なかよし2016年4月号感想

すごい、という言葉が出るようなパワフルな表紙です。
付録のドレッサーも贅沢です!

付録のトラブル、 やはり起きてしまいましたね…化学薬品は細心の注意を払わないと。

ネット連載の立樹まや先生「これはきっと恋じゃない」がなかよしから単行本が出るのはうれしいです。能力はずば抜けた作家ですしね。

四コマが増えているのはうれしいです。

同級生に恋をした(美麻りん)青葉くんに聞きたいこと(遠山えま)さばげぶっ!(松本ひで吉)小学生のヒミツ(中江みかよ)初恋はじめました。(山田デイジー)黒豹と16歳(鳥海ペドロ)魔法つかいプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)出口ゼロ(瀬田ハルヒ)きぐるみ防衛隊(星野リリィ)九十九くんの愛はまちがっている(雪森さくら)ピンポンドライブ!(吉田はるゆき)花と忍び(長谷垣なるみ)かみかみかえし(遠山えま)甘いキミ恋するワタシ(菊本さや)予告

同級生に恋をした
沙緒(すなお)ちゃんが高校を共学にしたのは、男子苦手を治したいから…でもぜんぜん克服できない。
隣の席の泉くんがまた男っぽくて女子にモテモテ、それが余計こわい。
そんなとき、新クラス交流行事でクラス選抜スポーツ大会が…しかも先生がものすごくテキトーにチームを決めたので、泉くんと同じサッカーチームに。
超絶運動音痴な沙緒ちゃんにとっては死刑宣告。
でも泉くんが忍耐強く特訓してくれたおかげで活躍でき、お礼を言っていたら…なぜか「つきあってください」と言ってしまった。

すごく気合の入った作品ですね。
まずカバー絵の気合がものすごいです。
導入部のわかりやすさはとんでもないです。これほどわかりやすいのは史上空前かも。
大量のお菓子がまた感情を引きつけてくれます。…でもリアルに考えると、合計金額いくらかかるんだろう…
ヒーローの登場も迫力があってすごい。服の中の体をしっかり考えて書いてるのがよくわかる精気の強さです。
…確かにこれは怖いかも。
クレープ屋さん、という女の子らしい部分…というか女子校出身だけあって、女の子とのコミュニケーション能力は高いのがわかります。
この先生がまた面白いですね。
立ってたらサッカー、帰ったらバスケ、ねてたら卓球…見事な決め方で。
ここでしっかりキャラクターを紹介してくれる、長期連載に向けた見通しもしっかりある…この連載に賭ける気合が伝わってきます。オリジナルのド正統派少女漫画の連載にゴーサインが出たこと自体がすごいですからね。
この簡潔な紹介で、それぞれのキャラがしっかり出てくるのがお見事。
僕も高校二年まではこちらがわ…いや、高校一年後半から一人運動始めはしましたが、短距離の速度は遅いほうでしょう。
ほかのクラスには数分間大爆笑が止まりませんでした!…ちょっとやりすぎじゃないかと思うぐらい。これ、読者の親世代でも知ってる人は少数派では?…ええと、巨人の星はマガジンでのリメイク、翼はずっとちょこちょこヤングジャンプで連載がある…
黙ってたら怖い、…怖がられてる方の彼も心がある、傷ついている、と読み返せばわかるのがまたうまい。
「できるひととできないひとのあついカベ」、これはよーくわかります。というか僕は今も、筋力と持久力があるだけでぜんぜんできない人の側です。
「運動神経わるいのは小原のせいじゃない」、この言葉を繰り返すのが実にうまい。
…まあ、泉くんも、本当にできない人を少しでも伸ばす方法を考えた方がいいと思いますよ?
佐田くんもいいキャラでこれからの活躍が実に楽しみ。誰とくっつくことになるのやら…
壁ドンも強烈でした。
ハムスターが何かかわいいですね。
亜子ちゃんの優しさがまた…ああこれからがいろいろと楽しみ。
激しい練習と汗、それに思わずドキッとする、ここの表現力もすごいですね。
笑われたくない、で固まったら…ここもわかりやすいです。
ターンしてかわした、と思ったら遅すぎてタイミングがずれる、ここはとてもうまい。
ヘディングシュートが偶然で…まあ偶然でしょうね。
ちなみにぼくは、小中高と、一度たりとも学校でゴールネットを揺らしたことがありません。体力的には中の下ぐらいにはなった高三のころも、すべてキャッチされました。
ハイタッチの感動もすごく胸を打ちますね。前から夢見ていた、美麻先生の胸を切り刻む表現力が光の方向に使われたら…の夢がかなったようです。
そして素直に気持ちを…「小学校のときちょっと太ってて」、これも後々出てきそうな言葉ですね。
言葉が間違って「つきあってください」…とんでもない始まり方。
いやー、期待が高すぎて、逆に心配になってしまうほどです。

青葉くんに聞きたいこと
すっかりバスケ漫画になってしまったよーです。
…ここで退部届とは。
体力消耗が激しい、背が低い…なら倍走ればいいだけじゃないですか。
「マネがかわいかったら先輩練習にならない」…ひでえ。
「よくしらないのでもっとしりたい」…これ、誤解されそうな言葉ですね。…ただの職業病です、と誰か言わないと泥沼になりそう。
…ああ、逆ハーレムになるんですねわかります。
勝負で…どうしても泥沼から足が抜けませんね、青葉くん。
リアクションダッシュ、かなりきついですねこれ。
体力はあっても、無理な動きでバテていた…たぶんこの世界にはスラムダンクはないんでしょう。あれを読んでいれば、「ドリブルこそ、チビの生きる道なんだよ」を実践すればいいだけのことですから。
「オレが体はるよりこっちのがはやく立ち直ったんじゃ」が大笑いしました。
「がんばったんだ」の一言がまた強烈です。
さて、次号…また一人、彼女の蜘蛛の巣にかかった毒虫が…
…最初から「バスケ逆ハーレム漫画」としていたらもっとわかりやすかったでしょうに。

さばげぶっ!
この母親に逆らっても無駄でしょう。
というかそれでぎゃーぎゃー言ってる時点で子供です。
二人で風呂敷を担いでいるのは大笑いしました。
両親がいちゃいちゃしているので家出…呆れるとも何とも。
家出が心中になるのは珍しくないですよね。
本当にどう見ても山姥、というのは大笑いしました。
人を投げられる体力があるならツルぐらい引きちぎれるでしょうに。
そして華麗な技、何がどうなるのやらわからない…
首の後ろにGPS、そのほうがよっぽどホラーです。

鍋…いや、紙という手がありますよ?
マヨネーズは僕が死にます。
みんな好きなものが偏っている…誰が何を好きなんでしょうね。
バレンタインデーオチは苦笑しました。男子たちもかわいそうに…レベル高いのに。

小学生のヒミツ
もっとがんばってもう一度告白…前向きですね。
そしたら先輩が海外、やってくれますね。
練習の手伝い、と相手のために何かしようという姿勢がある、ここも素敵です。
さらに先輩がケガ…なにをしてあげればいいかわからない…
「くじけそうになったらあたしを見てください」この言葉には心底しびれました。
それが言えるって…すごい…
頭にキスして「勝ってくる」も強烈。
本当に素敵…すごく幸せな余韻にひたされているようです。とても暖かくておいしいごちそうを腹いっぱい食べたような気分です。

初恋はじめました。
外でも有名人…地域社会が機能していてとてもよかったですねえ。
公開処刑、まで頭が暴走するのが楽しいです。
スポーツクラブで何を?
どこでもぶれない人気ぶり…
「いってらっしゃい」って、天然ですごいことしますね。
「わたしにまかせて練習つづけて」…そこまで手だけで言えてしまう、というかそれを見ていてわかるコーチも立派な人です。
完全に理だけの言葉…
「オレはいまがいい」というのはすごくわかりますね。脳そのものが発達していないからでもありますが…
そしてハルキくんの容赦なさすぎる言葉、まあ値する行動ですが。今回の話が、男の子とは違いはあっても、同じ子供で衝動に比べ理性が育っていない読者に何を与えてくれるか…
みんなの前で抱きついて「試合よりキンチョーした」…
いや、こんなそこらの夫婦以上に深い絆と、人格の高さをみんなに見せつけておいて、何をいまさら「なんでわたしなんかがいいのか」って…
で、これだけ最高のデートをしておいて拉致…やってくれます!
なんて作品でしょうね。

黒豹と16歳
ベッドにもぐりこんでくる、というかこういう生活に慣れているのが恐ろしい。
しかしこの体、16歳の色気じゃねえどちらも…
…よー学校に行ったもんです。
黒鉄くんも様子がおかしい…楽しみです。
…まあ、パフェだけでカロリーは大丈夫でしょう。…ほとんどシリアルですし。
ドーナツとDVD、まあ軽症なら確かにいい薬ですね。
…ええと、何ラブシーンやってると思ったらホラー…
ここで消えるとは。
…え、告白しなおして…
ドーナツ越しのキスも強烈ですね。
結局一緒に寝たんですね。
ペットの甘え方…なんかつっこむのに疲れますね。

魔法つかいプリキュア!
とんでもないおばあちゃんですねえ。
いろいろと楽しくやっていますが、どんな落とし穴があるのやら…というか魔法の世界にのめりこみすぎると正気では帰れないこともあるんですがねえ。
魔法が苦手…
二人で組むと、プリキュアとは伝説の魔法使い…面白いシリーズのリニューアルですね。
…もう積み重ねはやり尽くしたから?

出口ゼロ
いやそういう背景があって、どんな基準でアカデミーに選ばれたんでしょう。
入ってからだけじゃなくて入学の選抜基準もおかしいんじゃ…
ややこしい過去ですね。というか四年前…
「デビューする気配ないし」というのも何かありそうです。
いきなりとんでもない爆弾、さて…
外の世界、アカデミーの力って巨大すぎますよねえ。
ちゃんと謝罪に来た…でもそれも演技かもしれません。ここは何の学校なのか…
「ゆるしてほしかったらそれなりの誠意を」…完全に許してますね。よーそれで三年生になれたもんです。
さて、進んでいるように見えますが…どんな落とし穴があるのやら。

きぐるみ防衛隊
死ぬのも嫌だけどそれもいや、よっぽどのことですね。
…キス?
どこに飛ぶかわからない話です。

九十九くんの愛はまちがっている
シャワーに入っているのを見てしまって、そのままこの反応…ああ、頭に「Love me like you do」が鳴り響く…
のっけからやってくれます。
「へんなモノ見てしまった」って、ちゃんと見たんですね。
「やきも…ち…?」とときめいている表情の可愛いこと。
特進で一位、おかしいですよね?
手が熱い、風邪?
体は強くない、というのも不安な伏線ですね。…アルド・ナリスという名が浮かぶのは…まあ虚弱高貴美形なんていくらでもいますよねえ。
「結婚するなら」…ちゃんと考えてはいるんですね。
新婚ごっこ、といって看病するのはいい。
自然に一緒に寝てしまった…そのままキスとか、結構話の展開速いですね。
さて、茶崎さんがどう動くのやら。

ピンポンドライブ!
10カ月…ずいぶんと経ちましたね。全国大会準々決勝ってすごすぎる話なんですが。
持久戦にもちこんじゃだめ…これって、戦争の歴史でも嫌というほど繰り返されてきましたよね。消耗戦だと国力が劣り地政学的に不利な我々が不利、だから短期決戦…で、無謀な賭けからドカ貧。まあアレクサンダーとか桶狭間とかアウステルリッツとか反例があると言われそうですが、結局それは、たくさんの人を爆死に追いこむ罠でしかない…
ダイヤの原石、って10カ月も磨いてるのにまだ原石?
いつまで続くんだ、と考えてしまったら…
そしてついに、冒頭の夢どおりに宝くんが目を…うーんうまい。
今回はこれまでの、スがヌになりそうな派手さはあえて封印して、丁寧に珠ちゃんの楽しむ強さを描き上げた…
実に見事なものです。

花と忍び
霧の森くんが婚約者、楽しいことになってきました。
環くん…文字通り忍んでますね。
やるとなったら完璧主義、楽しい人です。
そして、お約束の演技練習…いきなり「キスして」になるのは心臓が跳ね上がりました。
鞠さんの策略がまた面白いです。
剣を抜いて本当に死ぬ気か、はびっくりしました。
そして…忍びをやめる…でも、忍びをやめれば、それで彼にも挑戦権ができる…
「このオレが女一人幸せにできないとでも?」…震えるセリフですね。でもそれがどんなに無謀な言葉かわかっているのか…
どんなクライマックスになることやら。

かみかみかえし
…メガンテはボスキャラには効かない、というお約束は?
黄泉の国に行って魂を取り返す、それは…振り返らない強さはありますか?
キス、からイザナギ。さて、それで…読める通りの流れでしょうか?

甘いキミ恋するワタシ
いつも抱きついてくる幼なじみのたけちゃん。「父と子みたいなもの」とすら言ってくる…娘あつかいされるかのんちゃんは、彼のことが好きなのに。
もうすぐ、女子が男子にお菓子を渡す伝統がある学校のイベント、でも今までの二年間はわざとまずく作ってしまった。今年が最後のチャンス…

とても不思議な印象を与えるタッチです。
いきなり男子が女子に抱きついている、みんなも無視している…女の子も当たり前として見ている。
「父と子」とか、とんでもない言葉も…
球技大会の説明で、そわそわする男女やお菓子つくりをする女子がいるのが見ていて楽しいです。
「ちゃんと前見て歩くこと」とか、娘扱いにもほどがありますよ…
回想シーンの思い切った単純さがむしろ大胆です。
「こういうのやだ」と追い詰められていく心の動きも、すごくわかりやすいです。
安西さんが告白する、と思ってしまって動く…単純でわかりやすい心の動き。ぱん、と頬を叩いて走る…とても丁寧に心の動きだけを描いています。
ちゃんと作ったお菓子、すごく上手じゃないですか。
それを抱きしめるところも…
サッカーのシーンは、ここはしっかり描いてほしかったです。できる力はあると思いますよ?
逃げるたけちゃんを追ってのストレートな告白、とことんストレートだからこそ胸を打ちます。
とことん甘い終わり方も心地いいです。
すごく面白い作家ですね。これからの活躍が楽しみです。
…というか、オムニバス陣には素晴らしい作家が何人埋もれていることか。もっと本誌に出してください、増刊がないんですから!

号はKZ…今回はどんな話なんでしょうね。桜倉先生の華やかなタッチを堪能できるのはうれしいです。

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