なかよし2016年3月号感想

何カ月ぶりなのか思い出せない、女一人かつ遠山先生以外の表紙。
やっぱり映えてますよ!

いつも話題性が高く、爆発的な売り上げになる漫画家セット…今回はどうでしょう?

それにしても…わけのわからない形で登場してくる前歴不明作家が多い…ペンネームが検索よけかと思うほど検索しにくい…僕にとってはとてもやりにくい時代です。
新人賞記事読んで増刊買ってれば動向がほぼ完全につかめた時代が懐かしい…今はもう新人賞がいくつあるんだ状態、というか新人賞など関係なしですからねえ…

花と忍び(長谷垣なるみ)さばげぶっ!(松本ひで吉)初恋はじめました。(山田デイジー)九十九くんの愛はまちがっている(雪森さくら)魔法つかいプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)小学生のヒミツ(中江みかよ)出口ゼロ(瀬田ハルヒ)きぐるみ防衛隊(星野リリィ)ピンポンドライブ!(吉田はるゆき)青葉くんに聞きたいこと(遠山えま)チョコと男子と恋愛事情(美麻りん)黒豹と16歳(鳥海ペドロ)先パイ、教えてください(桜沢きゆ)ブロークンチョコレート(甘味あん)かみかみかえし(遠山えま)予告

花と忍び
…家人が思いやってやってくれた、では?
意識してしまうというのも大変ですね。
また面白い登場の仕方です。
旋回して振り落とせ、って完全に殺人未遂です。まあ、緊急避難は認められると思いますが。
「たったいまかわった」は大爆笑しました。
すげえ…
売られたケンカは買う、という発想も苦笑しますね。
この身分でパーティが初めて…というか日本に社交界というものはなかったんでしたっけ。デビューという。
さらに秘密とか、さすがセキュリティもやってるだけはありますね。
苦無が飛び交うのはすごいです。…でもこの苦無、一つ1キログラムぐらいはありそう。
潔くあっちにいくほどの秘密とは。
ガラスに体当たりするのは普通は大けがです。さばよんの部長みたく。
さらにビルの高いところアクションまで付け加えるとは、豪華な作品です。
結構面白い新キャラも出ましたし、とにかく問答無用の面白さはありますね。

さばげぶっ!
幽体離脱というか、そういう話は最近読んだ『エゴ・トンネル』という本にとても詳しく解説されていました。
遊び…ナレーションも楽しいですね。
自然におっさんが隣にいる、というのも面白いです。
魂魄についての説明が無駄に精密です。
そしてとことんいい話にすると思ったら…オチは期待通り。

「病名は仮病です」…大笑いするしかないです。
この先生ダメすぎる。
包帯を巻く病気…まあ、しゃれにならないのもいくつもありますけど。中二病が包帯になったのってエヴァと幽白のどちらが元でしょう。もっと前からあったりして。
ガラスに突っ込んだら、かなり高くつきますよ?
ついたてをかぶせるの、窒息しないでしょうか?というかカーボン冷凍にしか見えません。
いや保健室もの漫画なんていくつあるかわからないぐらいです。

初恋はじめました。
もうハンコ押してしまったのに無駄な抵抗を…かわいい、としか思えません。
まかせる、ってあんた年下でしょ。
帰ってから後悔するのも、まあ若さゆえの…
開き直るの速いですね。
いきなりデート、さてどんなデートになるのやら。話聞かれてますし。
「わたしにまかせて」の嬉しそうなこと。
こわいこわい、という気持ちの描かれ方も実に楽しいです。
ドラクエ形式の選択肢も面白いです。
…というか予算はどこから出てくるんでしょう。万単位の金が吹っ飛ぶんですが。
雰囲気の変わり方、足の重量感がすごい…身体描くのうまいですねえ。
これが楽しい、というのが女の子、ですねえ。
「好きな人にかわいいって」という言葉で、やっと自覚してしまった…なんかさらっと重要なシーンを流してますね。
仮病、と告白して十分で着替えて…ここもすごく素敵なシーンです。
そして膨大な言葉…
「かわいすぎません」という一言、もう息できませんよ。
さてどんなデートになるのやら…ああもう、たまりません。
…本誌レギュラー・ホラーオムニバス組混ぜてファーストデートのオムニバスコミックが欲しくなりました。猛烈に。つか猫部ねこ先生のデビュー作は永遠にコミックス未収録でしょうか。国会図書館以外にないのでしょうか。

九十九くんの愛はまちがっている
ガラスが入ったものと一緒に寝るのはとても危険だと思います。
生演奏…まあ音楽を学んだ人にはこういうのが稼ぎ場になるんでしょうね。今は、五十年前には世界で三人しか弾けないような難曲が余裕な人が毎年何万人も卒業して、そして市場は少数のスーパースターだけが売れる世界…
膨大なプレゼント…ははは。
博士号まで…主席取れなかったのも当然というか相手が悪かったんですねえ。
手をつなぐのが、結局親子になったのは笑えました。
振り回されず、って無理ですよねこれは。
…しかしこの金の使い方、ますます…よし、BGMは「Love Me Like You Do」に。
どこでもなら図書館、これはうまい。
つまらなくなるというか彼自体が最も勤勉な人間でもあるんですがね。
写真…これはつらいですね。言葉にならない。
写真屋、と察してくれるのはうれしいですね。
「どこにいっても楽しい」…あ、火災保険はちゃんとあったんですね。
最新技術…そうなんですよねえ。デジタル技術おそるべし。
「オレ それおこってる」という言葉、さりげないですが重いです。
そういう過去も…
なんかもう力技にもほどがありますが力技万歳。

魔法つかいプリキュア!
魔法…クロウリーの定義では…。
珍しく最初からストーリーをきっちりとやりますね。
とにかく華やかで楽しい、というのがいっぱいにあふれてきます。

小学生のヒミツ
徹底的な子供扱い…張り裂けるような空気感です。
泣きすぎで顔が腫れてる、こういう表現も楽しいです。
集中もできなくなる…シューズとか、そういうことは見てくれるのに。
そしてやっと怒りになって、サッカーに…時間が解決してくれる、でしょうね。
努力が増して…そしてエースに。これもわかりやすいですね。
…このプレゼントも、ため息しか出ません。でもただの後輩にここまでするでしょうか?
見開きでの笑顔、とんでもない迫力でした。
すごい作品です。

出口ゼロ
…もう、夕日ちゃんから見れば「ちょろい」の域ですねえ。本人にはそのつもりがなくても。
「いまの先輩とは意思疎通できない」…冷静すぎ。
冷静にいろいろなことを調べる、冷静沈着ですね。
鏡越しの会話…
前のターンでの醜態がうそのような冷静さ、いつもの夕日…
一人で何とかしてきた…確かに伝説レベルでしょうね。
演技…まあ、この学園は何をしようと演技がうまければプラスポイントですからねえ。
今回は無双で行くのか、それとも…

きぐるみ防衛隊
なんかすごいことにいろいろなっていますね。
リボンを切ると死ぬ…もろい存在もあったものです。

ピンポンドライブ!
ずっとラリーが続いている…
負傷で均衡が崩れるとかもますますあれですねえ。ええと、ペルム紀大絶滅の原因は巨大火山噴火が有力だそうです。
壊すチャンス…といたぶっていたらいきなり復活、一気にいい試合になってくる…熱い。
卓球を越えた卓球、って単にスがヌになるだけでは。
いやしかし、本当に表情もアクションも極上!
そしてこれが…ちゃんと医者行け、としか言いようがないです。
すごい作品ですよ、つくづく。

青葉くんに聞きたいこと
自己満足…これは痛い。
「そりゃ信用おとしてとうぜん」…まったく呆れてものも言えなかったでしょうね。
聞き屋ははやすぎた、というか最低限の訓練もなしにやらせるのが無茶ですよ。
ま、とりあえずマネージャーをまじめにやるぐらいでは?
「ここでにげるなら」…冷たい言い方知ますね。
逆に、聞き屋をクビになったことで、制約なしのただのおせっかい人間になれそうですね。
…職業上知った情報の濫用とか、まあ契約書もなしにバイトさせた方が悪い。
バスケシーンはさすがですね。
ここで出てくる…タイミング見計らってましたね、これ。
…またうそを…うその名人になってませんか?
ビハインドバックパス、やってくれます。
さてこれから、どんな関係になるのでしょう。
聞き屋、を掘り下げるのはまだ先の話でしょうか。

チョコと男子と恋愛事情
好きな子の以外受け取らない…でも小さい子にはかないませんね。
王子顔に、って普通の男子がこの悩みを聞いたら殺意湧くと思います。
…あ、男サイドから先月の話を…なるほどうまい。
それであんな言葉を…
というかあんなことを本当に忘れてたって、記憶障害疑う…いや、あれぐらい本当に忘れるほど毎日の当たり前のこと?
急いで作ってきたチョコ…やっと心がつながった…
こういう手で来るとは、さすがに圧倒的な実力。
来月号からの連載も楽しみです。

黒豹と16歳
もうみんなに聞かれてましたか。
冗談にされてしまって…でも黒鉄くん、これで意識したということは?
みんなが近づきたいのに近づけない、猛獣や宇宙人…
いきなり抱き着いてかみつくとか、恐ろしい人。
体育祭の打ち上げ、豪華というかカネがかかりますね。
黒鉄くん、強すぎにもほどがあります。
このカップルもすごく目立ちますね。
いきなりの直球告白はびっくりしました。
さて…なんか恐ろしいぐらいです。

先パイ、教えてください
…客観的に見ればこの子の業績ってチートにもほどが…
鍵を持っている人はほかにもいるはずですよ?寮の管理人はマスターキーを持っているはずです。あとピッキングもありますし。
エリカさん、完デレ?
そして今度は鏡夜…そりゃまあ、三人という贅沢ずっと続けてたらそのうち刺されますって。
…で、これをここで言うとは。
素直に全部話してくれる、わかりやすい作品です。
昴流先輩も本気に、これからの話が本気で楽しみになる終わり方。
とにかくひたすら王道って本当によかったです。
お疲れさまでした!

ブロークンチョコレート
親友の伊織ちゃんが、安達くんに「あさって十四日の日曜ってなにか用事ある?」と事実上の告白。
高山くん、伊織ちゃんと小学校からいっしょの心(こころ)ちゃんは、親友が告白することがこわい。
その気持ちを隠して二人でバレンタインチョコを作っているけど…
そんな気持ちからか、出来心で伊織ちゃんが持っていくチョコと、割れたチョコをすり替えてしまい、戻す間もなく…。
バレンタインデー、高山くんと出くわした心ちゃんは、伊織ちゃんにチョコのことを打ち明けるが…

古いタッチに少しびっくりしました。でもすごく味があります。
心ちゃんも安達くんのことが好きな三角関係か、と一度思ってしまいました。突然出てくる高山くんも混乱させます。
おたがいうらやましい、と素直に言い合えるのは、深刻な葛藤を経験していないからなのか、したからなのか…
嫉妬から思いがけない行動…ここまで読んだだけだと、それこそホラーでもおかしくないんですよね。どこにも「これはホラーではありません」なんて描いてないですし。
崖が崩れる表現はすごくわかりやすいです。
高山くんとの関係も何かわかる気がします。
取り返しがつかない、と思ったら大したことじゃなかった…それで改めて励ます、微妙な心境の変化が面白いです。
高山くんの誤解は、僕も最初誤解しましたからすごくわかります。
それで告白に…
とてもしっとりした作品です。…ホラーじゃなくてよかったともいいます。
どんな経緯で出てきた、どんな前歴の作家かは知りませんが、作品そのものはよかったです。次を楽しみにしています。

かみかみかえし
…僕の中の月読のイメージって何が中心でしょう。考えてみれば孔雀王でイメージができていてもおかしくなかったのに。
うまくいくかと思ったら、ちょっと責めすぎてしまったようですね。
牛が…なんか力が抜けます。
何もかもが解決に向かった、と思っていたら…禁断の力まで使うことになるとは。
さて、どう着地させるやら。

月号は美麻先生の新連載、これかなり期待できそうです。
菊本先生の読み切りも楽しみです!ちゃんと新人に機会をくれるのは実にうれしい。

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