ちゃお2000年11月号感想

今月号は読み切りの「この恋レンタル中」が特に面白かったです。落ち着いた感じでした。

「1/2ハネムーン」おまけページで、作者の「そう簡単には幸せにさせません」という意地悪な笑いと抜作目が気持ちよかったです。前シリーズで盛上げてもらった分、今回はラブラブ幸せかな、と思っていましたけど、まだ波乱があるようですね。
おかえりなさいって、「か・け・る(はあと)」じゃなく、「あ・な・た(はあと)」でもよかったような・・・。そして(自粛・・・何を言おうとしたか分かった人、あなたも同レベルです)。
そしてウエディングベールにウエディングドレス、さぞ高かったでしょうに!あとは・・・
で、着てこられたら、そりゃ押し倒す気持ちも分かります。そしたら父上登場・・・(肩をすくめてます)
この、いっしょの部屋に放り込む・・・という意地悪もたまりませんでした。よっぽど酔っていますね。肩叩かれて吹っ飛ぶのも、やっぱりこんな展開は嬉しいですよ!
しかも、この翔の寛容さときたら。「すっごく好きだからね」「それもわかってる」これもたまらない会話です。
いっしょに寝てしまう・・・これにはもう、爆発でした。二人ともよく我慢できたものだ・・・翔、幸せなのか哀れなのか。幸せでラブラブで、自然発火しそうです。
で、このライバル登場・・・しかも、また映画がらみで離れてしまう、前シリーズも映画がらみで離れて、そこからトラブルが発生しましたから・・・行かない判断は正しかったと思うのですが。
結婚式のほうが大切、というのが当然だと思いますよ。NBAロサンゼルス=レイカーズコビー=ブライアント選手も、結婚式があるからってシドニーオリンピックのUSAドリームに選ばれていたのに辞退したのですよ!そのせいで危なくリトアニアに負ける所でしたが、それくらい結婚式は大切にしなきゃ!多分、コビー=ブライアントにとってはUSAドリームチームは夢だったでしょうけど、それでも結婚式を選んだのに。
そうしたら略奪愛宣言、これは不安です・・・十日間、一体どうなるでしょうか。楽しみ楽しみ!でももう前シリーズみたいなたまらない想いは、正直したくないのですが・・・。二人の幸せを祈っています。

「天使なやつら」やっぱりすごい迫力。
出演が決まって、そしてムチャクチャなレッスンを命じられても嬉しそうに「よろしくお願いします!!」と受けるさららちゃんの・・・舞台とはうってかわった可愛らしさが印象的です。
学校で騒がれ、今後はマスコミにも、彼女の運命がどう変わるか、普通の生活とはもう別れを告げなければならない、彼女にどれだけ分かっているのか。黄河くんの目と重なるように、痛々しさを感じています。
みんなの気持ちが分かるさららちゃんのプレッシャー、これも重いです。自分が一番、自分が天才だと言う事を知らないのですから・・・その、嫉妬するファンの目で見てしまう。その、いきなり晴れ舞台に引っ張り出されたヒロインと、それを嫉妬する一般人の両方の目から舞台を見る事ができる、それがこの構成の凄さですね。
こうなったら努力しかない、という父の言葉、さすがに分かっていますね。「さらら たくさん悩みな〜」この言葉は大きいです!
このダンスの凄さ、音の消えた舞台・・・生舞台の匂いが、わずかにですが伝わってきます。本当にこの舞台を見たい、という気にさせられます。ここでは洋平君の視点に、誰の目からでも、何通りにも楽しめるようになっていますね。
しかし、片足を90度に上げて固定したまま回るなんて・・・人間にできるのでしょうか。もちろん真似して玉砕しました。訓練された人間ってすごい。
もう、ほんの数ヶ月の本格レッスンで一流バレリーナと混じっても遜色ない技術を、本気で天才ですね。
で、いきなり意地悪役の登場・・・さあ楽しみです。そして、洋平の初舞台も。

「Dr.リンにきいてみて!」常盤君の本性が見ていて楽しいです。今シリーズは受験を軸にですか・・・。
いっしょの学校に行きたいオーラ、よく分かります。いいと思いますよ?それほど追求したい夢がないのなら、好きな人と同じ高校、というのは充分な目標だと思います。ただし、そこの合否判定がDランクぐらいなら。その挑戦は必ず力になりますから。
飛鳥くんの、このきざな応対にはぞくっとしました。
そしてあの子がマネージャー、ずいぶん行動的ですね。
常盤君と明鈴ちゃん、それに七尾の三人漫才はまた笑えます。でも常盤君、学校にライターを持ってきたら、余程の・・・僕みたいに変人と認識されて、しかも信用されていない限り(実話。緊急時用と理解してもらえた)喫煙用と誤解されますよ。
この、明鈴ちゃんの不安を受け止める飛鳥くん、このタッチがすごくいいです。幼なじみで彼女、これには爆発しました。
この誰かの声、万里さん?そしてこの呪いがどう働くのか、すごく不安です。彼女が他の人と話せないのもなぜ?そして、万理は本当に根っからの外道なのでしょうか・・・そんな気はしません。この、シンシアというぬいぐるみがキー、もしくは本体なのかも。

「ライバルはキュートBoy」空也って、前から敵が多かったのですか。
だから彼にとって、女装がより強くアイデンティティになってきたのかもしれませんね。
野花ちゃんに対する、目での懇願も・・・凶悪です。普通の男なら堕ちるかも。男のくせに女の武器を使うなぁああぁっ!
そして、態度で、暗く食事して頼む、これももっと凶悪!
野花ちゃんの男装も似合っています。
この、忙しい文化祭もうらやましいです。中学の時には部外者立ち入り&商売禁止、高校の時もチケット制+飲食店禁止でしたから。
石を投げ込むのは、これはひどいですね。多少の怪我人は構わないつもりです、犯人。そして、独りでここまでできるでしょうか?目撃者はいないのでしょうか。
この犯人、まあなんとなく分かる気がします。目立つ存在に対する憎しみが、差別意識になって、それが更にエスカレートして・・・危険です。
しかも、先生も敵に回している、まあ生活指導としては、性倒錯が疑われる習慣は是正したくなるのでしょうけど。
この状態をどうするのか、そしてその過程で野花ちゃんに危険はないか、心配です。味方は多くいるようですが、クラスメートの女子は面白がっている感じのほうが強いので、苦しい時も頼れる存在ではないでしょう。先輩はあまりにも無力・・・空也君の強さが、なんだか痛々しく感じます。

「ぷくぷく天然かいらんばん」男って・・・哀しい生き物。女子の読者が、これを読んで少しは男子に対する目を優しくしてくれるといいのですが。

「すくらんぶる-b!」さあこうなりましたか。でも、大丈夫でしょう。なぜって・・・本当にやったらいくらなんでも幼年少女誌範囲外ですもの。顔に落書きして撮る、とかの子供だましをイメージしてはいないでしょうし。でも、「学園にいられなくなるような写真」の一言で何を想像したか、色々な読者の頭をのぞいてみたい気はします。それでそいつが、どれだけ汚れているか分かる・・・悪趣味ですけどね。
正門から登校するな、これもまたひどい・・・。そして、車のレベルで家のレベルが、というのもすごいです。
で、緋芽さんの罠見え見えのお友達になりたい、をあっさりと受け入れる、底抜けのお人好しですが、それがまた魅力的です。
のぞいて写真を、それはもうAとかBとかじゃ片付かない問題のような気がします。僕がいたらあちこちに罠を仕掛けて捕まえるのに。
この犯人を追いかけて、サッカーボールでのオーバーヘッド、これはカッコよかった!
それをフラッシュで逃げるとは、ずいぶんと冷静な犯人。普通、カメラは写真を撮るものだから、そのフラッシュが目潰しになるという発想はなかなかでないですよ。
そして帆志=「ホシ」と判明、ちょっと残念です。それこそ、これだけで一年は持たせられるネタなのに。
五年前の彼女を男だと思いこむ、それも分かる気がします。
この罠は考えたものですが、もうリボンは他のメンバーの手にありますから、後はいつナイトがくるか。どれくらい引っ張ってくれるか、楽しみです!・・・本当にとり返しのつかない所まで行かないだろうな・・・ないない。

「RION'sサロンで夢気分」いいタイトル!
まだ未熟さも目立ちますが、明るさには好感が持てます。この二人のコンビ、ますます調子よさそうですね。
こうしてヘアアクセを交換しながら、バリエーションが増えていくと言うのもいいですね。
コンテストではなく、審査員もないし順位もない、そんなイベントがあるのか、と新鮮です。でもそれ、本当に観客の反応がすべて・・・プレッシャーかかりますね。そんなのもあるとは。
室内でできる所、確かに普通そんないかがわしい(多分、僕の親はこの二人に、眉をひそめると思います)のはできないでしょうけど。
この似合わない口紅、僕ももしかしたらプレゼンとかな、と思いました。男子はそういうの、疎いほうが多いですから、つい似合わないものをプレゼントして、かえって迷惑をかけてしまうものです。でも、彼女にとってはどんなブランド品で、プロがコーディネイトしたものより彼のプレゼントが大事、当然ですけど。
そしてこの店の決断も見事!普通はなかなかできないものです。
あ、動き出してからの見開きの構図、そしてつないだ手、いいです。
このニューハーフが実は、という展開は全く読めませんでした。思い切った事を。しかも、強引で大胆な誘い方ですね、チャンスではありますけど。

「PiPiPiアドベンチャー」今回はスリル満点!
攻撃心を食う、ということができるなら、悪心だけを食う事もできそうです。みんな悪心を食ってもらったらいいかも。

「めーどいん☆みかる」大胆に画面を使っていますね。
ジュンコさんが自分の夢を語るシーン、すごく自然で、その大きさが伝わってきます。
あ、昔のジュンコさん可愛い!そして、海外旅行、特に集団のパックツアーじゃなくて、自由度の(危険もですが)高い個人でのそれって、やはり人生を変える力があるな、と実感しました。僕も、微妙にニュアンスが違いますが、海外旅行で人生変わりましたから。
涙まで流してその時の感動を語り、そして夢のためにはばたきたいと願っている、このジュンコさん、強烈に魅力的です!
その大きい夢に触れる事は、みかるにどんな影響があるでしょうか。ふと思ったのですが、みかるも「その店」に一度、行ってみたほうがいいと思います。その店員さんはもういないかもしれない。幻滅するかもしれないけど、でも一度・・・自分の足と目で触れて見てほしいです。
そして、ジュンコさん・・・そんな大事な夢の詰まった服をみかるに預けるなんて、どういうつもりでしょう。分からないです、正直。JILLを任せる、というだけではそこまでしないと思います。
わがままを言うみかるの、腕をつかんだ時の厳しい目・・・でも、あまりにも急です!やはり、もうしばらく・・・みかるの望んでいた、みんなでJILLで過ごす時間を与えてあげてもいいのに!
いってらっしゃい、と無理矢理言った、これがたまらなく痛々しいです。もっと、子供でいてもいいのに・・・。
打って変わってこの宴会、楽しいです。加賀さんのアプローチは本気で引きます。どこまで本気なのやら。
罰だ芸をしろって、かなり酔っているのでは?ウルトラの母は正直白けました。で、加賀さん同レベル。T.M.R.も僕的にはしーんでした。
歌うぜで、なぜ「三年目の浮気」!?大笑いです。
それが、この・・・どうなるのか、やはり辛いです。このまま、みかるが無理をしてしまいそうで心配です。

「極☆RAKUロックンガール」この強引さとテンポは最高!空気も好きです。
ギャグモードでのしつこい誘い、これには笑えました。特に森の妖精エロ仕掛けって、これは大笑い!
で、強引に曲を押し付けて説明語り、これは・・・燃えているとやりがちですけど、迷惑ですね。気をつけないと。
エンジンが強すぎてから回り、僕も結構その経験があるので、その辛さは理解できます。今はもう、そんな情熱錆付いて・・・錆付きすぎて動かなくなっていますけど。
街で会ってから、ここの展開はすごくストレートでバンバンきました。
二人の話、本気で似たもの同士で・・・ぴったりですよ、どう見ても。
口喧嘩で「愛を確かめ合った」には爆発しました。さて、ライブに無事行けるか・・・楽しみ!

「この恋レンタル中」かわいいっ!北村先生の第一印象が「エンジェル・ブルー」でしたから、あのボーイッシュな切れ味が本来の持ち味かと思っていましたが、このふわふわ正統派がこの人の本性でしたか!いいです。
しかし、もうしばらくしてお互い安定したら・・・全部真相、打ち明けるのでしょうか。それとも墓場まで持っていくのでしょうか。
兄にデートパートナーを頼むなんて、意外な発想でした。親友なのに、兄の顔を知らないのでしょうか?
この展開は全く読めない、見事にやられました。本当にうまい発想です!
こいつの、大胆に抱き寄せてべたべたするの、すごく強烈!この恋って、半分以上スキンシップから生まれたもののような。しかしどうなっているのでしょう、この大胆なスキンシップと刻薄もできない打ち気のギャップ。楽しい奴です。
でも、知らない男の子でも、これだけべたべたして嫌悪感がない、ということは・・・元からかなり相性がよかったのでしょうか。
ジェットコースターで涙ぐむまりんちゃんを優しく見る哲太の目、その切なさと優しさが・・・僕は感情移入して見ていますが、読者は本当にその目に包まれる幸せを感じられると思います。
この、観覧車に連れ出して泣く場を与えてやるの、そしてこの優しい呪文、たまらないです。
でも確かにこの二人はラブラブに見える、それに刺激されて、もう一組の初デートカップルはどうなるでしょうか。
だんだんと哲太君の事が気になってくる、心の動きもよく分かっていいです。
そして思いきり抱き合って・・・まりんちゃんの気持ちも分かりますが、読み返してみると哲太君の気持ちも切ないです。もうほんのわずかな時間、今だけでも、と全ての思いを腕に込めて・・・
でもこうして時間が来てしまう、この哲太の目が切ないです。あ、本来告白もできないのにこんな大胆にできたのは、三時間だけと決めていたから?
真相は、正直やられた・・・でした。結局兄は8000円も儲けたのですか。
いや、本当に幸せな気持ち。もう、今年下半期でも屈指の素晴らしさでした。

「ルナDルナティック」これは面白いラストでした。よく見るとお約束の連発なのに、それを感じさせていないです。
魔に属するもの、は悔い改めるもくそもないと思います。初めから、神の救いの対象ではないのですから。イエス=キリストは、彼らのために死んだのではないのですから。存在自体に一切の希望はないのですから。
この戦いの緊迫感には圧倒されました。神父の、「あなたの尊い犠牲を忘れない」この、これ以上ない勝手な言葉・・・これはコルベ神父が身代わりになり、他にも多くの人たちが命をも捧げた神の愛とは全く違う、と言いきれます。でも、それもまたキリスト教の本質なのです・・・。
そして・・・戦いが終わって、この最大限に誤解させてくれて、ほっとしました!そしてコウモリのままのマオと顔以外石像のロキには大笑い。
やっぱり麻理亜ちゃんが一番怖い、元に戻るまで池に沈めるって・・・。
あ、銃・・・それもモーゼルの7.62mm弾が暴発したら、この程度では済まないでしょう。多分肘から先が吹っ飛びます。そして、暴発は単なる確率か整備不良で、神の意志ではないような気もします。
あっけなくそれに従ってしまうのは、やはり神父自身も内心、本当はわかっていたのでしょうね。
で、最後のこの幸せアツアツ、すごくいいラストでした。本当に楽しい連載でした!番外編も楽しみです。

来月号は「きらきら☆迷宮」の再開と、森江真子先生の読み切り、楽しみです!森江先生は先月号の別冊付録で読んでいて、すごくよかったですから。

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