なかよし2015年12月号感想

ひょっとして、遠山先生以外一人表紙は禁止、と決められているとか?
やっぱり目立つじゃないですか。

付録は色が華やかです。ただ、100円ショップで回収騒ぎがあった今、ちょっと心配にもなりますね。

これからも、とおやまつり時代が続くのか、それとも若手が奮起してくれるのか…それにしてもこんな手とは、恐ろしい編集長もいたものです。

「妹が小悪魔すぎるっ」があるのはうれしいです。伝説となった四コマ枠、本当に復活してくれ…

今月号は「王道」という言葉を使うことがやたらと多いです。いや、別に『バクマン。』読んだとかじゃなくて、本当に王道な作品が多いんですよね。
そういうところを頑張っているのかもしれません。それが読者に届きますように、と祈るばかりです。

青葉くんに聞きたい(遠山えま)先パイ、教えてください(桜沢きゆ)黒豹と16歳(鳥海ペドロ)出口ゼロ(瀬田ハルヒ)きぐるみ防衛隊(星野リリィ)花と忍び(長谷垣なるみ)小学生のヒミツ(中江みかよ)探偵チームKZ事件ノート(藤本ひとみ・住滝良/桜倉メグ)さばげぶっ!(松本ひで吉)ピンポンドライブ!(吉田はるゆき)初恋はじめました。(山田デイジー)FAIRY TAILブルー・ミストラル(渡辺留衣)プリンセスプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)伯爵さまは甘い夜がお好き(フクシマハルカ)嘘つき王子とニセモノ彼女(美麻りん)かみかみかえし(遠山えま)予告

青葉くんに聞きたい
麻陽ちゃんは中二で転校し、同じ地域に戻ってきて、高校であこがれていた青葉くんと再会した…でも競争率が高い。声が小さい、という欠点もある。
バイト先は、うさんくさい…占いなのか相談所なのかわからない…「聞き屋」。聞くだけ、質問もアドバイスも禁止。
そして最初の客は、青葉くん。

ちょっと水彩風の、面白いタッチになりました。
さりげなく流すのに情報量が多い冒頭。
「これからバイト」、母親とのつながりが強い、中二で転校して戻ってきた…かなり複雑な家庭背景も想像させます。
バスケシーンもさすがの迫力。
声が小さい…『ココにいるよ!』を思い出させますが、たぶん今の読者は誰も知らないでしょう。二十何年読んでるからこそです。
麻陽ちゃんも結構運動神経いいですね。
聞き屋…えらくストレートですね。いや、同じことを百倍以上の料金でやってる人もいます。アメリカのセレブ向け精神分析医は自分もセレブになれるほどの収入も得ています。カウンセラーも、弁護士も、コンサルタントも…キリスト教聖職者も!「話を聞く」面は相当大きいです。
教師や軍士官、福祉関係の公務員や警官、刑務官も、相当な時間と労力を「話を聞く」ことに使っています。
実際には「話を聞く」というのは巨大産業なんだ、と考えてみればわかります。
質問もアドバイスもしない、というのはわかってますよね。精神分析医も基本的に聞くだけです。
人畜無害の地味女、をプラスに使うのもわかってます。
といっても、最初からそんな難しい仕事を任せていいのでしょうか?当分は雑用の方が安全なのでは…確かに親戚のバイトは安全性が高いですが。
「アタシの勘じゃまたくるね」、本当にわかってる雇い主です。
ふっと、暗い表情を見せるのがさすがに見事。虚無、と題された絵画でもいいでしょう。
この失敗は…他の客でもやったでしょうね。人間ならどうしてもやってしまいます。それを抑えるのがこの仕事…どんな人にならできるんだろう、というぐらい難しい仕事ですが。
ここで回想を入れるのもうまい。やはり離婚という事情がありましたか。
自分から押し掛けるのも、この仕事という上ではタブーですが…
心理的に、単純ですが無限……囲碁のような作品。本当にやりこなせたら成功報酬が莫大なのはわかります。ただ、徹底的に地味になる、恐ろしく難しい作品です。
本来なら、衰えが見え一線から引くベテランに冒険させるような作品ですが…遠山先生は大黒柱のままのはず。
雑誌の大黒柱にそんな作品を描かせるとは、編集長も大胆なことをします。

先パイ、教えてください
お裁縫…これまた長い基礎が必要な課題ですねえ。
三人分、そのほうがデザインは楽かもしれません。自由度が下がり、少ない選択肢から選ぶだけになります。
ボロボロでもできるんだから器用なものです。というか、ミシンという文明の利器は禁止?
三人でいたい、って…
「勝ちにいくぞ」って勝算はあるんでしょうか?
メジャーとはマニアックな…しかもこの体型で。
プラ板をオーブンで加熱するのは危険はないでしょうか?大人の監督…いや、何も知らない大人が監督して、それで安全と言える作業でしょうか?
水通し地直しとか、本当にゼロから…
結構期待されてるんですね、彼女も。
もう一人の「兄」…さて、ここからどうやって…
いやーパターンってほんっとうにいいもんですねえ(このネタ、今覚えてる人どれぐらいいるでしょう…)

黒豹と16歳
いきなりベッドシーンから…ぜいたくな作品ですね。
結局ペットなんですね。無理なことを。
すごくこわい子…そうなりますよね。…結局みんなが全力で逃げる…ここは大笑いしました。
母親に感謝するのも素敵ですが、なんかフラグが立ったような気が。
あ、ちゃんと口にできましたか。間接キスですが。
ともだちいない、のショックもすごい表現…前作の妖怪並みのエネルギーこんなことに使ってどーする。
「なんのためにしつけしてると」…すごい子ですね。
もともとそういう子だった…はは。
そして…おい、全員落とす気?うわあ…
…SM枠、ってわけですか。だったら「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」でもコミカライズすればいいのに。

出口ゼロ
まあ忘れられがちですが、ここは俳優育成学校…みんなこれぐらいやりますよね。
「本人として負けるわけには」という時点で、この学校のやり方とはずれてます。最高の俳優を育てること、それだけはぶれませんからここは。
水野くんの演技には圧倒されました。
それからの、現実を受け入れるまでのみっともなさから、やっと覚悟を決めて…
王道ですよね、ある意味。

きぐるみ防衛隊
いやーなんという簡素な美しさ。
昔の修羅場…今更見せられても、ですね。

花と忍び
そういう過去も…
隣の席、どんな人でしょう。
忍カフェ…まあたくさんあるでしょうね。いろいろ簡単ですし。
いきなり「つきあわない」はびっくりしました。…単純にもほどがありますが。
さて、まず敵味方で考えなければならないのが悲しい作品です。
いきなり王様ゲームでキス…掟説明したら?
…直翔くんは敵じゃない?でも、そう思わせているだけかも…
『くるみと七人のこびとたち』で、行いで証明されてても裏切られた経験がある僕は、誰だろうと絶対信用できないんですよね。
思ったより面白い展開になっています。

小学生のヒミツ
すごい、としか言いようがないカラー扉。
友だちといるのが憂鬱、それがわかる子も多いでしょう。むしろスクールカーストの頂点に立っている子でも。
気をつかわせたとわかる、それだけでも十分すごいのに。
今も気持ちは前のクラスにいる…悲しい状態です。
みんなの本音、これは傷つきますよね。
無意識に前の学校に来てしまう…僕も、親がファミコンを壊した時に、幼稚園の跡地に行ったことがあります。嫌というほどわかります。
「ずっとカケルくんに会いたかった」なんて言われたら、そりゃ勘違いしますよね…
こうするとすごく楽しい、でも戻れないとはわかってる…それがわかってしまう賢さが悲しいです。もう少し愚かだったら…
そしてあえて突き放してくれる…なんて愛情でしょう。
「人ってね、鏡みたいなものなんだよ」という言葉…ただ、それだけを信じるのも危険です。中には低年齢のサイコパスもいますから。
バスを追いかけてくれたカケルくん…胸が熱くなりますね。
ああ…もう毎回、なんて素敵な作品なんでしょう。
この作品の存在に感謝。

探偵チームKZ事件ノート
いきなりぐさぐさと…
仲間、という言葉は無敵ですね。
ドブに手を突っ込むとは…
「おまえじゃなきゃだめだ」とか、なんかもう…仲間を維持するのに必死ですね。
人をそそのかす名人、って一つ間違えたら大変ですね。
「いいと思わないやつもきっといる」…これも怖い言葉ですね。
まとめるのがうまい…国語力って、そっちにも関係あるのでしょうか?
家まで送ってくれる…しかも手をつないでる、ここはちょっとニヤニヤさせますね。
チェーンならともかく、あの太さの鋼鉄ワイヤーを素手で引きちぎるのは、ボディビルチャンピオンでもゴリラでも無理でしょう。手の皮膚や組織が持ちません。てこを使えば可能かもしれませんが、その場合は別の形になるはず。
どうやったのか、それが問題です。
敵と思った人も恨んではいない…
思ったより重大な事件、問題はどうやってワイヤーをちぎったのか…

さばげぶっ!
厳しい生徒会長に…こういう手もありますか。
そういう技術は彼女にはとても合っているかもしれませんね。
どんどん技術的課題がエスカレートして、それをクリアしていく…
「いまのアンタなにいってもウソくさく」は大笑いしました。そりゃそうです。

このメンバーでハロウィン…
14.5ミリのテスト、なんて甘いことにはなるわけがないと。
魚+人…うん、「りぼん」に最近帰ってきましたね。あとケンタウルスのイラストも思い出します。
結局カヌーに戻る、なら救命チョッキはお忘れなく。

ピンポンドライブ!
どんどん絵の水準上がってますね。
強制されていた…
そしてダブルス?
スプーンでの特訓とか、さらにふとんとか…少年マンガの王道ですねえ。
ずっと一人だけでのダブルス、さてどこで破綻が出るか。
楽しむ視点…結構冷徹に今の実力のなさを見てますね。
とことん王道を行ってます。文句のつけようがない。

初恋はじめました。
放送でいったとおり…ああああ。
「手に入れたとして」…確かにそう見えて当然ですが、本当にそれだけでしょうか?
「ほしいというのはほんとうだと」と、認めようとはしている…ただ全否定するだけじゃないのが、彼女の誠実さですね。
この王子っぷり…ま、普通の少女漫画みたいに生ごみが飛んでこないだけよかったですね。
手をつないで…なんというか、楽しい学校ですね。
親友には全部見抜かれていた…
彼女のご指導は実に熱いです。
「浮気してることなんてすぐにわかる」「なんかごめん」は苦笑しました。…僕は近くの女性に何を見抜かれているんでしょう…
ちらりと読んでみて…まあ、それも本です。たまには興味のない本も読んでみると楽しいですよ。
「かりものの言葉を送りたくない」と、とことん誠実なのがまた…
メールに一時間かかって、そしておろおろおろおろして…これはどう見ても恋する乙女なんですよ。
家まで飛んでくるとは…恐ろしい男ですね。
最後の「参考書があるのなら、だれかいますぐください」という言葉もすばらしいです。参考書というか、二文字だけで十分。忠恕…真心と思いやり。…必要ないですね、二人とも魂の底から実践してますから。
すごい。初めての恋のときめきを、こんな角度からこれほど鮮やかに描き出すなんて…

FAIRY TAILブルー・ミストラル
出番をよこせ、と強引にもぎ取ったような…。
自分の行動がもとでエメリちゃんが悪魔だと誤解された、それって死の宣告よりきついですね。
そして本人の行動…誰を怒らせたか、知ったらどうなることか。
すべてを告げて、それで治まる相手かどうか…毒で判断力がなくなっている?
…で、この手は最終兵器なんですけどねえ…神父たちがお気の毒です。

プリンセスプリキュア!
運動会?面白そうですね。
それぞれの能力、なんかアバンのしるしを思い出させますね。

伯爵さまは甘い夜がお好き
…新鮮なイチゴってどうやって手に入れたんでしょう。手に入ったとしても今の品種改良されぬいたのとは別物の硬くてすっぱいものでしょうね。
真実…いや、客観的に見れば毒殺未遂ですよ。たぶん、アレルギーが医学的に発見されるより前ですし。まあ、毒殺したら母親自身も地位を失う、というのもありますが…
未来に返すため、というのも…それは未来に帰れればの話ですが。
告白そのものを軽めにするのも、これまでの積み重ねがあるからですね。それにしても大胆な。
後ろから抱きしめて…まったく相変わらずというか。
チョコレートつくりは不可能だと思いますよ?
家の秘伝のカップケーキ…タイムパラドックスが起きているようですね。…親等、大丈夫でしょうか。
そしてアレルギーについてはまだ解明されない…?いやアレルギーって確信してますけど、敵が毒を入れた可能性もありますか。

嘘つき王子とニセモノ彼女
こいつに褒められてもうれしくない、でしょうね。
「あなたのたすけなんかいらない」…そう言えるのも成長でしょうか。
「両親のとこいくよ」と言えるようになったのも。
そして本当に両親のところに、それで耀くんが…ケンカ?
うん、パターン(空港に行く、またはアメリカの空港で迎える)より、じっくりと描く方がしっとりと思いが伝わります。
「ただの高校生じゃない」…
かなりの時間経過があるのがいいです。じっくりと地盤を作って反撃していることが伝わりますから。
本性まで全部出して…そして手術費は、みんなに…
なるほどその手が。
そして、そんな形で手伝う…英語の勉強としても最高でしょう。
で、再会はこの手で来ましたか!
…荷物荷物!
「本物彼女として」、この言葉…どれほど待ったことか。
にくまれ損…それを受け入れるのもまた大人の大きさ、とは。
女王様、とファンが熱狂的なのは大笑いしました。
「あの子にちょっと気あったんやないの」…ここは静かな余韻が響きます。
まあ、一言でいえば…終わりよければすべて良し。
ラストが、何がいいとか言えないんですがとにかくよかったから、全部取り返してしまいました。
次回作はどんな作品になるか、楽しみにしています!

かみかみかえし
たくさんの神々がアマテラスさまを…待ってました、というべき王道シーン。
翠さんができない、というのは、命令に逆らえないではなく。ややこしいことをしたものです。
そしてついに本当の儀式、さすがに華やかです。
…ツクヨミは男と思っていましたがね。
さてと、やっとクライマックスに向かってくれる…ここからもう十巻引き伸ばしたらすごいですけどね。あ、イザヤ・エレミヤ・エゼキエルの神(キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の神のこと)との戦いって手もありますか。

灯の…スピンオフ?どうやらまったく知らない作家のようですね。
「キミについた嘘」が本誌に来るのはうれしいです。

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