なかよし2021年3月号感想

表紙の弾けるような色気は遠山先生の別の面が見えました。

付録は実に贅沢。

カードキャプターさくら(CLAMP)アンライバルドNAOMI天下一(上北ふたご)千紘くんは、あたし中毒。(伊藤里)シャーマンキングアンドアガーデン(鵺澤京/武井宏之/ジェット草村)王子が私をあきらめない!(アサダニッキ)ヴァンパイア男子寮(遠山えま)どうせ、恋してしまうんだ。(満井春香)新婚だけど片想い(雪森さくら)魔女怪盗LIP☆S(壱コトコ/鏡はな)蝶か犯か(鳥海ペドロ)開廷!こども裁判(伊藤みんご/山崎聡一郎/飯田亮真)トロピカルージュ!プリキュア(上北ふたご/東堂いづみ)東京ミュウミュウオーレ!(青月まどか)ぼくらのスタア☆ガール(那波マオ)JSのトリセツ(雨玉さき)予告

カードキャプターさくら
ものすごく守られていた、でもそうでなければ…ってFate設定が侵入してくる。
名前をとても丁寧に扱っていますね。本体…手塚治虫を思わせる幼く色香の強い表情。
アリス…それは強力な魔法ですね。
過去?母親の死の秘密?

アンライバルドNAOMI天下一
父親の緊張感、母親がそれを受け止めている…いい家族という支え。
ピアスというと力を封印しているという印象に…
あらためて抱きしめて、それがどれほど支えになるのか…というより両親があと何話生きられるかが心配になります。
怪我をしたら…どのアスリートも明日は我が身。そして運も実力のうち、という残酷すぎる言葉…
地面が動くというのは地味にきつい。そしていきなりの弱さ、経験が少ないから…
この声があるのはある意味ずるいかも。
ダンベルが地味に片手が25+15*2…80って…まさか劣化ウランや黄金?多分今の僕じゃベンチプレスでも無理。
敵に与えるやさしさも、ここでいきなり大きいボスを出すのも、やはり何もかもがうまい。

千紘くんは、あたし中毒。
キスを待っていたらルージュ、たまらない色気。
「変幻自在」という言葉、すぐに出てくる…すさまじいですね。絹のような、剃刀のような…
モデルのほうからの売り込み、これを見るのはきつい、と言っても自分も…
「おれの身体に教えて」はちょっとやりすぎなぐらい…

シャーマンキングアンドアガーデン
人のために、という…
いや思いがどんなに強くても、頚椎骨折全身まひではほとんどの運動はできないでしょう、今の医学では。ただし、その状態でも多くのことをした人はいますが。
両親の死亡、事故でしょうか?それとも…
絶望的な状態ですが、どう動くでしょう。しかしおぞましい表情を描くのがうまい。

王子が私をあきらめない!
「理不尽な目の大半は初雪先輩のせいですけどね」が爆笑。
「不幸にする許可をくれ」がすさまじい。
あっさりしすぎですが、どこまで…
あれだけのことがあまりにもあっさりと。力が抜けます。

ヴァンパイア男子寮
サイズが合わないというのは恥ずかしい。…調整っていくらかかるんでしょう。
髪のゴム、いや壊疽が心配。
双子と…
感情を持つな、弱みを見せるな、というのも西洋上層の強い価値観の一つですよね。修道院由来でしょうか?すべてを神に捧げよ…捧げる対象が国・連隊に移ったと。ちょうど今ニュースを見ていたら「韓国兵役残酷物語 ここは人であることを捨てる場所」とも。
…そりゃ闇落ちする人もいるでしょうよ。

どうせ、恋してしまうんだ。
ハワイと思ったら、うまいギャップです。
青春というか…
というかこれがアウトじゃない親ってどういう…
水をかき分ける描写が強烈。
大会中止、これまた本当にきつい。例えば野球はスカウトをどうするんでしょう…水泳でも、どの部活でも同じことはあるはず…
で、ここで「まだオレのこと好き?」…うぎゃあああ。さてどうなるか、恐ろしいほど。

新婚だけど片想い
ただのイチャラブ新婚…
母親が違う、結構深いところにも踏み込みましたね。いい父親でよかった…
思いっきり寝ぼけて、仲がいいじゃないですか。
もっとひどいこと…
必死で彼のスケジュールを把握しているのが悲しい。
…バイトを増やし、さらに料理とチョコ作りの練習って倒れません?
「心臓がうるさい」は笑うしか。
そりゃまあ…まあ円満一家でよーございました…みなさん仏ですか?

魔女怪盗LIP☆S
神話の時代、神の逆鱗、うまく神話を集めて総合しています。
死ぬのもたいしたことではない…
かなり複雑な罠のようですが。
大好き、という言葉がむしろ残酷な気がします。そして本命の相談したりとか鬼か。
いきなりキスしてくる、いやファンに見られというか撮影されたらどうするんじゃ。皆がスマホを持っている時代というのは見られる=撮られるという恐ろしさ。
ストレートな告白、どうするのやら…

蝶か犯か
ホテルと造船はそりゃ近いですよね。巨大豪華客船は豪華ホテルの面もありますし。
大切なパーティでは嘘はつけない、これはきつい。
そして曲を変えてエロモード、いや「なかよし」の対象年齢って今更ですね。
シャンパンコルクを使うスピード感と密度はさすが。
すごい波、これも描くのがすごい実力必要でしょうね。
昔の回想、昔会ったことがあると思ったら調査で見たことがあるだけ、それで素質を見抜き嫉妬する…手がこんでます。
「だれかを通して自分の存在価値を」これはまたストレートな分析で。
しかしえぐい分析…よく今まで生きてたもんです。

開廷!こども裁判
家が…そして民法。また重い話になりそうです。報道での、ヤングケアラー…子供なのに介護などの巨大負担を追ってしまう人の話かと。
親権。権利と義務。日本の一番深い柱ともいえる…
機械を使わない、というのも正しい選択でしょうね。
作品では愛情を強調する…ただし、愛情というのは恐ろしい面もあります。愛しているから、という言葉で際限なく人を搾取できる。だから法があるんですが、法の問題にしたら愛情は完全に壊れる…
日本という国は本来、封建の家族制度がありました。それが明治維新で近代的な法を整備するとき、「民法出でて忠孝亡ぶ」という、民法典論争がありました。それでも戦前の民法は男女差別が激しく、かなり女子供を家畜扱いするものでした。それが戦後、大きく改正されましたが…今もヤングケアラーなど問題があります。
世界と比較して、日本の家族関係の民法はどういうものか。
また関係して尊属殺人に関する法が、最高裁判決ののちも長く改正されなかったなど、日本の政界、社会全体に、江戸時代の封建道徳・明治時代の道徳が強く強く残っています。
どこまでそれを知りたいか…読者にお任せしますが、底なしの闇と、必死で正義を求める人たち…また、善意でむしろ物事を悪くすることも…
家族関係と法。これがどれほど恐ろしいものか。
解説でも、あえて親権に関する具体的な条文はなし、でもあちこちにいろいろな所へのヒントはあります。

トロピカルージュ!プリキュア
新作開始、また楽しそうな冒頭。
そして人魚、人間の所業を思うととても心配になりますが…プリキュアの自覚がかなり先に出てますね。

東京ミュウミュウオーレ!
階段、これは危ない。
「かわいそうになるぐらい」「失踪しないで」が大笑い。何があったか、必殺想像任せ。
すごいお屋敷、大変ですねえ。
校内放送でポエムは笑い転げました。
「どでかい花火」「会場は室内だ」…これもまた爆笑。
華麗な浴衣姿、またすごいものが。
全力枕投げも爆笑。
力を使いまくって、ひでえ。
そして、「必要だ」からの言葉がまた感動的で。
自分の星を守ろうとすること自体は正しい、と…相手を認めたら辛いんですが。相手は人間じゃないから平気で殺す、ほうが楽です。
奇跡の水…僕自身もコルヌコピアンと責められる考え方…地球環境を救いたければ、核融合・軌道エレベーター・海洋施肥など…をするので、なんか複雑になります。

ぼくらのスタア☆ガール
恐怖以前に転ぶんだから長ズボンできれば二重…
やり遂げた、その達成感が涙になるほどうれしい。丁寧に描かれています。
「やりたいことがたくさん溢れてきて」…解放される、というのはそれほどのことでしょうか。逆にどれほど抑圧されてきたか。
何があったか言わないのが切ないです。
大事には至らなかった…心の中の舌打ちを押さえるのが大変ですが、今死なれたら呪縛が強まる危険性も高い…
もうじゅうぶん、すべてを諦めてしまう、と思ったらもう強くなったから大丈夫?そうは思えないですが…
さて、みんなどんな行動をとるのやら。

JSのトリセツ
だめだこりゃ…としか。というより、脳の構造からどうしようもないに近い…
せっかく作ったのを…ひでえ。
男子は無視とか、そういう群れで作ったルールはしばしば法律よりも重いんですよね。ただし法律さんは警察と自衛隊という暴力、世界全体の国々が主権という「極道にシマと認める」に等しい力まで持ってるんですけど。
本当に取り返しが…男子もつらい、それでも…
というか群れでルールを作る、と、要するに法改正ができないんですよね。関連して、いじめ…Aをいじめる、と群れで決めたら、どこまでやったら終わる、というのが法による、たとえば懲役七年なら七年刑務所で我慢すれば出られる刑罰と違ってない。釈放を宣告することもできない…穢れであり、しかも穢れがある宗教や、近代医学の伝染病ならある浄化証明がない。たとえば旧約聖書には、穢れがある古い部族の法と、その穢れが清められたと宣告されるための儀式などがあります。だからちゃんといじめを終わらせることができる。でも自然発生の、小学校にはそれがない…
わかってないから、というのも深いですね。
「クラスを仲直りさせたい」すごいことを言ってしまいますね。
先生も本当に大変です。…残業、なんですよね…
そして緊張したピアノの子を…胸が熱くなります。
「こうやって成長していくんですね」がまさに同感。同時に、脳の内部で、湧きかえる感情が少し弱まり、理性が強まっていくからでもありますが。
告白そのものをあっさりと…
今回、ケンカが強まっていく過程の丁寧さも、決意の強さも本当に素晴らしい。
何でこんなに質が高い作品が終わるのか、正直納得できないほどです。
もちろん次回作はもっとすごいものになると期待しています。なぜ毎回こんな無茶をして、本当にやり遂げてしまうのか、底なしの勇気と実力。

月号は「しゅごキャラ」?また懐かしい名を…ほんと何考えてるんだこれだけ実力がある作家がたくさんいるのに…

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