ちゃお2003年5月号感想

ああっ…ミルモ新OP最高!
完全に中毒状態、一日に何度も見返して一日中にこにこ口ずさんでいます。
ここまで一つのアニメにはまったのは生涯三度目です…「Dr.スランプアラレちゃん」「きんぎょ注意報!」クラスですよ、もう。

今更気がついたのですが、新人賞の審査員に現在の主力である篠塚ひろむ先生、もりちかこ先生の名前がありません。
こうベテランばかりで大丈夫でしょうか?新しい人を入れた方が、新しい感性を呼びこめると思うのですが。

魔的 ミルモ ぷりワン ミニモニ 空色 らぶvデビ ぷくぷく チャモ シンデレラ でじこ こいき Dr.リン みい子 スタート ノアール 予告

魔的***ガールフレンド
ハリーポッターの少女マンガ版…ではないでしょう。共通点もありますが、相違点も多くあります。
ハリーは生まれながらの強いプラス方向の名声、複雑な家族環境による性格形成、そして悪役ヴォルディモートとの微妙な宿命がありますが、この作品はそれらが見られません。むしろやや古い貴族学園もの少女マンガのパターンが多く見られます。また、ハリポタが注意深く避けている派手な魔法戦闘を積極的に使っています。
指輪もいいアイテムですが、星とダイヤ、クラブの象徴的意味を理解して使っているのでしょうか?
いきなり美少年と美少女に出会う、というのもわかりやすいです。
ヘンなもの…マグルですから。
この学校の異様さにはなかなか気がつきませんでした。普通の、極端に頭がよくしつけのいい子が集まっている名門校に迷い込んでしまった普通の子だとばかり思っていました。
指輪に皆が反応するのは面白いです。
魔術の講義は面白そうですね。
しかし気持ちいいぐらい露骨ないじめです。ただ、意地悪役がそれほど意地悪役らしさが出ていないのが気になります…
藍さんの行動は意地悪の陰湿さを止めてくれています。昔の少女マンガなら最下層に放り込まれ、奴隷状態にされたりしかねないところなのですが、人間の尊厳を奪うところをそうねちねち描くことはしない…正しいのかどうか。
内山田さんのキャラクター、行動は共感できる読者が多いのでは?
しかし死んでいたらどうするのでしょう。ま、気にせず闇に葬ったでしょうが。
しかし、この状況は大人に報告したほうがいいのでは?
そしてこの指輪、どんな力があるのでしょう。普通に使っても姿を消すだけ、でも本当は…という「ひとつの指輪」のようなものだったらあまり役には立ちません。変身でしょうか?

ミルモでポン!
ちょっとした幕間という感じですね、今回は。でもこういうのもいいです。
ハズレ、と軽く落とすので肩に入っていた力が抜けました。
ピコピコハンマーでのおしおき、可愛いです!
あのお方は封印されているのですか。
結木くんと歩いているときに住田くんが、というのは色々考えてしまいます。僕ならどうしたか、こういう時に話しかけるのは相手にとって迷惑だろうとか、三人で行動すればいいのではとか…でも、とっさにそこまで考える余裕はないですね。
結木くん、嫉妬でしょうか?それとも単なるマイペース?
ミルモの正論&わがままも久しぶりですね。
妖精が見えていないとこういう動きになるのですね。
「このへんがDX」って、それってある種の詐欺では。通販のお約束ですが。
ようコピ…少しDr.スランプの「コピーくんの巻」を思い出させますね、今回は。もちろん盗用だと言っているのではないです…十分違います。
アニメもですが、こういうアイテムは「ドラえもん」「Dr.スランプ」などの先行者があり、基礎アイデアがある意味やり尽くされていますから、どうしてもそのつもりがなくてもそういわれかねない、と考えると弱点でもあるかもしれません。反面、その膨大な資源を(ツッコまれないようひねりを利かせれば)使うことができると考えれば有利でもあります。面白さは分かっているジャンルですし。
ようコピがどう恐ろしいのか、始めのうちは分かりませんでした。「コピーくん」を思い出せば容易に分かることだったのですが。
いきなり詰まっているのが笑え、ストレス二倍でもまた笑えます。
ムルモちゃんへの意地悪がまた面白い!
触角をタイヤキにするのもすごいアイデアですし、面白いです。
しかし楓ちゃん、頭いいですね。こういう懲らしめを思いつくなんて。
本来は全力魔法戦闘になってマンションが壊れそうなのが、変に殴り合ったりする前に「決闘だ!!!」と済んでしまうのは…やはりアニメ版52話のあれで、暴力は使わないよう注意深く文化を創っているからでしょう。アニメは原作と関係ない、というツッコミは野暮と言うものですよv
暴力や陰湿な人間関係での争いになる前に、こういう決闘で決着をつけてしまうのは現実の人間でもいい方法かもしれません。子供にもそう指導したらどうでしょうか?リンチやいじめになる前に、男子なら一対一素手の決闘で決着をつけるとか、ミルモ達のようにより平和的な方法で決着をつければただ争うな、と頭ごなしに命じるよりストレスなく争いをエスカレートさせずに解決できると思います。まず相撲など、翌日試験範囲明示で漢字テスト、そして両方がパフォーマンスをしてクラスメートをどちらがより笑わせるかの三本勝負なら…
ふりふり合戦で決着がつかない…当たり前ですね、クローンより同一なコピーですもの。
このゴムゴム合戦も面白いです。結果は笑えましたが。
死んでいる死んでいるとしつこく言って「らぶりぃ☆フェアリームルモでポン!」までやるとは…これ、爆笑でした。ノっている楓ちゃんも。
確かに腹黒☆フェアリーですね。
この時に攻撃するとは…考えたものです。あ…アラレとオボッチャマンは同じ構造、パワーだから少なくとも相打ちになると考えたDr.マシリト…
結局ドジでチャンスを逃しているサスケとハンゾーがなんともいえず可愛い!
このにらめっこも面白かったです。
ひたすらギャグ、と思ったら結木くんとラブラブしているのがたまりません。ムルモちゃんに同調しています、やってられないでしゅ。
「最近ゆっくり話さない」ということは今まではしょっちゅうゆっくり話していたのでしょうか、そして結木くんもゆっくり話せなくて寂しいのでしょうか?
「いや予想通りの答えが返ってきたもんで」と笑っている結木くん…なんかのたうちまわりたくなるほど体が熱くなります。何気なくにじみ出る愛情がたまらないです!
確かにこれは虚しいですね。「あの楓を見てたら全てがどうでもよくなってきた」も分かる気がします。いいなあ…
消えることをそんなあっさりと…なんとなくしんみりして、また呼び出そうとしてしまうミルモとそれをからかう楓ちゃんがなんだか好きです。
絶対また会える…これは伏線になるでしょうか。楽しみです。
そして楓ちゃんと結木くんを、どうするつもりでしょうか…かえってラブラブになったりして。楽しみです!

プリンセスVre.1
いきなりどこか吹っ飛んだ始まり方ですね。
全てを引き継いだ…法的にはどうなっているのでしょう。民法勉強しなおしておいたほうがよさげですね。
悠くんが鍵を見た時の仕種がうまい!
恐ろしい証文です…こういうのを書かされたら後々たまりませんね。
というか、記憶がないぐらい昔の約束は本質的に無効だと思うのですが…今の僕と小学校の頃の僕さえどう考えても完全に別人です。
でもそこまで約束を守るのはカッコイイです。
このお召し物など、結局お嬢様扱いされることに感じる寂しさ…本当は自分で色々やりたいのに、というのがなんとなく伝わってきます。
いつも家事をやっていた…結構おしんというか小公女セーラ状態?
武琉くんの素直さに「好きだぜ」と思っているのがなんかドキッとしました。
迷惑がられているという感じが苦しい…こういうお姫さまの話もありですね。
悠くんがこうして来てくれたのは、出て行こうとしたのを分かって、でしょうか?
こういう思い出があったとは…これでこういう状態になるのがすごいです!

ミニモニ。やるのだぴょん!
高橋さんも結構いいキャラしていますね。高橋ラブリーはやられました。
僕もこの冗談は真面目にやってしまうと思います。
「誰がツッコミやるの」問題は結局…加護さんがやったらどうですか?

空色☆すくらんぶる
社長の約束違反は重大な問題になると思ったのに、結構あっさり解決しました。
仲間という言葉を使えば一気に解決するのが空ちゃんらしいです。
懸念していた芸能学校化…よく許可されたものです。
この大胆アタック、よくマスゴミにかぎつけられないものです。
空ちゃんの不機嫌、可愛い!でも考えてみると、空ちゃんがb-wingsなのはないしょですが、空ちゃんが帆志くんの恋人なのは隠すことがないのでは?
まあそれもマスゴミにリークされたらやっかいで、北斗くんの足を引っ張りかねないからでしょうが。それに保志の言葉のように、空ちゃんの正体にも気づかれかねないから…それならそれで、今恋人がいると言って断っても…
空ちゃん、相変わらずに見えて気持ちは膨らんでいるんですね。
帆志くんの嫉妬爆発、なんとも言えず燃えます。
それでデート当日…どうなるのでしょう。全部バラしてすっきりする、ついでにb-ゲームで解決することに賭けますが。

いじわるらぶvデビル
このタイヤキの山、いくらしたのでしょう。しかし食べ物で解決するとは…
ビビちゃん、看護婦コスプレもなかなか似合います。
「ビビお前を消すことも考えてる」って…これは怖い言葉です!それほどまでに…
この条件はただのわがままだと思いましたが、思いがけず切ない理由があって素敵でした!
人間が暗黒界に行ったら、ただでは戻れないと思うのですが。というか無事に返ってきても、天国に行けるでしょうか?
次々とかばってひどい目に合うジャンがなんとなく笑えます。
生命力を与えるためのキスから記憶が流れて、この構成はうまいです。
ビビちゃんも来る、という落ちは少し笑えました。

ぷくぷく天然かいらんばん
うわ…なんともいえないです。
一番のお気に入りだけど人間にはただのゴミ…僕もよく似たようなことを…
確かにそのビーズを元どおりにする以上のプレゼントはないですね。
ハムスターに探せないはずはないですが…もっとどうしようもないところに?
こんな学校があるとは…で、脳から記憶を吸い出すのは笑えました!でも犬に色覚はありましたっけ。
ダイヤ…うそ。なんでもありですね。
犬の手では絶対無理です、これは。この努力は感動ですが。
ぽんたのプレゼントは素敵です!最高ですね、これ。
自分がほめて欲しいより、もっと好きな人に喜んで欲しい…僕もそこまで思いを高くしたいものです。
しかし何も知らずにダイヤのブレスレットを持っている彼女、もったいないと言うかなんと言うか。
ちなみにタケシくんのプレゼント、何だったのでしょう。変なものじゃなきゃいいのですが。

チャモチャモ☆ぷりてぃ
妹扱いですか、そうですか。
でもちゃんと守ってあげるところを見るとまんざらでもなさそうです。
変な趣味ですが、そんなものです。
別に守ってもらう必要ないですね、結構強いんだ…
あんた友だちいないでしょ?」にはがくっと椅子から落ちそうになりました。
すごい性格ですが、こういう性格なら幸せですね。

シンデレラコレクション
まったく、危なっかしくて見ていられないです。
わかってる!?だからお母さんは反対したんですよ!もう。
でもいい人生経験です、多分小学生の読者にとっても。
どれだけサインや印鑑が大変なことになるか、そして大切なことは絶対誰かに相談しないで勝手に決めちゃ駄目か、しっかり覚えておいてください。
僕も小学生のときにこれを読んでいたらあの時…ま、あの時悪かったのは僕じゃないからいいや。充分注意はしていたし。
動きにはついていけないなど、次々と課題が出てくるのも充実していますね。
ボーイスタイルの支えは贅沢ですが…
しかし、もうお母さんは信頼できる相談相手なのですし、旭くんもいますし…ま、現実には未成年者の親権者の同意がない法律行為は取り消せ(民法第四条[未成年者の行為能力]未成年者カ法律行為ヲ為スニハ其法定代理人ノ同意ヲ得ルコトヲ要ス但単ニ権利ヲ得又ハ義務ヲ免ルヘキ行為ハコノ限リニ在ラズ(2)前項ノ規定ニ反スル行為ハ之ヲ取消スコトヲ得)ます。
このピンチは楽しみですが、いいお灸ではすまないですね。

デ・ジ・キャラットにょ
くそ、アニメは録画し損ねました…まあいいや、レンタルビデオ化を待てば。
面白い展開です!いきなりぷちこと別居なんて。
この変で怪しい頭部、知っている人にしか分からないでしょうね…
すごい名前のおもちゃ屋さんです。入りたくないです。
当然のように宇宙人の自己紹介を受け入れてしまうこの兄弟って…
で、ぷちこちゃんはどこに住むのでしょうか。
というかゲーマーズは?

こいき七変化
ここまでシリアスになるとは思いませんでした。
百地に近づかれるのが「すっごくうれしいよ!」と笑っている笑顔、ものすごく怖いです。強く形のない欲求不満感に襲われます。
「てめーらの寝こみなんかおそうかよっ!!!」は笑えましたが、何が起きているか分かっている分…
そして、この…まあ操られているとしか思えないと思いますが、それでも混乱するのが伝わってきます。
「何か大切なことを忘れてたりすると心が痛くなることもあるよ」これ、とてもいい言葉です!本当によくあります。
でも、その痛みを押し殺していかなければならないことのほうが多いですが。
どうしたらいいのでしょう。
「治してあげたいけどね…百ちゃんも…」がすごくいい言葉です。
あ!千里ちゃん、ついに触れてしまった!ここからの急展開はかなりショッキングでした。
仲間割れ…勾玉を叩き付けた瞬間バランスが崩れ、それからの流れもうまい!
みのりちゃんの誘惑がすごく色っぽくて、普通落ちているなという気もします。
なんでこうなったか…罪を犯すと言うのはそんなものです。誘惑に負けるということは。
そして、この話では救われて謝ってなんとかなるでしょうが、現実には決してとり返しはつかないのです。二度とその前の自分には戻れない、生きながら地獄に落ちることになるのです。それも家族ごと。
どうして、と良心は惑い続けながら止められない…人間の悲しさです…
この血なまぐさい戦いが、限りなく悲しい業を感じます。
そして遼太郎くんの思いでこいきちゃんが術を破ってしまったのは…確かに幼い「ちゃお」読者にとって、これは使い古されたパターンではなく初めて読む話かも知れませんが、そのパターンを使わないことで無限の可能性があるのにと思うと惜しいです。
そして、まさかニャン蔵が散るとは思ってもいませんでした!
一体どうなるのか、予測もできません。希望もほとんどないですよ。

Dr.リンにきいてみて!
あの、結局過去の肝心なことは?次回で最終回のようですが、それで語られるのでしょうか。
無力そのものだったおじいちゃんにこれだけのことが…できるのならなぜもっと早く!
闇になりきれないのに闇に落ちてしまったとしたら、それこそ最悪の悲劇です。闇を押し殺して光または中庸に生きるのも悲劇ですが。
闇の王…餃子の心を丁寧に描くのは圧巻です。
これを読んでいてふと思ったのですが、愛とは光なのでしょうか。
愛は闇の王にはあってはならない感情=光だからこれほど苦しみ、そして破壊しようとするのでしょうか。
でも、愛が光だと言うならなぜストーキングのような悪の極みがそこから生まれてしまうのでしょうか。そういうのは愛ではなく、欲望、自分への邪悪な愛情の裏返しに過ぎない…なら餃子の持っているものもそれでしかないのでは?
四神の再パワーアップは迫力はありますが、残念ながらその葛藤をごまかしてしまっているような気がします。
ちなみに、四神の梵字(資料が見つかりました)はそのまま四天王でした。常磐=ビー=西方:広目天、万里=ベイ=北方:多聞天(毘沙門天)、エディ=ビ=南方:増長天、飛鳥=ヂリ=南方:持国天です。よく調べたものです。
そして圧倒的な四神の力の描写は見事です!
とどめは明鈴の仕事…あまりにも悲しすぎます。四人とも、彼女を愛しているならそれで彼女を失うとしても自分で手を下すべきでした。
この叫びは凄まじいです…そして、餃子が本当は彼女の手にかかって死ぬことを望んでいることも強く伝わってきます。
そして、まさかこうなるとは!
しかし本当に最終回でしょうか。まだ信じられません。今まで散々クライマックスと言われていながら続いてきましたから…
この作品について評価できるのは…当分後でしょうね。

こっちむいて!みい子
これもとてもリアルな話ですね。
値札と言う嘘は笑えました。
吉田くん、よくこの年齢で…こういうきっかけで、少し大人になるのでしょうか。
竜平くんのどぎまぎが見ていてすごく楽しいです!
吉田くん、それは言葉が過ぎますよ。
でも、女の子はみんなそう言って欲しいのでしょう。だれでも特別きれいになりたい、だからおしゃれをする…
ふと思ったのですが、おしゃれと身だしなみはどんな関係でしょうか。
ビジネスマナーのマニュアルには別だとありますが、自分をよく見て欲しいと言う本質的な共通点があるのでは?
そういうモデルの子供たちは特別ですよ、と言っても無駄なことです。
なぜなら、誰もが自分は特別だと思っているからです…素直に思うか、それとも謙虚にしながら内心や無意識でそう思うかの違いだけで。みい子ちゃんも例外ではないですね。
やりすぎでギャグになってしまったのは笑えますが、むしろため息と共にしょうがないな、と微笑ましく苦笑しているような感じです。
吉田くんの反応は笑えました!
竜平くんの「そういうかっこのほうが」の続き、すごく燃えました。「おまえらしいよ!」は「好き」より大きいです、実は。

スタート
押して駄目なら引いてみろ、というやつですね。結構有効な戦略だったりします。
冒頭からいきなりとても印象的なシーンです
「やらしく見えない?」という挑発的なセリフと表情、今時の子の雰囲気をうまく伝えています。
女子便所に入るのは更衣室以上にヘンタイ扱いされるものですが、彼は制裁なしでしょうか…まあ、目的がはっきりしていますし。
みんなが砂を吐きながら楽しんでいるのがよくわかります。
恋がしたい、という気持ちがとても強いけれど、でも…考えて見ると他に好きな人もいないんですね。ナナオの存在感が強すぎるからでしょうか。
二人の関係を丁寧に流してから、信じられない形で本題に持ってくる「起」から「承」への流れはさすがです。
「相手が死んだ場合はどうなるのっ」が笑えました!
でもナナオも、これだけ相手が嫌がっているのにつきまとっていいのでしょうか…でもオープンだからストーカー扱いはされていないようです。
でも、他の男が彼と同じ事をしたらストーカーになりかねないです。その線引きはとても微妙ですね。
さりげなくアクセサリーに目を留めて猫好きを知る観察力、いいですね!僕にもそれがあったら…
今読み返していますと、ナナオの演技力には驚かされます。
そして落書きと言うさりげない行為をいかにうまく使っているかを見ると…
キャットフードは食べちゃ駄目ですよ。ドッグフードは食べられるそう(本当に貧乏な人がやるという話も)ですが、人間用の食べ物と違って規制がないので何が入っているかわからないそうです。
「またこんなふーにまったりできるかな…?」この言葉が、どれほどこの五日間…今が彼にとって天国かを強く伝えてきます。気持ちがよく分かります、僕も好きな人と一週間でもこうしてつきあうことができたら…
はじめて違う表情を見て、「びっくりした」から始まる気持ちの変化…これもうまい。
最後だからと肩を抱いて真剣に…これは彼にとっても本当に全てを賭けた告白なんだな、とわかります。僕が感じたことですが、彼は今まで自分がやってきたことはモコに迷惑をかけていないか内心罪悪感があったのでは。
だから…これで駄目なら本当に迷惑なんだと…
ナナオの変化はどれだけ辛いことか、ナナオの心情も追うとたまらないですね。
モコの変化もとてもよくわかります。
ナナオの猫アレルギーを知って、今までの全てが一転して新しい意味を与えられるのもうまい!
痛みから落書きが消えるのが辛い…それで気持ちを自覚する流れも見事。
そしてこの、罰ゲームを使った告白とでこピンもステキです!
一つ一つ追っていくと、ストーリー技術の高さがはっきりわかります。見事!

抱きしめて!ノア〜ル
なんつーか、なんてオチ…
ノアの思いに応えるためにはこうする他ない…どうしても自己犠牲って、相手にも返す事を結果的に求めてしまう…返す義務を作ってしまうジレンマがありますね。
頭に刷り込むことは、人間でもかなり強烈な効果があります。人間もその点では所詮動物です。でも、人間には意志があり、だからこそ自由の可能性もある…というテーマは素敵です。
そのテーマについてもっと深く知りたければ、ジョージ・オーゥエルの「1984」とV.E.フランクルの「夜と霧」を読むことをお勧めします。
苦痛と恐怖の支配…それがいかに強力か。
そして泣いた上でのこの決意、十分重さがある決意なんだとも伝えてきます。
「たーのもー!!」は笑えました!
再洗脳のショックはやはりあります。
ひっぱたいてキスして目覚めさせるのはこの二人らしいですね。
ちゃっかり抱きしめて深くキスし、「調子にのるなあ!」は爆笑です!
自分で鎖を引きちぎったのは感動でした!
本来は一人一人がノアのように自分で鎖を引きちぎらなければならないのですが、それは過酷ですね。
読者はどれくらいわかっているのでしょう、この鎖は彼ら研究所の実験体だけでなく、全ての人間に見えない形でかかっていることを。実際に鉄や銃弾、電気の鎖につながれている人がこの地球には数多くいることを。
所長の反応は意外でしたが、研究者としては分かる気もします。非常に無責任ですが…人類の遺伝子構成をめちゃくちゃにしかねない、安全な研究所の代わりに地球をシャーレにするような暴挙ですが。
そして、オチが爆笑でした。

うえだ先生の読み切りは…相変わらずエッチなようで…ヌンチャクを使っているようですが、その多彩なアクションをどれくらい描けるかが注目ですね。僕の比較対象は「北斗の拳」ですので、お覚悟を。
エンジェルハントの新章も楽しみです。少女誌では際立ってドラマ性の高い作品ですから、それがどう展開するか注目ですね。

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