なかよし2019年5月号感想

本当にこの表紙は反則…
かなり豪華で豪快な感じの付録。

今の「なかよし」の作家は、実力はめちゃくちゃ高いのに、それに見合う作品を作れていないことが多い気がします。
解決する方法は一つ…古典を原作にする。古典と言っても、近代以降の娯楽性が高い作品のほうがいいでしょう。短編のものすごい名手、SFやミステリも含めて。

ヴァンパイア男子寮(遠山えま)ゆずのどうぶつカルテ(伊藤みんご)カードキャプターさくら(CLAMP)大地先輩はズルすぎます!(雨玉さき)シーク様とハーレムで(美麻りん)ジミ婚(遠山えま)先輩!今から告ります(慎本真)トゥインクルプリキュア(上北ふたご/東堂いづみ)ねこ色保健室(松本ひで吉)かりんちゃんねるはじめてみた!(中江みかよ)王子が私をあきらめない!(アサダニッキ)ミラクルニキ(壱コトコ/Nikki. Inc.)予告

ァンパイア男子寮
吸血鬼は永遠の命があるから「跡を継ぐ」という発想はないのでは?
バイクのシーンも難易度が高いですがさすがの迫力。
…女の子ですと叫んでるようなもんですよねこれ…
お色気はさすがです。

ずのどうぶつカルテ
猫での傷はうらやましいです…
スズメ、また面倒な話です。そういう法律があるんですよね…あと外来種とか…
世話が大変でぐったり、本当に大変な。
具体的な工夫もすごく作品そのものを深め広めてくれます。
野生に返すルール、これはため息しか出ませんね。
胸が張り裂けるような気持ちがすごく伝わってきます。
本当になんて優しい作品でしょう。この作品があるだけでも奇跡ですよ。

ードキャプターさくら
時の魔法がすべての弱点…
小さい子供になっても冷静ですね。まあさくらちゃんさえ無事ならそれ以外どうでもいい、とすごく伝わってきます。
さくらちゃんの「かわいい!」が大笑い。
熱いラブシーンになるのも実にサービス旺盛です。

地先輩はズルすぎます!
表情の変化が絶妙ですね。
彼も浴衣とは…しっかり手をつないで間接キスと、ものすごくラブラブですがだからこそ何が起きるか怖いです。
ここで素直な感謝の言葉…うわ。
それでなにかと思ったら、学校で花火…そして後ろからかなり激しく抱きしめて…ラブシーンの熱さは猛烈なまで。
そして何が起きるのやら。意外な方向からのトラブルですね、彼の側からじゃなく彼女の側からとは。

ーク様とハーレムで
怖いもの知らずというかなんというか…
「人肉など与えるな」は大笑い。何と言うかめちゃくちゃな世界をうまく描いています。
「富をえようとこびへつらう生き物」、これは実にわかりやすいですね。
女装してまで…すげえ。そして鉄格子越しの…なんて素敵な笑顔。
筋トレとは…
なんというかこの世界自体がすごいですねえ。実際の暴力が(主人公以外)ない良識も実に嬉しいです。リアルにそう言う話をしたら悪影響しかないですからね…
実際には地下牢って冷気と湿気と不潔でとっても健康を崩すんですが、そういうことを描かないのもありがたいことです。

ミ婚
冒頭が実に面白い。乾いた感じの別れのシーン…
重い、軽いと名前がまたわかりやすくて大笑い。
いきなり「結婚を前提に」…で、朝起きたら…母親がまたすごい。
というか告白してからの行動力がすごすぎますねえ。
エッチを強く意識させるのは苦笑します。
墓というのはさすがにギャグです。というか墓を作ることを考えるということは次男以降、いや父親が次男以降の長男も墓は作りますか。
キスのふりをして「まえの男なんか目に入れてほしくない」、ここは気持ちの強さが伝わりますね。
ここで彼女の臆病さが出てくるのも丁寧なものです。
さらに本当は彼女が重かったということもうまいどんでん返し。
指輪が手作りってもう…某謙虚堅実なみの重さですね…
キスシーンも実に熱い。やはり完成度が高いです。

輩!今から告ります
すごくきれいですが、これまでのドタバタを思い出すと…
とにかくたくさんの告白…
そして四コマも甘すぎます。

ゥインクルプリキュア
ロケットのメンテナンスとは大変なことを。
勉強もテストもない、というのは一つ間違えるとディストピア。
…飛行機にとってさえ塗料はものすごい重量であり費用です。
雷で壊れるって欠陥品にも…

こ色保健室
賢いならいいじゃないですか。
犬好きの種類は納得。そしてうちの犬は、親と僕でかなり露骨に態度が違う…
犬のシリアス表情はかなり強烈です。
そしてまじめすぎる苦悩…全米が泣いた。

りんちゃんねるはじめてみた!
子供時代の回想…怒鳴り声にいきなり厳しくなったのか、と思ったら違って本物の天才だった、という、小技じみたミスリードはさすがですね。
そして内容自体も結構重い…この父親がむしろ気の毒かも、そりゃ壊れるって。
彼女の叫びはわかっていてやっているのでしょうか?それとも…「疎外」「無視」が爆笑。
逃げたと思ったら…この盛り上げも見事です。
料理自体も、敵側も結構しっかりしているのが楽しいです。手を抜いていません。
シチューから様々な料理…なるほど。
ここで告白を持ってくるとは…さらに姿を消した、と。
実力がものすごく高い、圧倒的に。

子が私をあきらめない!
この筋肉で揉まれたらすごいことになりそうです。
とっても開き直った犯人ですね…でもそれなら主人の名は出すな。
他にもいろいろなことがある、でも騒ぎだけが切り出されてしまう…ジャーナリズムの本質ですね。
上書き…ぎゃあああ。もっとも恐ろしい言葉です。
「つまり」で花びらが飛びまくる…

ラクルニキ
思い切り大きくスペースを取っているのが面白い構図です。
メイド服とは…
本来の寝室は別の場所に、ってそんなことむやみに人に言っちゃだめでしょ。
影の軍隊…日本には天皇陛下しか知らない軍隊ってあるんでしょうかねえ。
これをバトルで解決するとは…
フィナーレも実に華やかできれいでした。
作家もとても実力がありました。次はどんな作品でお目にかかれるか、楽しみにしています。

月号はかえで先生、甘里シュガー先生と新人ラッシュで実に嬉しい。
増刊がないからこそ、どんどん本誌連載をさせるしかないでしょう。

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