが、読者の背が小さかったり、その他コンプレックスを持っている子へのメッセージとしてはすごく大事です。
慌てて降りてクリスマスツリー、雪、マフラーの三点セットの下で…いきなりのキス、もうとろけそうです。
すごく素敵な話です…これで読みきりでも十分満足できたでしょうが、連載の始まりとなるともっと楽しみです!

恋するスノープリンセス
久しぶりで相変わらず、といったところですか。増刊のほうではかなりハードな作品を描いていますが、それがどんな成長につながっているか楽しみでした。
なぜわざわざミニスカ状態なのかは、まあ気にしないでおきましょう。「なかよし」の新連載も似たようなものですし。
助けたらすぐ姿を消せばよかったのに…愛良ちゃんもいいキャラだな、とすごく期待できました。
やはり助けても化け物には違いない、このシーンは悲しかったです。もっと賢明な助け方はあったと思いますが…
そして、確かめるために力を使い果たさせる…ってそのために命までかけるとは。若さって怖いです。
この雪崩を止めて、それでも真くんだけは変わらない、このシーンはすごくよかったです。
ただ、昔から人と「ちがう」ことが悲しい、というのは…雪女のような妖精が人間と同じ心を持っているとは、僕には思えません。もし妖精や精霊がいるとしたら、それは人とは別の心と論理、アイデンティティを持って存在しているはずですから。人が心を開けば心を通わせることはできるとしても。ファンタジーでは何でも無差別に人と同じ心に設定してしまいますが、それはそれで人間中心主義ですね。
消えていく時のシーンの、くっきりとした美しさはさすがです。
エンディングは…僕にはこれくらいの甘さがちょうど後味がいいです。

ミルモでポン!
ただただ笑い。この年齢差ではつきあうこと自体が犯罪だということは…ま、触れずにおきましょう。
待たせておくのも大人の余裕で、そして…まず大人の財力とは、いきなり最終兵器を使ってきましたね。こんなのを見てしまったら、普通の同世代の男子では絶対満足できなくなるでしょう…松竹くんが対象外というのはもったいないことです。
実にすばらしい服、でも結局松竹くんのことしか考えていない…まあこれは、向こうから振ってくれるようにわざと嫌われることをしている、とよく解釈しますか。逆にとことん日高さんに合わせ、めろめろにするのは彼にとっては難しいことではないはずですから。
結構強かったりしっかり守ってくれたり、やはり理想では…はは。
この資料館…で、やはり美形オチ!もう笑って笑って、もう腹筋が筋肉痛になりました。
サスケとハンゾーのなぐさめ、この二人天然ですごく極悪…まあ楓ちゃんには災難ですが。
次で最終回、なのに何の悲壮感もない…ひたすら楽しい分…あ〜っ思い出してしまった!寂しいよう…ミルモ…楓と結木のラブラブずっと見ていたいんだ…

スパーク!!ララナギはりけ〜ん
お疲れ様でした。面白さは僕が知っているあらゆるマンガでもトップランクです。
それに閉店出血大男読者サービスも嬉しかったです。
ここでエースがいない、それで…ナギちゃんならどうするか思い出して、まずここですごく感動しました。
「名前がつくかもしれない」は効くでしょうね、そりゃ。
気迫と粘りが納豆になってしまうのは…ごめんなさい、僕は納豆嫌い。
で、何をやるかと思ったら…ああああ…大サービスご馳走様です。男性観客の叫びそのまま同感。
皆も脱いでしまったら、なぜモザイクが…笑い転げました。というかもう忘れられた設定ですが、ララちゃんってスタイル抜群のモデルという設定では?その裸ですらモザイクがかかるほどの…
幻のナギちゃんの、笑顔での文句がまた笑えました。
いきなり裸と納豆は…えらくシュールな光景でした。
最後にスポ根って、そりゃないでしょう今更。で、なぜ裸が崩れて下がジャージに…うわ。
さて、より上を目指すための別れ…う〜ん、単行本が楽しみです。
そして次回作、これ以上面白い作品が作れるか不安ですが…楽しみですね。今度は少しは男っ気がある作品でもいいですよ。

ビューティーポップ
う〜ん、ちょっとわかりやすい悪役にしすぎていませんか?
技術で本当に綺里ちゃんに対抗でき、しかも心情も単なる悪ではなく、それはそれで正しい論理だけど綺里ちゃんと方向が少し違う、という敵の方が話としては深いのですが…でも読者を考えると、これくらいわかりやすくしたほうがいいのかもしれません。
別荘の鍵を忘れる…あ〜あ。
で、わざわざ…なんでこう皆を怒らせるのか、読者を含めて…あああ、意図がわかっていても腹が立つことには変わりない、と…
ナルナルもハサミは美容師の命だ、という職業倫理はちゃんとあるんですね。
綺里ちゃんはこういう怒りかたをするタイプなんですね…なんというか、どうしようもないです。どうやって発散させてやればいいのかわかりません。
おでこを見て笑う、というので怒りを感じるなら、特に美容師志望の子はそうならないように注意するべきですね。
シザーズプロジェクトの事を知らないとは…さらに小物になっているような…
というか、バカ?大人の地位のあるプロが子供に挑むなんて…勝ったところであたりまえで大人気ないだけ、負けたら大恥で相手に自分の地位を献上するだけです。実においしい話ですね。
あまりのバカさ加減に怒る気にも…ならないと言いたいところですが、もう冷静なふりをしていないと発狂しそうなほど腹が立っています。
あ〜、こんな感想を書くために読み返すのも嫌なのって久しぶりです。読み返したくない以上、ですませてしまえばよかった!それだけの爽快感がないと、こんな嫌な思いをさせてくれた代償になりませんよ。

楽園☆キッズ
すごくラフな斬りかたですが、深く心に斬り込んだ作品でした。
一人は地獄に残ってもらう、で…まあ僕もこうしたいです。
最初の一人しか通れない…なるほど。
で、こうしてわざわざ地獄に帰ってくるのも…ため息が出るカッコよさです。
地獄の番人が先生だったというのは、まあそんなことだろうと…というかこれ、クリア条件厳しすぎます。
まあ、苦しみが深かったからこそここまでしなければ本当に救うことはできなかったのでしょうが…
生まれ変わったら全部忘れてしまう、それはそれでいやですよね。
天国が本当にあって生まれ変わることができるなら、そこで学べることはとても多いでしょうから…あ、でも天国があり、生まれ変わりがあるとしたら地獄もあってそこから生まれ変わってくるのもいる…論理的にはそうとは限りませんね。地獄は生まれ変わりがない、ということは何が禁じているわけでもありません。
生まれ変わった子供たちのことは初読時は同じ両親の兄妹だと思っていましたが、いくつかの親しい家に生まれたようです…両親がこの世にいない風次郎は美音ちゃんの家に、というわけですね。
なんだか切ない気もしますが、不思議といい読後感です。
何よりこの挑戦精神は買えます。次回作も恐れずひるまず、まっすぐな作品を期待しています!

cafe de ロマンス
よく考えてみると、高城家のみんなってすごく非常識ですね。
マンションに運ぶのではなくすぐ彼女の家に連絡し、タクシーで送るのが当然のことでしょうが。
いいムードだったのが「俺が脱がした」で…うわ。
というか鳴海さん、今更何を…。
で、家でどうなるかは…当然ですねこれは。まあどちらも悪い、祖母の側は時代から遊離しすぎていますし、逆に柚寿ちゃんはこの事態は避けるべきでした…というか本質的に、携帯電話が普及した今すれ違い話はできないんですよね。
この不法侵入も頭を抱えるほかない…ちゃんと祖母を説得するという選択肢は考慮しないのか…
「お前はどうしたいワケ?」が、やはりすべてですね。僕も大学時代、部活にのめりこみすぎたのを親が心配し、辞めるよう命じたときに先輩に同じようなことを言われました。
僕には…経済的に、学費も生活費も親に依存している以上僕に選択の余地はないとしか言えませんでした。親の援助を断ってバイトと、もっと勉強して奨学金、とやるとその勉強、バイト、それに部活を両立させるすべはないのですから、正しいには違いないけれど…このシーンを見ていると、すごく軽蔑されたのだろうなと頭を抱えたくなります。
あ、ちゃんと一度出てから正面から…時間を考えると非常識ですが…アタックしたのは、やはり鳴海くさんのほうがまともですね。
「このまま反対して紫乃のように家を出られては困ります」と、まあ学習能力はあるようですが…さて、婚約者がどんな人か。
悪い人だったら話がわかりやすいですが、すごくいい人だったらより面白くなりますね。
さらに実は鳴海さんだったりしたら最高なのですが。

こっちむいて!みい子
ちょっとちょっと、この二人残酷すぎ。ミホちゃんに、いい思い出ぐらいあげられないの?
まったくもう…
キスコールは小学生がやるのはよくわかっています。僕は変な子…孤立を恐れない、正義感はあったけど、それを言葉にする回路が発達していない…だったので、こうなったときはいすを蹴飛ばしたでしょうが。
みい子ちゃんは、まあ普通の子供ですね。竜平くんが怒るのはよくわかります。
「みい子だけには〜」それがわからないというのも、どうしようもないですがむしろ残酷な気がします。
でもそういう残酷なことなら、僕もだれよりもたくさんやったでしょう。子供にそういう賢明さ、智を期待するのは、知…行列で電磁振動を解くことを期待するより不可能で残酷でしょう。大人でも智を持たない、それでも一応生きている人はいくらでもいるのですから。
劇の本番の美しさはすばらしかった…うまくいっていたらミホちゃんにとっては、一生のいい思い出になったのでしょう。特に今は、誰かが録画しているでしょうし。
こうしてめちゃくちゃになったのは、確かに助けた自体はいいのですが…舞台においてはこういうトラブルは、竜平くん自身がアドリブで解決すべき事態でした。結果的に舞台はめちゃくちゃになっていますし。
ミホちゃんにとってはあまりにも残酷ですよ、思い出になるような出来事はすべてみい子ちゃんが独占するなんて…

ふしぎ星の★ふたご姫
う〜ん、実に重い話になってきました。
光り物は…女の子も好きですが、男の子も好きです。刃物という光り物も好きですし、実は宝石も…男だって宝石のためになんでもやります。コーイヌールやホーブのために血や汗を流し、残酷な処刑の恐怖にもひるまず守りを乗り越え、拷問に耐えてきたのは男です。まあ、それも「Lack be a Lady」の通り女を手に入れるためなのかもしれませんね。
このデコールメーカーは面白そうです。ビーズ細工のおもちゃでしょうか?魔法ものは多彩な女児用玩具を作れるからいいですね。
大切な人を思い浮かべて、でも…それで愛にある醜い部分まで出てしまうことはないでしょうか?
エクリプスの登場はすごい。息を呑むような気品さえありました。
しかし、なぜわざわざレインに…前のお礼ならファインも一緒だったのに。
「星の滅亡のことよりも自分のことで頭がいっぱい」なのは今の人類も同じですね。
まあ星は滅びないでしょう…人類が意図的に最大限に破壊工作を行っても、地球を金星のように暴走温室効果で生物が住めない星にするのは無理です。せいぜい地上と浅い海だけ、深海や地中の生物を滅ぼすのは無理です。
でも人類の未来については、ちゃんと教育を受けた大人たちがいかに自分のことで頭がいっぱいでなにも考えていないか…
このもどかしさもある意味勝手で、子供にぶつけるべき感情ではないのですが…それに、使命を与えられたときの公共心は自我が不安定な子供の方が強くなりえます。神風特攻隊は若者でした…大人や老人はもっと難しかったでしょう。
いきなり「レイン お前だからだ」には…かこんな小さい子に恋するな、とつっこんではいけないようですね。
ファインに目撃されて、このずるいという叫びはよく…逆に、ああ…レインもちゃんと、一時は心を抑えて仲直りしようとクッキーを作っていたのに…
「私が…気づいてないとでも思ったの?」にはもう心が凍りました。
ファインの方が悪いですね、ここは…片思いの辛さを知っているのに、まったく思いやろうとしなかった…
「私の中にジェラシーという名の怪物がいて」という言葉もぞっとしました。
それを受け止めるには二人ともまだ幼すぎるのでは?大人だって時に飼いならしきれない怪物だというのに…
倒れて寝ているファインの服に妙にシルクの質感があって、えらくなまめかしいのですが…思い切ってアニメから大きく離れて、ファインもレインも高校生ぐらいの年代にした方がよかったかもしれません。
二人とも苦しんで、そしてデコールメーカーに手を伸ばしている…ここはトイレで出そうで出ない時のようにもどかしいです。
一気にピンチに陥って、どんなクライマックスか、楽しみです。

来月号は…いわおか先生!今月号の五十嵐先生もそうですが、一時活躍された作家がまた出てきていますね。
それだけ新人作家の層が薄いのか、それとも別の場で五十嵐先生やいわおか先生が腐らずにそれ以上の成長をされたのか。
また新しい明野先生にベテランのにしむら先生とバランスを取ろうとしているようです。
ただ心配なのが、予定通りに二月もり、三月今井、四月篠塚先生とくると五月号はもろベテランばかりの布陣になりそうなんですが…まあ新入生を迎えるのは実力作家のフルコースのほうが確実、というのも理解はできます。

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