なかよし2012年1月号感想

表紙は…実に独特の魅力です。
付録がデコはともかくチェックというセンスも面白いですね。

しかし「りぼん」の広告には吹きました。どんな気分で入れたんでしょうか。
と思ったら「りぼん」にも…おいおいどうなってるんだ…

マンガスクールで、シルバー賞以上はデビュー、と。
といっても増刊が復活しなければ、デビューしてすぐ本誌レギュラーになる天才以外は名目だけのデビューでしょうね。
オムニバス単行本しかチャンスがない状態が続くのなら。
新人賞でデビュー該当者なし、というのは、即レギュラーの天才以外デビューさせるつもりもないのなら…ならまだ誠実というべきでしょう。

クギ子ちゃん(PEACH-PIT)1年5組いきものがかり(フクシマハルカ)王子とヒーロー(山田デイジー)わたしに××しなさい!(遠山えま)スイートプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)甘い悪魔が笑う(鳥海ペドロ)AEISA(安藤なつみ)さばげぶっ!(松本ひで吉)ふたりのヒミツ。(茂呂おりえ)恋と軍艦(西炯子)ミスプリ!(青月まどか/Ruby Party)荒野の恋(タカハシマコ/桜庭一樹)予告

クギ子ちゃん
なんというか…ただ可愛いんですが。
やることは全部善意でも、それほど人が善であるのは難しい…
心からの好意をこめて、イスラム教徒に豚をご馳走するようなものです。

1年5組いきものがかり
増刊からサルベージされた作品。それほどの人気だったのでしょう。
本誌でも相変わらず冒頭からやらかしてくれます。
ホワイトクリスマス…はい、男はこういう妄想ばかりしている生物(「いきもの」ではなく「なまもの」と読みます)です。それもなければ子孫残せないんですから勘弁してください。
雪であの子…また今度はどんな…
トクベツなプレゼント、って男が妄想することは一つなんですが。
みんな凍ってる、雪女…でもどうせ男なんだろうなあ…
凍らせてからデートしよう、というのも楽しいです。
お湯で簡単にもどるって便利な体質ですね。
マフラーというのは僕だったら充分嬉しいですが。
キスしたら凍ってしまうから人間はダメ…それはそれで災難ですね。
女の子のほうからキスする、というのもやることがすごい。
唇から暖める、というのも充分エロ。
「はじめてだし〜」…このわざとやってるとしか思えないエロ、どうしようもないですね。
あ、実は男というオチはありませんでしたか。深読みしすぎました。

王子とヒーロー
そりゃにへにへしますよね。
野菜って、自分で育ててるところと買うのとは大違いですよね…
友だちに…すごいというかなんというか。
僕なら笑ってお礼をいい、スーパーの大根とは次元の違ううまさに感動するでしょうけど。
ま、本人は笑って受け取ったんだからいいじゃないですか。
王子の登場、それこそ宝塚の…「ばらベルサイユ」インスト版を使いたいところです。
ちやほやしとくべき、という計算も恐ろしい。
「友だちをさそうと」とヒーローを、この無邪気さは…地雷原を踊りながら歩いているのを見ているようです。
おしゃれを教えてくれる、というのは嬉しいですね。これが友情の始まりならいいのですが。
ちょっとしたことでこれだけ…まあ僕にはどう違うかはわかりませんが。
ちゃんと、浮いてると言ってくれるのもただ無視とか打算でちやほやよりずっといいですし。
「わたしのことはなにをいってもいいけど」…こういう、食べ物を無駄にしないという強さが最初からある…これも嬉しいです。
弁当箱を見るだけでぐう、って正直なおなかですね。
ちゃんと「いただきます」しれくれる、するべきものだとわかる…
「まちがってない」の一言も嬉しいですね。
今回は嬉しいことが多くてほっとします。

わたしに××しなさい!
この先生の展開いつまで続くのやら。もしかして、第三の…頭抱えたくなります。
ドラマCDですか…アニメ化できないのが残念。エロ過ぎるからといわれてもキス●スとかもあるのに…
恐ろしく率直な言葉ですが、なんと言うか相手が悪いとしか言いようがないですね。
「笑顔つくってるの」で完璧に優位に立たれてしまった…
彼が完敗したのは生涯最初では?
「わたしを見て元気になりなさい」…コメントできません。十秒ほど固まって、なんかベッドに潜って一眠りしたくなりました。二十時間ほど。
初恋だと彼はわかってなかった、と。
ここでの晶くんの演技、強烈でした。
後ろからぎゅっと抱きしめて、もう力の加減もきかなくなる…泣いてしまうほどに。
それほど、痛いところを突かれたのか…心と体が崩れるほどに。
キスマークというのも独占欲の塊ですね。
しかし…どこに暴走するのかわかりません。

スイートプリキュア
説明し忘れ、というのもすごいことを。
昔のおじいちゃんがやたらとカッコいいです。
四人、というのは西洋音楽では結構重要な基本単位ですよね。
声楽の男女高低四重唱。弦楽四重奏。ピアノ&弦楽三重奏。
それどころか、軽音ですらも四人が基本単位になっています。
相変わらず迫力満点、どこに着地するか…
しかし、上北先生という至宝をもっと活用するすべはないのでしょうか。

甘い悪魔が笑う
ウィッグを外したらこの髪、すごく印象の強いシーンです。
好きという言葉に自分で慌て、壁に頭を打ちつけるのもかわいいですね。
いろいろ気にしすぎて、まあ自分の中で自滅してる…で、今度は髪でプレイですか。
ついキスしようと、それぐらいお見通しだと思いますよ?熱放射感じられますし。
で、クラスに特攻それも弱みつき…さあどうなるのやら。
隠れるのはお約束ですが、もう笑うほかありません。学校のパイプ机で隠れてもバレバレですよ!こういうのは職員室の机でやるもんです(ソレナンテ・エ・ロゲ1599年 - 1669年? )
いじめたく、ってスカート…うわ。
当然のように飛び出して先生をナンパして帰る、というのも器用というかなんというか。
足にメモ、というのもえげつないというか…女の子なら全身を襲う甘いうずきにもだえるか、それとも笑い転げるかどっちなんでしょう。女の子ではないのでわかりません。
「なんでそんなこというの??」といえるのも強いですね。
そして…やっぱり行って、そこには…大笑いなことになりました。

ARISA
斧はいかなる状況からでも脱出できる、いざというときには最も手にあって欲しいものです。
欧米の建物には、日本の建物の消火器のように、斧が置いてあるのが標準だとか。また船には鳶口が必ずあります。
建物に消防斧がない日本は、人命より公序良俗…否、武装解除を、刀狩を優先しているのです。武装解除が米軍の絶対命令だから、それをいまだに内心からも遵守して。解除するのを忘れて。
ただ、使い方を知らなければ…こうなるでしょうね。
絶対に二人で脱出する、その強さが…今度はどのような悪夢につながるのか。まるで巧妙な寝技や捕縛術、縄一本での拷問芸術、力を入れれば入れるほど、もがけばもがくほど相手の思い通りに動かされ、蜘蛛の巣に囚われていくような…
この傷で入れる学校、というのが不思議です。
いやそれ以前に爆発事件があって捜査しない警察の方が不思議ですが。
そして…今度は殺意?
どれだけの謎と悪意が満ちているのでしょう。

さばげぶっ!
確かに十三話で部員紹介というのも過激な話です。
サバゲは興味ないけどコスプレは…ははは。
ファストフード初体験、というのもすごいですね。
確かにインドとか、手食文化のところは今の地球にも広くあります。
カレーの奇襲でコーラをよく振って、これは強烈でした。
というかこのすべてうpればとても面白いことに(鬼畜外道)…
一日二キロ太る、ってそれはそれで悪夢ですね。
さらに拳銃…まあオモチャの拳銃は人気のあるお子さま景品です。ちなみに僕はバイトしてたとき、小さい子に水鉄砲渡すときでも「銃口を自分を含め人に向けるな、撃つとき以外引き金に指をかけるな、触る前手放す前に薬室を確認しろ」の三原則は言ってました。
BB弾系の…バイオ系でも、生分解性なだけで食料とは違う分子ですよね?別に固めたデンプンとかじゃなく。…生物由来でも生分解性じゃない、ってオチはないですよね…
狩り…サバゲ部じゃなく実銃部に?狩猟免許持ってない、ってえらいことを考えますね。
予算が残ってない、というのは笑うしかありませんでした。

ふたりのヒミツ。
手を離せない、こういう切ない感情を描かせたらつくづく一級品です。
素早く二人分の電話をしてしまう、というのも器用というか…
そして学校で過ごす…帰る、ってどこへ?あ、ケンカしたからやっぱりちゃんと家で寝る、といえば…
「ホントは輝さんのまま」それはそれで怖いです。ちなみにどんな身分証明もこの証拠にはなりません。
告白したい、でもできない、という五十嵐君の、男の焦りが強烈ですね。
いれかわったままでいたくない、と嫌い、とは違うんですが。
鏡が割れて、さてどうなるのか…
とても危険な事故なのは確かです。

恋と軍艦
悪の組織、って想像力は…まあ僕はいい歳してあの頃と変わらないので投げる石はありません。
怒られるだけ、というのも拍子抜けというか。
町が大変だ、というのは実感するのは難しいですね。
ロシアは近い隣国ですから、ロシアとの貿易などは本来は大きな経済効果があっていいのですが…
ゆかたにフリルはかえって痛々しいのですが。
火を守りながら、ってちゃんと習俗が生きているんですね。
大震災で、どれほど多くの集落の…昔から受け継がれてきた習俗が、民話が、農作物固有種が消えうせたのか…
一体何を考えているのやら。あれ、いつ「ちゃお」を読み始めていたんだろうと思ってしまいましたよ。
いろいろと楽しそう、というか男子たち…こういうアピールの機会があるのも楽しいです。
軍艦、というか…波動砲がなかったのが幸いです。
カツオの生首、というのも大変ですね。
町長さんがよかった、といわれたのでもう一回入れ…と取っ組み合った拍子にキスしそうになる、なんというか青春過ぎます。
なんというか、子供はそんな目で世界を見るよな…と悲しくなりますね。

ミスプリ!
カモミールはハーブティーは安いですがエッセンシャルオイルは殺人的に高価になります(安価なら偽物です)。
なぜかラベンダー以外のリラックス系(別名媚薬系)オイルはどれも高価ですね。ネロリ、ジャスミン、そして薔薇…
このオイルポット、すごく趣味がいいですね。
動きを全部丸暗記、というのも器用というかすごいですね。
棄権させるのが目的、どんなによくても認めるつもりがない…羽根か鉛か…
すぐ走り出してしまう、それで「さがす気なんだろストラップ」…まあ、これだけ繰り返してれば彼女の性格ぐらいわかってないと。
背中をつねるというのも凶悪ですね。
「アンタのトラブルってどうすればふせげる」…諦めましょう。
真剣に向き合ってくれる人がいない…まあここにいますけど。
ここで、予想とは違う展開…力武さんが心を開いてくれた、というのが見事でした。
立場に縛られた人をこうして解放するというのは、単なるわがままを変えるより大変ですよ。
ちゃんと曲を理解しなさい…仕方ないじゃないですか時間ないんですから。
「こころ釣るにはじゅうぶんだな」は苦笑するしかありません。
青月先生の描く女の子のスパイシーな魅力はたまりませんね。
いろいろいぢりまわされるのも楽しいです。まあついでみたいなものですが。

荒野の恋
いきなり生々しい話で。
ちゃんと謝ってくれる、怖いけど悪い生き物じゃない…別の、変な生き物なんですよね。男にとっての女も、女にとっての男も。
いろいろなものを捨てては入れ替える…けっこう暴力ですよね、それ。
「病気じゃない 痛み止め」でわかってしまう、頭がよすぎる男子も困りものです。この年齢の僕には絶対わかりませんでした。
走って行ってくれた、それにちゃんと「ありがとう」って返せる…単に人間としていいですね。
誰に触られるのもダメ、というのも大変ですね。
やさしさじゃなくて無関心…これが重いですね。
本当に、親になろうとして無理にさわっているのか…それとも、悪意があるのか…信頼がなければ終わりですね。
みんなに嫌われているように思う、その不安定…やはり鋭いですね。恐ろしく鋭い作家二人が組んだんですから、そりゃもう最高のカンナやハサミ…どこまでも切れます。
その切れ味が、今この疾風怒濤を生きている女の子たちを支えてくれたら、それほど嬉しいことはないです。
私小説、ですか。というかそりゃ、読んじゃダメですよね…

美麻先生の連載は、今までなかったことがおかしすぎました。
そして、もう増刊がないのに、本誌での新人読みきりがない…もう新人育成する気はまるでない、としか思えません。

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