なかよし2011年5月号感想

まあ、無事に発行できただけよかった、ということにしますか。
代原という文字が「なかよし」の辞書にないのはわかってますし。僕が二十年間読んできて、覚えている限り一回あったかどうかです。

相変わらず迫力のある付録ですね。

このキラキラ加工表紙のインパクト…相手が悪い。何をどうやろうと「ちゃお」のあれにはかないません。
インパクトで対抗するのを一切諦めるか、あれ以上のことをしでかせる…だめ、今の「なかよし」メンバー全員思い出しても、「あれ」に表紙インパクトで対抗できる可能性のある作家が考えられません。
インパクトで対抗するとすれば、そのままの絵柄で「キャンディ」や「パタリロ!」とか…またはバリバリの少年漫画か。いや、日野日出志先生や御茶漬海苔先生クラスのホラーならかろうじて抵抗はできるかもしれません。
全盛期のセーラームーンやミラクルガールズ、種村有菜先生の表紙ですら、「あれ」のインパクトにはまったく比較にならないんです。
諦めましょう。ひたすら品位と美しさだけを高め、インパクトは捨てましょう。

それにしても、どこかでなぜ、「ひよ恋」の広告があったんでしょう。

目次にあったメッセージは嬉しかったです。

読者ページが紺のんこ先生に交替。普通の絵だと思って油断したらえらいめにあいますよ、この作家のギャグセンスのぶっ飛び方は普通じゃないんですから。

わたしに××しなさい!(遠山えま)甘い悪魔が笑う(鳥海ペドロ)ふたりのヒミツ。(茂呂おりえ)スイートプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)ご指名ありがとうございます!(美麻りん)キミノネイロ(フクシマハルカ)ミスプリ!(青月まどか/Ruby Party)AEISA(安藤なつみ)さばげぶっ!(松本ひで吉)恋と軍艦(西炯子)先生に、あげる。(山田デイジー)予告

わたしに××しなさい!
ミッションじゃなく、といわれても…行為で絆を作れるかどうか、というのは永遠の問題ですね。
何の感情もなくつまみ食いできたらそっちのほうがすごい。
一つだけ方法が、って…ボタンを外すなボタンを。
晶くんがいきなりつねるのも驚きました。
この公園の象、面白いですね。
失えないから告白できない、というのも悲惨ですね。
告白して、全然近づけてない気がするのは僕だけですか?
絆を作る方法、本当に分からないってどんな純情ですか…ケータイ小説には妊娠だのごろごろしてるのでは?
つくりかた、まあつくりかたですね。子供の…
あ、徹底したミスリードでしたか。釣りというか。
メガネが答えとは…
で、こちらでの告白、さてどんな風に動くやら。

甘い悪魔が笑う
いきなり用もなくキスして頬なめる、どんな執事ですか。
女子校というのも大変ですね。
このピアノの優雅さはすごいです。空間の空きと輝きが普通じゃない。
音楽の余韻も素敵ですね。
いきなり脱ぐのはこの世界の美男の通弊らしいですね。
まあ、美形がやれば変態的なことでも許されるのは仕方ないと。
ものすごいドアップ横顔にはむしろ笑いが出ました。
で…半ば強引に引きずり込まれている、とわかってないハルルちゃんがある意味すごい気がします。
調律ができてしまう、と思ったらただ弾くだけ?
ひたすら雰囲気だけで責めてくるって感じですね。それができるのがすごいんですが。
フランス語での会話、お嬢様たちばかりなら分かる人もいるのでは?
さて、彼が認めるほどの強敵、どれだけ…エッチなことになるのやら。

ふたりのヒミツ。
まずカップル扱いが問題ですか。二人とも実際的な思考はあまりないようで。
可愛くないチワワもいますね。これはこれでインパクトあります。
いきなり女のほうから押し倒して「キスしたらなおるかも」…冷静というかなんというか。
妹の反応は見ていて楽しいです。
あ、住所と地図もつけてくれた…冷静なところは冷静ですね。
メイドまでいるとなるとさすがにびっくりしますよね。
風呂もあっさりクリアですね。
美怜ちゃんのことで、すごく心無いことも言ってしまう…
朝になっても戻ってない…
いきなりの「おはようダーリンv」はびっくりしました。
妹に対する優しさで認識を改める、というのもしっかりパターン踏んでます。
触れてるだけ戻れる、というのもあまり意味がないというか…
キスしても戻らなかったのは残念なのか何なのか。
というかキスしたのはある意味自分ですからね。
このまま…続いてしまうようですね。

スイートプリキュア!
確かにピアノはすごいですね。
二人で力をあわせる、といっても人が集団になったら故人では考えられないほど邪悪なこともしてしまいますけどね。
決めシーンがしっかりしているのは見ていて楽しいです。
二人とも、逆に苦手分野をやらなければならなくなってません?
できるときにはできる…というかこのおじいさん、見てるだけ?

ご指名ありがとうございます!
増刊での人気シリーズの本誌紹介、もっとやってほしいです。
というか以前の人気シリーズで、来て欲しかったのがどれだけあるか!あれもこれも…
この抱き寄せてキス、いい報酬ですね。こりゃ報酬系が大ハッスルです。
黒船でやってきたアンモニア…大爆笑。理科が抜けないのは笑い転げました。
父親の前でこれは、しーらないとしか言いようがないです。
人事なら最高に楽しい。娘を持つ父親には悪夢。
ワインのこの注ぎ方も、空気と触れ合わせるという意味はあるとか。
ロマネ・コンティ…あらゆるワインの中でもある意味別格。ボルドーの第一級とも何か違う風格と、桁外れの価格。
しかも1985って、そりゃもうどういう価格ですか…一口で分かる父親も父親ですが。
ふところに入る技巧というのも、そりゃまあプロですからね。
全教科70点…ずいぶん低いハードルですね。普通に授業を理解してればできるレベルじゃないですか。
よほどこれまでの期待水準が低かったんでしょうか。
「ぜったいできるよ」そんな言葉、そりゃ言って欲しいですよね。
仕事しながら語呂合わせプリント、そりゃまあいい息抜きですよね。睡眠時間は潰されますが。
かなりぼろぼろになってますけど…大丈夫かな。
まず眠らせる、ですか。
追い詰められるところの感情描写、それでいきなり飛び込んでくる演出の派手さ、これがこの作品の真骨頂!
父親の潔さもさすがですね。
それで唇にキスしてしまって…かなり意外なことに。
そりゃまあ全部混じりますよね。
これぐらいはやらないと、そりゃ本誌読者にはアピールできませんか…増刊にはこういうすごく素敵な作品が一杯ありますよ。本誌読者も絶対増刊、それも本誌連載の番外編とかじゃない作品も読みましょう!

キミノネイロ
こうして変身してみると、その気弱そうなところがすごくかわいいですね。
ききたいことがある、という言葉から、鈴木くんが逃げているようにも見えますね。
結局肝心なことは何一つ言わせてもらえない、胸が痛いです。
強引に連れ出されて…
このコンテストのほかのクラスも見ていていろいろ面白いですね。
男女逆転より女同士…もうやだこの国というか。
かわいいといわれたことを言うだけで真っ赤になるって、ほんとにかわいい。
泣き出してしまうネイロ…初めて相手にも心があると気づいて…
なんでも、でいきなりキス?どうなったのやら。

ミスプリ!
ゲーム化は最初から予定通りだったともいますけど、どんなゲームになるのやら。
しかしこうしてみると、綾乃さんの美しさと気品は恐ろしいほどですね。
要と彼女の関係というのもうまく伏線を置きましたね。
自業自得だけどみんなやおばあちゃんにまで迷惑を、そう思えるのも大きな成長ですね。
「そんなにがんばらなくていいんだよ」というのも嬉しい言葉ですね。
続く中傷に、この反撃は面白いですね。
四人がそろったときの迫力はさすがに強いですね。
「財産や地位のみで主を選ぶこともない」…現代の騎士!
メガネを外して「おわびを」で気絶、ここまでくると笑うほかありません。
トラブルメーカーなのも、その他大勢とはまったく違う注目される存在となった、ということですし。
四人の騎士がひざまずくシーンは、現代ものじゃなくてファンタジーであるような感じすらします。
何一つ変わらない、義理堅さと元気…
で、四人のほうはいろいろと変わりまくっているのが見て楽しい。
完全に惚れてますね、四人とも…
さて次からどんな展開になるか。まだ綾乃さまの実力は見てませんしね…

AEISA
まず警察に電話するのが義務ですね。
死刑にはなりません。少年法がありますので。
ここで王様を出す、一気に疑惑が爆発しますね。
このチャットルームも怖いですね。まあネット自体が怖いですが、それをいうなら人と人が接すること全てが怖い。
警察に全部話す、という弱みも得ましたか。
地下室に隠す?血痕は?失禁は?…死ぬときには大小便は漏らしますよ、筋肉を締める力を失うのですから。
果物ナイフでもこうやって使われるとすごい恐怖ですね。
でも緑も、本当に王様なのか…
どこまでも闇の螺旋は深まっていきます。どこにたどり着いても不思議ではないほどに。
「なかよし」という雑誌から、これほどに深い作品が出たことが驚きかもしれませんね。

さばげぶっ!
これほどもったいないカラーの使い方があるでしょうか。
あ、ちゃんとトリガーに指をかけずにいますね。
ま、この教育的指導は仕方ないです。銃口を自分を含め人に向けるな。
もう一つ、常に薬室*1・ボルト*2の状態をチェックしつつ、弾が入っていて射撃可能とみなして扱え。
この三つが、銃を扱うときの絶対的なルールです。それはエアガンだろうとオモチャの水鉄砲だろうと変わりません。みなさんも、どんな幼いおもちゃでも絶対に守ってください。
カモノハシ…確かに違いますよね。あとカモノハシは有毒動物なのでお気をつけて。
ストーキング、という恐ろしい単語をさらっというのがまたすごい。というかなんでストーカーというとこのコートとサングラスのイメージなんでしょう。女性のストーカーだっていますし、きちんとしたスーツの男もいます。狂ってるのは内面だけですよ。
自由に校外を歩き、うまい棒を食べ…もう謎の存在ですね。
いきなり頭の後ろに銃を突きつけられるのも怖いです。
で、カモをもらってしまった…悪夢通り越してますね。ママさんのさりげない毒舌がまた来るのも笑うしかないです。
ついでに霊媒先生まで、もうなんでもありですね。
*1:薬室(チェンバー):銃身につながる、弾薬を納める短い筒。そこで火薬が燃えて銃身に弾頭を押し出す。薬室に弾薬が入った状態だと射撃可能=いつ弾が出てもおかしくないので危険。
*2:ボルト(遊底・槓桿):主にライフルなどやや大型の銃にある、銃身に後ろから接し、薬室後部を構成する可動部品。弾の出し入れ・反動吸収・撃針の準備など多様な役割を果たす。少なくとも射撃の瞬間は前進しており、多くの銃はボルトの状態から安全かどうか確認できる。ちなみにピストルではスライドが後退して固定されていれば、近代リボルバーではシリンダーが出ていれば安全。

恋と軍艦
確かに忘れてきた以上読まれている、でも手紙は読んでもらうためにあるとは限りません。とても多くの手紙は出されることなく、書かれるだけで終わります。
友だちじゃなく…と厄介になりそうなところで、陽くんがさわいだのでなんだかほっとしましたね。
差し出される手に応えないのも面白いですね。
友だち論も面白いですね。結局人は、行動だけが語るんですから…言葉を重視してしまうものですが。
いきなり会計にされてしまうというのも大変ですね。
いきなり町長さん、それで運命と思ってしまうのもこの年代らしいですね。男子の妄想はもっとひどいのでご安心を。
賛成派と反対派…昔の軍港でさえ、今の原発やダムなんてもっと悲惨でしょう。
どこの地方も、結局は利権、賛成と反対…ため息しか出ません。
雨の中、いきなり見てしまった大人の顔。やはり軍港に関する対立と関係が?

先生に、あげる。
昔の恋人だったから…
渡してくれたのは、夜間高校の資料。学び続けろ、というメッセージ。
城島くんも、察して身を引くのがすごく潔いです。カッコいい!
ただ普通に、真面目にやさしくあり続ける…それはそれですごい、それが認められて、それがきっかけに…
本当は、そんなに早く将来を決める力なんてこの年代にあるとは思えません。
難しいですよね。自由に決めたい、という人間の性向。でも小さい頃からただひたすら模倣して見習うほうが人間に向いているし、ティーンエイジの衝動だらけの頭脳にまともな判断は期待できないという事実。
ひたすら頑張っている描写、さりげないですけどしっかりしています。
城島くんの卒業式での、しっかりけじめをつけて…「尊敬」という言葉をこの年齢で言えるのもすごいですよ。
しっかり恋人もできてますし…ちゃんと、彼のことも「はじめての友だち」と認めているのが素敵ですね。
そして多くの、夢を語り合える友だちがいる新しい生活…それではじめて、自分から動いての再会というのが、彼女がどれだけ成長したかをはっきり語ってくれます。
裸足で胸に飛び込む、というのも素敵ですね。
結婚式が病室、というのがまたすごいですね。
愛情の深さ、感情の動きの激しさ…圧倒される作品でした。
でも、あまりにも辛い部分の、苦しさ悲しさが激しすぎます。
次の作品では…できたらあまりにも、地獄から這い出すような作品ではなく、安心して読める作品にして欲しいです。痛い思いをしたくないんですよ。
これだけ素晴らしい力があるのですから…

来月号は菊田先生復帰!嬉しいですね。あれだけのことをしてくれたんですから、次ももっとすごいでしょう。どうやら何かとのタイアップのようですが…
それにしても、価格はどうなるんでしょうか。この価格でずっと?誰が買うんでしょう。

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