なかよし2007年冬ラブリー感想

今回の表紙は恐ろしく目立っていました。
比較対照の「りぼん」増刊がやや地味だったのも大きいかもしれませんが。

いろいろとページを取られて数が少ないのは残念ですが、若手達の読み切りも相変わらず素晴らしいです。
重い内容は多くても、本誌のように読んでいて傷つけられることはないのは、読みきりの有利さでもあるのでしょうか。また、一人一人の作家が、全体としていいメッセージを伝える努力を強くしていることも伝わってきます。

何より嬉しいのが上北先生のオリジナル作品でした。期待以上の素晴らしさです!
なんて素晴らしい作家が眠っているか…永遠幸先生や小鷹ナヲ先生、えぬえけい先生やおおうちえいこ先生も、たまにでもタイアップから解放されたらどんな素晴らしい作品を描けることでしょう。

小川とゆかいな斎藤たち(茶匡)もどって!まもって!ロリポップ(菊田みちよ)恋☆ゼミ(恵月ひまわり)君はワンドル!(猫部ねこ)メガネ王子(水上航)地獄少女(永遠幸/地獄少女プロジェクト)きららプリンセス(小鷹ナヲ/田中利花)ぷちっと!てのりくま(ゆみみ)イノセントワールド(山田デイジー)ガールフレンド(三浦瑞希)真冬のイリュージョン(美麻りん)ふあふあコットン(ハタノヒヨコ)ラブvホース(上北ふたご)ラブリー*ファミリー(菊井風見子)カノジョの存在(船山美帆)リトルレボリューション(明日賀じゅん)あたしたちのスピードで(咲良あさみ)ゆきんこウォーズ(栗沢じゅん)教室のあたし(高上優里子)若おかみは小学生!(おおうちえいこ/令丈ヒロ子)

小川とゆかいな斎藤たち
僕も風邪を引いているので他人事じゃないです。感想がいつもより遅くなったのもそのためです。
冒頭の紹介は…もう本誌と増刊は、読者層自体が違うと思われているのでしょうか?
三人に会いたいから学校に来たい、というのはちょっと小川さんの家族が心配になります。
成田さんは相変わらず凶悪ですね…それで水をかぶって、弁当のはずが大根を取り出してしまったのは爆笑しました。
大根一本はどうやって食べればいいでしょう。煮ることができれば簡単ですが、たとえば焚火の灰に埋めるなどで食べられるでしょうか?
台車で家まで運ぶというのもすごく優しいです。
翌日の、やっと三人に会えるという笑顔はかなり素敵です。
三人が風邪を引いているのはパターンどおりというか…
お互い近づかないように、というのも正しいかもしれません。というか休んだほうが…
それで小川さんを近づけまいとする斎藤三人衆の怖さ、恐れられている彼らの一面が久々に出た気がします。
成田さんにとっては確かに絶好の機会ですが…
三人が結局小川さんの後ろをつけまわしているから風邪が治らない、というのは苦笑しました。
なんというか、四人とも愛情が強すぎますね。
「おしおきだべー」はもういつものことか、と肩をすくめるしかありませんでした。
団結したら風邪が吹っ飛んだ、というのも都合がいいというか…僕の風邪も吹っ飛ばして欲しいですよ。

もどって!まもって!ロリポップ
ゴウ、報われませんね…でも、「小さい子を見守り育てる」立場は何の見返りも求めず、巣立っていくのを喜んで見送ることこそ理想なのかもしれません。
ロッカちゃんも、もうこちらでも小学生なんですね。
この主夫生活はなんだかうらやましい気もします。それはそれで大変なのでしょうが。
ゴウに帰って教育係を…確かにロッカに帰れ、というのは反発するでしょうが、これはどちらも断りにくいですね。
どちらも相手が言い出してくれるのを期待して、というのもすごく面白い心情です。
昔のロッカちゃんのわがままは…想像するだけで首をすくめます。
泣かれたから止めなかった、と言っても死なれたらもっと悪い気がします。
生命の問題なのに「泣いてないな」という、皆の保身は…人間でいることが悲しくなります。保身に凝り固まった人間がどんなに悲しい生き物か、そしてどんなに多くの人間がそうなるか…
ここでのゴウの啖呵はカッコよかったです!
母親がまともな人間でよかったです。
ロッカちゃんのわがままは笑うしかなかったです。追い詰められると幼児帰りする…まあ、イヤと言う感情を言葉にできず、おねしょとかじゃなくてよかった…
イチイのところに飛び込んでくるのも苦笑しました。
「ゴウなんて…いつもおこってばっかりだし」…という言葉の素直でないことときたら。
逆にイチイに諭されたら素直に分かるんですね。
ロッカとイチイの話をゴウが立ち聞きしてしまうのはうまい。これは…ゴウも認めるしかないですね。
もう少し未来の話ですが…ゴウの立場で今からその日のことを思うと、すごく複雑です。

恋☆ゼミ
「わが校の名にはじぬよう 日々学び努力することを」生徒会長、川原周くんの新入生への演説に一目ぼれ、ずっと学年一位キープの優等生、浅井ハナちゃんは勝ち組…のはずだけど、がり勉の代償にヤバスギにダサくなってしまった。
落ち込んでいたら川原先輩に突然誘われ、そのまま学校をサボってデート、でもそれは「学校で一番ダサい子」を誘えというバツゲームだった。傷心の彼女は女子力を上げる努力を始める…

なんというか、ちゃんと恵月先生に感想が書けなかった年月が、思い返すとすごく辛かったです。やっと感想が書ける!とそれだけでため息が出ます。
学年トップを守り続けるというのはそれだけでかなりすごいと思います。
でも「学力があれば超エリート大学から超一流会社」って今はどうなっているのでしょう。トヨタやマイクロソフトに入る条件は何なのでしょう。テストに満点を取り続ければどちらにも入れるのでしょうか?そしてその会社で生き残っていくこともできるのでしょうか?
女子力…僕は学力と言うか知性も、女子力の重要な部分だと思います。少なくとも世界のセレブでは、知的な会話も必要とされるのでは?まあアメリカ一部セレブ高校のアメフトとチア、金とドラッグの世界はともかく。
女子力がないと負け組、というだけで屍と化すのも…というか、なぜ「学力」という一つの基準しかない世界から「女子力」という一つの基準しかない世界に移ってしまうのでしょう。かなり極端ですよね。
川原先輩にいきなりさらわれての大冒険…これはドキドキしますね。
メガネを取ったときの可愛らしさも予想以上です。
着替えたときの彼女もすごく可愛いです。
ほとんど会話ができない、というのも残念ですね。せっかく同じ世界の秀才同士、難しい学問についての会話はできないものでしょうか。
このお守りで「教科書にはのってなかった」というのもすごく素直な感情ですね。
「どこまでいったのよ」の意味はかなり大人な話では…
手紙がきちんとしていたのも、僕にはすごく好感が持てますよ?
罰ゲームだった、というのはあまりにも残酷です…胸の十字架が血を流しそうです。
そして立ち聞きされたのを知っている川原先輩、一対何を考えているやら。
ケンタッキーバーレルのやけ食いは豪快ですね。
可愛く生まれたかった、といっても、可愛いだけの子も賢く生まれたかったと思っていないでしょうか?僕は…顔と頭…と体力と心、どれがよければよかったか…今の世界で一番必要とされるのはどれなのでしょうね。
この悲しみの部分はすごく良く描けています。
そして女子力に向けた努力もすごくパワーを感じます。そして変身はすごいの一言です。
でも…なんというか残念です、勉強を全面的に捨ててしまうのは。
やはり、勉強もおしゃれもうまく両立させる「極上!めちゃモテ委員長(にしむらともこ、ちゃお連載)」のほうが好ましいメッセージに思えます。
なぜ、勉強もおしゃれも、両方欲張りに求めることができないのでしょう。
これから…ひたすらおしゃればかりなのでしょうか?それとも勉強もおしゃれも両方、という正解をつかめるでしょうか。
これからどこに行くのか、じっくり見守っていましょう。

君はワンドル!
すごくストレートな苦労話ですね。
オーディションに落ち続けることも、一度アイドルになるまでにくぐってきた道なのでしょう…
やっとの仕事も台詞が一つだけ、といっても犬に台詞と言うこと自体が無理があるのでは。
というか、本当に人間レベルの知性があると分かっていたらすごく使えそうですけど。
本物のスター、とおだてられて…すぐ前面に出てしまうの、本当に彼…人間としてアイドルをやっていたのでしょうか。アイドルとしての修行が生きていないような。
弁当に励まされ、それで…そりゃあ特番ですよ。
というかもっと算数や国語のテストをしたら、もっとすごいことがわかりそうなものですが…
というかしゃべれること自体がものすごいです。

メガネ王子
相変わらずの鬼畜ツンデレ…
こんな可愛い表情でイブに誘われたら、大抵の男は落ちますよね。
独り占めデート権…そりゃもうみんな…マスターもすごい額を遣うことになりそうですが、元は取れそうですね。
タイタニックは今の読者は知っているでしょうか?
本当に当たってしまうとは、偶然でしょうか?
とにかく仕事だからさっさと終わらせたい、というのがよくわかる態度ですね。
結婚式ファッションに「結婚式か」とネックハンギングツリーでつっこむのも苦笑します。
この状態でサービス一切なし、って、もし他の女性が当たっていたらどうしていたでしょう。
幸子ちゃんのあまりに素直なラブラブ要求がすごく可愛くて、男としてはすごくうらやましいです。
「「あーん」してくれないならここのケーキは用なしなの」というのも店にはかなり失礼な話です。
船を間違えて小船だった、というのは爆笑。でもこのほうがいろいろ楽しそうです。
何とか前進したい、という想いが全然通じていない彼の冷たさ…というかこれだけとことん冷たくして、それで戻ってくるのは…あまりにホストとしては極悪ですね。
「こんなに好きなのに」という泣き声はこっちも泣きたくなってくるぐらい素直です。こんな素直な想いになんで素直に応えてやらないのか…
抱きしめてメリークリスマス、というのも…あまりに凶悪なホストぶりです。
時間外のプレゼントも…
なんというか、ちょっと今回は先輩が残酷すぎました。

地獄少女
また番外編で期待していましたが…あまりにも哀れでした。
「いつも泣くのは女」といっても、逆に「男は女の食い物と決まって(隆慶一郎)」ますけどね。
人間であること自体があまりに悲しい、と…それだけのことでしょう。
この話は…幼稚園児を含む読者に見せていいのでしょうか。ただ、まぎれもなく現実にあったこと、いまもあることです。そしてある段階では…樋口一葉作品などを通じて、自然に理解すべきことです。英断と信じたいですね。
骨女の人間版は確かに「キレイで巨乳でカッコよくて」ですね。ちょっとここは苦笑しました。
昔の和服などはやはりよく描けています。
骨女の過去…何も知らない少女がだまされていく過程は、あまりにもよくある話すぎて胸が痛いです。
読み返してみると、骨女がこの泉ちゃんを励ましていることが…間違いなのでは?もっと別の、冷徹に真実だけを見抜ける人が必要なのでは。
遊女としての五年、あまりにも短い「五年」の一言ですが…男を信じるな、と言っておいて、今度は年下の女にだまされて命を落とす…もうあまりに哀しくて言葉になりません。
でも、ここで後輩を逃がそうとしたのも、かなりエゴが入っていると思います。
自分のように不幸な人を増やしたくない、という思いはわかりますが…幸せになるか不幸になるかは本人次第です。後輩自身が逃げることを望んでいるのならともかく…
「つごういいから男がいくらでも寄ってくる」というのは、やはり本人の心に重大な問題がありますよ。かといって彼女が悪いのではない、善悪じゃなくて…被害者になる独特の心のあり方があるんですよ。
それは優れたカウンセラーなら見抜き、治療することができます。また、邪悪な人間は熊が蜂の巣を嗅ぎ当てるように嗅ぎつけ、食い尽くしてしまいます。
骨女は…そのカウンセラーとしての能力はなかったようですね。というか、彼女自身が治療を必要としている、と僕は感じます。
大人の女性として泉ちゃんに接している骨女の優しさは素敵ですが…
骨女の、幽霊としてのあまりに長い年月…地蔵菩薩も誰も助けてくれなかったのでしょうか?何のために施餓鬼などをしているのやら…今だって年間何十億の金がそれらのために支払われているでしょう。江戸時代だって今以上にものすごい金が使われていたはずです。
その中に、本当に少しも…哀れな霊に対する慈悲はないのでしょうか。金と慈悲とは相反する、と考えたほうがいいのでしょうか…
そして泉ちゃんが元カレとよりをもどして…このとき、本当に骨女って、何百年たってもバカだなとしか言いようがないです。なぜ彼女がこれほどその最低の彼を求めるのか、それを見出そうとしなければ。
彼女の魂のどこにそんな深い欠損があるのか…邪悪な人間はそれを見つけ出す嗅覚があるのです。その場合は…邪悪な人間を皆殺しにするのと、欠損がある魂を全部癒すのと、どちらが簡単でしょうかね。
「バカみたいだね」と自嘲するなら、なぜ自分の愚かさにきちんと切り込めないのでしょう。
そして泉と言う人も…自分がだまされていたと悟ったら…ただ背を向けて立ち去って110番し、心に穴が開いているならカウンセリングを受けるべきです。でも紐を引いてしまう…泉ちゃん本人が、自分が本質的に価値がないと深いレベルで刷り込まれているからでもあります。
骨女が彼女を救うことができなかったのもわかります。ひっぱたいて、こうして強く言っても…彼女に必要なのは正しい心理療法なのに…どうなるのでしょう。楽観はできませんよ、盲人が盲人の手を引いても二人とも穴に落ちるだけです。
一目連は守ろうと思った人を救えたのに…何が違うのか、というか人を「救おうとする」事自体がすごく傲慢で無理なことなのかもしれません。医者よ、自分自身を癒せ…それは神の仕事なのかもしれません。
あまりにも哀しい話です。

きららプリンセス
すごいっ!素晴らしい傑作でした。
最後の、結婚式で終われば凡作でした…その後が素晴らしかったです。
炎の渦、そしてバルドーを切り倒した光の剣のカッコよさ!
そしてお姫様を目覚めさせるのは王子様のキス!これもお約束だからこそ素晴らしかったです。
そしてストレートなプロポーズと幸せな結婚式…それで終わらないのがすごいです。
そりゃもう、ノーブレス・オブリージュ…こうなるのは当然のことです。
レイとはラブラブなようですが、このままだったら危なかったです。下の人たちの、同情交じりの陰口も分かりますよ。
そして子供達との再会から一気に、本当の自分に目覚めていく姿はすごく感動しました。
というか…この一連の流れは、イギリスのダイアナ妃や日本の…ことも思って作ったのでしょうか。だとしたらますます素晴らしいです。
この決意と勇気は素晴らしいです。確かに教育こそ最優先事項ですね。浮浪児を浮浪児のままにしておいたら将来、治安などで重大なマイナスになる…でも今教育すれば、それは国にとって巨大な戦力になります。
といっても…皮肉な見方をすれば、教育に力を入れるのは世界征服の一番いい方法でもあるような。まあ教育だけではダメですが…経済全体がうまく回るようにしないと、教育は受けたけれど就職できない不満層が大量に生まれ、社会不安が高まるだけです。
「責任はすべてわたしが引き受けます!」という言葉には「ベルサイユのばら」宝塚版の「全ての責任はわたくしが取ります。マリー・アントワネットは、フランスの女王なのですから」を画像で思い出して笑ってしまいました。
その姿が人々を引きつけ、動かしていく…それで初めて、ティアラに彼女の輝きが宿る…
プリンセスというのは王族という身分だけではなく、自分の人生…自分という星の軌道を知り、その軌道…天命に従って歩むこと…
レイがそれを無条件に受け入れてくれたことも幸せでした。
自分自身を本当に知り、自分の意志を貫いて自分も幸せになり、他人も幸せにする…そんなプリンセスに読者みんながなって欲しいです。
最後の最後でただでさえよかったのが、本当に素晴らしい傑作になってくれました!
作品自体の流れには残念なこともありますが、小鷹先生にはこれからも素敵な作品を期待したいですね。オリジナルでもいいのは描けると思います。

プチっと!てのりくま
本誌では感想を書いていませんが、本当に可愛いです。ショートになるとなかなか普通の作品に復帰するのは難しいのが「なかよし」の常ですが、ゆみみ先生にはまた別の形でも活躍して欲しいですよ。
みんなが隠し事をして、それで傷つく…まあサプライズパーティの黄金パターンですが。
心がふわっと温かくなりました。すごく素敵な大晦日ですね。

イノセントワールド
そういう勇気ってなかなかないですよね…今回の話は本当に多くの読者にとって他人事じゃないと思います。
彩華ちゃんが抜けたときの、残りのみんなの波紋…こういう面もありますね。
周りに合わせることしかできない瑠菜ちゃんの気持ちは、僕には分かりませんが読者には嫌というほど分かるでしょう。
グループにいればみんな仲良くしてくれる、というのが、特にいじめの経験があると…子の心情もすごく丁寧に描かれています。「みんなと同じにしてたら」と本質もきっちり描いているのが強烈ですね。
「あたしがぬけたときは」…そういうことを考えてしまう人には、集団に埋没する生き方は辛いかもしれませんね。
瑠菜ちゃんの立場からだけ見ていると変に思えますが、もしかしたらこの二人も、同じように辛さを感じているのかもしれません。いや、辛さを言葉にできないとか…
みんなに合わせるために金銭的にも無理をする、というのも辛いですね。
そして、彩華ちゃんのことを見ていたり、無理に合わせようとしていることも見抜かれていたり…要するに本来の自分じゃない、というのは見えてしまうんですね。そしてそれは、自分だけでなく周囲にも不快感しか与えない…
「この感じあたし知ってる」という言葉はぞっとしました…警察に呼び出されるより怖いです。
吉岡さんとの会話、集団のルールの確認はすごく重いです。僕には狂っているとしか思えませんが、それが分からない僕のほうが狂っているのはもちろんです。
「こないだまでフツーの友だちだったのに」というのは…もう地獄じゃないか、という気がします。母親にも頼れないのも…
とうとうその苦しみが体に出てきてしまう、それって…精神的にどれほど苦しんだ末なのでしょう。
「なんかあったらいつでもおいで」という彩華ちゃんの言葉…結構瑠菜ちゃんって、内心が外に漏れやすいタイプなのかもしれませんね。
「彩華みたいになりたい」と、人間的なモデルがあるとやはり強くなりやすいのかもしれませんね。
もうグループに居場所がない、と…もうとっくに分かっているのに、認める勇気がなかった…
ゴムの件でやっと勇気が出たのはカッコよかったです。「つーかあたしたち友だちだったっけ?」という言葉も素敵です…ただ、この二人はどうしてこんな生き方をしているのでしょうか?
彩華ちゃんがすぐ受け止めてくれたのはすごく幸せなことですが…
同じ思いをしている読者も、本物の友だちが近くにいてくれるといいですね。
今回は特に素晴らしかったです。

ガールフレンド
 なにをしてもダメな子っている…海野真子ちゃんは成績も悪く、追試で好きな青島くんのサッカーの試合の応援にも行けない…。
 いきなり電話に怒鳴りつけている森田かなでちゃんにぶつかって、びびっていたら意外といい人で仲良くなり、勉強の要領を教えてもらったりする。
 それで青島くんとも仲良くなっていくが、それで告白にも一緒に来てもらおう、としたら突き放された…
 そして青島くんの試合に応援に行ったら、青島くんはかなでちゃんが転校することを教えてくれた!
絵がすごく可愛らしくなっています。
キャラクターがはっきりしていてとても魅力的です。期待以上の成長です。
冒頭の見開きで三人がそれぞれうまく出てきています。
いきなりぶつかって、乱暴な言葉に似合わず結構優しく手を差し伸べてくれて…というかぶつかっただけで水バケツを頭からかぶるというのがさりげなくすごい。
いきなり「おーい青島ぁよんでっぞー」というのも豪快ですね。青島くんとかなでちゃんは仲がいい男女の友人なのでしょうか?そこをもっと描いて欲しかったような気もします。
そしてその放課後、残って勉強していたら、当然のようにかなでちゃんが話しかけてきて、もうすっかり仲良くなっている…なんというかここがすごいです。
このうじうじにいらいらするのもわかります。
勉強は要領、というのは悲しいですが事実ですね。もっと悲しいのが…受験の要領はそれだけで大金に値してしまうし、その軍拡競争の結果「まじめに勉強している貧乏な子」には東大は昔以上に遠くなってしまうのですが。
かなでちゃんと仲良くなると青島くんとも仲良くなる…男が徹底してついでなのがこの作品のいいところです。ただし要所で活躍しているから完全に埋没もしてません、うまくバランスが取れています。
前髪を縛った結果のギャグも面白いです。ギャグ顔はすごくシンプルな絵ですね。
そしてクラスでも受けてしまう、とますますいいことが増えてくる…こうして持ち上げておいて、突き放されるシーンで落とす起伏も上手いです。
体育で、かなでちゃんが…「遠恋する状況に」という伏線が読み返すとうまい。それで、すぐ友達のことで泣けると言うのも素敵です…
その伏線を、「あとは男の仕事!」とすごく嬉しい状況を作って吹っ飛ばすのもうまいです。
しかも帰り道ずっとおんぶ、って…もう天国ですね。昇天してしまいましたけど。
ちなみに男にとってもこの状況は結構天国ですよ。そりゃもう、好きでもない女の子をおんぶして帰る男の子なんていませんしね。
「いっしょにいてくれたら告白する」というのは、気が弱い女の子にとってはよくあると思います。でも、やはりそれって…よくないですよ。
読み返すとここでのかなでちゃんの拒絶がすごくカッコよく感じますが、いきなり突き放された真子ちゃんの苦しさも強く伝わってきます。
それで理由を青島くんに聞こうとするのも、どれだけ青島くんと真子ちゃんが仲良くなっているかわかります。
いきなり青島くんの「きょうは森田が転校する日だろ!」の大転換…ここでの彼はカッコいいです。「海野がもどってくるの待ってるよ」という台詞は告白はOKだと確信させてくれます。
捻挫を押して、転んでも必死で走って追いつくのはすごく気持ちが伝わってきました。
あえて告白を描かないのもいいですね…というかその結果はもう分かっていますし。
すごく熱い、素敵な作品でした。

真冬のイリュージョニスト
両親とも忙しく、ずっと一人で家事をしている楓ちゃんのところに、突然大人気手品師の彩氏輝石がやってきた。
強引に下宿先に選んでやった、と居座る彼に翻弄される楓ちゃんだけど…

すごく心情描写が丁寧です。
いきなり知らないに等しい人が生活に押し入ってくる冒頭部はすごくペースが早く、引き込まれます。
手品の、むしろ魔法寄りの派手さもすごく素敵です。カードからの紙吹雪、そしていきなり空を飛んだり、そして人の家の玄関の中で乱暴な口調で電話、そのまま居座る…ペースが速すぎて対応できないですよ。
「世界の中心で自己をさけぶ人」というのも実に面白い、そのまんまの表現です。
手品でちょっと下着が見えてしまうのもちょっと嬉しいサービスでした。結構色気ありますね。
「しかけなんてすぐわかる」というのも手品のことを分かっています…といっても半分だけですけどね。手品のもう半分は、深い実践的な心理学です。優れた奇術師は、ロボットの目から見れば完全に見え見えの、幼稚とも言えるタネで見事に観客をだますことができます…タネの優劣より観客の心理の裏を突く技術のほうが肝心だったりします。
当然のように一緒に寝ていた、というのもすごい。
そのドタバタした心理から、親と話せないままで寂しい、それで彼を追い出してしまう、という心の動きに自然につなげるのがすごくいいです。
そして…輝石くんが、その心理も全部わかって賞賛してくれる…「人間の素直な感情をひきだす」という言葉、わかってますね。
ずっと一人だったこれまでと、輝石くんがいる今の違いをかみしめるシーンもすごく彼女の想いがわかります。
食べてみたい家庭料理の一位がオムライス、三位がおせちなら、二位は何でしょうね。
両親も…子供を忘れている、というのは確かに最低ですが…すごく無理をして夫婦の一時を作ったのでしょう。それもなかったら本当に…人間捨ててますよ。
「こらしめてやろうか」というのもあまりに素直な…でも、彼女の心の底には両親を罰してやりたい、というのもあったはずです。でも、そのさらに奥には…そばにいて欲しい、という一番素直な想いが…
「おまえが人である証拠だ」という言葉もすごいです。奇術師は人を相手にする仕事ですし…
ぱっと出て行ってしまう彼に、いかないでと言いたくて…言えなくて憎まれ口を叩いてしまう、「頭かたい」というのは、素直な感情を表に出せないことなのでしょうか…
そばにいてほしい、と影と携帯電話での表現、それと華麗なイリュージョンの対照が見事です。
そして…サクラとして棺に閉じこめ、演出にしてもこのスリルはあんまりです。そして両親も強引に呼び出して…恐ろしいまでにうまい。
素直な気持ちは聞いても、そう簡単にそばにいられるわけじゃない…というのが切ないです。
輝石くんがまた舞い降りてくるのはもう天使、本当の魔法使いみたいでした。
というかすごいですよこの作品は!迫力もあり、心理的にも見事ですし、他にも全部…
本当に「なかよし」増刊にはすごい作家が埋もれています。

ふあふあコットン
「あらいぐまラスカル」僕も好きだった記憶はあります。
けれども、アライグマという動物は、根本的にペットに向いていないと言われています。どう育てても服従させ、しつけることはできないので飼い主もアライグマ自身も地獄を見るだけだそうです。今は「ラスカル」もその視点から批判されていますが、一応繰り返しておきます。
結構ポンポンしあわせの毛玉って出てくるんですね。今どれぐらいたまっているのでしょう。
人間は嫌い、と言っているところは、アライグマがペットに不適格な性格を持つことをうまく描いていますね。食べ物の多様さも、雑食性なのを良く調べています。
でも「人間だなんて思わなくていいから」は笑ってしまいました。
飼い主のフリをして毛皮を狙っている…すごい話ですが、まあ毛皮用に飼育されている動物は無数にいますしね。
コットンの猛攻はすごいです。「毛皮」と「ケガは」の勘違いは苦笑しました。

ラブvホース
 お嬢様でスカイダンサー号の馬主でもある美怜ちゃんは、新しい指導員の一馬にめちゃくちゃにしごかれてくたくた。豚に真珠とまで言われる。
 でも彼がスカイダンサーを運動させ、鮮やかに障害を越える姿、その迫力に魅せられてしまい、夢中でレッスンに通うようになった。
 少しずつ成長する彼女だが、からかわれて気がつくと日記は一馬のことばかり…
 だが、彼が恋を否定したのを気にしてしまい、落馬して叱られ、それで落ち込んだのがきっかけで一馬が担当から外されるが…
オリジナルは何年振りでしょう…上北沢ふたご名義の頃から数えても。
やっぱりものすごい実力のある作家です。
冒頭の厳しい雰囲気と情報量の多さ、馬描写の美しさがまず強い、ハードな印象を与えてきます。
読み返してみると男を「馬」と例えるのは、すごく強い色気のある表現ですね。
前の、どうしようもなくひ弱なお嬢様だったころの彼女と、冒頭の素直ではきはきした彼女の違いがはっきり対比されるのもいいですね。
「鞍で股うった」という生々しい話といい、よほど深く取材したのか、または経験があるか、とにかくすごい。
「乗馬は戦い!」というので化粧が流れてるのも…確かに乗馬というのは、変な機械が売れていることからも分かるようにものすごい運動量なんですよね、お荷物背負って走っているのは馬なのに不思議ですが。
一馬さんがクラブ長の息子で美玲ちゃんがオーナーのお嬢様、そのあたりの関係がここで分かるのはいいです…ただ翼ちゃんをはじめ、ここのほかのスタッフももっと生かして欲しかったです。結構いいキャラクターがそろっていたようですし。
金髪のほうのクールな印象の女性も、結局期待していた動きはしてくれませんでしたしね。
暴れ馬、フェラーリの描写も見事です。
馬にもハンドルやアクセル…馬関係者にとっては神聖冒涜でしょうね。
一馬さんの馬中心主義はある意味見事です。男としては最高に尊敬できます。
障害の管理などでちょっと手を使うことになり、不平不満ばかりだけれど…馬が飛ぶ姿に魅了される、飛ぶ瞬間の人馬の描写の見事さももちろん素晴らしかったです。
「ホレるなよぉ」とか翼ちゃんが突っついているのも楽しいです。
それでレッスンにも夢中になってきて、「馬に全身でメッセージを伝える」「自分にはムリだと心のどこかで」と、心理的なテーマも二つどっしりあるのがやはり話のいい背骨になっています。
思い通りになかなか行かないことを、努力で克服していくところもしっかり描けており、それが全体にすごく深い説得力を与えています。
輪乗りという最も簡単な動きでも、それがとても難しい地道な努力を必要とすることで、感動があることだとも伝わってきました。
「ヤッターヤッターヤッターマン」という鼻歌は上北先生がタツノコプロ出身だと思い出して苦笑します。
翼ちゃんがからかい役…を通り越して、かなり積極的にくっつけようとしているのが面白いですね。
その言葉と、日記から恋心を自覚するのもうまいです。男のところに娘を送っている父親のおバカはここでは笑うしかないですね。
目のやり場に困る一馬さんの格好、そして翼ちゃんのかなり強引にくっつけようとする言葉に「くだらんコト」と言い切ってしまう不器用さ…まあ男としてはこれもまた魅力です。
気にしてない、と自分に言い聞かせるほど、抑えきれない感情が馬に伝わってしまって落馬事故に…乗馬の危険性も含め、彼女の弱さをすごく丁寧に描いています。やはりすごい作家です。
「おまえの悲しむ姿はたえられん」というのは本当なのでしょうね…愛情でもある…日記を見てしまうことがどれほど悪いことかも、わかっているのでしょうか。でも…人間にできることには限界がある、ということは…特にこういう成功者にはわかりにくいのでしょう。
「戦車(千車)がきたぁーっっ」という表現はその怒りの激しさがわかって苦笑さえしました。
父親の所業はあまりにひどいですが、一馬さんも…愛情だと分かっているから殴り返したりできないのでしょうか?
ただ一言「やめんなよ馬」…とことん馬中心主義ですね…
新しい指導員…名無しなのが残念です…についてももう少し人物として掘り下げて欲しかったです。前には一馬の腕を認めている言葉もありましたし、迎合しやすい人という感じです。
「すべての手綱はパパがにぎってる」という、支配されている感覚はすごくわかります。人生に全く価値がないと感じてしまいます…
翼ちゃんはとにかく二人をくっつけたい、と必死みたいですが…そこももう少し深く、といってもそれらをきっちりやっていたらページがいくらあっても足りないでしょう。
緊張と傷心が馬に伝わり、それが暴走になる…あまりにも危険なシチュエーションでした。父親がいくら怒鳴ってもどうしようもない、というのが…恋愛や人生に関して親がいかに無力か、とも感じさせます。「生き物は信用できん」といっても自分も娘も生き物なんですよね…
恐怖と絶望が、父親に支配されている感覚の絶望と重なって、一馬の声が届いて…ここで父親が「若造!」と小さく叫んでいるのも、読み返せばここで男として認めたな、と笑いが浮かびます。
自分を馬を信じる、それができれば…この飛んだ瞬間、感動と開放感が強烈に伝わってきました。この表現力はすごすぎますよ。
でもまあ…こうして飛んだら気絶ものですね。で…わざわざ密着した股間をアップに、わざわざヘルメットを脱いで抱きつく!そりゃ父親も泡吹きますよ。「つぎにそなえてはやく体勢を」とあくまで指導員なのも笑ってしまいます。
一馬さんの態度は相変わらずのようですが…すごく幸せそうな感じに、自分の壁を突き破った美玲ちゃんの成長もうかがえます。
とにかく図抜けた傑作でした。素晴らしい作家とは分かっていましたが予想以上!もっとオリジナルでも活躍して欲しいです。

ラブリー*ファミリー
 大好きな浅井くんに渡せるかなあ、と夢見ながらマフラーを編んでいる三姫ちゃん。
 彼女の家は六人家族で両親は海外、上の兄は大学で一人暮らしなので高一の二兄(竜二)、小一の未四と三人で生活している。学校も同じ学校の高等部初等部なので、未四の送り迎えなどいろいろなことでいつも兄弟が顔を出してくる。
 そんな中、浅井くんへの気持ちが兄弟にバレ、反対してあらゆる嫌がらせが始まった…

やはりすごく面白いです。
冒頭からふわっとした暖かい感じに包まれるような印象があり、すごく引き込まれました。
まず家族の紹介なのも意外です。両親や長兄が出てこないのが少し残念でしょうか。
兄のうるさい感じと弟の可愛らしい小悪魔ぶりが第一印象から伝わってきます。
学校でもこれはさぞうるさいでしょう。
ヒーローの登場が少し遅かったです。登場シーンでは特別な印象はない子ですが、話が進むにつれて出汁が出てくると読み返している今は分かっています。
すぐ真っ赤になる三姫ちゃんの表情はすごく可愛いですが、それが災難の元とは…最初は寛容に「オレと同じ血が」と言い放つ豪快な二兄が、一転して高圧的になるのはびっくりしました。
でも、「家長代理命令」とか非常に腹が立つ言い方をしてはいますが、全体にすごく暖かさとユーモアがあるので嫌な話にはならないです。
そして妨害工作の嵐が始まって…それが逆に浅井くんのよさをどんどん引き出してくるんですからたまりません。
箸の件から家族の状況を話して、それで弁当のおかずをつままれて「うまい!!」…結構極悪な男かも。
そして弟の妨害が始まっても、それでまた印象が良くなり、笑顔が見られると、その繰り返しパターンがすごく話を面白くしてくれます。
「きょう一日で深町が別人に見えてきた」と、ここの二人の表情は見ていてかなりたまらないものがありました。
いつもより豪華な弁当に友達が「餌づけ」と内心ツッコんでいるのも笑ってしまいました。
反対されていてもどんどん浅井くんに近づいている、そしてマフラーもできて、とすごくほっこりした気分が盛り上がっている…そして彼のほうからクリスマスに誘ってくれるなんて!
「ねえちゃんは」と言う言葉で、なぜこんなに反対しているのかも伝わってきます…寂しいから。
そしてうまく行きそうな気分でクリスマス、でも…誰もいない家にふっと寂しさが募る、ここの心理描写もすごく良くて、複雑な思いが伝わってきます。
今まで、もしかしたら…二兄も何度も恋のチャンスを棒に振って家族を選んでいたのかもしれません。ここで小さい姿でしか出てこない一兄も。
それで自分からクリスマスを諦める、というのも…すごく悲しくなります。
いつもの日々がどれだけ大切か分かったから、こちらを選んだ…でも悲しいには違いない、ここでこの最高のクリスマスプレゼント!
「三姫を悲しませてまでやるもんじゃねーんだよ」この一言が全てですよね…この作品が全体にすごく暖かいのは、「家長代理命令」なんてひどい言葉があるから最初は見えにくかったのですが…ひたすら愛情が基調で、権威主義的に本人の人格を無視し、意地と盲信と支配欲と嗜虐性で苦しめるようなものではないから…たとえば『野菊の墓』の、人を家族だからこそ家の財産としか思わず、世間体のため仲を裂くと決めればどんなに心を切り刻んでも平気な連中とは全く違います。
この涙がすごくきれいで…すごく深い温もりが伝わってきます。
そして浅井くんと会って、もう…最後の最後に「深町に会いたいんならオレがいけばいい」…最後まで天然でものすごくキザなことを決めてくれます。
マフラーを渡すシーンの暖かさもものすごいものがありました。キスシーンなどがないのもむしろ暖かい愛情を伝えてくれます。
ページ数も結構長いですし、この登場頻度は期待してもよさそうですね…いろいろと。
これだけ面白く温もりが伝わる作品を創れるのですから、楽しみです。

カノジョの存在
 彩美ちゃんがピアスをあけたのは、幼馴染の真人に彼女(さなえ)ができたのがきっかけ。その彼女に「ムカつく」と言ったのを非難されて、どうしようもなくピアスをしてしまった。
 それから嫌な言葉を言うたびに、ピアスの穴が痛む。さなえちゃんは会うたびに強く嫉妬してくるし、すぐムカつくと言っては怒られ、ますます痛くなる。
デビュー作がすごかったのでかなりプレッシャーがあったと思います。
前も言いましたが、僕はピアス自体に反対です。身体髪膚これ父母に受くあえて毀損せざるはこれ孝のはじめなり(『孝経』より。体、髪の毛や皮膚までみんな両親からもらったものだよ。それを自分から傷つけたりしないことが親孝行の第一歩)…そう繰り返します。
そして、ピアスの実質が何なのかをこの作品から知った今はよけいに。
それを伝えてくれたこの作品はすごく価値があると思います。というか、この作品を読むまで、僕はなぜ子供がピアスをするのか全く理解していませんでしたよ。分からない人間に諭されても伝わるはずがないです。
「ムカつく」という、あまりに簡略な言葉…その中の強い感情…それを伝えるというのも難しいことですね。
冒頭の、全身に近いアップもとても印象が強く、体中で感情を出している感じがします。その痛みが耳たぶの痛みになって増幅される、というのもすごく伝わってきます。
きっかけとなった変化…当然のような「彼女できちゃった」という言葉…想像したらぞっとしました。あの頃の僕が「彼氏できちゃった」という言葉を聞いたら、どうなっていたでしょう。まあ…幼馴染と言うのは記憶改変が入っていて、現実にはそんなに仲良くありませんでしたが。
「ムカつくとかそーゆーいいかたやめろよ」というのも、大人の説教としてよく聞く言葉です。
でも…言葉になんかできない、涙にもできない…自分の体に穴を開けるという逃げ道があるとは!その効果には恐怖心を感じました。
カノジョの嫉妬にまるで気づいていない真人くんの罪深さには笑うしかないです。
「もうそーゆーのウザイから」と、乱暴な言葉でしか心を出せない…「ムカつく」「ウザイ」というような、乱暴すぎる貧困な語彙を大人は批判します。でも…ちゃんとした言葉で表現できるような感情世界で生きてはいないのでは…昔の子供はどんな言葉と感情世界で生きていたのでしょう。歴史上、八歳九歳で見事な辞世を詠んで斬られた子も多くいますが…皆そんなものだったのでしょうか?そんな教養のない庶民の子供は?
でも「ムカつく」「ウザイ」って、本当に体の言葉ですね。
この保健の先生がすごいキャラクターです。
ピアスをおしゃれとしてやったのではなく、穴を開けたかっただけ…それが怖いと思うのは僕だけだったでしょうか?この先生がいなかったら、もしかしたら舌や唇…もっとピアスをエスカレートさせていたかもしれません。そして刺青にだって…そういうのって、そういうことから起きてしまうのでしょうか。また痛みを求めるのは、援助交際のように性をもてあそぶ行為にも通じかねません…
真人くんが話しかけて、ピアスを誉めてくれるのは精一杯の思いやりでしょうが…もし、そのピアスの意味を知っていたらどう思ったでしょう。彼を一番苦しめられる方法はそれでは、とさえ思います。
さなえちゃんの嫉妬はすごくストレートですね。彼女は心と言葉と体が分離していない?ムカつくのは…真人くんのカノジョであるということだけでなく、そのこともあるのでしょうか。
真人くんの、「ムカつく」という言葉に対する立腹も強く伝わってきます。そして、怒らせれば怒らせるほど…言葉にできない、自分の体を責めるしかない彩美ちゃんのありようも…ここでやはり空白や陰影をうまく使っています。その技術はやはり一級!
その耳の痛みに耐え切れずに、刺青屋でなく保健室があったのは本当に幸運でした。
自分の気持ちに向き合うことができないから、「ムカつく」「ウザイ」のような言葉以下の言葉やピアスなどが流行ってしまうのでしょうか。どうすれば心と体と言葉を調和させることができるのでしょう…出すのが怖い疑問でしたが、現代日本語(口語、標準語)自体がそれに不向きということは?
やっと涙になったシーンはすごくキレイです。
告白はできない、という事情は変わらなくても…自分の気持ちに向き合えただけでも全然違いますよね。
真人くんがさなえちゃんと別れたこと…そしてこの告白は、話のまとめとしては分かりますが絶対必要でもなかったと思います。
やっと好きだと言えたことで痛みは必要なくなるのはよかったですが、自分の気持ちと素直に向き合えればもう痛みは必要なくなっていたはずですから。もし…真人くんのことをきっぱりあきらめ、たとえば真人くんとさなえちゃんは別れないまま真人くんに告白してけじめをつけて次の恋を探す、という展開だったとしても問題が解決していたということは変わらないでしょう。
でもすごく甘く痛みの残る、素敵な終わり方でした。橋の太いケーブルの線と雪がまた見事な効果を出しています。
やはりとても優れた作家ですね。カラーページなのも分かります…これから大いに期待できそうです。

リトルレボリューション
これのシリーズ化も嬉しいです。
真木さんってものすごい美人ですね。
彼女が全然協力してくれないし、クラスのみんなも聞いてくれない…全く厄介な状態ですね。
相談相手がいないと言うのも辛そうです。
「あたし…ほんとにかわれたの?」という疑問が興味深いです。「変わる」という言葉って、なんだか神聖視されている気がします…自分が変わりさえすれば、何もかもががらっと変わるような。
学校生活という「外界」は、「内面」が変わったからといって瞬時に一変するものではないのでは?それはなんというか…自分と外の区別がついていない子供の発想では?
というか吉井先輩がいるのだから大丈夫じゃないですか。
いきなり肩を抱かれてスリーパーホールド、それで「やりたくないならやめりゃいいし」という言葉もいいですね。
決意を固めてから、失敗しながら一歩一歩進んでいくのはすごく勇気を起こしてくれます。
「なかよくなれるきっかけになるかもしんないし」というストレートな言葉もすごい強さです。
真木さんも本当に残ってくれて、本当に一歩ずつの前進ですね…色の文句で「どの色を使えばいいかおしえて?」というのもうまいです。
だんだんとうまくいっていく描写はすごく素敵でした。「自分からとびこんでいけば」というのも…なんというか、自分が変われば外界も変えることはできる、でもそれは一歩一歩、すごく大変なものでもある…すごいです。
吉井先輩との関係はなかなか進展しませんね。
うまくいっていると思ってもみんな、早く帰りたがって不平不満が出たりするのもリアルですね。本当に人を使うというのは難しいです…仕事っていくらでもあるものですからね。
「文化祭成功させるほうが大事だから」という言葉に真木さんが応えるのはカッコよかったですが、それでペンキをひっくり返してえらいことになってしまった…ここの緊迫感は強烈でした。
それで上級生を怒らせてしまい良ちゃんの特攻、この強烈な熱さは明日賀先生ならではです。
でもそれまで真木さんもすごく頑張っていましたよね。
そして吉井先輩のお姫さま抱っこ!それで額だけじゃなく鼻血まで、という色気のなさが良ちゃんらしいです。
これでやっとクラスが一体になった、というのもすごく心地いいです…
次回は文化祭でしょうか?とにかく楽しみです。
明日賀先生も実力は非常に高いのに、なんだかんだいってあまり実力を出し切る機会がなかった作家です。このシリーズはその力を存分に楽しめるいい機会ですよ。期待しています!

あたしたちのスピードで
 ななかちゃんも中学生になり、まわりのみんなはブラジャーを着けているけど自分は胸がないことに戸惑いと焦りを感じている。
 おさななじみのつばさに相談しても怒られるし、サッカーにも入れてもらえない。女子はサッカーをやらないからつまらない。
 そんなとき、隣のクラスの塚山さんがつばさに告白するらしい…

今回は独特の艶がすごく強くて、まあネタがブラジャーとかでなくてもすごくドキドキします。非常にアップが多く、男女含めて唇を厚めに彩っていること、髪にすごく力を入れているのが感じられます。
僕の中学時代にも、耳にブラジャー話がちょっと入ってきました。多分、知らん振りしていながら耳ダンボだったのでしょうね、当時は僕は全く興味ない、と自分にも嘘をついていました。
この相談は…つばさくん、災難ですね。切れるのも分かります。
男女どちらからもサッカーに入れない、というのが不満なのもよく伝わってきます。というかこの作品、中学一年のときの空気がそのまま伝わってきてたまらない気持ちになります。
姉もなんというか面白い形で動いてます。というか派手…派手な美貌は塚山さんもですが。
ぱっと笑顔になるのもすごく魅力的ですね。というか…こういうときの「つきあってない」は信用しちゃダメですけどね。
「なによやらしい!」という言葉もすごく素直でいいです。わけのわからない感情がすごく出てますね。
つばさが…他の女の子とつきあうのが辛いという嫉妬がそのまま出ず、「もっとつばさがかわってっちゃう」と、変化を恐れる気持ちのほうが強いのもすごくリアルで分かります。
かわらないままがよかった…というのもあまりによくわかります、僕は半ば意図的に自分の時間を止めていましたし。
お姉さんの、ぬいぐるみに例えた言葉はすごく鋭くていいですね。背が伸びた、という小さな変化も見てくれたのも嬉しいです。
いくら時間を止めようとしても、体が勝手に成長するのを抑えられないというのは悲しいことですが…見なければならない現実ですね。
このお姉さんが高校からだった、というのも…というかななかちゃんもそれを見ていたはずでは?
ぱっとブラジャーを脱ぎ捨てる背中のシーンはうまくエロを消して生命感だけを出しています。
この告白、そしてつばさくんの気持ちはなんだかほっこりしました。でこピンで別れてから振り向いて告白するまでの流れもすごくうまいです。
どんなペースで始まっていくか…これからの二人を見守っていきたくなります。
しかし、本当にこれほど実力があるのに本誌進出ができないって、どうなっているのでしょうね。とりあえず次回作も楽しみにしています。

ゆきんこウォーズ
 花ちゃんが一番雪の積もった朝、そりで遊んでいると男の子の落し物を見つけ、声をかけたら相手が気絶した…自分が熊の毛皮をかぶっているからと気づいて助けたら、東京からの転校生。
 おてあらい王子と読んでしまった御手洗王子(みたらい おうし)くんはなかなか雪国に馴染もうとしない。というか雪の下の川から御手洗くんを助けてびしょぬれになった花ちゃんが、ぱっと近所の家に上がって彼の前で堂々と服を脱いで乾かし始めるし…
 そんな中、花ちゃんと仲のいい大輔が御手洗くんといきなりケンカし、それで怒ってしまって帰る途中崖から落ちて…

やはりすごくパワーがあります。男の子のまっすぐな部分がしっかり描かれていたのが嬉しいですね…こういう部分はいまどきの少年漫画では逆に見られないです。
このソリでの雪遊びは楽しそうです。雪に縁がない千葉人にはとにかくうらやましいです。
いきなりリアル熊にはびっくりしました。ソリを使って運ぶのは…合理的ですが靴をなくしそうです。
大輔くんも最初から出張っていますね。花ちゃんとの仲のよさがよくわかります。
「おてあらい王子くん!」と豪快にかましてくれるのも嬉しくなります。
過激な親睦会は笑ってしまいました。東京人は雪を見たらはしゃぐと思いますが…まあ山の手の人たち(古)は違うのでしょうね。
「ケダモノどもが」というのはちょっとひどすぎるかも…それまでの彼の生活が目に見えるようです。
雪の下に川がある、という雪国ならではの危険も興味深いです。
近所の人が気軽に助けてくれるのも、そこで簡単に服を脱いでしまうのも田舎ならではの濃厚な人間関係を感じさせます…昔の僕にとっては家が留守だったとき、隣の家でトイレを借りるのも勇気が必要だったものです。
というか男の子の前で堂々と脱いでしまうのがすごいですね。全く意識していないと完全に色気はないです。
「くだらなくてもみんなでやると楽しい」という言葉は…僕は「人間は群れ動物だからな」と皮肉ってしまいます。
「王子くんもいっしょならもっと楽しいと思うから」にドギマギするのも良く伝わってきます。
大輔くんの嫉妬、そしてケンカ…これがこの作品で一番楽しかったです!「気があうなオレもだ」という台詞はある意味痺れましたよ。花ちゃんも余計なことしないでとことんやらせたほうがよかったのに!男の子は拳で仲良くなるものですから(いつの時代のマンガだ)。
「だれがかばってくれって」というのもわかります。男としてはこれは情けないですよ。
「バカじゃねぇの?」という言葉も、男としてのプライドを傷付けられて口に出てしまったのでしょうね。
崖から落ちたら動けない、というのは雪国の危険性もよくわかってきます。照明弾とホイッスルが必要なのでは?
「友だちなんだろ?」にはしびれました。そして大輔くんの、お互い素直になれない関係も…王子くんと大輔くんの友情のほうがむしろ楽しみかもしれません。
抱きとめられてドキドキしてしまい、また雪合戦というのも何かと面白いです。
この三人は当分この調子なのだろうな、とすごく楽しい気分になりました。

教室のあたし
シリーズ化も嬉しいですし、内容もものすごいです。前回以上の勇気と気迫!
なんとか森原さんをクラスの環に入れようとしているりんちゃん、苦労していますね。
読み返してみると遠野さんが最初から出ており、ここではおとなしくて好印象です。
桃加ちゃんにまず反感を感じさせる印象操作もうまい。
翌日の盗み騒ぎの強い緊迫感にはすごく引き込まれました。着替えシーンは別にサービスではなく色気を排除していましたが、なぜか下着姿よりシャツの襟元からなんともいえない色香が薫ってきました。
「あんなもんじまん気に」といったら「ぜんぶあんたが」、「もう一度」といったら「りんちゃんが」と、魔女裁判じみた雰囲気になってしまう…読み返してみて改めて強い恐怖を感じます。
「ビンボーなんでしょ?」と口に出していってしまうのはあまりにも無神経と言うか…というかりんちゃんも無茶言いますね。
ここで隠れて真犯人を…もしかして、先生が教室を見に来たのはりんちゃんたちを迎えに着ただけでなく、犯人を突き止めるためでもあったのでは?
遠野さんが犯人だった、まず理由を聞くのも…犯罪に理由も何もない、というゼロ・トレランスじゃこの問題は解決できませんでした。少なくともここまで、全員に深く自分自身…人間の闇と向かい合わせることはできなかったし、遠野さんも勇気を学ぶことはできなかったでしょう。
「いけないことってわかってるのに」というのは…依存症ですね。というか人の悪いことの大半は依存症の心理がどこかにあるのでしょう…胸が重くなります。
ここでは、遠野さんがまだ責任転嫁がある…それをじっくりと時間をかけて罪と直面させていく先生の厳しさもすごいですよ。
受験のことしか考えていない、というのは悲しくなります。逆に受験のプレッシャーが強すぎるからこんなことをするのに…そして、それが結局親子の問題でもある、「お母さんが」という言葉は母親の失望を思いやっての言葉でもある…僕にはこの時点でどうしていいかわからなくなってしまいました。
全部自分で返す、と償いのステップをしっかり踏ませる先生の厳しさがすごいです。逆に自分で考えさせるのが彼女にとってプラスでもある…もしここで黙って許してしまったら、遠野さん自身…もし盗みをやめていたとしても、受験のプレッシャーを相対化することはできないままで、より深く病的な状態になっていた恐れが強いです。
母親のプレッシャーに怯える遠野さんの姿には胸が痛いです。だからこそ、次の日の遠野さんの勇気…そして子の直後母親に告げていたことの勇気がすごいと思えます。
ここでの桃加ちゃんの言葉に「イジメと同じで気分悪い」というのもわかりますね。そして先生が、あえて「おまえらで決めろよ」とやるのは…こんなことになる、と分かっていたと思うとあまりの勇気に呆然とします。
ここからの…責め合いの残酷さには「人間なんてみんな地獄に落ちちまえ」と叫ぶしか僕にはできませんでした。
多数決もこういう問題では不適当です。そのことも容赦なく出てきますね。
あくまで責め抜こうとしている桃加ちゃんの態度もすごく怖い気がします。徹底的に人格を否定して追い詰めて…その結果を考えていないのも怖いですね。
そして「こんな中で」と、シャープペンをすぐ出せない理由も…いかに人間集団が、この雰囲気になると恐ろしいものになるかがひしひしと伝わってきます。
皆が些細な罪でもあげつらい、人のせいにし…こうして全体が崩壊していく…これを描ききってしまう高上先生の勇気には息もできません。
りんちゃんの言葉が一番正しいことをついていますね。
昨日、遠野さんが母親に話していたとは…それもどれほどの勇気だったか。それを先生が知っているのも、電話で確認したのでしょうか?
遠野さんにも、まだ…罪と向き合うレベルが浅かった、まだ責任転嫁があった…警察に連れて行くよりこちらのほうがずっと厳しいと思います。
そしてクラスのみんな、人間というのがどんなに恐ろしい生き物か痛感して…それをさせてしまう先生の勇気と、もっと深い部分での人間への信頼がすごいです。
なぜ人を許すのか…許さなければこういうことになってしまうから。人をさばくな(マタイ7-1)、罪なき者のみこの女を打て(ヨハネ8-7)というのは…自分は正しい、という立場から人を責めることを許せば、その傲慢が自分自身を腐らせておぞましいことになるから…
それだけにこのラストの暖かさ、森原さんの気遣い…温かい笑顔がすごく嬉しいです。
読者それぞれがすごくショックを感じ、いろいろと考えさせられたと思います。僕自身も、もはや償うことすらできない自分の罪の重みに押しつぶされそうな思いがあります。
なんという作品でしょう…次もこれ以上のレベルだとしたら、それはどんな作品なのでしょう。
そしてこれだけすごい作家が出られない本誌って、意味があるのでしょうか。

若おかみは小学生!
なかよし版オリジナルストーリーというのも贅沢な話です。
あれから頑張っていますね。このゆかたの塔は無理すぎまが、子供はそれをやってしまうものです。
リトルリーグの合宿というのもいい稼ぎになりますね。
夏帆ちゃんの精悍な美しさもすごく印象的です。女子がエースというのもリトルリーグならではですね…野球もサッカーも、女子がプレイできる場がもっとあればいいのですが。なんで甲子園に対抗して東京ドームで女子高校野球大会がないのやら。
「まえのエースがいなくなって」という言葉もさりげないですが重いです。
幽霊二人が里帰り、というのも苦笑します。
そしてもう一人の男の子…
球場での夏帆さんの態度の悪さ、もうさっさとエースを交代させたほうがいいのでは?
そして「優…無理だよ…」という涙もすごく気になります。おおうち先生の引き込む力を令丈先生もよくわかっているな、と嬉しくなりますよ。
やっぱり優斗くんが幽霊だった…なれてる、と言いながら引いているのが正直です。いきなり「あんたの体かしてくれる?」というのもびっくりさせます。
夏帆さんに変化球を教えたいから、というのも変な話ですね。
このライバル関係って、男女でなくても通用しそうな話です。
仕事も一応しっかりできているようですね。
そのついでに客に親身になれるのも…おかみさんとしては心配でもあるでしょうが、信用しているようです。
おっこちゃんがボールとグローブを借りてきて、って一朝一夕でできることじゃないですよね。まあ「やってみんとわからへんやろ」というのもそうですが。
幽霊達で野球をやっているのって、これって…もしかしたら、部屋で一人でドタバタやっているように他人からは見えてしまうのか、またはどこにもいないように見えるのか…余計なことですが。
わざわざ見張っているおっこちゃんもすごい。「優斗くんの変化球見たくない?」という言葉、そして投球フォームの鮮やかさはさすがです。ずっと料理とサッカーを描いていたのが出ていますね。
すぐ優斗くんだとわかって、そのまま会話になるのも素敵でした。
やっと出せた激しい感情、というかこれを…墓前ででも葬式のときにでも叫んでいれば大丈夫だったのでは?
一切恋愛感情がないのもいいですね。必要ないです。
優斗くんが一瞬だけ夏帆ちゃんに姿を見せて成仏するのもすごく素敵な描き方でした。
そしてすぐに本誌にも登場するのはしっかり印象をつけてくれます。
この作品は基本的に単行本書き下ろしですが、こうして増刊や本誌でも顔を見れば安心できます。少しページ数は多すぎてほかを圧迫していた気もしますが、まあそれはいつものことですし…増刊が増えたかわりと思えば…
とにかくこの作品自体が素晴らしい作品だということは確かですよ。

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