なかよし2010年秋ラブリー感想

今回の作品の質の高さは桁外れでした。いいのがそろってしまうこともあるんですね。

次々と当たった作品がシリーズ化される、というのも雑誌としてはある意味理想的です。

1年5組いきものがかり(フクシマハルカ)わたしに××しなさい!番外編(遠山えま)ARISA(安藤なつみ)むりやり探偵部!(佐藤みなみ)妖界ナビ・ルナ(菊田みちよ/池田美代子)わんこい(渡辺留衣)小川とゆかいな斎藤たち(茶匡)初恋ランチボックス(小鷹ナヲ)ウェザーガールりいな(みつき成流)ぼくらのBlue days(栗沢じゅん)この先、ヒミツの保健室(木ノ下奈央)海鈴のジャンヌ(菊井風見子/阿久根治子)ごくゆめ(大塚さとみ)櫻の少女たち(秋本葉子)若おかみは小学生!(おおうちえいこ/令丈ヒロ子)金色ラプンツェル(春瀬サク)BAN☆CHOOOOO!(瀬崎ちか)地獄少女R(永遠幸)

1年5組いきものがかり
いきなり豪快ですね。
いろいろな生き物を可愛がってる、って感じがします。でもどんな餌やってるんじゃというような動物が結構多い…無理それ学校で飼うの無理、と叫びそうなのも。
いきなりなめられるのも相変わらず。まあ本誌ではそっちが大人しいからこっちで欲求不満を…?
服がはだけすぎてますけど相変わらず色気はないので安心して見えます。
廃部…まあそりゃそうですよね。
で、結局この人も…白状するの早いですよ。
いきなり服を切り刻んで、なんというかかなり鬼畜なことになってきてますね。触手は?
イブ…えるちゃんって普通の人間じゃなかったんですね、今更ですが。
オチは楽しかったです。
なんというかほとんどずっと下着姿でしたが…どうせならそれも…

わたしに××しなさい!番外編
すごい単純化された猫ですね。でも猫らしさは伝わってきます。
手が冷たい以外はいい人…
猫相手の超絶テクニック、って将来女にも効くんでしょうか。
黒猫に横切られたら、僕なら喜んでしゃがんで手を出して、逃げられて泣きます。
女がいたら瞬時に王子様モードになるというのもさすが…

ARISA
この番外編は毎回楽しいですね。
白いワンピースが似合う…ありさのほうはまさにそれでは?
これだけの美少女にこうしてもらえれば、そりゃ惚れますよね。でもまあ持っていた雑誌がエロ本じゃなくてよかったです。
面倒なことはかわしてやっていく…そういうのもやればできるんですね。
秘密を探る、本当にそれ自体を楽しんでいる気がしますけど。そのうち気づかれますよ?
これ笑われたらそれは死にますね。
思いがけず秘密をつかんでしまいましたが…とにかく目的のために行動している、あがき続けている強さはあるんですね。
すぐにものすごい物語を作ってしまえるのもある意味才能ですね。
大人は頼りにならない、とあまりにも強く学習してしまった…これもある意味学習性無力感ですね。そして、仲間も自分自身すら頼りにならない、と学習してしまったらどうなるんでしょう。そうなった人間が最後にすがるのがヒトラーだの麻原だの…王様だの。
あれを「かっこよかった」と言ってもらえて…
それにしても、えらく陰湿なことを思いつくもんです。
かっこよかった、と言ってもらったからこそカッコいい人間になれる…軍隊で人が英雄になることがあるのもそれがあるのかもしれませんね。
で、彼女のほうがどうしようもなく強い…ははは。
あっさり髪を染めてしまったとか、いろいろ大変ですね。名前も知られていなかったというのは情けない話ですが…
なんというかこっちの話は実に楽しいです。それが何で本編はああなるのやら。

むりやり探偵部!
冒頭からこのわけわからなさが実に楽しい。
どたーっと力が抜けたような、それでいてどこか暑いような。
昔の記憶が人によって違うのもすごいですね。あと結構長生き猫。
美化とかも懐かしいですね。
「神だから光りかがやいてるから」…すご。
読み返すと水をかえるという行動は怪しすぎます。
そして読み返していると…この校長の正体はすごすぎます。
あと校長は普通は毎月のように全校集会でお目にかかっているのでは…あと今ならホムペのトップに。
これでおもいもかけないトラブルになって、まあ猫と会えたならそれはそれでいいのでは?動物なでて過ごす休日なんて理想的ですよ。
この迫り方は大胆というか。
で、なにこのヤケ食い。
この金塊はすごすぎるんですが。
買収カコワルイ、というのも豪快ですね。
屈折率…なるほど。
グリセリンってなめても大丈夫な物質でしたっけ?
なんかもういろいろつながってくるのも楽しいです。
そしてなんとなくキスしようとして…終わり方も彼ららしくて楽しいです。
こういうわけの分からない楽しい作品もあるとすごくいいですね。

妖界ナビ・ルナ
十八歳にもなって、子供のまま…わずかな収入もどうやって得ているんでしょう。
「生きてるだけで幸せ」というのはその通りなのですが…あの時の全てを失った絶望と比べれば。
勉強とかはちゃんとやっているのでしょうか?
そんな生活を、人間の心でどれぐらい生きていけるものでしょう…学園の幼友達も今は大人の体、たとえ再会しても喜び合うこともできないのです。
あの島、何事もなかった七年間がついに終わる、その積み重ねていく予兆はうまいです。
奪われたのは破りうる封印をしたのが悪いのでは?常に身につけるか、それこそ海溝の奥底や火山の溶岩に投じるぐらいでちょうどよかったのでは…
七年ぶりに戦いに身を投じる…
妖界の雄大な描写も驚かされます。
こちらの服三着と交換できる…多分こちらの服は人間界にはない珍しい素材でしょうし、人間界と交易すれば経済的な問題は解決するかも。
この尻尾があるのが彼女の本来の姿、とは。
やさしい風とかすかに香る花…文明のない昔は天国だ、と人は多く思いますが、近代的上下水道がない昔の街は大抵今日本の都市で暮らしている人には耐え難いまでに不潔で悪臭がします。
二つの月が同時に月食…確かにしゃれになりませんね。
そして…タイくん!
ここからの展開の激しさは胸が痛いほどでした。
タイくんにそっくりだったらいい子、って普通逆でしょうが。どんなふうに物事を記憶しているのやら…
かなり話がずれていますね。彼は彼女の素性や力を広く見ている、でもルナちゃんは、タイくんかどうか以外見ていない…
そして…よかったですね、はっきりとわかりやすい悪がいる世界で。こういう単純な怒りというのは実に心地いいですよ。
今のルナちゃんにどれだけの力があるのか…後編が楽しみです。

わんこい
柴犬のハナを溺愛している咲良ちゃんはなんと言うか色気より犬っぽい。
雑誌でカップルも出るオーディションがあり、それで女子のみんなが彼氏がどうのと話していて、なんとなく空気に押されて咲良ちゃんも彼氏ができたと言ってしまう。
引っ込みがつかなくなった彼女の前に救世主が。犬が散歩中イケメンの夏芽くんに突撃し、彼が犬嫌いだということが判明し、その口止め料としてモテ子にプロデュースして、と頼んでしまう。
いろいろ勉強してモテ力をアップさせようとするけど、そのときつい犬をおろそかにしてしまい…
絵がすごくくっきりして、魅力が爆発的に増してます。
犬の描写がやたらめったら細かいのも愛情が出てますね。
僕もそれぐらい犬が好きで好きで仕方がない自信はあります。もう何年も前に死んでますけど。
この待ち受け見ると、あの頃カメラつき携帯電話を持っていたらと血の涙。というかビデオカメラが欲しかった…もしあったら今も一日中犬の動画と写真に溺れているでしょうけど。
犬の散歩でチャッチャッチャッチャ音がするのも懐かしいです!うちの犬も舗装道路歩くとチャッチャッチャッチャ…
「かっこわるくないよ」と慰めてる咲良ちゃんの笑顔がものすごく魅力的です、まぶしいぐらいに。
休日に男の子と会うのに犬の散歩と変わらない格好…はは。
肩を抱かれて店に引っ張りこまれるのも楽しいです。はっきりと「貧相な女」っていいきるのがまたいいですね。
しかし本当に二人とも笑顔が魅力的で、見ていてすごく楽しい。
それで犬を無視するようになる本末転倒…これは「めちゃモテ委員長」の未海ちゃんにも怒られそうです。
「中身カラッポかよ」という言葉があまりにも胸を深く貫いてきます。
そして会場での、堂々とした宣言…すごく熱くてカッコいい!このパワーは本当にすごい魅力です。
ここで出てきてくれる夏芽くん…いやーすごい幸福感。
キスシーンもすごく素敵で、たまりませんよ。
これだけ素晴らしい実力が出てきた、大きく花開いている今こそぜひ本誌連載を!無理ならとにかく単行本!
胸が暴走しそうです。すっごく魅力的なタッチなんですもの。

小川とゆかいな斎藤たち
家族に紹介、って家族は三人とも男だとは思ってないんでしょうね。
しかしみんな豪快な太アホ毛…
三人そろって下駄箱に手紙、この天然悪魔!
ええと、そのどこが完璧なヘアーにファッション?プレゼントだけは完璧ですけどね。
三人ともそれぞれ、かぎつけてデートを邪魔していると思っている…この誤解は面白すぎて死にます。
というか、小川さんの反応を見れば三人とも来るのが当然だと彼女が思っているのは…
この厚かましさ、それに対する鮮やかな制裁、確かに恐ろしい子。
そしてストローを飛ばしたり、えらいことになってますね。
嫌がってると思ってしまうというのもすげえ。
ハサミをパスするのは危険すぎ…アホ毛でよかった、目や頚動脈や顔面じゃなくて。
お嬢さんを傷物、確かにそうですね。これを見て仲がいいのねと笑える母親はかなりの大物では…
最後のほうの笑顔が可愛すぎるんですけど。

初恋ランチボックス
これまた最高に可愛い!
結構料理の経験は積んだのにお菓子は大失敗…不思議ですね。
材料を測って順番を守る、って化学実験というか化学工業みたいな話ですね。
バターをクリーム状にして砂糖を…僕はそれを『おいしい恋のレシピ』を読みながら実践した結果、とてもお菓子が怖くなりました。
ゆっくり順番どおりに、というのが難しいんですよね。だからこそできたら自信になりますが。
この笑顔もかわいいです。
あんなすごいお菓子のあとに…でもそのお菓子を作った人も、多分そんなへたっぴだった頃はあるはずですよ。
というか、単に渡さない理由を探しているだけでは?そういう気おくれは僕もいやというほど知っているので。
いきなり肩つかまれて唇寄せて…びっくりしましたよ。目をつぶって口突き出してキス待ちになってるのが可愛い。
クッキーがばれてすぐ食いついて、なんというかここは男の子らしいくいしんぼ…
文字も欠けちゃって、せっかくのメッセージが。

ウェザーガールりいな
とてもよい作品だったので、続編が出てくれるのはものすごく嬉しいです。
笑顔の明るい魅力、服のパワーなどいろいろパワーアップしてますね。
海でぱっと走ってる笑顔もすごく魅力的!はじけるようなエネルギーが伝わってきます。
しかし手足長いし細いなこの子…何食って育ってんだ今時の子は…
五分だけ、というのもなんというか子供の扱い分かってますね。
男子若手芸能人が新キャラですか…どう動くやら。この人、りいなちゃんが小学生だって分かってるんでしょうか?
子供扱いされないのが嬉しい、でもそれをマコトさんに自慢しようとする時点で子供…というか女という非常に厄介な生き物ですよね。
この子、「オトナ」にはなりたがってますけど「女」ってわかってないですよね絶対。
ひよりさんの色香は強烈です。
それでつい抱きついちゃったり、本当に女の子って怖い生き物ですね。縁がなくて幸いでした。
で、この爆乳…すごすぎます。目が離せませんもちろん。すげえ…言葉失いました。
オトナの女の人たち…その何割が天然で何割がパットなんでしょうね。と、そんな秘密を暴いたら大人の女全員によってたかってバラバラに引きちぎられそうです。厚かましいですねオルフェウスのようなことを。
「平野でも気にすんな」…ひでえ。
胸も大人になれば子供扱いされない、という単純きわまりない考えがまた子供っぽくて可愛いです。
で、どんな素晴らしいパッドなんでしょうかこの偽乳を作り出しているのは。もう世の中何を信じていいのかわからんな!(門川兄/ももいろスィーティー/ももせたまみ)
なんか逆にこれは見ちゃいられないものがありますね。
みんなにチヤホヤされて気持ちいい、というのも女の子ですね。
ボートからパッドを追って落ちて、というか水中でずいぶんと余裕ありますね。実際には潜水で服を脱ぐのは難しいのでは…服着たまま泳ぐのも難しいのに。
で、水から出てすぐ「つい海に」…確かにプロ。
「胸見てんじゃねーよ天気予報見てるんだ」はプロにこだわる彼らしいですが、実際には多くの男性視聴者は胸もかなり見てます。天気だけならネットですぐわかりますし。
あくまでオトナじゃないのが恥ずかしい、というのが出てしまって声が出なくなる…女の子はとにかくまず女、というのが悲しいぐらい伝わってきます。
マコトさんの厳しい言葉に、「女のコだから」という叫びが痛いぐらいです。そしてこの水着が、その部分も…全部無視されてるわけじゃなく、分からないなりに受け止めようとはしているのが伝わって、ここからの「プロ」と「女のコ」が最大限に調和する、その組み立ての見事さは飛び上がりたいほど嬉しかったです。
クラスメートを集めて水着ファッションショー…なんというか、女の子というものの持つ底なしのパワーが直接伝わってくるようで、見ていて怖いぐらいですよ。
それぞれすごく魅力的です。ただみんな似たような体格なのが…小学校高学年の女子ってかなり個人差あって、まだ小さい子みたいに見える子もいるし大人の女に他ならない体になっちゃってる子もいるもんですけどね。
「思いっきり笑おーね!」というメッセージ、子供にも貧乳の女性たちにもすごく響くと思います。
さらにそれが通販会社とのコラボにもなる、ってしっかりしてますね。
自分に自信を持った女の子のパワーにはドキッとしないほうがおかしいです。でもまだ法定年齢前(刑176.177)ですので自重しましょうねw
で、脱げてしまうオチも見ていてすごく楽しいです。
しっかりしたテーマ…「オトナとコドモ」「プロ」「女のコ」の葛藤、丁寧に心情を積み上げた鮮やかな解決と圧倒される女の子の体による表現、全体の明るさと楽しさ…どれをとっても本当に素晴らしい作品です。
連載モードになるのも嬉しいですよ!

ぼくらのBlue days
幼なじみのまゆちゃん、深言くん、そして悠斗くんの三人組…まゆちゃんと深言ちゃんが恋人になって二年、あまりに微妙なバランスのまま三人の日々は続いていた。
だがふと、悠斗くんがまゆちゃんにキスしてしまい、深言くんに謝りながら帰った道…ふと気がつくと別の場所。
そして深言くんは「まゆとはわかれたよ」と言う…そのことを話そうとした悠斗くんだが、まゆちゃんは泣きながら、彼が目に入らないように無視した。
そして翌朝、悠斗くんが気づいたことは…

相変わらずの切れ味です。徹底的に男の子視点なのもいいですね。
うまくいかねー。という感じもすごく伝わってきます。
そして冒頭で、「おれの母ちゃんかよっ」というのでこの三人の関係があまりによくわかります!
これまでの十年もそのまま伝わってくるようです。
しかしこの状態で二年…がけっぷちのガラス瓶。よく今まで無事だったもんです。
いきなりのキス、なぜそんなことしたのか自分でも分からないレベルの衝動、それがすごいはっきり伝わってきます。
もろ見られてて、これはもうやばいとかそんな…踏まれるほうがまだましですね。
読み返すとこの誤誘導、うまい。
そして「おまえなんでこんなところに」…というか読み返せば泣いてないのが不思議です。キスの件を謝るのも、それこそ彼にとってはどうでもいいを通り越した話で…
「わかれたよ」とか、なんかもう…普通に単なるくだらない男の友情の暴走にしか読めないところがなんかすごいですね。読み返すとずれまくってるんですけど。
無視されたことや泣いていることを気にしている…それどころじゃないのに。
「ここに泊まろっか?」〜「なぐっていい?」のやりとりはなんというか…笑うしかないです。
三人でいたい…無理ですよね、考えてみれば。
そして真相が判明する、その流れが見事です。当たり前のことのようにあっさりと、演出がうまい。
「おれいつ死んだの?」という言葉、明晰すぎる現実認識…自分の葬式を見てびっくりし、現実を受け入れるまでの過程を根こそぎカットするのも見事。
深言くんの自責と恐怖もひしひしと伝わってきます。この二年間、彼にとってどんな苦しい日々だったでしょう…
「おれの体やるよ」って、本当に命すら捨てて…
そして海でのこの会話…一番大事なことだけ、ずばっと。死んだからこその勇気ですよね…
抱きしめる動きと言葉、あまりにも強い愛情が伝わってきて胸がいっぱいになります。
そしてあえて額へのキス、事実上自分の正体を明かして…
深言くんの「だれが泣くか」も、逆に気持ちがめちゃくちゃ伝わってくる一言です。
二人ともすごく気持ちが伝わってきて…男の子のウェットでロマンチストな部分がよくわかってるな、ってびっくりしました。
やはり実力は本当にずば抜けています。もっと活躍して欲しいですね。

この先、ヒミツの保健室
成績トップの優等生、北条妃菜ちゃんはちょっと不調気味。テストが満点じゃないし、階段で滑って怪我もした。
保健室の医師は…やたらと軽そうな若い美男子、今も女生徒の上半身服をまくりあげ、胸に手を突っこんでいた…
気絶した妃菜ちゃんはうっかりしてパンツを見られたりばたばたするが、彼がちゃんとした医者だとしだいに分かってきてつい通ってしまう。
そしてついキスしようとしてしまい、それからも通おうとするけど全快した自分は相手にされていないように感じて…

ともあれいらっしゃいませ。
最初の扉から、指先と爪でかなり強くアピールしてますね。全体の色気も強いです。
満点じゃないのが不満と言うのがすごい…
ドアを開けたらいきなり…ってシッシーナ夫人はないでしょうに。
おもいきり背景を省略しているのもまたいいですね。
顔見て軽そう、ってそれは単なる偏見ですよ。
「私はバンバン出してるものかと」はさりげないですが爆笑しました。
別に治るまで保健室に通わなくても、帰ってからかかりつけの病院行けばそれでいいのでは…
このプレートがさりげないですけど実にいい小道具です。
女の子だらけ、といってもまあ女子高で保健室がにぎやかなら女の子ばかりなのは当然のこと、逆に人気がなかったり、いつも閉め切っていたりしたら怪しまれます。にぎやかなのが一番監視の目が行き届いていると言うことでしょう。
治療は最優先…で、見られてしまうのは彼女がいかに男性と接しないで暮らしているかよくわかりますね。
顔色が悪いのも見抜かれて…
この、横からのシルエットだけの体の線が妙に色っぽいですね。下着のレースもそうですが。
芽生えそうな恋心を押し殺す心の動きも丁寧に描かれていて、すごくわかりやすいです。
笑顔もすごく素敵ですね。
そしてふと、先生を見て思わず思いがこみ上げる…ここもすごく熱い想いが伝わってきますね。
それで恋心を自覚する、この表情もすごく素敵。
「保健室なんてこないほうがいいんだから」と突き放される痛みがまたたまりませんね。
そしてバカやってしまうのもよくわかります。
「危険地帯でしかなくなっちゃうよ?」…このあたりももう男の色気爆発ですね。でも…最後には男なんて、所詮女の食い物でしかない…女の子のほうが上手です。
カーテンを閉める幕切れがまた見事、それに色っぽいこと!
次がどんな作品か今から楽しみです。

海鈴のジャンヌ〜TSURUHIME〜」(原作/阿久根治子:「つる姫」福音館書店刊)
大三島を守る、それがわたしのつとめ…女ながら鎧を着け、三島水軍を率いて立つ「つる」姫。
小さい頃から武を好むが、きちんと女の姿をすればその美貌は際立ち、姫の心も持っていた。
兄たちが水軍を率いて守るのは大山祇神社、その大祝職を務める父と多くの領民たち、神そのもの。
待つだけの女の生き方に反発するつるは城で暮らしたいと言い、厳しい暮らしで現実を見せれば諦めるだろうと連れてこられ、幼い頃会ったことがある、城で預かっている近隣の城主の息子明成が師となって、いきなり馬に乗せられたりと厳しい暮らしに入る。
それにも弱音を吐かず努めるが、やはり女の身では越えられぬ壁もある…だがそれすらも受け入れ、充実した日々を送るが、二人の仲を見る大人たちはそれぞれの思惑で動いていた…

ずいぶんご無沙汰、と思ったら…すごい、すごいすごいすごい。圧倒されます。
構造をよくわかって隅まで丁寧に描かれた鎧。
何より圧倒的な力強さ。
冒頭から迫力に圧倒されます!
地図は僕はわかりますが、日本全図の中のどこかがあるほうが親切かも。
弓を通じて回想の幼い頃に移動するのも自然ですね。
男子が今の普通の男子のような髪型をしているのも、分かりやすくなりますしキャラクターを見分けやすくなってます。
兄たちが城で預かって…留学の面が強い人質、ですね。まあ原作読んでないので違うかもしれません。
弓を引く形も、放った後の残心も完璧。これだけのことにもどれほど学んで描いているのか…
「つるは一本負けました」と認める潔さ、それに一目で惚れこむ男心もはっきり伝わってきます。
男の子のような気分から姫の心になる、その化粧の色っぽさとあでやかさ…これがまたすごい迫力と色香です。
大三島の海城、まさに難攻不落ですね。これ攻めろと言われたら泣きます。
水とトイレをどうするかも気になりますが、これほど森が残るなら井戸もありそうですし、この木々は薪にもなれば中には矢竹もある、縄になる木もあり、栗が実れば緊急食にもなるはず…
神社と神主の雰囲気も見事です。厳粛さがすごい迫力になって沸き立ってくるようです!
七歳の秋に亡くなる…それがあたりまえなほど平均寿命が短い時代でした。抗生物質もワクチンもビタミン剤も麻酔も(=ほとんどの外科手術は不可能)、常に基準をチェックされる上下水道さえない…
女の身というのは本当に辛いです。その辛さの下に生きている女性は今のこの地球にも何十億人もいますが。
心をそのまま笛に乗せる、それも繰り返し見事な表現になります…
一度連れて行ってへこたれさせる…確かにそれが一番雄弁な説得ですね。
明成の成長もすごいですね。イケメンシリーズに入っててもおかしくないくらいに。
教育係となることで復習しろ…確かに有効なんですよね。教えてみれば自分がいかにわかってないかわかることはよくあります。
しかし言いくるめるのがうまい、そういうところもうまく伝わってきます。
この嫌だ、という迫力も気持ちいいぐらい。
いきなり馬に乗る、という女の子にはきつすぎることを…すごい負けず嫌い!その性格の強さがものすごくきますね。
歩かせる、と言ってもどうやるか一言も説明しない…そうやって教えられたんでしょうね、明成も。
意地悪だと思ってしまう、それが後でうまく生きてきます。
馬の動きの躍動感、これまたどれほど練習したものか…「なかよし」には元々馬を描く名人が多いですが、その中にもう入っていますよ。
ドキッとして意地悪じゃない、と信じる…それが一番大きな違いですよね。
ここからの修行はあっさりしていますがすごくやることは多いですよね。
馬についての語らいもすごく自然な、温かい言葉です。馬との心の通い合いも丁寧に描かれていますし。
追いつきたい、という気持ちなのも負けず嫌いな彼女らしく心地いい心根です…それが、水練のところで一変するのがまた見事でした。
彼の優しさも見えるようになる…彼女にとっては「手加減していない」のが一番嬉しいというのも…なんかすごく清らかなものを見ているような。
そんな中に、ごくごくかすかに恋の甘さを混ぜていくのも見事です。
最初に馬を学ばせた意味…あと基礎体力もあるでしょうし、弓馬の道というぐらい馬術は古来日本の武士には重んじられますしね。
そしてこの滝での笛のシーン、前の神社のシーン同様に、まさに「神に仕える」面もはっきりと表現する、この表現の豊かさには言葉もありません。
簡素な服装、なんという汚れのない姿…
きれいだ、と思うのもわかります。男の側の気持ちも雄弁に語られています。
この瀬戸の渦、それを見て静かに笑っている三郎じい…その笑顔が一転して厳しい海の男の顔になる、ここの衝撃が強烈でした。
姫に海に入るな、と言ったのは、男にむやみに裸を見せるな、という面はむしろわずか。タブーですね…女が海で男のように裸で泳ぐのは、それ自体崇め畏れる海神を怒らせる、宗教・魔術の次元で絶対にしてはならないこと…
大人による子供への理不尽な禁止のかなり多くはタブーです。禁じる大人自体がそれをタブーだと理解していないことが普通ですが。
三郎じいがまた、元の優しい笑顔に戻っているのも印象的です。
そして男の体を理解し…そして「追いつけない」と、負けず嫌いの面だけで考えていたのが…この海鈴のシーンの雄大さ!
自分が女の身であることをこれほど自然に受け入れるなんて。自然の力、彼女自身の何かを感じる力の大きさ…すごいとしか言いようがないです。
そして栗を取って、傷を口に含むシーンの色香ときたら!あまりにもキスギリギリすぎ…
「わしら山の上の一人ものには目の毒」に痛いほど同感です。
はてさて…どのようになることやら。
どれほど大きな原作、大きな背景を、ものすごく貪欲に描きつくそうとしているか。
大変とかそんなもんじゃない、よほどのサポートがなければ無謀と言っていい…でもこの短期間でこれだけのものを見せてくれたのですから、信じてよさそうです。
この大作が見事に描ききられることを祈ってやみません。

ごくゆめ
前回がとことんトラウマだったので、今回はかなりおびえて読んでました。
よかった…苦しいところはなくて。
ものすごく明るく楽しい作品になってしまいました。
たしかにおだやかじゃないですねこれは。
「オレもいきたかった」…ごめんなさい誤遠慮ください。
で、血を見たらこうなる…ヤバスギます。
いきなりリムジンからとんでもないお嬢様さらに雲上人、なんかもうすごい人ばかり。
それといきなり仲良しになっていく…
「一度着た服は二度着ない」って結構いますよね。僕のように服など寒くなければいい、犯罪でなければいい…他人の目に関して完全に盲目な人間にはわからない話ですが。
ミシンって人類の歴史でも屈指の発明の一つですよね。
先生は家のことを知っている…彼女が悪いんじゃないですけどね。
みんなお嬢さま…
拳銃が落ちるのはびっくりしました。M1911系に見えますが、排莢孔も見えないしグリップセフティも見えない、カスタムでしょうか?
というか水鉄砲と実銃の重さは桁外れですからごまかすのは無理ですはい。というか暴発のリスクがゼロではないので拳銃を落としてはいけません。
トリガーに指をかけないとは…最低限の使い方は学んでるんですね。
一家のおせっかいは見ていて楽しいです。完全に善意なのがまた。
で、男の子というとこの反応…あ〜あ。
こなくていいにもほどがあります。
誘拐犯がいる、というのもあれですけど…こっち側はもっと怖い。
知り合い、と言えないのが辛い、でも逆に友だちにはそれが壁になってしまう…これってどうしようもなく苦しいですね。
宮瀬くんの自然な、押しつけがましくない助けがすごく嬉しいです。
とにかく服を作ること、それが彼女にできること…はっきりわかってるのがいいですね。ついでにここのあたり、絵もすごく素敵です。
肝心なことはいえない、でも…精一杯の気持ち、これは伝わりますよね!
で、こんなときに…これは大爆笑でした。
いきなり手にキス、あ〜あ。もう笑うほかありません。
これほど楽しい作品になるとは…楽しみになってきました。成長もすごいですしね。

櫻の少女たち
霊力で願いをかなえるという「無限桜」の伝説を持つ中学に入った紺野流海子ちゃんは、演劇部に入部、一年半後高い力で抜擢された。
だが励ましてくれてきた菜智ちゃんとはやや疎遠になっている。
そして流海子ちゃんの真摯だが周囲を配慮せず厳しい姿勢は部内で軋轢を生み、その中で流海子ちゃんがふとした気まぐれから部仲間の一人を桜に呪うと、呪われた子は飛び降り自殺した。
そのことを疑われ、責められる流海子ちゃんは無限桜に力などない、と叫んで、その瞬間菜智ちゃんも含め部員全員に強烈に責められる…

すげえ…としか言いようがないです。凄まじい。なんてものすごい力。
冒頭見開きの圧倒的なパワー!桜と少女さらに黒基調の制服、なぜこれほど凄まじい魔力があるのか。とてつもない魔力が直接感じられてしまいます。
演劇のシーンの、黒が多い画面の重さもすごく強い圧迫感と雰囲気があります…恐ろしく濃厚な黒みを帯びた赤ワイン、いやどろっとした血やレバーの黒。
人間関係の違和感もすごくぎすっとした不快感がうまく伝わります。流海子ちゃんのプライドの高さと、部内の雰囲気をよくしようとする菜智ちゃん…どちらも否定しきれないです。
桜を否定するようなことを言った瞬間の凄まじい雰囲気、「ARISA」の恐怖も思い出しますね。
たよるのは努力しないやつのすること…確かに頼るというのは弱さですね。でも、努力しても成功しないこと、最初から努力が無駄な状況はあまりにも多いのです。だからこそこれほど宗教は強いんですよ…
やさしくしないと…真剣に、この二人は根底的に相容れないです。互いに相手の思想を考慮することがまったくない…結局は、流海子ちゃんがこの部に合っていないんでしょうね。もっと簡単に別の部に移ることができれば…これが学校部活の欠陥です。地域部活なら簡単に移れるのですが。
それでいて嫌っているのではない、こんなふとした嫉妬が起きるほどに…
もし本当にそれが力を持ってしまったら大変だから、人を言葉でも呪ったりするのはタブーなんでしょうね。
後ろでの死体の姿は凄まじいほどです。
ここまではっきりと写実的に、死体のグロテスクな部分を…まあ内臓までは見せていませんが。
というか練習は、活動自体相当期間無理でしょう。
この孤立…どちらが間違っている、とはっきりいえたらいいんですが、どちらも間違っていないし、どちらも部分的に間違っている…流海子ちゃんは人間の群れがどう動くか、人がどれほど魔術師なのか、どれほど信仰が強いかを理解していないです。皆はそんな自分たちを疑う回路自体がない…
ただしはっきり言えるのは、「呪った」罪で人を裁くのは魔女裁判であり、それ自体は絶対にやってはならないということです。それを見えないこの子たちが本当に全員おかしいのは確かですよ。
「人間は自分の力で前へ進めるのよ」という言葉自体はとても素晴らしいものです。
でもそれを一瞬で失わせる桜の枝…あまりに多くの努力し、自分の力で未来を切り開こうとした人が些細な偶然や人の無理解、時代との不適合、生まれた国の体制などで虫けらのように押しつぶされているのも現実ですが…というか、圧倒的な人智を絶するものがある、少なくとも人間集団が個人の理性とはまったく違うし個人の行動ではどうにもならないとんでもない力を持つことはある、というのは現実です。
狂い咲く桜と首吊り死体の無残さ…本当は出血より筋弛緩による大小失禁なんですけどね。
自殺?…何で縛られているのかを見れば、自殺ではなく「他殺」だということははっきりしています。木の枝や根を縄に加工する技術はありますが、それともまったく違います。
あくまで自殺として処理されたんですね。
さらに桜の下の死体…死者の尊厳もなんとも思わない、無限桜に対する絶対の信仰…全員が狂っていればそれは狂気とは言わない、正気のほうが狂気になる…
いや、この桜がない普通の学校も、企業も軍もどこもかしこも…人の群れは全て、これと同じような集団狂気でしかないのでは?疑ってしまうと足元が崩れます。
逆らえば死、従い続ければ…その先は?誰も正気であることを許さない、ただ狂い歌い踊れ…その先がどこであっても。そういえば、原爆のきのこ雲って妙に花に似ていますね。
なんという美しい悪夢。あまりにおぞましい夢幻の世界。
もしかしたらダブルスタンダードと言われるかもしれません…いつも僕は、「悪いメッセージを読者に流すな」と言っていますから。
この作品は、確かに表面的には自分の力で生きるという前向きな姿勢を否定する悪いメッセージにも見えます。でも別の、民話や神話、古典を多く読んで養ってきたものが「これは本物だ」と告げているのです。
一般的な道徳観念でいいメッセージしか許さないのであれば、ギリシャ古典もシェイクスピアも、多くの民話の古いテキストも認められたものじゃありません。でもそれらには、単純な善悪を超えた深い真実があるからこそ、時の試練に耐えて読み継がれてきたのです。
もっと深い何か、神話や民話の次元に属する真実がこの作品からは感じられたんですよ。それだけのことです。
もう本誌連載とかそんなレベルじゃない…それこそ、この増刊を独立して月刊化させたほうが本誌よりずっと上ですよ。

若おかみは小学生!
前回から完全におっこちゃんが超美少女のままなのが意外で嬉しいです。
愛を育てる、ってかなり大人な言葉ですね。
なにしてもいいから引き止めて…過激と言うか。余裕で人殺せる力ですね。
とにかく…好きとはいえなくても、ごめんなさい…胸が熱くなります。
「すごくさみしいって思った」というのも素直すぎます。もう見てるほうが恥ずかしい。
そしてこの…事実上の告白!
若いっていいなあ。「ホレた弱みだ!」というのもカッコいいです。画面の使い方もすごくうまい!
ウリ坊…この複雑な思い、すごく素敵です。
携帯電話の意味がわかってない…というかまあ、カメラつきパソコンとヘッドセットだけで、今はごく安価にテレビ電話は可能なんですよ。本当は。
一つ屋根の下カップル、ケンカしたり笑ったり…カップルより友達や仕事仲間の比重が大きい…その語られていない残りの春休みがすごく暖かいです。
鬼の間でケータイが普通、というのはすごい。
新学期登校しても、普通の服でも美少女なのが…今までのイメージが強すぎましたからね。
なんかもうえらいことになってますねいろいろ。
そして新しい問題が…ひきこもりとか結構厄介な問題ですね。
携帯電話の使い方がわからないのは見ていて楽しいです。といっても僕も携帯電話はろくに使えません。今時カメラもない、メールもケータイネットもしない、基本的にアラームカレンダーというだけです。
すごい写真を送ってしまったのも爆笑ですよね。
そして今度のトラブルは一体…なんと言うかますます楽しみになってきました。

金色ラプンツェル
このクラスでは文化祭に童話のコスプレ喫茶をやるらしい。ラプンツェルにくじで当たった椎名真琴ちゃんは、生来の金髪のせいで皆に避けられ不良扱いされている。
一人で衣装つくりをしていたら、保健室の王子と言われる病弱美形の真城くんが声をかけてきて…
やっと作業が終わったとき、彼が抱きついてきたと思ったら倒れた。そして最後の日…?
華を増した絵柄が、これはまたうまく活きてきます。
僕だったら別に怖いとかは思わず、ただきれいだからと見ているでしょうね。言葉にはできませんが。
僕も不器用ですがボタンつけは問題なくできます。
いきなり指吸われたらそりゃ痴漢ですよね。針で正確に後ろにいる人の顔を狙うとは…
保健室の王子、というのもすごいあだ名ですね。
「かるい男ってきらいなの」というのもはっきりしてますね。
弱みつかんで脅すように手伝う、と言ってくるのがすごく面白いです。
「おとなしそうな子にかぎって裏で」という口をふさいで「それも悪口だからダメ」…すごい優しさと強さですよね。悪口というのは言う人の品性も落としますし、言葉と感情のフィードバックは何を起こすかわかりません…昔の人が呪いを禁じたのはそれもあるのかもしれませんね。
「ムリしないようにね」という優しさの言葉もすごく素敵です。
地毛、と誰も聞いたことがなかった…イチョウの金色と髪の金、そして夕日の赤金…さぞ映える眺めでしょうね。
血筋を自分でも誇りにしているから引け目に感じないように…強いですね。
「モヒカンがあらわれたら」というのもすごいこといいますね。
髪が冠のように、というのもすごく素敵な感性です。
ラプンツェルの原作…確かにヘビーです。
童話でも、それこそ民話レベルになればアンハッピーエンドもたくさんありますよ。
この時間が終わるのがいや、という感情も暖かいですね。だんだんできてくる服もうまい演出です。
「ありがと」という言葉に、どう返していいか…真城くんのほうがヘタレです。
いきなり抱きしめて、びっくりしたら倒れて…ここからのショックがうまいです。
入院、それも未定…それって、死の宣告も?大手術でも予定ははっきりあるはず…
一人でいても平気そう…かすかな棘のある言葉です。
文化祭で真琴ちゃんのイメージが一変するのもうまいですね。
着替えた彼女の可愛らしさはすごく強い印象です。
最後の、イチョウの葉を冠というのが本当にすごい。
「退院したら告白するから」…この言葉もすごく熱いです。
ラプンツェルの要素は少し弱いかもしれませんが、全体の美しさと構成がすごく素敵です。
本当に実力は高いですよ!

BAN☆CHOOOOO!
友だち0人…転校が多くさらに運が悪くて転校初日に事故とか…そんな杏菜ちゃん、今度こそ転勤族暮らしが終わると聞いて希望に満ちた転校初日。
人形とおしゃべりして妄想したりしていたら、いきなり犬の尻尾を踏んで追われ、飛び込んだのは不良集団同士の決闘…もののはずみで頭突き、一方の集団を一撃で全滅させてしまい、番長にされてしまった。
戸惑うけど一緒に遊ぶこと自体初めてだし、それに勉強を教えてみたり意外と楽しい日々が始まる。
だが敵対勢力は彼女の過去をわざわざ調べだして…

アホギャグではやっぱりこの人切れますね。絵の柔らかさも好きですけど。
人形と話していると言うのもすごすぎますがまあ僕も似たようなことはしています。しかし終わってる…
いきなり犬に追われて、ここからの超運展開が大笑いでした。
拳と拳、漢の世界がすごすぎるんですが。
さらにぶつかった拍子にドミノ…男塾のJを思い出したんですが。
男の子のきらきら目がある意味すごい。
いきなり番長にされて…ここももう笑いが止まりません。
笑顔で話しかけたらあの彼、というのもすごい運命もあったもんです。
さらにみんなに宣伝されてしまって…ぎゃくにこれ、転勤族でないことが泣けるんじゃ。
ダイイングメッセージでまで「友だち」と出版コード新基準を守っているのが爆笑。
弁当が小さいから、というのも楽しいですね。
倒れたら至近距離…ここ妙に色っぽいんですが。
確かにこれもまた友だちですよね。そう…不良集団というのは悪いイメージばかりありますけど、実際には友だち仲間として重要な機能も持っています。ただしその園長に普通に犯罪があったりすることもありますが。
勉強を教える、という発想がなんかすごいです。
みんな根がいい子すぎますけど見ていてすごく楽しいです。
そんなことをわざわざ調べるって、この人どれだけ暇なんでしょう。というか最初に堂々とタイマンで拳を振るってきた彼とはかなり違うのでは…
無視された、という悲しみ…見ていてすごく胸が痛くなります。
みんなはそのことを知って、相応しい友達を作らせるために無視したのか…かりそめの、嘘の上でだけど…あの不良たちを裏切く言葉を言えない…悲しいぐらい優しい…
胸が熱くなりますね。
そしてこの熱すぎる展開!
引っ張ったら…何この強烈な蹴り。笑うしかないです。
「危ないことに巻きこみたくなかったんだよ」があまりにも暖かいです。
番長は友だちの最上級…確かにそういう面もありますよね。
なんというかどんな学校生活になるやら…結果的にこの不良たち全員更生しそうです。
こういう、とんでもない作品を作れる作家がいるって宝物みたいなものですよ。いくらでも手に入る作家じゃないです。

地獄少女
弁解の余地ゼロ。単なる残虐ポルノ。
元凶を呪っていないということは、「自分が生きていくにはあいつをやる以外ない」という、正当防衛の部分すらありません。
呪わなくてもいじめをはね除けて強く生きていくことはできているのに。
逆に裏切りに復讐したければ、呪い以外にも方法はいくらでもあるのにそれもしていない…
逆にあいたちも、他に方法はあるだろうというのなら、それを教えずにただ地獄に叩き落すだけというのは…死刑執行を担当する刑務官のように徹底的に機械的にふるまうよりずっと残酷です。

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