なかよし2011年2月号感想

付録はまたブランドコラボ路線ですか…ブランド側にとって「なかよし」のブランドってどれだけ価値があるんでしょう。
長い財布はカバンを携帯する女性には有益ですが、ハンドバッグが認められない女子学生には盗難リスクがあるのでは?実用性はどうでしょう。コインを入れると型崩れするし、コイン入れを別にすると面倒、何かと厄介なんですよね。

いつまで続く新連載ラッシュ…でもどこか、肝心なところが変わってないな、という感じがとても強くします。基本的にこれまでの、バケツで氷水ぶっかけてジェットコースターに力づくで縛りつける路線は変わっていないというか。全体にまた暗くなってきてますし。
よく言えば柱が安定している、不満なのは要するに増刊で活躍している作家が徹底的に出てこない…

恋と軍艦(西炯子)わたしに××しなさい!(遠山えま)さばげぶっ!(松本ひで吉)甘い悪魔が笑う(鳥海ペドロ)AEISA(安藤なつみ)キミノネイロ(フクシマハルカ)ミスプリ!(青月まどか/Ruby Party)先生に、あげる。(山田デイジー)ハートキャッチプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)園芸少年(森永あい/魚住直子)野ばらの森の乙女たち(白沢まりも)予告

恋と軍艦
 港を見下ろす丘の上にある中学校に通う遠藤香菜ちゃんはなかなか友達の輪に入れない。
 若いハンサムな男性の町長の車にぶつかりそうになり、優しく声をかけてもらって昔のことを思い出す。それ以来幼い恋に…
 彼女の両親は別居しており、引き取った母も多忙で疎遠、ほとんど祖母と暮らしている。
 ふと疎外感に教われて学校まで走ったとき、足に絡まったビニールハウスのビニールシートにおびえて走り回り、奇妙な家に駆け込む。そこには和服で刺青が垣間見える、髪が短く無精ひげだらけ、乱暴な日本語を使う若い男性がいた。
 そこには町長さんと同じレモンの匂いがするのだが…

とても共感させる作品ですね。
それにしても、つくづくこの年代って不安定すぎてどうしていいかわかりません。
この錨のオブジェもいろいろ使えそうです。
今はこうしてちょっと光当てる程度のちょっかい、この二人の関係も見ていて面白いです。
軍艦は今の日本も作っているのでは?
「友だちなんかいなくたっていいじゃない」…転職とか借金とかとても困ります。
港がわと駅がわの違い、というのも、子供には本当に地域の違いは今の僕にとっての外国より心理的には遠いです。
この車と、何この宝塚男役みたいな超美形。
回想と幼いなりに真剣な恋も見ていて楽しいです。それにしてもこれで疎外されているとしたら不運というか…どうしようもないですね。
祖母との会話はとても暖かい感じです。こうして家から飛び出せるのも、可愛がられているから、ある種の安心感があるからですよ…
どんどん自分を疎外する言葉が膨らんでそれに酔ってしまう、というのもわかります。
もてあましもの、というのだったら、普通の両親がいる子供だって同じことですよ。
足にビニールが絡まって走る、というのも面白い勘違いですね。
この家の印象、そして圧倒的な、まったく異質な男…ぞくっとする始まり方です。
どんな物語を見せてくれるのか、心臓がうるさいです。

わたしに××しなさい!
人を理解するなんてこと、できるんでしょうか。
少なくともミス・マープルはどの人も、一目見ただけで理解できるようですけど。
今度はこっちの二人で脅迫ゲーム?
急に遠く感じる、なんて小説としてはおいしいネタでしょうが。
今度は晶ちゃんが水野さんを支配…つくづく支配が好きですね。
一緒にいたのに熱に気づかなかった水野、これは男としては最低。
増刊ではおなじみの母親もこちらではお久しぶりです。
ここからの晶ちゃんの攻めモードは見ていて楽しいです。
背に手が回る、というのは実にうまいですね。

さばげぶっ!
足を引っ掛けてこの装備で大丈夫…あの、サバゲでトイガン持って外を歩くのはマナー違反です。フィールドまで銃だと分からないようにしましょう。
…それはそれで武道具や楽器と思ったら狙撃銃なのでは、と怖いんですが、いい狙撃銃には分解して軽トランクにできる代物もあるのでどうしようも。
あとそのショットシェル弾薬帯は何に使うんでしょう?背のM16にM26LSS(グレネードランチャーみたいに銃身下につけられる短い手動散弾銃)は見当たりませんが。
くわえたパンが落ちて「おちた人のパンを平然と食うような人間と」…かなりものすごいですねこれ。
女子にはもてる、というのは笑うほかありませんでした。
いきなりかなり酷な転校生いじめ、それでなにこの…転落。ラペリングというのは壁を伝って滑り降りる、というか登山で崖とか特にきついところを上り下りする技術の応用です。
この説教はどこの台詞なんでしょうね。というか、普通は言い分も何もないです。
メロンパンに…なんというかすごいカオスな作品になりそうです。

甘い悪魔が笑う
連載するだろうとは思ってましたがこれほど早く、しかもこの作品のままでとは。
この扉絵もすごいですね。
しかし頭からものすごい甘さとつやつや感。早くも満腹感。
雪が好き、というかわがまま自体が楽しいのでしょうか。
いきなり脱ぐのは寒くないですか?
で、風邪というのも…入ってすぐ風呂入って暖かくすればいいのに。
この医者の無言もかなり怖い。
今度はまた服の下に手を入れて…一つだけ忠告を。女という生き物は常に男より上手です。気がついたら…楽しみですよ。
「ママ」というつぶやき、辛いですよね。自分にはどうすることもできない…
いきなり「いくらほしいのですか?」そして「のぞむかぎりの金額を」…さてどう出るでしょう。
この美男二人の射ち合いもすごいものがありますね。
さらに全部テストだったとは、どうなっているのやら。

ARISA
さてどうなるやら…一人一人容疑者が消えていき、最後に残るのは…
ロッカーの隣から、というのも恐ろしい手です。防ぎようがない。
電車を使った恐怖感、迫力には圧倒されました。
それでも王様の代理人?
代理人でありながら恐怖で支配する、まったくの気まぐれで…暴君、という本質にも気づいていない皆…
これから起きることが何なのか、背筋が寒くなります。
クラス全員が殺されてもおかしくない…どこまで深い闇でしょう。

キミノネイロ
なにこの盗撮。なのにどこから見てもジャニーズ系美少年。
王子様だから盗撮してもいいんですか?なんというか許可とか犯罪とか一切ないんですねこの世界には。
きらわれてる、というのは寂しいものです。猫一匹にでも。
ぼくバラ…ありそうだから怖い。大笑いしてしまいます。
で…なんというか、それ全部うそでありそうなのが…
まあこれは、女子から見れば夢のような見物でしょうね。
服のしわ一つが強烈な色気になることがあるからマンガって怖いです。
キスから一気に悲観的な…
本当にしちゃうんでしょうか。というか一体どこに行くのやら。

ミスプリ!
武道を小さい頃からやっていれば礼儀作法の基礎は叩きこまれているものですが?
また姿勢がいいので自然に気品にもなります。
普通ならそれだけで充分です、こうしてちゃんと正座できているだけでも。
テスト…オペラを鑑賞、確かにきついですね。
自分がどれだけダメか思い知らせるのが目的?
単に周りの人の動きを見て真似ればいいんですけど。
体の動かし方も、こうして教えられればすぐわかるんですから。基礎体力と運動センスは何を学ぶにしてもものすごい武器ですよ。
執事というのはボディガードもしてくれる、便利ではありますが…冒険したいお嬢様にとってはうっとうしい監視役…
カオルくんの仕事モードはなんか凄みさえあります。
なにもかも足りない…必要なのは何か、具体的に一つ一つ言えば納得できるんじゃ?
「グランプリにちかづいたよ」という気品の表現はさすがに凄まじいまでです。青月先生の資質にとても合った作品ですね。
そして洋館を整備して、特訓の準備も…胸が熱くなる、すごくいい風が入ってくるようです。

先生に、あげる。
脅迫までして好かれるはずがない、なぜそんなことに気づかないんでしょう。
なぜここまで罪悪感がないのか…
そしてこの携帯電話を見られて、とりかえしがつかないにもほどがあります。
みんなの冷たい目には背筋が寒くなりました。
そして、城島くんの…脅すには罪悪感がないのに、こういうときには潔いというか複雑で面白い子ですね。
さらに自分を悪者にしてまで。
つぎはない…重い言葉ですね。特に性的な世界は、李下に冠を正さず…疑われるだけで有罪。
好きなのをやめる、なんてそれができたら苦労しませんよ。
だまされませんから、ってなぜ何があったか、証拠もないのに確信できるんでしょう?物語を描いてしまえば人間はそれを確信する、というだけのことでしょうか。
少なくとも今回のことは、嫌な思いを最低限にして、一回の中である程度完結させてくれた…延々と辛い感情を引きずることはしなかったのが嬉しいです。
でも攻撃は次回以降も続きそうなんですけど。
辞表ももとからあった?

ハートキャッチプリキュア!
砂漠だからデューン、って。どれだけの人が覚えているのやら。レンタルビデオ店にもあるでしょうか?あ、僕は本編は読みました。
何もかも砂漠に、ってそれは今起きていることなんですけど。
中国やアフリカで、砂に飲み込まれている都市を見たいですか?
で…なんという「おれたちの戦いはこれからだ」エンド。
あまりにダイジェストでやるにはページが短すぎるような…フルサイズの連載でやってくれたら?でもそれでこの作画質を維持するのは無理ですか。
次はどんな路線で行くんでしょうかね。

園芸少年
確かにホホを赤らめるのは気持ち悪いです。
この顔で今までの、段ボールと変わらない言動というのが妙に面白いですね。
出来杉くん…顔、濃いでしょうか?
髪型を変える想像図は笑うしかありません。
不良が殴ってくる、というのも困ったことです。子供を学校に行かせる前に、基礎体力と護身術は与えておいたほうがいいんでしょうか…でも今のいじめには多少の体力や徒手対人殺傷技術は無力なんですよね。
この、とつとつと敬語で話す話し方が妙に幼く感じるのが奇妙な違和感で、それが面白いです。
「いまおまえのことをからかうやつはいないだろ!」…なるほど、たしかにそうですね。
ここからの「おまえは変人だ〜」はちょっと聞いてて恥ずかしくなるほど青春してます。
鉢に合わせて…実家の椿はもう少なくとも三十年以上ですけど、鉢の大きさのままです。地面に植え替えたらすぐ大木になってしまうといわれてます。
「お姉さんか妹さんは?」という大和田、実にせこいしうまい。
キャンプ、園芸部、そしてごろごろ…簡潔ですが説得力のある夏休みです。
ペチュニアが咲いてる、というのもうまく印象付けてます。
真っ直ぐに花のよさを伝えてくるのも、無駄ページじゃないと思います。読者にはキット伝わってますよ。
庄司くんが受け入れられているのはほっとしました。
そして女子が入った、と思ったらどっちも庄司くんに、これは大笑いするしかありませんでした。
文化祭でも結構にぎわってますね。
姉と妹がいないか聞いたの、間違ってませんでしたね。でもこれで男三人に女三人、どんな組み合わせか知りませんがちょうどいいのでは?というかここの超少女漫画タッチは笑うしかないほどでした。
そしてこの攻撃、篠崎くんの熱さはびっくりしました。この涙も。それも、あの鼻に感動するシーンがあったから…
大和田くんが思ったよりきつい、これだから前科というか…どうして人間ってこう、魔術的に穢れで考えるんでしょう。全然考える人じゃない、ただの迷信呪術士…
担任の精神論を素直に受け止めすぎなのでは?内心が悪い、という責めかたは恐ろしく危険です。邪悪な人間は相手がどんなに変わっても攻撃を続けますよ。
ま、自分で考えるのはいいんですが…
ストックの芽が出た、それで呼びに飛んでいったり、熱いですよね。
父親との会話もなんかいいですね。
そして最初に出てきたツンパカとの会話…みんなそれぞれ歩き出してるし、篠崎くんも変わっている…
で、大和田くん、変わりすぎですよ。何これ。
いや、かなり面白い作品だったと思いますよ。僕は。
森永先生はまた来るのでしょうか?そのときにはどんな作品で?楽しみにしています。

野ばらの森の乙女たち
脳が止まってるだけなのに誤解というのは…
二度と話しかけなかったら、初美ちゃんかなり孤立してしまうのでは?泉さまとつきあったらそれはそれでやっかみすごいでしょうし。
泉さまにすがる初美ちゃんの表情、あまりにも可愛くて甘くて僕の頭がどうかなりそうです。
ひたすら泣いてくれる、それだけでも十分という感じですよね。
「ただ誰かを「好き」って」…それに独占欲が混じるから、その点では異性の恋愛でも何も違いませんね。
泣きやんで、とキスしようとしたのを止めて抱き寄せる動きになる、ここの二人の感情表現がすごく豊かでした。
そして…空港に行かせる、伝えて後悔することもありますけどね。
「初恋でした」というのもきれいな言葉ですね。
もうこうなると、男に入る余地まったくないので僕にはどう読めばいいやら。
でもものすごくきれいなのはわかります。本当に美しさと甘さはどれだけすごいんでしょう。
次回作はどんな作品にするやら…あの、できたら男にも入る余地がある作品を…

来月号は瀬田先生の読みきり作品が…確かに面白かったです。明るければ何でもいいですよ。

そしてタカハシマコ先生、連載じゃないのはむしろ意外ですが、これからどんな関わりになるか…そしてそれが本誌をどっちの方向に持ってくやら。

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