なかよし2011年10月号感想

シールとペンに徹するというのもある意味大胆です。

表紙は、顔の面積が非常に小さい割に品がよく、黒の流れが奇妙に目を引きます。大胆ともいえますね…ちゃおの「あれ」に、一人の目の大きさとインパクトではどうやっても対抗できない以上、別の土俵を求めるのもありかもしれません。

相変わらずどっちに行くのかわかりませんが、どこかから芽が出ればいいのですが。

キミノネイロ(フクシマハルカ)荒野の恋(タカハシマコ/桜庭一樹)ご指名ありがとうございます!(美麻りん)クギ子さん(PEACH-PIT)甘い悪魔が笑う(鳥海ペドロ)スイートプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)ふたりのヒミツ。(茂呂おりえ)わたしに××しなさい!(遠山えま)ミスプリ!(青月まどか/Ruby Party)AEISA(安藤なつみ)さばげぶっ!(松本ひで吉)恋と軍艦(西炯子)予告

キミノネイロ
女装男子に男装女子…世も末というか。男の娘エロゲがバカ売れしたり、まあそのために一々旧約聖書めくるの面倒なのでやりませんが。
いきなり朝帰り呼ばわれされちゃたまりませんね。
「コレあれるからホントのこと教えて」…ひでえ。
これからなし崩しにみんなでライブ、というのも楽しい展開です。
しかし…暑そうですね。塩水二リットルとタオル五枚で足りるかな…
ライブの迫力はかなりのものです。
盛り上がりのエネルギーってすごいですね。
というかこれ、実質的に魔術儀式です…卑弥呼とかがやってたのも、日本神話でアマノウズメの踊りもライブと考えればいいことですし、さらに現代ロックバンドの演出はヒトラーの演説演出が技術的基礎になってるとか。魔術・政治・芸能は常に一体だったと…
三つもステージがある、というのも大変ですね。
さてどこが近づかないほうがいいか、でもってどこなら二人きりになれるか…
そりゃ熱中症にもなりますよね。
音羽さんの行動も興味深いですね。
それで、メガネが取れたら美人で、雷と同時に抱きしめてしまう…コレがまた強烈です。
そして強引なキス!
それを、帰ってきて目撃してしまう…すべてが一瞬で解ける、補助線のように。
最後の曲名、それが心に、染みこむというより…爆薬で金属を圧着する技術のように…凄まじいです。

荒野の恋
冒頭からこの鋭い荒廃感、期待させますね。
笑顔なのにどこか冷めた、それを通り越した残酷な雰囲気。
「おうちの」の反応、このコミュニケーションの鋭さが絶妙。
「いじめながら」「いじめてたんだ」というかみ合ってない会話、どれだけこの二人コミュニケーション取れてないんでしょう。
メガネを通してみる…行き着くと、『夜と霧』のように世界の全てをガラスの向こうから見る状態になりそうですが。
この父親と娘、普段からこんな感じなんですか?
「ぼくのちいさな黒猫ちゃん」って…今、オタクの世界では「黒猫」という言葉がどんな意味になってるかわかって言っているんでしょうか?
にぎやかというのもいいですね。和の部屋のさりげない雰囲気も一コマで鋭く出してます。
体の変化…女親がいないとわからないものでしょうね。
顔と体が違う、というのも面倒ですね。
触れないから自転車に乗せて押す、というのも憧れですね。
いきなり男の子のにおいをかぐのはびっくりしました。
恋は所有欲…どれだけの読書量と経験がこんな言葉を?僕にそんなことが言えたとしたら、大学卒業して三年ぐらい経ってからですよ。
遠くへ…横須賀線はそのまま東京にも直通ですし、さらに千葉方面…鹿島神宮にすら行き着きますし、内房線・外房線もとても遠くまで。さらに成田空港から世界にも通じている…
遠くに行きたい…ノマドと…
で、そういうことでしたか。
なんというか、今回は女の子の心と体の変化、さらに男の子の心情までとても繊細に描いていて、とてもいい少女漫画でした。
ずっとこの調子なら素晴らしいんですが。

ご指名ありがとうございます!
なんでこれだけでてきて本誌連載にならないのやら。
冒頭のアピールがあざといまでに強烈です。二人とも。
文化祭の招待状…なんか思い出したくない記憶が…
で、来るというのはこういうことなんですね。
いやフツーでしょう。ホストにとっては。
すごいお嬢様をまた一人毒牙に…まあ入店年齢になってからの話ですね。
というかお嬢様がホストに、という時点で咲夜の身が危険では…
ベストカップルというのもすごい発想です。
カップルって何をやっていたのやら。
後半…なんかいろいろとお似合いかも。
ホストに本気になったらどういうことになるか、まあ一度は経験したほうがいいのかもしれませんね。
選ぶ基準が実は実力テストだった、それにしても…アホっ子すぎです。
男のほうから「好きにしていいよ」というのも極悪ですね。ある意味。
いやこのばかばかしさはとてもいいと思ってますよ。

クギ子さん
この印刷、なんだか手がとても汚れそうで妙に不安です。
都市伝説としてはありそうですね、クギ子さんの物語は。
のぞいたら釘、というのはRPGの鍵穴の罠でよくあります。
さらに新連載、本気で何をやってくれるやら…

甘い悪魔が笑う
背中ってのもずいぶんと色っぽいものです。
男女逆にもほどがあります。まあ男女逆だったら、男にとってはとてもおいしいのですが…男が女の裸を見たがるほど、女は男の裸を見たがらない、というのは定説ですしね。
何で男の子がいっぱい来たら隠れるのでしょう。
で、もろに見つかって…彼の慌てた反応は新鮮でした。
即席の男装というのもうまいですね。
女を校内に入れたら退学、って別にわざわざ校内に入れなくても外で逢引すればいいのに…ま、規則を厳しくすればするほど世界はよくなる、というのは人間の普遍的な勘ちがいですからね。
声を出すな、というのも結構大変ですね。
腰に力…というかこの体の線だけで女だと一目でばれますね。
バスケシーンもかなり強烈です。これだけできると、この作者の、この作品以外はやらないというのがつくづく残念ですよ。いろいろとやって欲しいのに。
背中が弱い…えらい弱点をさらされたもんです。
ええと、男子校の本当の部分というのは…僕は一応男子校出身ですが、クラスメートがどうしていたかなど一切見てない、数学その他でいっぱいだったので一切コメントできません。
口がきけない、表情と目だけで伝えてくる…これ、千莉くんの立場だったらいろいろ大変過ぎるのですが。
で、つい胸をもろ…あーあどうなるのやら。
さらに助けたのが千莉、でも…さて、これで実は男の子で、真っ最中を誰かに見られたら…別の人生が始まってしまうのですが…

スイートプリキュア
ものすごい圧縮率です。
怒られたい、というのも人間の厄介な部分ですね。
三人が一致するまで、余計な精神論なしに戦いに徹してたほうが早そうな気がしますけど。
猫になれないのが残念、というのは苦笑します。

ふたりのヒミツ。
なんかいろいろ面倒なことになってきましたね。
大人の恋愛がこんな風に関わると…
鈴渡しというのも楽しそうです。
始まる前の緊迫感が盛り上がりになるのもいい開放感です。
さて、匠くんのケジメって…
お化け屋敷から笑顔で出てくる、というのも楽しいですね。
中身が哲平くんの姫々ちゃんが匠くんに会う、というのも、書いてて混乱しないか心配なぐらいです。
キャンプファイアーというのもいいですね。
そして、先生の婚約者、会議室と一つ一つ糸がつながっていく…これもドキドキします。
だから、ケジメ…元の自分として泣くのと、別の肉体・顔で泣くのと、違うのでしょうか?
男としては抱きしめるしかないのはわかります。そして…それがどこにつながるのか…

わたしに××しなさい!
ツイッターがケータイ小説業界にどんな影響を…ツイッターもケータイも知らない僕には全くわからない話です。
この偵察姿、怪しすぎるのですが。よく警官に職務質問されないものです。
四人ともそれぞれ、いろいろ思惑が違って大変です。
そして、余計な質問をさせないために「ボクとどっか遊びに」…
さて、今度は時雨くんの親…どんな問題があるのやら。
親に猫をかぶっている、さらにメガネ、と気軽にミッションをやろうとしたら大変なことに。
それぞれみんな、親では苦労してますね。だからこんな歪みまくり…
生きてるならいい、かどうかは…
表通りと裏通り、いつ鉢合わせするかの時限爆弾…ああ楽しい。
別の人と間違えて、男って何で集団と個体とでこんな反応が違うのやら。まあそれは女も同じこと…人類って、ですよね。
キスと思ったらメガネというのがなんか器用すぎてます。
人払いのためにキスのふり、というのもすごい話です。
「おれはしたいけど」…言葉出ませんねコレは。
で、たくさんの人に見られているというのは爆笑しました。
「弱点が治ったら」…あの…
トラウマの元となった人物、さてと…本格的に話の核心に切り込める?わずかな動作だけでも、底なしの邪悪がはっきり伝わってきます。

ミスプリ!
ますます大変になってきました。
僕は楽典が頭に入らないので、拍子も全く理解していません。
昨日レッスンしたところが全部間違ってる、何があったのでしょう。
まさか、男の子を意識し始めて勉強が頭に…?
甘い言葉の連発に真っ赤になって、「こまってしまいますね」なんていっていながら…淳平のほうが完全にやられてる、と。
なんというか極悪非道なまでの魅力ですね。
ウィンナーという呼び方のほうが、多分ウィーンから来ていると思います。
飾りから初心に帰る、というのもすごく強い効果ですね。
他の三人にはまだ話していない…で、二人の秘密という決め技…えげつないまでの天然誘惑。
絶対服従…確かに人間はとても強くそれを求めますからね。求める人が得るのが市場原理、といわれれば納得しそうですが。
そして、力武さんが責められているのを見るとつい動いてしまう、この正義感…四人の執事から見ると墓穴掘り…が彼女の最大の魅力。
恋する乙女よりこっちのほうが魅力的ですよ。
「同じ人と人」…これまた強烈な決め台詞。
といっても、実際の地球人は、同じ人と人であることを否定するところから始まる世界が圧倒的に多いのですが…学校・軍隊・工場・刑務所という、近代の主要構成要素が。
そして修道院や奴隷で構成される近代以前の世界も…まず人であることを否定しますからね。日本の武家道徳も仏教の修行も…
さて桃太くんとのデート、どんなことになるのやら。眉間にしわがよってる、というのは確かに問題ですからね…

ARISA
あの、警察という選択肢はないのですか?
一人の入院患者が消えうせるという事態、未成年者の親族はまず病院側職員がケアし、警察に連絡したら警察が…
というかこの一連の事態のすべてで、なぜ警察が一切出てこないのか。傷害・殺人・放火・拉致監禁など重大犯罪すら複数起きているのに。火災に対する警察の捜査は徹底しています、放火が判明しないことは実質的にありえません。
意外と、そこに根本的なヒントがありそうな気がします。
警察と病院を操れるような、きわめて大きな権力があるのでは…でも実際に、そんな存在はありえるのでしょうか?
意外なほど淡々と語られる「真相」…その中に混じる、「ありさをねたんだ姉の妨害があって」という、少なくともこれまでの本編と矛盾する言葉。
「つばさのこと邪魔でしかたなかった気持ち」…それがすべてでしょうか?
はっきりしているのは一つだけ。ここは法治国家ではない…自らの身を守れるのは、暴力だけです。少なくとも、つばさちゃんはそのことをまだ認識していません。

さばげぶっ!
あの、子供でもトリガーに指をかけないように教えておいてください。
「人に銃口をむけるなど」…まさにお前が言うな。
さて、なんで無視して一人で?ってババア呼ばわりを気にしてですか。
G36って小学生には大きすぎるのでは?
小学生が長い銃、確かにライフル系が多いと取り回しは…というか、小学生と高校生では使っていいエアガンの種類、違いません?
弾数15発、って原理が違うエアガンを実銃と同じ弾数に…わざわざそこまでやるかと頭痛くなりました。あ、僕は実銃については知ってますが、エアガンについては何も知りません。
こいつを使うんだ、という最高に決まるシーンでキャットコーナーショット…そりゃびっくりしますよね。

恋と軍艦
いや、いろいろと大変ですね。
いきなり小学生の口から「3P」なんて出たらそりゃ吹きますよ。
そりゃウサギチビはまだ知らんでいいでしょう。
話す義理はない、といっといて「なんの反応もしない」と語るに落ちる…常に話させるほうが勝ち、と。
溝の生き物を見てばたばたしてるほうが子供らしくていいですよね。
こういう形でも女の子と男の子の会話があるのはうらやましいです。いや、男子とか無視して僕が変だっただけかも。
「見つめるキャッツアイ」って多分あなたが生まれるずっと前、というか僕すら現役で見ちゃいないんですけど?
「わたしを父親のように思っているんでしょう」…まあそう解釈するのが無難ですね。正解は、女というのは小さい時から女だ、ですが。
「サーシャがだしたら」…これも意味深。
キャッツアイが仕掛けたのはこれでしたか。そりゃ女性ならパニックですが…カエルたちが気の毒です。
「原稿よりおまえがだいじだ!」…言い訳の予知なし。
証拠はもろでしたね。ははは…
これだから女の子という生き物は。はあ…

来月号は茶匡先生の読みきり、とても嬉しいのですがたまにはもっとフレッシュなメンバーも…

「ARISA」「わたしに××」と長期連載が相次いでクライマックスに入りそうですが、どうでしょう。どちらもまだまだ引き伸ばされる気もします。

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