なかよし2009年11月号感想

携帯電話型のカンペンはなんだか趣味がいいです。
財布もしっかりしていますね。どれだけ使えるやら…

今月号の三誌の表紙を比べるとちょっと面白かったです。どれもすごく華があります。
ただ似た感じもするので、逆に新連載の「メルヘンちゃん」や「ちよこれいと」「どきどき!たまたん」のどれかを表紙にしていれば差別化できたと思うのですが…

メルヘンちゃん(茶匡)しゅごキャラ!(PEACH-PIT)ちよこれいと(フクシマハルカ)わたしに××しなさい!(遠山えま)ミリオンガール(桃雪琴梨)フレッシュプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)AEISA(安藤なつみ)妖界ナビ・ルナ(菊田みちよ/池田美代子)ボーイフレンド(山田デイジー)地獄少女R(永遠幸)どきどき!たまたん(こげどんぼ*)ツバキヨ(原明日美)予告

メルヘンちゃん
伊達さんは妖精が大好きだけど、ちょっと近寄りがたいとされている。
ある日、派手怖なクラスメートの梨花ちゃんに妖精図鑑を拾われ、投げつけられて大怪我して、目が覚めたらヘンな妖精が見えて目をもらうと襲ってきたけど可愛い。
それから梨花ちゃんが落とした光る何かを拾う。
直後部費が盗まれて大騒ぎになり、退屈になって寝てしまったところで妖精に襲われ、寝ぼけ半分で払いのけたらそれが手を挙げる動作と思われ、それで梨花ちゃんが拾ったと名乗り出てやはり疑われ、伊達さんが友達宣言をして…

僕も妖精辞典は愛読しています。
人に話しかける方法を知らない、というのは昔の僕も自覚がなかっただけで同じかも。というか今も。
妖精が見えたら…みんなには今の百倍排斥されると思います。でもゼロを百倍してもゼロですからいいのかも。
妖精を見る薬、というのは実際憧れますね。
派手で怖い、というかなんとなく迫力がありますね。むしろカッコいいって感じがします。
ゾンビが復活するような復活の仕方はすごい。というか何をどう怪我したらこんな包帯…全身やけど?
妖精と妖怪を区別するのははっきり言って意味がないですよ。見えてよかったですね。
おめめを狩る、というのも妖精らしくていいです。本来妖精は怖い存在ですのでお忘れなく。
隙間に入ったら…このサイズにとってゴキブリはしゃれにならない猛獣ですよね。
いきなり抱きつかれて差し歯というのも…
学校内での盗難というのも厄介な問題ですね。全員を容疑者として扱うことになり、またどうしても疑いが嫌われている子や不良などにいく…
そうなると不良の子の人間・社会に対する不信感がますますひどくなる悪循環になるのもパターンですね。
意味不明な熱さとパワーはなんだか楽しめそうです。
他の妖精も出てくるのでしょうか?

しゅごキャラ!
大団円後、どこに行くのか…
いきなりキャラなりして、手にミラーボール?なんかこういう未来イメージは懐かしいです。
今の僕たちには、人類は千年後でも背広で暮らしていそうに思えますけど…技術的に、ましてファッションで「次」があるとは思えないです…
象徴的な大画面の連続はすごく印象が強いです。読んだ読者がどんな印象を受けるか楽しみでもあります。
光が通る道、ですか…光とは何か、というのは僕も全然わかってません。
空間も時間も超える旅、というのもスケールが大きいですね。
唯世くんのところに飛び込んで、いきなり夫婦喧嘩というのも…どうも古いキャラばかりで新しい旅にはなりませんね。
喧嘩両成敗…鮮やかなお裁きで。でもこういうのは、お互い怒鳴りあうのを楽しんでいる面もあるんでしょう…僕はわかりたくありませんが。
小学生に諭されるって、たしかに悲しいですけどそっち方面で感情的になっている男女は小学生以下の動物ですし。
ひかるくんにもたまごが?どんなしゅごキャラになるのやら。
またエンブリオ探しですか。
昔の自分を振り返るのはこの歳では早過ぎないでしょうか?と言っても今の僕も、こんなふうに昔を振り返ったら恥死にに死ぬでしょうが。必要なのはいつでしょう…就職活動期?結婚?いつだって?
断片的な総集編は総集編でさえないですが、記憶というのはそんなもんでしょう。
次からどんな旅になるのか…このまま、ストーリーらしいストーリーなしに心の混沌の世界と向き合い続けるのも面白いと思います。

ちよこれいと
う〜ん…僕はなぎなたの試合を見たことがないのでなんとも。
話を出したらのろけ始めるのは女の子なら仕方ないですね。
気にしなければいいのに、どうしても関わりができてしまう…となるとそれを誤解される、そうならないことを祈っています。
ベランダのカギあけとけ、というのもまた…引きずり回される予感が…
すねがあるのはなぎなたの凶悪なところです。実際剣道となぎなたで試合をしたら剣道は全くかなわないとか。
ゆーとも頑張ってますね。防具なしでできるのは切り返しでしょうか?
燃えているのは見ていてすごくカッコいいです。
なんでもする、で「じゃあキス」…これは悶えました。
あ、リコちゃんの誕生日祝いに…一応いいカレシしてるじゃないですか。
男が全部状況を操るわけじゃなく、偶然の要素も入るのが前作と違って面白そうです。
誤解を恐れるのも…リコちゃんには誠実なんでしょうか?
結局誤解になってしまうのはまあどうしようもないことで。
すごく緻密に組み立てられた話のようですね。結構面白いかも。

わたしに××しなさい!
単行本表紙の印象がまた強烈でした。
抱きしめられる感覚が透き通るような画面からうまく浮き出てきます。
結局本気では受け取らないんですね、雪菜ちゃんは…晶くんがここで情熱的に唇を奪っていたらどうしていたでしょう。
ドルチェというケータイ小説のライバル…誰なんでしょうね、身近な人のような機がしますが。
「きみがそれいうの?」と、この冷えた刃みたいな鋭さとのギャップがすごい。
う、この問題結構きつい…
え、ファンタジーだったんですか。その話が本編にどうかかわるか…
北見くんのいきなりの行動、彼自身自分の行動を理解していないのがすごいですね。
耳というのも実にエロい器官です。
で、いきなりベッドでエロマウントポジションですか…さてどうなるやら。

ミリオンガール
やっと本編。
時間制限が厳しいですね。
大きい借金を背負っているなら、それに追加で借金を負っても大して意味はないのでは?
法的には未成年者に借金はできないんですが。
金についての恐怖感、というのも現実にはすごく大きいでしょうね。金など単に数字に過ぎない…日本銀行券に記入された数字に過ぎず、たとえば日本政府が消滅すれば「ケツを拭く紙にもなりゃしない」んですけどね。
ヒントを買わないのも手だ、というのがまた戦術の幅を広げそうです。
さらに競りがあるからレイズで残金を減らすこともできる、と…
今の幸ちゃんの絶望状態はケイトによって作られたものだ、ということも見ていればわかります。
言葉でない、人を支配し操るためのメッセージの交換が実にうまい。
逆に…作者には、この能力を…たとえばスクールカウンセラーの一日などの形で活用して欲しかった気もしますが。
金の魔力に負けて自分を見失っている…確かに。
本人を直接見る…確かに帰り道、意識していない習慣は重要ですが…
しかし恐ろしい作家です、つくづく。

フレッシュプリキュア!
せつなさんの社会復帰が進んでますね。
ダンスというのもすごく有効でしょう…それこそ実際に、問題を抱えた人の治療にも使えそうなほどです。
体を使う表現は、特に人間が進化してきた昔の先祖にとっては決定的に重要だったと僕は思っています。
大会ですか…バトルからそっちに移るのもよさそうです。
この自尊心の低さは、やはりラビリンスでは一部カルトと同じような、自尊心を下げることによる支配も行われていたのでしょうか。
「せつなが立ちあがった」というのがすごく大げさに表現されているのが楽しいです。ここであえてハイジパロをやらなかった良識も。
バトルなしでダンスものになっても僕は文句は言わないですよ。このテーマを徹底的に追求してください。

ARISA
真犯人はありさだと思ってしまっていました。
入れてあげない…人間にとってこれ以上残酷な言葉はないんでしょう、そう思うとつくづく人が群れ動物なのが我慢ならないほど憎くなります。僕自身は「入れて欲しい」という感情を徹底して抑圧し、常に人間集団に対する憎悪をかきたてることでなんとか自分を保っていますが…それもいつまで持つか。
毬子が壊れるところの恐ろしさは背筋が寒くなりました。あまりにも誰にとってもこの恐怖は…身近でしょう。
思い出を消す…確かにこの立場の人にとっては、記憶自体が耐えられないでしょう。
この言葉はありさとしての言葉なのか、それともつばさとしての言葉なのか…正体を見せるべきだったのでは?
四人の中にいる…それすら信じていいのか…
緑くんが出てきたのも、それは逆に…彼じゃない、と言っているような気さえします。

妖界ナビ・ルナ
再会した、と思ったのに人違い…でもやはりそうだった、この冒頭のワンシーンの切なさは強烈です。
この出かたは、やはり幽霊でしょうか。
そして復讐のためにあちこちを火事に…気持ちはわかる、という子も多いでしょう。
心の闇を力にする、というのも恐ろしい。
火の鳥、というと神聖な存在というイメージが強いのですが…というか考えてみるとこれまでの事件は水・風・そして火…次は大地?それとも木火土金水?

ボーイフレンド
唇を求めたのにキスは額、というのが切ないです。
ひじきちゃんも今はしっかりクラスに溶け込んでいますね。これが行事のいいところかもしれません。
明日…何でしょう。
「あたしがここでがんばれば」…<〜れば>、というのは、人間にとって呪いのような気がしてきました。
倒れるまで頑張れば…来てはくれましたが。
いつになったら…感情をなくす薬があればいいんですけどね。まあ蜂蜜入りホットミルクやカモミールティー、水分と塩分の補給だけしてぶっ倒れるまでのランニングもある程度有効かもしれませんが。
試験も満点取った、「これで文句ないよな」…この行動にはびっくりしました。
この逆転は…大きいですね。
というか日本では、一番理系で高い頭脳を持つ子を医者にするのはもったいないですよ。神学や軍人と同じぐらいもったいない話です。
国益・人類全体の益を考えれば基礎科学や先進技術を前進させることに投入すべきなのに。
昔のフランスでは理系で最も頭のいい人が鉱山技師などをしていたんですよ?

地獄少女
キャラがいろいろな形で出てくるサービスは嬉しいです。
しかし警察という選択肢を考えもしないのが…強制猥褻罪、その教唆共犯で告訴可能です。
どこに流れるんでしょうね…もう四年間も…いつまで…

どきどき!たまタン
真剣な目…それは信じられるということでしょうか?
この剣の柄の様式が実にきれいです。
二手に分かれたら格個撃破されるとか、最悪一方が操られて戦う羽目になるとかしそうですが。
みんなをすーぱー☆仲よし…ネロとパトラッシュはあまりいいものじゃないんですが…
隙がない悪党に見えて、恋まほうには全く無警戒のこのバカ兄は見ていて面白いです。

ツバキヨ
ぎゅっと引き寄せる腕の頼もしさときたら!
何もできないからやめる…って、能力があった頃もなにもできてませんでしたよ。
ここで突き放すか、とむしろびっくりしましたね。
足を怪我した子を背負っていくことはできる…というかさらに手を怪我した男子や別のことで鼻血吹いてる男子も…その力のほうがすごいんですが。
人をさらう癖についても誤解が解けたようで…
みんなが今素直すぎる気もしますがそれはご愛嬌で。
そして生徒会メンバーの出方がまた見事。
シールを落として、さてどうなったんでしょう。
病…お医者様でも草津の湯でも病?
でもまた相手の気持ちを読もうとしたら…はは、「両思い」と読まれたりしたら死にますね。
今回の話は今まで以上に明るくて読んでいて苦しくない、すごく楽しめるし、逆にいっぱい伝わってくるいい作品でした。
次回作も力を抜いて楽しませてくれると嬉しいです。

来月号、祝小鷹先生の非ディズニー連載!
その素晴らしい実力が存分に楽しめることを心から期待しています。

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