なかよし2008年夏ラブリー感想

やはりシリーズ&本誌番外が多すぎ、他の普通の読みきりが7つしかないです。少なすぎないでしょうか…もちろん増刊が年三つしかなかった、あまりに長い時代のことを思えば贅沢な話ですが。
とにかく新人の出番を増やして、あと今のペースじゃレギュラーもそのうち死にます…「ちゃお」で小原ショウ・こはら裕子両先生が倒れた(細かい事情は知りませんが)ことを他山の石とすべきです。「ちゃお」が売れているからって全部正しいわけではないですよ。

あと、これだけシリーズが多いならそのシリーズのKC化も積極的にやってほしいものです。

おとなにナッツー(フクシマハルカ)セレブな奴隷(青月まどか)メガネ王子(水上航)ぷちっと!てのりくま(ゆみみ)かみちゃまかりん(ごげどんぼ*)夢みるエンジェルブルー(白沢まりも)なでしこシュート!(神崎裕)パパとあたしのヴァーサスな日常(春瀬サク)ピタゴラスのメイク!(瀬田ハルヒ)セカンドキス(佐藤みなみ)マジカルダンス!!(小鷹ナヲ)人魚姫に恋をして(あおいみつ)キミにアタック!(長澤恵)Yes!プリキュア5GoG!(上北ふたご/東堂いづみ)JUMP!!(進藤はるか)シャツを脱がせて!(水無月真)ふあふあコットン(ハタノヒヨコ)地獄少女(永遠幸)君はワンドル!(猫部ねこ)名探偵夢水清志郎事件ノート(えぬえけい/はやみねかおる)恋せよ乙女!(カンナ)

おとなにナッツー
こういう復活はうれしい驚きです。
モデルとセクシーって違うんだ、と思ってしまう僕は男で、テレビやファッションにまったく関心がなく、雑誌のグラビア部分をほとんど見ない、非常に狭い世界しか知らないことを思い知ります。実写で触れるのは過去の宝塚と、アダルトビデオのごく表層的な情報ぐらいです。
こう生徒にからかわれる先生も、そのうち胃に穴が開きそうです。お嫁さんになるための研究というのは自分の小さい頃をいろいろ思い出しそうになって死にたくなります。
おさななじみでもあるということは、姉と結婚か、と思ったら違いましたか。先生同士。
棗くんとぴた、っとくっつくところがすごくかわいいです。
ニコちゃんの、二年たったらすごい大人で約束どおり…この妄想にはため息が出ました。棗くんの冷静な突っ込みに拍手。六法全書は読んでおいて損はないですよ、結構面白いです…でも読むためのものと考えるとローマ法やユダヤ律法など世界法制史の資料が足りないですし、できれば世界各国の憲法も比較読みしておきたいですが。
ハカセが…というかスグリ先生の父親には思えません。
そしていきなり大人!なつかしい、そして通報ものの痛々しい行動をとってしまうのも、「ナッツ」のエッセンスを忘れていなかったことがわかってすごくうれしいです。「うほー」という声も今となっては懐かしい!ついでにヤマトも!今の読者絶対知らないです!
男の子の大人バージョンを絶対見せないのもわかって…というか前「ナッツ」の後の話なら、本当に大人になった二人を見るチャンスも…あったとしてもあくまで男の遊馬は絶対出さないんだろうなあ…
見合いまでのドタバタは、あまりに恥ずかしくてまともに読み返すのが辛い…中身子供ならではのバカだけど一直線の行動力、それを見て変わる大人…やはり「ナッツ」ってすごく素敵な作品ですよ!
「べつにどっちのニコのことも好き」にはやられました。
こちらがシリーズ化するなら、「けだものだもの」はどうなるのでしょう?増刊は両方交互に、本誌では「AAA」…お体が心配ですが、とにかくこの「ナッツー」も楽しいので楽しみです。

セレブな奴隷
やはりシリーズ化…うーん、というか「奴隷」という言葉の意味がわかっていないような。
本質は「所有物」「転売可能な商品」であり、絶対服従・重労働・生殺与奪はそれほど大きい要因じゃないぐらいです。軍や警察や刑務所にも絶対服従はありますし、重労働は世の常ですし、家父長権にも生殺与奪はありましたし。
夏休みを満喫している…それなりに楽しんでいますね。
いきなりスタイル抜群の明度服、知らない人は驚いたでしょう。
三人それぞれの家もすごいバカです…要のすごし方はある意味有意義ですが。金を有効に使いたければビル&メリンダ・ゲイツ財団にでもぶちこんで、ついでに男子はアメリカ海兵隊にでも放り込んでください。
三人それぞれの鬼畜ぶりもうまく出していて、それで海!華ちゃんの露出度がちょっと低めなのが残念ですが、海でもなんだか不器用なのがかわいいです。
海の家でナンパされて…断り方に地というかお嬢様が地というのがすごいですが、出ちゃいましたね。それで恨みを買ってこっちでも…何というか、奴隷体質?
セレブ三人にもひどいことを言うとは怖いもの知らずな。人に暴力的に接し、支配するのが極端にすきなのでしょうか…どういう人間でしょう。まあこのタイプの人間は多いのですが、群れ動物である人間にとって人を支配するのは本能ですし。
また、挑発して言いくるめるうまさなどから、なんとなくこの店長が「邪悪」「精神病質」な気がしてきました。だとしたら、何を言われようと全速力で逃げたほうがいいです。人を支配し攻撃し吸い尽くすためだけに生まれた人間だとしたら…セレブ三人組だってどんな形で支配され、根こそぎすべてを奪われるかわかりません。非常に危険です。
「下っぱのクズはな…命令きいてりゃいいんだよ」…と、それで動く世界は古今東西あちこちにあります。人というより動物に近い、無教育な下層民を働かせるにはそっちのほうが効率がいいのでしょうか。
「地位だけで人を見下したりしない」というような倫理基準が価値のある世界とない世界があるのでは…王族の世界ではそういう倫理が高く評価されるでしょうが、鉱山の中では力と徹底した支配だけが秩序を守る道です。
そしてこの店長も社長には弱い…あれ?多くの海の家は永代権では?
ぱっと店を買ってしまうとは、セレブらしくて気持ちいいです。引き継いだ借金は返してもらう、というのはちょっとほっとしました。
浴衣のほうがそそるというのもうまい…死ぬほど暑そうですが。まあ三人の愛情とよさを確認するというのはよかったです。
愛情表現…ねえ…
単行本がいつごろ出るか楽しみです。

メガネ王子
僕は先輩になって子犬を抱き上げたいです!ああもう、どれほど犬の感触に飢えているか。今は亡き僕の愛犬とこの子が妙に似ているのも苦しいです…白地に耳が茶色だったり。でもあの子は耳の後ろにすごくやわらかい毛が生えていたりすごくまつげが長かったりとにかく可愛かった…
一晩中ネットで数独…そんなことより、どんどん学年無視して先の内容を勉強したほうが楽しいですよ、もちろん演習問題全問正解してから次に進むようにして。パウリなんて21歳で相対論の今でも使われる教科書を百科事典の記事として作ったんですし。
金縛りしか聞いていない幸ちゃんと、ちゃんと「カゼのひきはじめ」と見てくれる…すごいですね。
脅しておいて看病してやれ、というのもいろいろ面白いです。
「そういう友哉だっていいの?」で…となる莉利依ちゃん…友哉くんが幸ちゃんを好きだと推測してる?あ、ウィンドウにあごを乗せるの、可愛いですがとても危ないです。ギロチンもありえますし、何にぶつかってもプロボクサーのフックテンプル直撃以上の威力ですよ。
看病もプレイ…失敗しまくっている、おかゆが熱いとか…何というか、したいことをしているだけで彼の体の心配ではないように思えます。でも僕の場合は、機能を維持させるための燃料補給、という機械扱いになるので人のことは言えません。
汗を拭くというのはすごいプレイですね。
一晩二人きりといってもそれはいつもでは?
バチで脅してのドタバタは何かと可愛いです。
熱がひどくなったのは自分のせいだとはかけらも思わないんですね…あ、薬は原則としてカゼには事実上無意味です。薬を買いに行ったのは間違いだと思いますよ…そばにいてやり、水分補給と保温、定期的に体を拭いて、熱が39…いや38.5℃を越えるか何か変な感じがしたら即救急車が正解でしょう。読者は間違ったことを覚えないように!
まあ嵐の中7.5km歩く根性は認めますが…オバケ信じてたり、根本的に間違ってますよ。
これで遭難していたらどうなっていたか…最悪二人とも死んでいました。それ以上にバカなことはないですよ。
薬屋のホラーは笑えましたけど。
で、帰ってきた幸ちゃんを迎えた先輩もカゼで頭ぼけてますね。「すぐ風呂入って着替えてあったかいものの飲み食いしろ」では?それさえすれば一緒に寝ろと言おうがなんと言おうがかまいませんよ。
まあどきどきシーンはよかった…で幸ちゃんもカゼですが、これはお約束というよりすぐ着替えろといわなかった先輩が悪いです。
「同じように看病してやるよ それはもうやさしくな」はすごくにやけるタイプの楽しさでした。
いい気味で楽しいのと…裸にして体中隅々まで拭いてやるのを本当にやるのかというエッチな期待も…それを本当にやるのはエロマンガですら少ないですよね…
幸が萌え子になったのは苦笑しました。
とにかく季節をとわず風邪にはお気をつけて、また風邪を引いたときの対処も誤らないで!

プチっと!てのりくま
きもだめしとお化け屋敷ってちょっと違う気もします。お化け屋敷は人工的な商業設備、きもだめしは天然の地形などを利用した夜遊びのひとつでは?
てのりくまたちの怖がりっぷりが実に可愛い。
手をつないでる、というのも可愛いです。うらやましい…なんか過去を書き換えたくなってくるぐらいに。それ以上にむなしい行為もないのですが。

かみちゃまかりんchu
えっと…こっちの、ある意味パラレルワールドをずっとやるのでしょうか?まさかこっちが一周してからまた新展開とか?いや、この延長にまた大きな新展開?
正直いい加減あれで簡潔にして、こげ先生を手放せないなら新しい作品を始めてほしいです。
模試の成績表は懐かしいです。和音くんも苦労してますね。
上には上がいる、ですか。
烏丸は相変わらずで…今回の彼のセコさはすごく楽しかったです。
「自分の力で」というシーンもすごくいいです。受験にはそういうプラス面もありますね。
神くんのコンサート最前列…それを用意するのもさぞ大変だったでしょう。
テストが帰ってきたときの見事な結果には大笑いでした。それがエスカレートするのも。
温泉宿で「こっち入ってきたらなぐる」って何をいまさら?ずっと一緒に暮らしているのに。「はげまそうと」という言い訳は…
まあ、この妨害は引っかかるほうが悪い!宝塚の舞台で笑ったら笑ったほうが悪いという不文律と同じですね。
入学はゴールでもないというのも…あれ?これ、一月の増刊だったらもっとぴったりな話だった?
花鈴ちゃんが落ちたのは意外でしたが、それで神くんともクラスメートで別の制服も楽しめる、と。
こっちではどんな高校生活が待っているのやら。

夢みるエンジェルブルー
天音ちゃんと青磁くん、仲いいです。
幽霊の意味も説明してくれたらいいのに…って本当に出た、内気すぎて幽霊…僕も相当内気なのでそれに近いものがあるかもしれません。
「夜オレといっしょの部屋で」というのはいいドサクサまぎれと思ったら…
葵センパイに助けられたのはなんと言うかうれしいです。
あ、「モデルが急に盲腸」って守秘義務は大丈夫でしょうか?
「葵センパイ!今晩オレといっしょにねてください!」って一部読者はいろいろ吹きそうな台詞ですね…
梓さんの水着のアップがないの残念です。それくらいサービスしてくれても…
いきなり場面もキャラも変わって、最初彼が誰なのかわからないのも先が楽しみになります。
お菓子造りがすごくうまい彼女、その彼女が作ったお菓子を別の女の子が男に…なんか地獄少女が出てきそうな話ですね。
人のことにすぐ首を突っ込むのが天音ちゃんの一番すごいところかも。僕と違ってうまく。
「あやこちゃんも明るくおしゃれになって」というのは、あやこちゃん自身は考えたこともなかったのでしょうか。
会社じゃないのにどうやって服を作ると?いろいろな人々に支えられていることを思い出しなさいって。
ヘリをわざわざ使うとは贅沢な…今は宅急便などもそんなに変わらないのでは?急ぐならバイク便でも。
明るさがお菓子のラッピングにしか出ないというのも面白いです。僕の美的感覚は刃物にしか出ないのかも…
葵センパイもいい出方をします。いつもと違って、今回は依頼人が彼のことを知らないというのも興味深いです。
高の原くんも…いきなり手のクリームをなめるってとんでもないことをしますね。
葵センパイとのどきどきも少し加えて、オチもしっかりつけてくれるのがうれしかったです。

なでしこシュート!
なるほど、こういう構成の予定…で、緒戦の8/6にKCと。
現実の「なでしこ」選手が出てくるのに、僕がほとんど彼女たちを知らないのが残念でした。少し試合を見たとき、重ねて楽しみはしましたが。
大野さんの迫力とパワーがすごくよく伝わってきます。小柄なスポーツ選手はその分粒よりですよ…180cmの女子なんて元々千人に一人、一世代の女子が百万人だとして千人しかライバルはいない…それに対して150cm代なんて何十万もライバルがいる中から出てきたんですから、それだけあらゆる面で優れているはずです。
ひかえメンバーにも大声で「がんばれ」ってなんていい選手。
なかなか梨々ちゃんの出番がない中、淡々と話が進んでいくのがとてもうまいです。モデルの仕事も完全にやめたわけじゃなかった…そりゃそんな「利用価値」サッカー側もモデル側も放っておかないでしょう。
「仕事に対してもマジメになった」というのがなんだかうれしいです。
出番がなかった悲しみは冷たく伝わってきて、だからこそ大野さんの言葉がすごく優しく染みてきます。
汗を流して悪いのを吹っ飛ばすというのもいいですね。一人で運動しても精神的には大してよくないのですが…
本番での失敗も、代表落ちも、みんなが経験している…だから一選手としては控えが伸びたら自分が落ちるかもしれないのにチーム、日本サッカー全体を考えて控えメンバーにも大声をかける…強い!
なんで神崎先生って、強い女性を描くのがこううまいのでしょう。
少し長いエピローグもとてもあったかくてよかったです。

パパとあたしのヴァーサスな日常
シリーズ化はKC化もですがすごくうれしいです!
真田って苗字は多いと思っていましたが、意外なぐらい順位が低かったです。超有名人が約二名いるし幕末まで残った大名でもあるのでメジャーな苗字と思ってしまったようです。
隠し子なのに苗字が同じ、ということは籍は入れていたのでしょうか?彼女の戸籍は…
素直になれない、というのが親子というのがとても…男の子だったらもっと違ったかも。
「八月二五日は」「インスタントラーメンが」というやり取りがすごく面白かったです。
宏哉くんとは相変わらずべたべたしていますが、恋人という甘さが感じられないのが少し不安です。
いなかった父親の代わりで本当の父親がいれば用無しに…?それともちゃんと恋人になれるでしょうか?
自然にカズヒコに声をかけたらクラスメートに見つかってさらに通行人にも大騒ぎに、ここは危ないというかあまりのことに呆然としました。いつかこの日はくるとわかっていたけど、とちょうどパソコンがぶっ飛んだときのようなものでしょうか。
カズヒコのごまかしは実にうまいです。
「自分がおとりになって」…まあそういうこと…ここですぐ謝っていれば余計な感情はなかったかもしれません。というかカズヒコは年季、経験が違いますから。
「やしなってもらってる」ことも意識はしていますね。
「一彦のため」がありえない、となかなか素直になれない…ふと思ったのですが、最初から隠し子でなかったら?プレゼントを用意したのにいない、とかそういう悲しいことが何十倍もあったのでは?
ベッドに連れて行ったら離してくれない、ここもうまいです。
「おめでとう」の一言がいえないのもきついです。…母親に、一彦の事を聞けなかったのが残念と、ひまわりを見て文句が延々と出てくるシーンを見て思いました。
「うんかわいいね」と手を振るって…宏哉くんもすごい。素直になれない凌ちゃんが可愛くて仕方がない宏哉くんの気持ちが伝わってきます。
彼はあの家でずっと一人だった…と始めて思い当たる、ここはため息が出ました。僕も今一人暮らしですし。
「うん一彦さんによろしくね」というあったかさも素敵でした!
からまれて仮面の一彦が助けてくれたのは、少し間抜けですがうまかったです。
というか宏哉くんがずっとついているべきでしたが。
「おれがきょうをどこですごそうが」ってこっちも十分ツンデレですね。
「こういうの義理とか」には苦笑します。
とにかくこのくすぐったさというか気恥ずかしさは実に面白いです。これからが楽しみです…やはりスクープネタなどでしょうか?

ピタゴラスのメイク!
 まだ中等部なのにメイクが激烈に濃い早乙女アミーちゃんは彼氏の木岡先輩にもっと会いたいのに委員会で大変。それというのも高等部二年の明智先輩…数学オリンピック連続金賞、通称平成のピタゴラスがきついから!
 そしてやっと先輩と帰れる、と思ってあわてて迷って、「キヨミ」という幽霊が出るといううわさのプレハブに。そこで本当に後ろに妙な影が…なぜかそこで明智と出くわしてしまい、オバケを「それはおまえの顔のコトだろ?」と言われてしまう。その直後、木岡先輩が別の女とキスしてしまうのを見て…大丈夫といわれて誘われたが…
 当日見事にすっぽかされ、雨に降られてびしょぬれ…そこで木岡先輩は別の男と!ボロボロの彼女を明智先輩が「おいジャマだ」と言い捨て、態度は冷たいけど最後には例のキヨミの部屋に連れて行き、そこで以前から研究していた美の定式化研究を彼女で実験し始める…

この濃さ、ますます暴走してます。まるでT先生が進化の秘法を使ったように。
ずいぶん大変な委員会もあるものです。図書委員しかしてこなかったのでわかりません。
数学オリンピック金賞というのはものすごいことですよ。
校庭50周というのはすごすぎますね。何kmあるでしょうか?ごちゃついた顔面も、それだけ走ればどうにかなるでしょう。それで落ちないメイクがあったらそのほうが怖いです。
この先生もたびたび大変ですね。
キヨミの話もうまくストーリーに入っていきます…後ろのぼやけた、妙に間抜けな面も強烈です。それが笑ってからの、ものすごい顔の連発はすごいです。
そこで木岡先輩の浮気がわかって、一気に盛り上がってきました。
「VIPとは何の略式用語」は爆笑!僕もスペルには自信ないです。
デート前に明智先輩と出くわして、なぜ隠れてしまうのでしょう…もう意識しているのが可愛いです。
雨の中待っていたら…体の芯まで冷えますね。地獄通信ものかも。
ここで「おいジャマだ」には、ここで冷たくするか、とある意味すごいと思いました。
ここの二人の会話はなんともいえません。いきなり「ついてこい」で…何この部屋、いきなりの強引過ぎる行動にもびっくりします。
「この世に数学で」…って、人間の美を数学で…それ、アリストテレス以来の人間の知にとっての聖杯ですよ!
というか明智くん…ペンローズのあれには賛成?反対?もしペンローズが正しければ、何十億の何万倍もの微小管量子コンピューターを単純な数式に還元するのがどんなことかわかるでしょうか?
人間はこの肥大化した脳全体で、人類の先祖がジャングルで何百万年もかけてジャングルで進化しながら、瞬時に逃げるかつがうか全体を判断するシステムを作ってきたのです。それを数式化する…と?
というか、メイクのエロティシズムがメインで数学はついででしょうね。
軽く別人、というのはすごいものがありました。
そして…メイクだけで彼女と気づかないという木岡、間抜けにもほどがありますね。ここからのホラー展開も楽しいです。
かみつくアミー、根に持って写真にテープにとやる明智、怒らせると怖い二人です。ひどすぎる…
完敗、というエピローグも楽しいです。
やっと本誌連載というのはとにかくうれしいですよ!どんな題材か、かなり大変でしょうが。

セカンドキス
 つきあって三ヶ月、手をつないでのいつもどおりの帰り道…突然彼氏の稜ちゃんにキスされた真麻ちゃんは戸惑って突き放してしまった。
 胸がいっぱいで食事ものどを通らない、でも翌日の彼はいつもどおりどころかむしろ冷たく、なんだかギクシャクとしてしまう。
 互いの思いも信じられなくなって、別れさえ言ってしまうけど…

やっぱりデビュー後第一作は…いい!
いきなりのキスにまず頭がいっぱいに、つい「やっ」と突き放してしまうのもあとでどうなるか心配で心配で…ただこれだけだと、嬉しいという言葉はまったくない…ただ圧倒されているという感じが伝わってきます。
でも友達には報告するんですね。
会ったときどんな顔をすれば…から、彼のそっけない態度に不安が募る、ここがすごく小さいことをおろそかにせず丁寧に描かれていて、すごく説得力があるのです。
ただし、男の立場で読み返すと…彼がどれだけ真麻ちゃんがすきか、ひしひしとゆっくり伝わってきますよ。
「キスしたかっただけって?だったら三ヶ月も」というのが冷静でいいです。
「いつもどおり」がわからない、というのも考えてみるとそうですよね。僕も「いつもどおり」を口で説明しようとするとすごく難しいです。
「ほんとうに好きなのかな」はすごくスリルのある一言でした。現実には、それから別れてしまうカップルも多いのでしょうね…ただ、ここで彼の欠点をたくさん思い出す、ということにならなかったのも…恋って相手をすごく美化してしまい、欠点を見えなくしてしまう効果がありますから、それがなくなったら…
手もつながず一緒に帰って、「べつべつに帰ろう」にはもうだめだ、とさえ思いました、そして忘れようとする日々を…もう少し強調してほしかった気もします、でもこの淡々とした感じがいいです。
そして稜ちゃんが告白されるのを見て…こうしてショックを受ける、ということは彼が好きなのでしょうが…ここで、あまりにあっさりしたそれぞれの回想もすごいです。
一人で帰ることが新鮮というのも印象深いです。すごく惰性になっていたんですね…僕にとっては好きなこと一緒に帰るなんて…
あ…冒頭のひまわりのつぼみから自分の思いを思い出して泣き出すところはあまりに素直でびっくりしました。
彼の「いきなりあんなことして」まで、あえてゆっくり回想交じりで描いているのがとてもいいです。
そして彼の思いが語られて…「だれかの彼氏になっても」にはこけました。「キスしていいのは」は恥ずかしい台詞です…
なんとも言えず、読み返すほどいい作品です。次がますます楽しみです!

マジカルダンス
今回の、しっかり化粧?した美しい絵もすごいです。
いきなりおばあさんを背負って…いい子ですね。おうちがシ*デレラ城にはびっくりしました。
この服でお城のパーティには…普通入れないでしょう。失敗してしまうのも…彼女のクラブでは、その手のダンスはまったくやっていないのでしょうか?
シンデレラのご招待は嬉しいです。
変身した彼女の美しさときたら、カイに見せたいですよ。
「自分だけ楽しんじゃう」というのは彼女の欠点ですね。ダンスが好きというのが大きすぎて?
無理に型にはめ込んで女らしくするのではなく、思いやりを身につけるという自然な彼女の延長でよくなっていくのもすごくいいです。
王子様がカイというのも素敵でした。
夢落ちもなんだか心地よくて…いつかこんなふうに二人踊れたらいいですね。

人魚姫に恋をして
 目つきが悪く口下手なため不良扱いされている松越千春くんがある日、水泳部で泳いでいる美少女に目を留めて除きと思われるのを恐れてパニックになった、そのときに老教師とぶつかって、ショックでぎっくり腰になって入院したその老教師に花壇の面倒を頼まれた。
 だが隣がプールなので、のぞきと思われるのがいやだったのだが…昨日の美少女…水樹かなえさんが話しかけてきて、うまく話せない彼を優しく受け入れてくれた。
 彼女への恋心に気づくと同時に、彼女が水泳部のコーチに恋していることも知る…だが、そのコーチは彼女の姉と両片思いだ、とも。
 人魚姫の話と彼女を重ね合わせ、自分の無力に苦しむ彼。ある日、コーチが意中の人にプロポーズすると聞いて…

やっぱりすごい!冒頭の金属質の水の使い方…ため息です。男目線の話というのも、僕に感情移入しやすくてよかったです。
長めの回想、というか冒頭自体が途中に入るものでしかないのも印象をうまく使っています。
いきなり怖い顔で不良ものか、と思ったら目つきが悪いだけ、とは…友達と楽しむのを「ねーな」と事前に諦めているのも共感できます。作中で男友達ができなかった…その問題が解決できなかったのは、ページ数の問題はわかりますが残念です。
水泳部を見て、女子を見ていると思われたら迷惑になる、と…そういう思いやりは僕もあるので胸が痛いほどわかります。
彼女の美しさがすごい!うなじの線での表現がすごい。というかすごくスタイルがいいです。
老先生を助けて水やりというのも見た目と親切な性格のギャップをよく出しています、でも彼女はそれを理解してくれる…理解される嬉しさもすごく伝わります。あとのぞきは「ヘンタイ」じゃなく健全だと思います。スケベというだけで。
ここで人魚姫を話しに入れるのも自然ですごくいいです。
「わたしは「松越くんと」話したいし」そういえる強さってすごいです。
恋心を感じたそのとき…パターンといえばそうですが、だからこそ面白いです。
「かわいい人だよね」という表情がまたすごくきれいです。最後までその姉は絵では出てこないのもいいですね。
すっかり仲良くなって…そこで「好きなんだなコーチのこと」と決定的な言葉を言ってしまうのってすごいです。結構それ自体勇気が必要なのでは?
人魚姫と重ねてしまい、自分の無力に涙する男心の描写がまたすごく素敵です。
がんばりというか上位に感動したから告白、というのも熱いですね。
ここでの水樹ちゃんの明暗合わせた表情がまたすごいです。
心配して行ってみたら…ここでも人魚姫と重ね…人魚姫が王子を殺そうとしたことをあえて描かないのも話をきれいにしてくれます。王子ではない自分には何もできない、でも…彼の精一杯の男気が爆発するのもわかりすぎて胸が痛いです。
プールに落ちた、泡になった彼女…ああ、この話、「人魚姫」そのものに対する作者の不満も感じます。網一人の王子が泡になりかけた人魚姫を助けた、でもいいじゃないか…とかなぜ文字を学んで伝えなかったのかとか。
「おまえん中の思いはまだ生きて」という熱い叫び、すごく熱が伝わります。
「なにやってんだか」となるのもわかります…頭が冷えると。
そしてとっさに「二人で海に」と誘い…彼女も吹っ切れるの早すぎる気もしますが、もうすでに揺れがあったのでしょうね。コーチへの告白はもしかしたら過去形だったのかも、とさえ思います。
これからのこの二人も見たいし、いろいろ想像させるすごくいいラストでした。
逆に女の立場から描きなおしても面白そうですし…
やはり実力がすごい、ぜひ本誌に出てほしい作家ですよ。

キミにアタック!
 恐怖のスパイク、稲妻おとしやプロテイン一気など女子なのにあふれる男気で知られる「真のバレー彗星」相川みずきちゃんが、いきなり転校生の宮野渉くんに「好き」と書いたボールを叩き込んだ。
 彼が「女らしい子が好み」と言ったことでなぜかゴスロリを着て合宿に行く羽目に。
 必死で女の子らしくする彼女だけど、やはり地は出るし海では変な男がナンパしてくるし…

相変わらず、このちょっと変な面白さはたまりません。
最初のガッツポーズのスタイルのよさに結構健康的な色気があります。プロテイン一気というのも豪快さがよく出て、短いページで一気にキャラをつかませてくれました…だからこそギャップがすごかったのも計算どおりでしょう。
もう一勝負が文字通りのアタック…これで落ちる男子なんて、いたら顔を見てみたいです。
転校生ならみずきちゃんがどういう子か、あまり知られていなくても自然ですね。
女らしい子の例をあげろといわれて、ついゴスロリ…こいつも結構バカです。で、ごまかしからとんでもなく面白いことになってしまいました!
でも結構ゴスロリって高価なのでは?とにかくすごい似合わなさです。
「あそびじゃないんだぞ」という先生がうまく力を抜いてくれました。細かいところの芸がいいです。
あちこち治してくれる宮野くん、本物のゴスロリフェチ?
宮野くんの前では女らしく、実力も出さない、というのはすごく欲求不満が伝わってきて、「女らしく」という台詞が憎くなってきます。てめーのようなクソ男*主義者のおかげで数学史上五指に入る天才、エミー・ネーターがどれほど苦労したか…。
プロテインを「プロの入れたハーブティ」は苦しすぎてすごく楽しくなります。
大股開いて休むのは…普段の彼女がしのばれます。かばんに鉄アレイとかたたみかけるのもいいですね。でも鉄アレイって、凶器としてはナイフより怖いのですが。
「いっしょうけんめいで面白いヤツ」…どういう女か、チームメイトに聞いていないのでしょうか?
自分らしくできないのが見ていられない後輩の気持ちもわかります。本当に彼女のことを思っているんですね。
「モテないからナンパしてんじゃ」はその通りなんですが、でもナンパで経験値をつんで少しずつ、と言う道もあるのでは?そう思わせてください、ない、と言い切られるとあまりに男がかわいそうです。
自分をわかってくれる後輩のためなら秘技稲妻おとし、ここはかっこよかったですし、カチューシャにキスして決意する無言の動きが素敵でした。
「もういいよ」の一言で絶望してしまうのもよく伝わってきます。
ボールに「おれも」と書くのは恥ずかしかったです。でもついムカついて「ゴスロリ」なんて出てしまうの、元々ゴスロリフェチなのでは?
最後のオチは…宮野が鍛えるべきです。
この「変」はこれからも武器になると思うので楽しみです。止めませんのでガンガンやってください。

Yes!プリキュア5GoGo!
意外なカップリングです。
まどかさんも男の子を乗せるのは初めてとは…確かに美人でスタイルも抜群ですが近づきにくい雰囲気があるかもしれません。むしろ男同士に近い、恋愛感情なしの男友達は多いかもしれませんが。
確かにちゃんとした筆を入手するのは大変かも。そういえば普通の、学校授業で誰もが使う習字道具はどこで入手するのでしょうか?
夢を見失う…でも僕は、夢にしがみついてしまうのも怖いです。
願い事を表に出せば…

JUMP!
 去年体育館で見た、応援団のパフォーマンス(人間ピラミッドの頂上からバク宙)に心を奪われている果帆ちゃん。
 幼馴染の悠希がその大役に選ばれるが、彼と応援団の女子、淡島さんが仲良くなっているのが気になる。彼女の運動神経のよさと自分の悪さを意識してしまい、自分もバク宙ぐらい、と無理をして彼に助けてもらうが、彼はそれで足をくじいた…本番前日!

全体に服や体から不思議と何かが伝わってくる、味のあるタッチになっています。
しかしこれ、ものすごい危険技ですよ。でもやれたら豪快でしょうね。
バク転とかバク宙とか、あとダンクシュートとか、そういう運動神経っていいですね…彼がバク宙を決めたシーンはちょっと迫力が弱かったのですが。
それでいきなり悠希くんが、あの伝説の大技を任されるとは…今年はよっぽど人材いなかったんですね。
玉入れの玉って中身なんでしたっけ?小豆?どっちにしても直撃したらかなりのダメージでしょう。
「果帆のこと送ってあげてよ」という言葉、本当に今までずっと一緒に登下校していたんですね、うらやましいことに。
隣のクラスの淡島さんがどう入ってくるか、楽しみにしていました。客観的に見るとまったく友達感覚ですね。
果帆ちゃんはそれでも嫉妬してしまうのが伝わってきて少し切なくなります。
水道に「飲むな!」とあるのは、旧軍以来のアホな伝統が残っているのでしょうか?昔の体育会系では練習中に水を飲むのが禁じられていました。それで何人死んでも。旧軍では補給がないのが普通なので、水も食も眠りも不足していても動き続けることに慣れる必要がありました。それは洗脳もしやすくしました。
でも現代の特殊部隊でも、極端な飢餓状態で激しい運動を長期間やるのは、週単位でも深刻で一生に関わる心身障害を負いかねない危険な訓練です。もちろんスポーツの上では何の必要もありません。
また昔はスポーツドリンクなどなく、指導者も生理学の知識を持っていないので、脱水状態時ただの水を飲んでかえって体調が悪くなることもありました。今は優れたスポーツドリンクがあるので、むしろ渇きを感じる前に水と電解質を同時に補給すべきです。根性だ水飲むな、などというバカなところは、クラブだろうと学校だろうと何だろうと即辞めましょう!健康が優先ですしいくらでも別にまともなところはあるはずです!
ま…頭なでたり指切りしたりでやきもち焼くのも可愛いものです。勢いでミサンガを作るというのも。すぐそれに気づいてくれてあっさり渡せたのは幸運だ、と思ったらこの事故!アホすぎますが、悠希くんもかなりアホなことを言っているので自業自得かも。
明日本番というのも…ため息。でもやる、というのは応援団魂ですね。
「淡島さんのいうことなら」と必死になっているのが、あまりに空回りで笑うしかないです。
そこでじっくり淡島さんから、彼の思いを聞くというのがまたうまい。それで最初から、彼の視点で読み返したら…もうっ!
そしてクライマックスシーンの迫力ときたらすごかったです。
すごく自然な告白も素敵でした。なんかすごく雰囲気がいいので、これからが楽しみです。

シャツを脱がせて!
 ちょっと太り気味な秋鹿ちゃんは、やせてる美少女の菜々ちゃんと二人でいつも隣で野球部の壱くんを応援している。
 話の中で「ミニブタがぼてーんとすわってて」なんていわれて、キャミワンピが着られない悩みなどを話していてダイエットと称して彼の練習に付き合うことに。
 でも彼は認めてくれず、やはり菜々ちゃんと比べられたりしてやる気を失うが…

大胆なタイトルにどんな話かと思ったら…そして水無月先生って、どこまで進歩するのでしょう。デビュー時点であんなに完成度が高かったのに、思い出せばその後も一作ごとにめちゃくちゃに…天井知らずに成長しています。すごい向上心ですよ。
かなり難しい、ぽっちゃりした体つきとかわいらしさをここまで描けるなんて…
球拾いの応援って苦笑します。
「ミニブタ」は最強苦痛刑ものです。といっても現実の豚はかなり筋肉質でパワフルな動物ですが。
というか菜々ちゃんってどういう関係でしょう。
キャミワンピ…確かにこれは着る人選ぶでしょうね。
みんなそういうけどやはり気になる…僕はかなり太っていますが、中の筋肉は十分あるので開き直っています。小中学校の頃は体力もないけど開き直ってました。というわけでわかるようでわからないです。
ダイエットに協力、確かにこれは…水分補給とストレッチはしっかりしないと。運動不足の人には、ストレッチングもかなりの運動量になりますよ。
こんなに練習していても試合に出ていないというのも不思議です。よほどレベルが高いのでしょうか。
好きだからがんばる…それができるのってうらやましいです。
彼女にも、可愛いワンピースを着て告白すると目標ができて、とわかっていてもダイエットって難しいし不安定です。
ここで「菜々とならぶと」はバット借りて、天王星まで飛んでいけ、とやりたくなりました。菜々ちゃんも怒ればいいのに。
2kg減った、というのをはっきり絵から感じさせるのがすごいですよ。
ムダ…という思考が入ってしまうのはたまらなくわかります。だからこそこの作品自体のテーマもすごくいいですよ。
「オレはべつに」という言葉も、やせてようが関係なく好き、といっているようです。
そして何とか彼女のマイナス思考を吹っ飛ばそうとホームラン宣言!ここはかっこいいです。
その試合日、下に…とわかっているから、このシャツが妙に色っぽく感じるのでしょうか。
彼の打席の緊張感と…打球のさわやかさ!これが野球の魔力ですか。
ベンチに飛び込んじゃう、というのも興奮が伝わってきていいです。あ、ホームランじゃなかったんですか…
脱ぐシーンも言葉にならず抱きしめるのもすごく素敵でした。
はあ…すごいとしか言いようがない、何でこんなすごい作家が本誌にいないのでしょう。

ふあふあコットン
干からびたヒキガエル、いきなりすごい毒です。
あぶない、と突き飛ばされたところに毛玉直撃…これも強烈でした。大きい毛玉と思ったらフクロウのヒナ!これは可愛いですね。
飛べない、ということは自然界では死です…ただ、万に一つ飛べない鳥として進化するきっかけになるかもしれませんが、僕は飛べない鳥の進化について何かいえるほどの知識はありません。
でも飛べたヒナが風に飛ばされて…どちらも自然では食べられて終わりです。
必死でコットンを助けるためやっと飛べた、というのは…まあ…

地獄少女
三藁番外は回を重ねるごとにひどくなっていった気がします。最初はしっかり助け、次は助けようとして助けきれず…今回は助ける気毛頭なし…
冒頭の婚約破棄、片付けるのにいくら払ったのでしょう。それとも別の弱みや権力で?
地獄でくちるまで走り続けるしかない…たいていの人もそうですね。
子孫同士の恨みの因果、だったらそう知らせてやればいいじゃないですか!脅す側の子も悪縁の奴隷じゃないですか。あまりにも多すぎ、強すぎる怨み…それから人が逃れる道をかけらも示さなくていいんですか!本来なら仏教説話として、怨みから逃れるために仏道を、となってもいいのに…一切神、光の側がないんですよこの世界は!このままじゃ、人間をやっていくのが嫌になりますよ。
昔と重ねるのもひどい話です、全部わかっていて…
で、自分が消えたら友達を通じてマスコミに、って脅迫者の鑑ですね。というか、保険がかかっていると告げておけば糸を引かれることもなかったでしょう。
最初の客が最後の客…あまりに救いがなさ過ぎて、何を言いたいのかがわかりません。
このラストシーンは、本誌9月号をもう読んでいる今読み返すと胸が痛くなります。
…結局まだ続くんですね、この悪夢は!いつまで続くんですか…もう助けて!

君はワンドル!
みうきちゃん結構厳しすぎ、というかインテリ犬すごすぎ。
罰ゲームもすごいです。まあ僕はこの手のテレビは大嫌いなのですが。
筋肉犬も無口にがんばっていますね。
たわしはあまりにわかりやすいですが、嫌というほど笑ってしまいました。

名探偵夢水清志郎事件ノート大江戸篇
うわー、ご結婚おめでとうございます!お幸せに!嬉しいです!
…原作が結局見当たりませんでした。
勝、西郷の二巨頭がここにというのはすごすぎましたよ。
あ、まあ常識でしょうが「隆盛」というのはいくつもの名前のひとつで、しかも本人不在のときに別の人が勝手に届け出たそうです。というか誰が何と呼んでいいかは非常に微妙でした。今でも「部長」など役職名でしか人を呼べないのと同じように。
妙に西郷さんの目が可愛いのが違和感あって面白いです。
腹据わりすぎ、ってもうあの時代は…
ひたすら宴会、そこまで「手段のためなら目的を選ばない」…ってそれはグレイシア=ウル=ナーガ=セイルーン王女の代名詞でしたっけ。
今回は巧之介さんが決めてくれてます。いよっ!待ってました!千両!
力しか信じない個人…確かに厄介です。でも人間集団の暴走はそれ以上に絶対止められないものがあります。
僕が革命という言葉をむやみに使ってほしくないのは、革命とはその暴走パワーで歴史の歯車を急回転させる、本質的に制御不能な代物だからなんですよね…
亜朱はそれほど強くない、というのは意外でした。普通大男はやられ役ですから…「使命」というのもため息の出る言葉です。
守りたいものが…あれとは…そりゃ…うまいです。
互いに居合というのも迫力あります。
そして飲みながら堂々と作戦の話、さすが据わってます。「やむなく」もため息が出ます…でも…もしあの時代ひとつでも間違っていたら…最悪はロシアからソ連領、もっと悪いことだって…争奪代理戦争でアフガニスタンのような戦乱地帯、アメリカだって植民地経営に素人な分皆殺しをやりかねませんし、イギリスにインドのように巧妙に統治されるのもいやです。まかり間違って日朝の立場が逆だったらそれこそ考えたくもありません。
現在に至る現実の歴史はかなり幸運だと思いますよ。上の最悪リストをとめるためなら…というか、明治維新がなかったら、日露戦争に負けていたら世界史自体どうなっていたか。
歴史は流れる、最善を尽くすしかない…ただ家を焼かれ餓死する民、戦死したり虐殺されたりする人が少なければいいとは思いますが。
江戸城が本当に消えた、回り舞台…と種を明かされたと思ったら、見事な二段構え!
江戸城って何だ、と群衆に詰められるのも確かに効果は大きいです。でも勝・西郷とも…あ、二人は武士を動かすことには長けていますが町人には…二人とも、江戸城とは何か、と聞かれたら禅問答のように胆力で答えられると思います。
僕も理で説明できますが、勝ならただの建物さ、でも三百年にわたって無数の人の人生、死が積み重なってる化け物さ、それなしに日本がまとまって、西洋と対決できるかい…とでも言うでしょうし、西郷はだからこそ全国の三百年分の恨みが詰まってる、それを火で焼いて天皇の権威だけの国にしないと、といえるでしょう。
自由は…結局、維新で手に入ったのでしょうか?本当の自由、幸せは…いまだにない気がしています。ソ連日本共和国より多分「まし」ではありますが。
というかパニックにさせて江戸城はいらない、というのは洗脳ですね。
まあとにかく総攻撃回避は史実、それこそが世界史の奇跡の始まりでした。
レーチに散財させて「説明して」もひどい。
次の時代を作っていく…それは人間にできるのでしょうか。維新史やその歴史小説を読んでみると、人が歴史を動かすのか、人の小ざかしい智とは無縁の歴史が勝手に流れ、人はその泡に過ぎないのかわからなくなります。
意思を持って踏み出した一歩、って「るろ剣」ですか?
人を斬り続けた人は不幸になる…僕は剣を手にした時点で、侍として生まれた時点で幸せや心とは無縁、すでに死んだ殺人機械、いつでも理由なく腹を切れるし人を殺せる死人だと思っています。
教授はすべてお見通し、にもほどがありますね。
皆が解散していくエピローグもしめやかで心地いいものがありました。
ゐつさんがフランスに行き、その後のことははやみね作品にそれほど精通はしていないのでよくわかりません。これからどこまで出てくるのか楽しみです。
柴さんが父をたずねるシーンは見事でした。
やっと現在…夢水が引っ越してくる日に…まるで夢オチのようでもある、不思議でうまい終わり方です。
次からは現在に戻るのでしょうか?何があるやら…とにかく楽しみです。

恋せよ乙女!
 ケンカ上等ヤンキー、舎弟三人従えた杉下綾女ちゃんが男の子について調べてる…一目ぼれした野坂翔くんに、髪を染めるなどして必死でアタック。
 でもつい乱暴な口調になったり地が出るけど、彼は優しく…漫画の話で気が合うなど受け入れてくれる。
 でも、一目ぼれしたきっかけ…ケンカで傷ついているのを彼が助けてくれた、そのヤンキーが自分だとはいえない。
 寂しさも受け入れてくれる彼にますます思いは募るけど、舎弟が彼を拉致して…

いや…熱い!すごくパワーに満ちています。
扉からすごく力にあふれています。いや、扉が二段になってますか。
ヤンキー女が男のことを調べる、というのも面白い始まり方でした。
回想は何というか…これはすごく男気ありますよ、世間の目も気にせずこうして助けるなんて。
「まじめでおしとやかな女の子が好み」…読み返してみるとこの一言の重さがすごい。
ちゃんとしてもすごく可愛いじゃないですか。
「ついてきなアタシの下僕に」…それはとりこになりますね。
いきなり「お友だちに」と、このアタックはあまりの恥ずかしさに体中から汗。
あれを後ろから見ていた、とさっそく嘘という地雷が…ついいつもの調子になって、それをあっさり受け入れてくれる…ここからの彼の包容力の大きさがすごいです。大きさの底が見えない袋みたいです。
どんなふうにつきあえばいいかもわからない…というのもなんかわかります。
「他人にどう見られるか」って、ヤンキーはすごく外見を気にしているのでは?
いきなり「かわいいね」という台詞、大したものです。そして…彼が結構あのヤンキーの女の子を気にしている、というのは、読み返してみると別の展開にできたような気もします。
「暴力はよくないと思うよ〜自分自身も傷つけてしまう」この言葉すごくいい言葉です!でも、爆発しなければやっていけないくらい人の心はいろいろあります。あと暴力を使わなければ生きていけない世界だって多いです。
あと邪悪な人間が自分を支配しようとしているとき、暴力なしで抜けられる可能性ってどれぐらいあるでしょう。
「ケンカなんてしない」という決意が、何があっても守るレベルのものだと後に示されるのがまたいいです。
デートの行き先を考えてなかった…というか本屋に連れて行くってすごいです。それでマンガ話で盛り上がったりするのもすごいです。普通初デートでそれは…といっても僕も行きたいところは本屋以外ないのですが。
というか彼にとってもマンガ好きな自分を受け入れてくれる女の子、というのは貴重だったのかもしれません。
「ちゃん」付けでドキドキするのもいいです。
寂しさを語るのは…初デートでは早すぎ、重すぎる気も…しばらくデートを重ねてからでもいい気がします。
でも彼の言葉からは、作者がすごく人間心理をよく知っていること、いろいろな積み重ねがあることがわかり、素直に感動します。すごく多くの読者が、心を開きさえすれば共感できるでしょうし。
強く抱き合うシーン…これ、初デートとはとても思えないぐらいです。
普通なら二人の仲を壊そうとするのは敵ヤンキーですが、子分からというのも面白いです。
廃工場での人質というのも使い古されたシーンですがいいですね。「口から」ではなく「ケツから」だと僕は思ってました。
ケンカはしないという誓いを守り抜くのはすごい強さですね。
子分たちも寂しかった、というのもなんだか温もりが染みてきます。
正体がばれて「前にはあらわれないから」…ここからの「世界中の誰よりも野坂翔を愛してる!」という台詞の熱さときたら!
彼の熱い腕の感じ、抱かれている温もりもすごく伝わってきます。
なんと言うか、ため息しか出ない熱さです。いい作品でした、デビュー後第一作がどうなるかすごく楽しみです。

次号は…何か頭を抱えたくなります。また新人作家の作品は少なそうですね…

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