なかよし2017年10月号感想

この表紙の破壊力は反則です。
付録も冊数制限がかかるほどの人気だったようですね。入手できてよかった。

なんか毎月毎月、ものすごく出入りが激しいんですが。

「はたらく細菌」で皮膚常在菌の話もあったのがうれしいです。そちらも結構重要ですからね。

カードキャプターさくら(CLAMP)黒豹と16歳(鳥海ペドロ)羽柴くんは152センチ(日向きょう)はちみつトラップ(甘里シュガー)青葉くんに聞きたいこと(遠山えま)プリキュアアラモード(上北ふたご/東堂いづみ)ゆずのどうぶつカルテ(伊藤みんご)先輩!今から告ります(慎本真)氷山くんは家庭教師(三月トモコ)キミと最後の初恋を(中江みかよ)ねこ色保健室(松本ひで吉)同級生に恋をした(美麻りん)溺愛ウルフとお笑い姫(あやあや)うつむき姫に恋をした(菊本さや)予告

ードキャプターさくら
ループしている世界…すべきことがわかっているようなさくらちゃん、トランス状態とかじゃないでしょうか?
あたふたと隠れるのが苦笑。
海渡さんと小狼くんの邂逅、すごく緊張感があります。
D…クロウ・リードがアレイスター・クロウリーに名前が似ていますから、D…ダイアン・フォーチュン?
イギリスの魔法協会、というと今の人間はつい時計塔と言ってしまいますが、黄金の夜明け系でしょうか。
ああ…黄金の夜明けとクロウリーの抗争はややこしすぎる上に覚えても何の役にも立ちませんがね。
裏の方もややこしいことに…

豹と16歳
見るからに見るなの座敷ですね。
これから背負う、といってもどのみち黒鉄の恋人になるつもりならそれなりに背負いますけどね。
遊びましょ…この四人もとんでもない存在です。
のんびり遊んでいますが…
いきなりの「きょうで最後だ」、一体何が。そして突然のすさまじい怒り…ここの迫力は極上です。
どう考えても、「なかよし」という舞台が間違っているんです。
別のもっとアクションが激しい雑誌で活躍すべき人です。
まだ何かあるようですが、ある意味勝負はついたようですね。

柴くんは152センチ
転校した幼なじみが戻ってくる…
残酷なことに、長身の女の子と身長がすごく低く異様にかわいい男子として。

抜群の面白さと総合的な実力。
どこもかしこもとにかく面白いです。
ネッグハンギングツリーの繰り返し、さらに最後の、投げ倒される二人の繰り返しも…

短いので、来月号以降感想を書くかどうかは保留。

ちみつトラップ
ものすごくモテてるけど初恋もまだのあづさちゃん。でも一人だけ落ちない男子がいる…通称棘(いばら)王子、おぼっちゃまで特進科。
さらに家庭の事情も…ものすごい借金を背負う父親を支えてバイト生活、という。
そして、その父は富豪の友人にたまたま会って、すごい約束をした。その富豪の息子を、あづさちゃんが一月以内に落とせば借金を払ってやると。人嫌いが心配だったそうな。
それで住み込みバイトをすることになったけど…

めちゃくちゃ面白いです。絵の華やかさも素晴らしい。
すごくわかりやすい冒頭、そこから父親の借金と急転する…この賭けのわかりやすさときたらないです。
死ぬよりまし、ってこの世界には破産というものがあるんですが…まあ現実には存在しないんでしょう。法的には無効だろうと、破産申請なんかしたら家族ごと拷問処刑するというのが現実なんでしょう。
新人メイドというサービスの華やかさが素晴らしい。
作戦のばかばかしさも極上です。
徹夜で、って問題なのは、人間は眠らないと大きくパフォーマンスが落ちるということです。
というか、お金目当てと全人格否定するのは未熟ですよね。人間真っ白と真っ黒の二つだけじゃない、いつでもいろいろ混じってる…今は本当の心配の方が強い、それぐらいは見抜けないと。
媚薬でのドタバタも楽しいものでした。
ハニートラップであっさり落として縄をほどかせる、って…
解決してからしっかり謝るのがすごく好感持てます。
押し倒すシーンも楽しいです。
どこもかしこもすごく楽しくて甘い、質の高い作品。とても楽しみです。

葉くんに聞きたいこと
大試合を前に、鶴岡八幡宮…事故とかなければいいんですけど。
男子みんなすごく真剣です。おみくじ騒ぎも楽しいですね。ここまでくると勝敗以前に事故が心配です。
優しい言葉につい抱き寄せてしまう尚くん、なんかすごくわかります。
そして電話、もう無事に試合ができるかどうかが心配になります。
母親が原因、というか考えてみるとすごい金持ちですよねえ。
これを見た父親はものすごく気まずいですよね。…女の子が父親に見られる、女の子が母親にみられる、男の子が父親にみられる、男の子が父親にみられる…どれが最悪か、と考えると大笑いします。
彼女、という言葉がついに出ましたね。というか死亡フラグですが。さらに「そう思ってた」とフラグを重ねる…

リキュアアラモード
男役とは…
男装しているわけじゃなくて、というのが面白いです。
燕尾服は…宝塚で一番人気がある、の間違いでは?
というかクリーニングできるでしょうか。すごく高価なんですが。

ずのどうぶつカルテ
「わたしたちだって」…これは言うべき言葉だったのでしょうか。
この老人がやったことを反省している、ように見えても多分…退院したらまたやるでしょう。人間の業は底知れません。
「保健所の人ってわるい人だと思ってた」これがむごい言葉ですね。
…ただ、「仕事だ」という言葉で本当にすさまじい非道を行ったと、今歴史に裁かれている人もたくさんいます。まさに今この地球の同じ人類に、どう考えても極悪非道を仕事としてやっている人さえいます。「仕事」の一言は人間の良心や共感を完全にマヒさせる、恐ろしい力もあります。
獣医にできるのは、避妊・去勢手術を呼びかけ続けることだけ…
ネコの繁殖能力、だからこそ家畜化できたのかもしれません。
この計算は算数の水準ではかなりきついですよ。よくできたものです。ただ、両親もそのまま出産を続けるのでもっと…まあ、ねずみ算(等比数列・指数関数)というかネコ算の前には大した違いにはなりません。
…全部近親婚なのが恐ろしいですが、近親婚に耐えるのも家畜の条件の一つです。妊娠した一匹のウサギが逃げてあっというまに島を覆いつくす、ということも大航海時代にはよくあったそうで。
命の危険、緊急帝王切開…それであらためて命の重みを知る…
「すこし譲渡先が見つかって」…保健所の職員も頑張っている…ものすごく隙がなく、隅々までしっかり詰めています。
簡単ではない、まさにそうですね。
つなぐ、という発想がいい…というか、二人それぞれが二人に渡す…ネコ算と同じ。すごいっ!
二枚コピーして二人に配る、それぐらいならだれにでもできる小さな行為…結果はネコ算の膨大な数。
あと二匹…ここでこうきましたか。どこまで信頼していいか…
ただ、一匹も殺さなかったのがとてもうれしいです。子供の心を深く傷つけることのないやさしさ、敬服します。
ゼロ…関係者全員の夢ですね。殺処分ゼロを標榜する地方自治体もあります。
今回だけでも、素晴らしい傑作と言っていいです。

輩!今から告ります
ついに決心…というか強制されたという感じですね。
「先輩の制服にも夏が」が爆笑。
お手伝い…というか終わるまでこの子は縛り上げて、いてもそれでも危険ですね。あきらめましょう。二週間ほど眠りっぱなしになる薬は帝国歴488年までは期待できませんか。
「温めあった」「また抱きに」は笑い転げました。
まず垂れ幕…
どこかで待つ、…なんか与えてはいけない言質を与えてしまったようですね。

「当たって砕けろ」とかはひどすぎます。
母親の言葉が大爆笑。お見事。なんて嬉しそうな表情。
なんで綾さんの人格をそれほど知っているんでしょうね…
そして恐怖の抜け穴。…ひたすら合掌。

山くんは家庭教師
やっと幸せいっぱい…うわさがものすごいことになって、それで燃えて…まあなんというか、合掌。
しがみつかれた、多分遊園地のスタッフも驚いたでしょうし…ある意味いつものことかもしれません。
ボートでキスは危険すぎますね。まあ命があってよかったです。着衣水泳は普通に死ねるので。
…というかどこまで屁理屈ばかりなんじゃ…まあ、キスシーン自体は軽めだからこそ濃厚で強烈でした。
で、学校で婚約宣言…やってくれます。たまりませんね。

ミと最後の初恋を
デートだったのを勘違いで、それで何を切れているのやら。
まあ真相を知ったら今の自分を八つ裂きにしたくなるでしょうけどね。
で、大興奮して…ひどい子ですね。
余命のことも言う、って言わない方がいいと思いますけどねえ。
写真とかプリとか…そしてキスを自撮りとか…器用なことをしますね。
で、結局言わないと決めた直後に聞かれる…うわああ。「わたしよりも蒼真くんが大切だ」はすごく感動できる想いなのに…
さらに母親にも電話してしまった…さらに事故とか、もうどこまで行くのやら。
事故シーンのショッキングさはそこらのホラー漫画も及ばぬ域。
なんかもう言葉もないです。

こ色保健室
このたき火はかなり危険だと思いますが…木が近すぎます。
ストーブたき火は覚えておいた方がいいと思いますよ。基本は大きい穴を掘り、その穴によそから空気穴を通す。小さい崖に横穴を掘って上から空気穴を開けても、石と泥で地面に低い煙突構造を作って横から空気を入れてもいいです。
太った猫が…すげえ。
「陰湿なバレリーナコント」が爆笑。
臭いのがまた大笑い。
この踊りからこれを見る審査員すごい。

級生に恋をした
くるしい…そろそろ限界を認めて楽になった方がいいと思いますが、まあ無理でしょう。
さあ村瀬マン、自分で掘った罠にとらわれている哀れな姫君を奈落に突き落としてやってくれ。マジでそうしなければ絶対救われないから。
全部吐かされましたか…
客寄せ…いろいろとややこしいことに。
「小原をからかうのはやめてください」…だめだこいつ。
簡単に抱き上げられて…すぐ気づきそうなものですが。
そしてひたすら相手の正体を知らずに…「初恋だから」は頭を抱えました。
で、動く前にすることがありますよね?

愛ウルフとお笑い姫
大きい仕事、と思ったら…まあ下積みはそんなものでしょう。
活動休止というか番組が終わることの方が重大ですよねえ。
いいパートナーがいて幸せですね。
大量の恋愛漫画を読んで変なテンションになっている…よし録画して二十年後見せつけてやろう絶対死にたくなるから。
ひたすら誘惑していたら思いっきり笑いになってしまう…どうしようもない体質ですね。
足を痛めている…それをフォローするための頑張りは素敵です。
倒れるほど頑張って、「そのときに告白するから」。完璧です。
ラストも素晴らしかったです!
この連載は英断でしたし、素晴らしい面白さでした。次回作も楽しみにしています!

つむき姫に恋をした
吊り目がコンプレックスで前髪を伸ばしてしまい不気味に定評がある小松さんに、人気のある豪炎くんが大胆な告白。
とっさにむりと叫んでしまったが、文化祭関係で縁ができてしまい…

最高傑作。感想はそれだけでもいいほどです。
冒頭、下から見上げる変な角度などでヒロインの変な顔しかない…半面豪炎くんのまっすぐなイケメンぶりが輝くばかり。
そしてものすごく怖い表情、ある意味ホラーさえ思わせる…
キャラを紹介し、縁ができるしっかりした展開。
鏡の中の、強いツリ目…それを見れば、単に「切れ長」、美貌ともいえるのに。
そしてその11ページの下では、もう自然にかわいく描いている。
彼のいい面、そしてちゃんと礼儀が…どんどんヒロインの美しさ、可愛らしさが見えてくる。
仕事も、彼女もちゃんとやっていることも…
ここで好きになった理由を言うのも、すごく…男女両方がどんな人なのか、しっかり伝えてくれます。
「こんなに赤くなりながら」というのもすごく深いシーンですね。好かれるのが負担で、相手のことを見もしない…それが、相手を見る余裕ができてくる…
そしてヘアピンでの変身、これがどんなに魅力的か。
まだ自分を受け入れられない…ここからの激しい思い、花火を見上げる二人が本当に素敵。
プレーンオムレツのように、単純な素材、基本通りの調理…でも完璧なまでのうまさ。
最高の作品、楽しめました。
これからが本当に楽しみな作家です。

月号も新人作家がたっぷり…というかもうほかにないのか、と頭が痛くなりますがまったくないよりましです。
実際問題としては、ホラーオムニバスだと僕は感想を書かないので作家にフィードバックが行きませんから、このほうが僕にとっては好都合なんですが。

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