なかよし2014年5月号感想

今月号の表紙はとことん付録強調…
プロフ、というのは小さい女の子たちの間で、すごく大切な文化になっているんですね。
それもスマホ同様、いついじめになるかわかりませんが。

嘘つき王子とコウモリ彼女(美麻りん)小学生のヒミツ(中江みかよ)わたしに××しなさい!(遠山えま)きぐるみ防衛隊(星野リリィ)恋するふたごとメガネのブルー(山田デイジー)少女結晶ココロジカル(高岡しゆ)クギ子ちゃんがいる!(PEACH-PIT)塾セン(立樹まや)さばげぶっ!(松本ひで吉)出口ゼロ(瀬田ハルヒ)恋と軍艦(西炯子)ハピネスチャージプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)ツナガル(安藤なつみ)百鬼恋乱(鳥海ペドロ)かみかみかえし(遠山えま)予告

嘘つき王子とコウモリ彼女
明るいキャンパスライフを目指している成海流凪ちゃん、でも目つきが悪くてぼっち体質。
そんな彼女の前に現れたのが、「ジーニアス」と呼ばれる生徒会。超優秀美形ぞろい、シェアハウスで暮らしている。
ある日、黒猫に石を投げようとした子から猫をかばった結果、その子の誣告で住んでいる家を追い出されることに。
そんな彼女に声をかけ、シェアハウスに迎えてくれたのが、「ジーニアス」の夏島ヒカルくん…だが、彼が彼女に迫るシーンの映像が学校中にばらまかれていて…

冒頭の笑顔と、下での軽い不安感がドキドキさせてきます。
いきなり怖い顔でにらまれるのはびっくりしました。
「こーゆーんじゃないの?」のちょっと古い絵柄が楽しいです。
…僕も、現実と漫画を混同した妄想は持ってました。でも、実際には…「ゴッドサイダー」のように魔法を使って戦う妄想と、「キャプテン翼」のようなスポーツの妄想や、「きまぐれオレンジロード」のような恋愛の妄想は同じなんですよね。100%の子は魔法を使えない。95%の子はオーバーヘッドキックはできない。60%の子は、恋愛とは縁がない。
早めに、妄想と現実の違いを理解できたら幸せでしたし、誰にも迷惑をかけることもなかったのですが。
エメラルドデイズって漫画、いろいろと面白そうです。「はちみつベイベ」と似たようなものの気が。
ジーニアスの迫力はさすがですね。
一人一人の魅力を出していくのも楽しいです。
女の子もいるし、ちゃんとつきあってるカップルがいるというのが、よくある逆ハーレムとは少し違う感じで面白いです。
黒猫をかばうシーンも、主人公の魅力をうまく出してくれてます。
それが、誣告で家を失う結果に…すごくショックな展開でした。人間の底なしの悪…ですね。小さい子でも邪悪は邪悪…相変わらず、序盤でのショックは強烈です。美麻先生がホラー作家だったらすごい作品だったろうな、と思う反面、僕個人は…
母親の言葉に、「だめだったよ」という結論…それがまたすごく共感できてしまって。
それが、まさにこれは天国…
「なかよくしたいのに」と迫ってくるとこ、めちゃくちゃドキドキさせますね。
で、それを録画されていて…さて、これはどういうことなのやら。
なんというか全く先がわからない、とんでもないジェットコースターです。

小学生のヒミツ
好きな人と目を合わせられない…可愛い。
「おまえもこい」と強引に誘う吉岡くん…かれはいちごちゃんの気持ちに気づいているから?
ファッション誌は、要するに「何を着るか」という女の子にとってとてつもなく重大な問題の答えが載ってる本、というわけですか。
…だから売れるんですね。
ちゃんとおしゃれを、ライバルに教えてくれる…いい人だなと思いながら皮肉だな、とも思ってたんですが…
「当日は敵同士だから」って、ばれててやってるんですか。思った以上にいい子ですね。りんごちゃんの側から描いた話もぜひ見てみたいです。
デートの時の二人の、強烈なタッチにはびっくりしました。ずいぶんと大胆な作家ですね。
常に積極的なりんごちゃんの負け続けてる、それも、どんな展開になるのかドキドキさせてくれます。
言わなかったから迷惑をかけてしまう、というのは…冷酷に言えば事実なんですよね。
責めても何にもならないのですが。
そして、結局迎えに来ておんぶしてくれる山下くん…優しすぎてもう頭がとろけそうです。
この告白宣言、一体どうなるのかも楽しみです。
あと、りんごちゃんの立場から見た話がものすごく読みたいです!

わたしに××しなさい!
ひたすら泣いている彼女、連載の最初のほうを思えば信じられないほどですね。
…でも最初のほうを読んでない読者も多いと思いますが。何年前でしたっけ。
あくまで優しい時雨くんには、どこまで心が広いのかって気にもなりますね。
女に会うために別の女を呼び出すとは、鬼畜王というかアホ王というか。
茂みに突っ込まれて脚だけになってるのは笑えました。
そして晶くんと時雨くん…さあどんな修羅場になるのやら。
白壁を背にした雰囲気が見事です。
そして「キミだからムリなんだよ」という言葉、かなり意外でした。
でも、ここだけ見れば単なるラブラブカップルなのですが。
そして氷雨の、意外なほどストレートな告白。マミちゃんはちゃんと…
どうなるんでしょう。マミちゃんと晶くんに幸せになってほしいんですが。

きぐるみ防衛隊
お久しぶりです。「ひどいフラれ方してわたしにあいそつかせたほうが」…この思いやりはそりゃ抱きしめたくもなりますよ。
「一緒に戦おうね」と言ってもらうのって、男の子にはうれしいですよね。
ラベンダーの投げ技はすごくきれいです。
意外とこういう、まともにゲーム感覚で、という面もあるんですね。
部長に「女子」と書いているのが苦笑します。というか宝塚。
のばらちゃんの、妄想と対照的な実像…パターンですが楽しいです。

恋するふたごとメガネのブルー
まあなんというか、無事で何より。
よく着衣で溺れなかったもんだ、というか青くんも立ち上がってしまって二次災害にならなかったことがむしろ不思議というか…
というか、ここで「フジタにキス…しちゃった」それを言ってしまうとは。
でも、もっと最悪の形でばれることにならなくて、よかったのでしょうね。
ももちゃんも、今は優しく受け止めてくれましたが…
二人で風呂、って本来はサービスシーンのはずですけど。
空くんのプレゼントにちゅーしようとするの、男の子にはこれうれし恥ずかしいでしょうね。
で、母親も…お気の毒というかうらやましいというか。
米は手提げより担ぐか抱えるほうが楽では?ビニール袋は5sでもやばいですし、一分で拷問になります。
結局ちゅーをごまかしてしまいましたか。
あ、やっぱり米重くなった。
…と思ったら、ここであっさりと告白してしまう…
姉にばれるとか本人に告白するとか、普通なら…というか「星の瞳のシルエット」で何巻もかけた泥沼を、一話であっさりと…
この対応は、そりゃ切れますよ。
そしてももちゃんがひっぱたくのはびっくりしました。
さて、どんな答えが返ってくるか…実は年上の訳あり美女と同棲してる、なんてことはないですよね…

少女結晶ココロジカル
ベリーダンスとは、本当に世界各国のダンスを紹介してくれそうです。日舞は何月なんでしょう。
フリオさんとも仲がいい、というのが楽しくなりそうです。
先に実力をつけろ、というのは当然ですよね。
みんな自分にできることを頑張っている、とそれに気づくのはうれしいです。
メイシスさんのダンス、本当に華やかで素敵です。
いきなりの襲撃、修行をじっくりやる余裕はない…と思ったら、フリオさんの力で撃退できて、こころちゃんも人を癒すことができた…なんとか修行する時間は取れそうです。
本当は、ちゃんとバトルで取れるだけの実力をここでじっくりつけたほうがいいと思いますけど。

クギ子ちゃんがいる!
いくら食べても太らないお菓子?こんにゃくを人工甘味料で味付けすれば、って蒟蒻畑がそれでは?
行方不明に釘、というのも不安にさせますね。
恐れられればそれだけポイントになる、そりゃ冤罪を晴らす必要はないですね。
過激派…
勢いで飛び出しちゃうなんて、やはり男子ですね。
猫集会に参加する、って猫好きにとっては夢でしょうね。
みゆちゃんがネジくんを連れていくの、ここもカッコいいです。
釘の詰まったランドセル…何キロになるのやら。でも、子供の体重と比べても誤差では?
「悪いコ…ダァレ」と釘を叩き込む決めシーンはすごくかっこいいです。
コウモリ、ということはヴァンパイア?

塾セン
悪意はないんですけどね。やっぱりこの時が来てしまいましたか…
話そうとしても拒絶されてしまう、どうしようもなくつらいですね。
「紅子にあたったってなんの解決にもならないでしょ」も、本当に事実です。
先生が単純に散歩に連れ出してくれる…一人で長時間歩いていると嫌な感情ばかりが増幅されます。呼吸に集中しない限り。
でも、異性と一緒なら別でしょうか。
胸に飛び込んでしまうのはびっくりしました。
「ショック受けるくらいみんな莉彩のこと好きなんだろうね」という言葉も暖かいですね。
でもこれ、そりゃ…男として意識しちゃいますよ。
二時間待つ、とそれをやってくれる熱さがこの作品のいいところです。
やっと仲直り、このシーンの感動的だったこと!
「大好きですっ」…何の気なしの言葉ですけど、それで気が付くというのが面白い心の動きです。
なんというか、勉強しろと…

さばげぶっ!
…なぜ「けいおん!」に?もちろんBGMは切り替えました。
珍楽器ですね、確かに。
というかそんな楽器、世界中あらゆる時代の楽器のイラストを集めた辞書的な本を持ってない限り知らないですよ。ああ、その「武器」版は持ってました。
そのセッションは、まさに笑い転げるほかありません。
「すこしは楽しませて」と無駄にカッコよくポーズを取ってるのがまた楽しいです。
ブレーカーを落として、パニックになったところをカッコよく演奏し…確かに心を動かしてますね。
無駄に絵だけがカッコいいのが楽しいです。
七メートルダイブ…そりゃ伝説にもなりますよ。
まあ命があってよかったです。

花見といったら…こんなことしてる人、今もいるんでしょうか。
花粉症にガスマスクというのは正しい気がします。
イングラム二挺拳銃…二挺拳銃の小型サブマシンガンならマイクロウジですけど。というか実銃だったらさぞコントロールできないでしょうね。
毛虫を落として人を追い出すというのは強烈ですね。
みんなで銃殺というオチは大笑いしましたが、実際にはゴーグルつけてない人にエアガン向けるのはとても深刻な…

出口ゼロ
というか、この集団で決断する方法が決まっていないことが問題です。
特に、多数決を取ったり熟議する暇がない事態に対応するには、誰かリーダーを決めて緊急時だけはそのリーダーに全員服従する、と決める以外には、実際にはありません。
一人の独断専行で全体が決まる、というのは最悪ですね。
この顔芸は強烈ですね。
「カッとなって自分の主張をムリヤリ押し通した」というのもその通りですね。
「おわったことにグダグダいわない」というのは正しいです。なってしまったことは現実ですので、とにかくこなして次に行くしかない…基本的には。
「HUNTER×HUNTER」のように、壁をぶっ壊すことができれば別ですが。
「一人でこなせる能力はないわ、判断力も演技力も運も」これも事実ですね。
能力が全くない、ではなく、全部一人でどうにか…一人で敵軍を全滅できる超人じゃない、一兵士としてなら使える、ということでもあります。全否定されているわけじゃないことは理解しないと。
でも、それがわかっているなら、リーダーを決めてリーダーに服従する…そしてリーダーが壊れた時に下ろす方法も決めておく、それがなければ。
特にこのゲームは運が重要で、彼女が責められているのは運の悪さですから厄介です。

恋と軍艦
それも知らない、って…どれだけ…今はテレビとかでもある程度情報はないでしょうか?というか週刊少年「ジャンプ」「マガジン」「サンデー」「チャンピオン」、「なかよし」「りぼん」「ちゃお」でもそれぐらいは…
「だてにそういうまんがたくさん読んでないわよ」には苦笑するしかないです。
ぼろぼろに泣いてる彼女に、「同性同士だって」と熱く力説してしまう、それでなんというかどんな漫画を読んでるかははっきりしてしまいますね。
というかこんな重大な秘密を、陽太くんでよかった…とんでもない自己中心性ですよね、これ。
子供は、自己中心的になるほど感情が強い時は一切行動したり人と会話したりするな、を基本ルールにしたほうがいいです。
「あそこまでだれかを好きになったことってまだないわ」…この二人は、感情を処理できている…
上海に、となると絶交も何もどうでもよくなる…これが子供なんですよね。
なんというかいろいろな意味で子供って…それをしっかり描いているこの作品がすごいです。

ハピネスチャージプリキュア!
確かにとんでもない子です。大笑いしました。
恋愛禁止というのはきついルールですね。セーラー戦士も、女王のぞいて禁止ですけど。
必死で二人を守ってる、というのはいいんですが、傍から見るとえらいことですね。
…これで恋人じゃない、というのもすごい。で、ばれたことはいいんですか…?
なんというかひめちゃん、お疲れ様です。

ツナガル
極端な暗と明、さすがにうまいです。
そしてとんでもない変顔、すごいことしてくれます。
スマホ…まずみんなそれがほしい、と。不景気なわけです。
親が忙しい、もしかして母子家庭、となると…もう最悪の事態と言っていいですね。
でも、「パソコンでさえ電源入れるのに一週間」ということはこの家にパソコンがある…だとしたらネットはなれているはず?いや、それとも母親は仕事先でパソコンがあるだけ?
そして…すっかりインターネットという豊穣にして危険なジャングルに。
その感覚、ときめきはすごくしっかり浮かび上がってきます。
約束があって休まなければならないことが言えない、それがほころびの理由になるとは…
そしてそれが…といっても、ネットがなかった昔も葬式ごっこはあったので、別にネットのせいとは言えないでしょう。
学校そのものが悪いというか、人間そのものが悪いという水準です。
そして十秒ルール…えげつないですね。
さらに出会い系サイト…そこまで簡単にエスカレートしてしまう…
母親にそれを言えてしまう、そして母親がしっかり受け止めてくれるのは、正直なところ超能力に目覚めるのよりリアリティが乏しい気もしてしまいます。
ですが、実際には…壊れる一人の子の裏には、親に素直に頼れて、親がちゃんと力になってくれる九人も…そうであってほしい、と祈るばかりです。
母親がしっかり対応して、本人もきちんと…ベストシナリオ。でもだからこそ、「まず親に言う」という、最も重要なことを読者に伝えてくれている…読者たち、現実の女の子たちのことをすごく思いやって話を作ってくれたことがわかります。
親が外れの場合の危機管理とかは、まず「絶望しなくてもいいよ」が耳に入ってからでもいいでしょう。
いじめの作品ということで不安でしたが、これだけきっちりとやってくれたら文句の言いようがありません。さすがとしか言いようがないです。

百鬼恋乱
目を花で隠す、そうすると美しい花というものが、いかに恐ろしい造形だかわかります。
なんといううらやましい状況でしょう。男子も女子もうらやましがります。
サプライズパーティーの準備の真っ最中にサプライズされたら、そりゃ台無しですね。
赤ちゃんがしっかり描かれていて、すごくかわいい。
で、零くんには平気…
「わたしがついてるから」って、能力もないのに請け合うなっての。
神…そんな存在というのもきついですね。
こんな小さい子がいるのにこんな巨大な魔、とんでもないですね。
そして、蜜くん…自分が消えることを、こんなあっさりと…
自分の生命にも他人の生命にもとことん無頓着なんですね。

かみかみかえし
毎月連載に?いや、来月号の予告にはないですから…
世界が真っ暗になる、って…バチカンや聖域は無策ですか?
というかずっと神束家がこの力を持っていたのですから、ずっと神だったのでは?
「一点のくもりもない瞳」はあざといにもほどが…
知恵なら…なるほど。
菅公が受験以外頭にない、というのは大笑いしました。ありえる。
というかなんで正解が出てこないんでしょうか。
アマテラスに対抗できるのは…ツクヨミかスサノオか…

あおいみつ先生、夫婦というとんでもない発想!
三回連載というのは残念ですが、面白くなりそうです。

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