なかよし2006年秋ラブリー感想

懸念していた以上にシリーズが多すぎて、読みきり枠がほとんどないような感じがします。
異常にボリュームがない気がするのです。
今回は新人が二人とも個人的に大当たりでしたから、もっと活躍できる枠がほしいんですよ。
もちろん今シリーズ連載している若手も大好きなので複雑ですが…

あと、わかってはいてもゴーストハントの再録も大きく損をした気になります。
昔の、何本だか思い出したくもない人気連載の第一回の再録特集のPTSD発作が起きてしまうぐらいに。
無理だったのでしょうか、「サイレント・クリスマス」のような原作共々の書き下ろしは…。

オレンジ・プラネット(フクシマハルカ)美オトコギライ(水上航)ロリポップ番外編(菊田みちよ)花火を見た日(栗沢じゅん)鬼いちゃんといっしょ(春瀬サク)ベス・ポジ(水沢友希)プリキュア(上北ふたご/藤堂いづみ)小川とゆかいな斉藤たち(茶匡)若おかみは小学生!(おおうちえいこ/令丈ヒロ子)私立ヤバスギ学園(恵月ひまわり)ぴよっこガーデン(猫部ねこ)杏仁小娘(川村美香)きららプリンセス(小鷹ナヲ/田中利花)魔法のおとなり(水無月真)プティの日記(明日賀じゅん)虹色パレット(ゆみみ)ラブパズル(高上優里子)Ready OK!(葉山清加)ダーリンはマフィアンセ(美麻りん)あっぷるポンタン(木村千花)恋色センチメンタル(あおいみつ)ハニー*ブラッド(青月まどか)

オレンジ・プラネット
二人に見守られている、という頼もしさをよく描いてくれています。太郎ちゃんは頼りないけど熱くて、栄介はそっけないけど大人の目線もある、好対照ですね。
冒頭の美人が誰かはすぐ見当がつきました。男女逆だと、特に女子の服が壊れそうです。
それ自体はちょっとした小ネタですが読者をひきつけ、それがきっかけで先輩が太郎ちゃんに告白、というのがメインになるとはなかなかうまい。
おさななじみだから協力を頼まれる、というのも泥沼が多いパターンなので楽しみです。
フェロモン屋はこうしていたんですか…まあここまで軽ければ誰も本気にはしないでしょう。
デートと思ったら、これは傷つきますよね…でもって尾行…軽く蹴りたくなります。
ユキちゃん先輩が寄りかかるのは大胆でドキドキしました。
この星座を「見守る」という関係に解釈するのはうまいです。
尾行がばれたのは気まずいです…太郎ちゃんが「るいのお望みどおり」と切れた気持ちはよくわかります。
「橘とデートしたいからって」ってしっ、声が高い…鮒が安い、ここは学校ですよ?
その拍子でこんな大事故…これって一生の傷になりますよね…激しいいじめのきっかけになっても不思議ではありませんよ。
どうしようもないという現実からなんとかするのはうまいです。
それで結局仲がいい栄介とるいちゃんを見つめる太郎ちゃんの視線も切ないです。
カップル誕生喫茶というのも面白いです。
ユキちゃん先輩が今度は本気で告白して
後夜祭もなんだか切なくなる情景です。
太郎ちゃんが一人でじっとしているのも、僕にはその気持ちがわかるのですごく切なくなります。
るいちゃんが、自分がしたことが悪かったとわかるのはいいのですが…
最後のじゃれあいは実に楽しいです。

美オトコギライ
お久しぶりです!やっぱり水上先生の読みきりは最高です。
「身のほど知らずの恋はしない」じゃなくて「最低男に恋はしない」じゃ…と一言で言えちゃいますよね。
というか、恋自体できなくなっているようですが。そんなに美形じゃない男の子と恋をすることもないようですが。
この競売は爆笑!えらいこと考える友達もいたものです。
それでこれ…何度読み返しても鮮やかな導入。
あまりのことに気絶して、目が覚めたら…でもこの変形膝枕、かなり本人には苦しいのでは?
「かっこいい男の人がこわく…て」といっても普通の男の人も怖いのでは。
千葉くんの説明と説得も実に楽しい、頭もいいんですね。
胸にお札を差し入れるのはちょっとやりすぎかもしれませんが、女の子がくらあっとする気持ちがよく伝わってきます。
ファンの攻撃は…すごい圧迫感。千葉くんの助けで、手に安心するというのも素敵な描写です。もうこの年代になれば、もう男の子じゃなく男という面が強くなっていて、精神の生長が早い子は人を支え、ぬくもりを与えることもできる…彼女が目を閉ざしていただけで。
同じ浴衣でからかわれて逃げてしまう気持ちもすごく伝わってきます。
だからこそ、「じゃあオレがいってやるよ」という言葉のすばらしさもわかりますよ。
馬鹿にしていた他の男の子も雰囲気が変わった、と評価してくれるのは嬉しかったです。
夏祭りデートの楽しさ自体もすごくよく伝わってきました。
僕にとってこういうのは外から半泣きで眺めるものでしたが…それも自分が素直でないのが悪いから?いや、こういうことを考えると意味もなく泣いてしまうだけです。
時間が有限だと悟って、それで呼び止めることができないのもわかります。
ここで堺先輩が出てきて、「おぼえてないんだこの人 人を傷つけたことも」と呪縛が解ける心の動きは見事でした。それも早坂くんがいたからこそですが。
暴力と彼が助けに来てくれたことはもうついでといってもいいぐらいです。
キスして「わかるまでオレが何度でもいってやるよ」もすごくじーんとする言葉です。
「千葉くんの肩越しにゆれる祭りのあかりがあまりにきれいで涙が出た」というモノローグもすごく素敵です!
落ちのユーモアも素敵ですね…本当にいい男は女の子を成長させる、逆も同様でしょうね…というか男女抜きにいい人間…
いやもう堪能しました。本当にすばらしい。

秋だ!デートだ!ロリポップ
いいネタがたくさんで実に楽しかったです。
冒頭から乙女すぎるニナちゃんと、乙女心がまるでわからないゼロの馬鹿がよくわかります。
サンフォーのこれはお約束ですね。
七八は見ていて恥ずかしくなります。
ロッカの子供の面が出てくるのも素敵でした。
初花&ゴウは結構好きなカップルなので嬉しいサービスでしたね。
ボーイズラブはまずいでしょう…まあいろいろ今更ですが。それこそヤオイ本を描く必要がない作品ですし。

花火を見た日
 結城くんに自転車でひかれそうになったカレンちゃん、でも大吾くんが助け起こしてくれたからラッキー!しかも日曜に遊園地にも誘われるし。
 花火を楽しみにして新しい靴をはいてきたけど、いつも結城くんが強引にひっぱって大吾くんと全然仲良くなれない…邪魔がどんどん露骨になって、とうとう足も靴ずれしてしまう。
 そのとき、戻ってきた大吾くんは彼女と手をつないでいた…靴も捨てて、裸足で川原に逃げていたら大吾くんが追ってきて、花火も上げてくれた。

すみません、前歴は知らないので…でもすごく素敵な作品でした。
微妙に違和感を感じる、でも感情描写がすごくうまいのはわかります。
男子二人の対照がすごくよく出ていますね。
「一人ダメになったんだ」と、何の気もなしに誘っていると読み返してみればわかります…大吾くんの善悪は結構気になるポイントでしたから。
新しい靴もいい伏線です。女の子ってそういうところで頑張る生き物なんですね。
妄想しているのを「キモッ」は苦笑します。それはまあ…わかりますが。
美男美女グループで浮いている、という感覚もよく伝わってきます。
結城くんがガンガン強引に連れまわすのはわかっていても見ていて楽しいです。
スプーンにかぶりつくのはなんだかきゃあっと体のどこかで小さな爆発がありました。
靴ずれを優しく手当てするところは不器用な思いの強さが伝わってきて、結城くんの立場になると胸が痛くなりました。
大吾くんに彼女がいるという展開は予想通りでしたが、大吾くんは…本当にわかっていなかったようで。というか佐渡さんも、結構危機感があったのかも。
こっちサイドを想像するのも楽しいです。
靴を投げ捨てて泣きじゃくる思いもなんだかわかります…そして花火というのはもうすごいですね。
手にキスするのもすごくドキドキします。
これからどんな形で出てくるのか、楽しみにしています。

鬼いちゃんといっしょ
タイトルが技ありですし、扉もかわいらしいです。
監視から逃れようとするのをいきなり包丁、という過激な冒頭がすごい。
「洗面所を使う時間いつもより三分長かったぞ」とかの細かなチェックはほとんどホラーです。
それが変だ、というまともな感覚があるだけましですよね…それが普通だと思うようならまずいです。
ひびの入ったストラップもいいキーアイテムですね。
携帯と思ったら…メイド喫茶でのお兄ちゃんでまず大爆笑。すごい。
キス、と思ったら虫でとんでもないことを言ってしまって誤解されるのはかなり強引というか…
その虫も妨害だったとは…怒るのもわかります。
晴夜くんが駆けつけてくれて、それでひびの入ったストラップの回想からの話の展開は実にうまい。
結局キスはおあずけ、というのは笑うだけです。
もう…どうしようもないですね。すごく楽しい作品でした。

ベス・ポジ
珍しく楽しさ優先の話でしたね。
序盤での色々なシーンの積み重ねはさすがです。
もう好きという気持ちははっきりあるけれど…あ、このバスケシーンはすばらしいです。
それに「あたしのベスト・ポジション」という言葉を重ねるのもうまいです。
真希ちゃんの表情とかは読み返すとすごい演技ですね。それで応援宣言、というのも真希ちゃんの作戦通りなんですから…
見つめる言い訳に虫を使うところなんて絶妙です。僕には見つめる言い訳なんて考える余裕はありませんでした。
友達以上恋人未満の心地よさはくすぐったいぐらい伝わってきます。
でも…家族という言葉に痛みを感じる、ここもうまいですね。
遊園地デートが決まっても協力宣言してしまって、お化け屋敷で微妙に雰囲気が変わり、それに嫉妬を感じるところ…これも真希ちゃんの演技だと思うと頭抱えます。
何も動かなかった尚くんの一言は効果的でした。
そして背中を押して笑顔で手を振る真希ちゃんに、初読時にはまさかとおもったけどすごい!と感動さえしました。
怖がって目をつぶるのを利用してのキスもうまいです。
それどころじゃない二人、というのは見ていて転がりたくなりました。
真希ちゃんと尚くんの関係はついでですが、なんだか気分がよくなります。

ふたりはプリキュアSplash☆Star
美学、ねえ…
なんでも好きでこだわりがないのにいらいらしてしまう、という思いにちょっといらいらするのもわかります。
でも本棚を見ると、ソフトボールが大好きなのは伝わりますよ。
水漏れの無料点検にシタターレが来ているのは笑えました。そして本人の前でシタターレの悪口を言ってしまうのも。
聞こうとして栗が尻に刺さって悲鳴というのも間抜けで面白いです。
結局盗み聞きは意味がなく、それでバトルになる…こういう会話の楽しさがあるのはいいです。
プリキュアの変身シーンにいちゃもんをつけるのも大胆ですね。
「これだけはあたしのこだわりなのっ!!」と、こだわりという今回のテーマをうまく使ったのはうまいです。
負けるぐらいなら自分から、というのもちゃんと美学がありましたね。君の美学に乾杯。

小川とゆかいな斉藤たち
扉のファッションが妙に可愛いです。
「気づいたときには全ての作業が終了していた」「ハブにされたんだな」…悲惨。
クレープはその場じゃなくて前日に作るのですか?
器用でできるから便利、でもできるからって調子こかせるとまずい…なんというか、客観的に見ると何をしたいのかわからなくなります。
目的は何でしょう?クレープを作ること?それとも小川さんを潰すこと?
どちらもやろうとしてめちゃくちゃになっているのでは?
自分が楽をしてクレープをさっさと作って早く帰るためには小川さんをのせてサポートに徹すれば一番早いはずです。
マヨネーズを入れて生地と時間を無駄にするのはバカバカしいのでは。というかここで小川さんが逃げてしまったら文化祭も台無しですが。もちろんそれも小川さんに責任転嫁するのでしょうが。
腐っている、というのを本気にしてしまったのは…というか先生は?保健室に連絡する必要があるのでは、というか生徒だけ、監督なしの調理自体が問題では。
ミキサーが壊れていて生地というのはきついですね。
ケンカばかりで全然はかどっていないのは頭を抱えたくなります。不器用三人組でしたか…
「役立たずでごめん…」となるのは、こいつらも人間なんだなと見当違いなことを思ってしまいます。
一人でやっていたらぼろぼろに泣いてなにもできなくなる…というのが、何度そんなことがあったかを思うと泣き叫んで全てを破壊したくなります。
手伝ってくれる人たちがいたら、それは幸せですよね。
失敗したものを食べたら腐っていた…はずのマヨネーズ、って匂いでわからないものでしょうか?
ひっぱってきて腱鞘炎のおそろしさを体験させてやる、というのは大賛成。
ミキサーがみつからなかったら無理でしょうね。
で…本当に逃亡していたらどうしたでしょう。
ドアを開けた瞬間引っ張り込まれた成田さん…気の毒に。
悪いのは他のクラスメートも含めて全員なんですがね。
まあ、楽しい文化祭になりそうでよかったです。
あ、本誌にもまた出てくるのですか?本誌連載?楽しみです。

若おかみは小学生!
なるほど、全体としてはこういうシリーズですか…大人の、それも伝統的な厳しさを強調した前回とは違いますね。
いきなりコミックスというのは「若おかみ」だけでしょうか、それとも読みきりが?近年のおおうち先生の読みきりは傑作ぞろいなので楽しみです。
おつかい程度、できることからしっかりと育てられているようですね。
外国の子だからうまく話せない、コミュニケーションできないというのも厄介な問題です。将来は海外のお客様を迎えることもありえますから、語学だけでなく相手の宗教・文化タブーまで理解することが必要になりそうですね。
メアリちゃんの不安定さに心配するおっこの、よその客の問題でも放っておけないのは僕は長所だと思いますが、本来は許されないことですよね…その葛藤も心配です。
自分に何ができ、何ができないかを理解しているだけ同世代の子供の99.9%、二十歳の90%より上だと思いますけどね。
ウリ坊は真月にかなわない、というコンプレックスでゆがむことを心配してですか…確かに悪い方向に育ちかねない芽ですからね。
あ、「よその旅館のお客さんだよ」ってわかってはいるんですね。
いろいろな形で日本を楽しませようとする真月ちゃんの思いやりは確かに正しいのですが…
読み返してみると、はるとくんの態度が全てだとわかっていますけどかなりひどいような。
はるとくんはちゃんと心配しているのに…
おばあちゃんがお祭りに出してくれたのも優しいですね。本来は客が皆出かけている時こそ忙しいはずですが。まあ、祭りに参加して地域の皆に馴染んでおくことも必要ですし。
とにかく笑顔のおっこのまっすぐさも好感が持てます。
で、この織姫彦星のマスコットの件を見て、真月ちゃんはまだ真相に気がつかないのでしょうか…
星より「なにかあったらうちの責任になるのよ」というのも正しいことは正しいです。
真月ちゃんが単に通訳になってしまったのはちょっと情けない気もします。
みんなでわいわいはるとくんがどこにいるのか探すのも楽しいです。
高台でやっと二人が会って、言葉にならないところを天の川の効果で心を開く…キスもなしですが、お互いの心の通い合いはよく伝わります。
真月ちゃんがまっすぐおっこちゃんを認めるところもますます好感が持てます。

私立ヤバスギ学園
ネビュラチェーンとか相変わらずまずいネタが多いです。
殿下=総帥ネタもお約束です。主人公サービスタイムという開き直りもすごい。
サービスシーンは嬉しいといえば嬉しいですが…

ぴよっこ・ガーデン
カラスの着ぐるみに交代したら捕まってお見合い、となんかものすごい展開ですね。
いきなり美形同士になってしまった二番目のお見合いは力が抜けました。
庭で将来を語るところなんて、幼稚園児に見えないんですが…
思い切り振り回されたように酔いました。

杏仁小娘
楽しかったので終わるのは残念です。
恋心が料理にだだ漏れになってしまうのは笑うほかありません。それを凌くんが味見かまかないで食べなかったのでしょうか?
いきなり手を握って、何かと思ったらというパターンもやはりいいです。
笑顔で入ってきた結衣ちゃんとアッコちゃんがいきなりすごい迫力になるのは大笑いです。
「だから杏仁ちゃんも協力してねっ」でさらに圧力が…こういうのができるのはさすがです。
心を動かす魔法…しかしそう考えると、この一族の料理ってどんなふうに使われてきたのでしょうか。悪用したら媚薬にも洗脳にもなりますね。
皇帝の影であった者もいて、杏仁ちゃんたちはそれを嫌って山奥に隠れていた…とか。
倒れて抱きとめられて、「おれはおまえがっ」…転がるほかないです。
二人背中合わせで心臓の音をかみしめるところはさりげなく素敵です。
恋の桃マンも楽しみなネタですが…
二人同時の告白で、心が動かされて…一人できていたらアウトでしたね。
女子二人がくっついてしまった落ちは爆笑。
やっと告白したのはほっとしました。あ〜くすぐったかった…
次回作がどんな作品かも楽しみです。

きららプリンセス
二人とも元気ですね。
バルドーもお久しぶりです。無理に登場したとしか思えませんが。
例の時計はゴミじゃなかった…ここのドタバタはちょっとディズニーっぽくて楽しいです。
ゴミ袋を開けるとは、自分は貧民層といっているようなものなんですが…単に「ガストンはゴミをあさった」と噂を流されるほうが彼にとってはきついはずです。
力づくとなるとレイにとっては男の見せ所ですね。
ティアラの宝石を抜こうとする高貴さにレイが思わず抱きしめる…それで「まだ?」「もうちょっと」は飛び回りました。
あの時計がベルへのプレゼントだった、それで…野獣の反応は面白いです。気難しいというか子供というか…愛することの難しさに頭を抱えます。
宝石を取り返そう、ということになって正面からじゃなく舞姫として潜入するのはサービスとしては嬉しいです。
やっと野獣が心を開き、二人の心が通い合うシーンはディズニーそのものの楽しさが伝わってきます。
さて次は…楽しみです。かなりの長篇になりそうですね。

魔法のおとなり
毛玉…可愛いじゃないですか。け〜だまいぬ〜。
悪魔の血をなめたらどうなるのでしょう?
魔法の危険性を強調するのはリアリティのある話です。
「おまえまでまきこまれて守りきれなかったらどーすんだ」という現実主義は僕は正しいと思うのですが…
「サイテー」の一言、その影にある…悪魔と契約者の関係を強調されたくない…水面下で爆発しそうな何かがたまっているのがわかって、次回が楽しみです。
生き返らせた…うわ、それは…
危険はわかっていてやった、というのが子供ですね。悪魔に子供がいるとしたらそれほど恐ろしいこともないです。
「呼びもどす魂のかわりに命を一つさしだす」というのが次回の伏線にならなければいいのですが。
契約の強調にいらいらするのはちょっとしたカルチャーギャップですね。西洋では「契約は絶対」が全ての源です、日本の源が「和をもって尊しとなせ」であるように。
この死神と死霊の迫力はさすがです。
それだけにトイの登場はかっこよかったです!
ちゃんと由乃ちゃんをメルの死という現実に向き合わせるのもよかったです。
これも全部、単に「サイテー」を取り消させるためだとは。
自然に抱き合ってしまうのも、妙に体の柔らかさが伝わってきてドキドキします。
由乃ちゃんとタクトくんの別れは少し切ないです。
さて、最終回がどうなるのか…

プティの日記
この無能感はいやというほど知っているから直視できないほどでした。
才能がない仲間がいるのはそれなりに心強いでしょうね。
変な石を集めるのが才能か、と一瞬期待を持たせ…たら、これは辛いですね。
「なんの才能もない妖精なんているかっ」という言葉が、妖精に人間という言葉を入れたように感じて怖くもあります。才能を信じてしまうのも、千人に一人以外の成功者以外はそのうち「才能を信じる」のが「現実の自分を見ないための逃避」になってしまい、目覚めたときには「現実の自分は職歴がないフリーター」というあまりにも残酷なことになりますから…特にこれから、日本社会が老いたフリーター層を見捨てて餓死させることを選ぶとしたら…
ティンクのところにいこうとしたら、リリルも悩みを抱えていて…
どうしていいかわからないときに雑記がばらばらになってしまい、それが二人を救うことになるなんて…
これを読まれて恥ずかしい、という気持ちはよくわかります。それが才能だったというのは思いがけない逆転です。
悩んだことや失敗、恥さえプラスになるというのは涙が出てきました。
今回で終わりではなく、次に…楽しみですね。

虹色パレット
 噂か陰口ばかりの毎日、つまらない…そんな雅ちゃんがふと、絵ばかり描いていて女子のグループにも入らない木花さんが気になった。彼女といつも一緒にいる国本颯くんも、特にその双子の兄の昴くんは優しくて女子にも人気なのに。
 雅ちゃんも国本兄が好きなんだけど、そのことは絶対いえない…
 ある日、たまたま蹴った空き缶が木花さんにぶつかったのがきっかけで彼女や颯くん、そして昴くんとも仲良くなってきて…この人たちはちがう、本当に仲がいいんだ…
 現代の子供たちの嘘に満ちた人間関係を冷徹に暴きつつ、熱く本当の世界もしっかり描く期待のシリーズ。

少し遅れましたが連載おめでとうございます!
今までの作品がちゃんと積み重なって、すごい作品になってきていますね。
うわさや陰口ばかり…世界がそれしかないからつまらないのでは?
他にも色々な世界はあると思いますが…
木花さんの態度はなんだか精神年齢が幼いようにも見えます。雰囲気が全然違いますね。
今楽しく話していても、本人が離れた瞬間陰口に変わる、というのはもう背筋が寒くなります。
木花さんのずれた言葉は見ていてちょっとびくびくします。雅ちゃんの戸惑いがなんだかわかる…といっても、中学校の頃の僕なら喜んでいたでしょうが。
「自分の心の露出好きだから」というのは、今の僕には想像できない…あまりにも邪悪なものばかりですから。
二人がいっしょなのを、つきあってるじゃなくなかよしと解釈するのに微妙な違和感があります。
ひとりぼっちがいやだから、嫌いだけれどくっついてしまう…見ていて辛いですね、これ。
国本兄弟の家業は意外というか…昴くんの八方美人もこれから何かと楽しみです。
「まえはひとりぼっちが多かったけど」と、さりげなくすごく辛いことを明るく…強いですね。
砂のケーキというのも、考えてみるとあんなに楽しかったのに何歳頃からできなくなるのでしょうか?なぜ今やってはいけないのでしょうか?
イチゴと写メールもいい鍵です。
陰口ばかりいっているのは…残念ながらそれも人間の一部ですよね。
写メールについて昴くんに見せたのが、自分が知らないうちに仲良くなっていたことへの嫉妬があった…というのはわかりますけど…見ていて危険な冷たい怒りが沸いてきます。
それからの「ぜんぶやだ」という気持ちもよく伝わってきます。多分、恐ろしいほど多くの読者にとって僕なんかよりよっぽど…
ほんとうの友達…自分が誰かのほんとうの友達になろうとしているか、とちょっと思いますが…
つい昴くんに「あたしひなこちゃんと友だちになりたかったのに」と素直な想いが出てしまうのは少しびっくりしました。
やはり昔いじめられていましたか…わかります。
そして木花さんが、うわ…水彩バケツ、しかもピンクが光の速さで減っていく…あ〜あ。
痛快に思ってはいけないんでしょうね、人間の悲しさを思うべきでしょうか。
雅ちゃんに木花さんが悪口を言っていた、というのは頭が真っ白になります。なんというか…『地獄篇』も『1984』さえも可愛く見えるような地獄を見たような気がするんですが。
こんな友だちが…いや、僕の場合はいたかもしれないのに心を開かなかっただけかもしれない…と思うと涙が出てきます。
どんなシリーズになるか楽しみですね。
こういうのが出るのが「なかよし」作家陣の本当のすごさだと思います。

ラブパズル
今回ふと気がついたんですが、服と体の線の柔らかさ、暖かさがすごくよく伝わってきます。
前回すごく魅力的だった仁美ちゃんがどんな、と楽しみにしていましたが、いきなり冒頭からこのシーンでびっくりしました。
自分のシャンプーの香りにときめくというのはすごく色っぽいです。
あっちこっちに気持ちが飛ぶ蝶みたいな感じの、中にあるものを先生はちゃんと見ていたというのが読み返すと素敵です。
伝説の背景に事故死…悲劇という伏線も次回が楽しみです。
「おなじにおいするのな」というのは実際妙にエロい言葉です。
料理のシーンまで連れ子同士の再婚で血のつながりがない、という肝心なことを言っていないのがまた…背徳的というかなんというか…
小さい頃の思い出で、このカメラマンは性犯罪者でしょうか?
いつまでも守ることはできない…それは仕方ないです、どちらも自分の人生を…でも血のつながりがない、というのは微妙ですよね。
県外の大学、というのも、彼は自分の想いを抑えられなくなってなのかも、と思うとまたドキドキしますね。そう思うとベッドに運んだときの自制はかなりすごいかも。
こうして泣くのは、仁美ちゃんは自分の想いを知っているのでしょうか…。
連絡黒板の撤去…子供の心がわかっていないですね…反対する気持ちはよくわかります。
ドアを開けたら芹澤先生がいた、というのはちょっとびっくりしました。
この映像を録ったのは誰でしょうか。
映像に結婚という言葉があって、それが…あ、普通に「兄妹じゃ結婚なんてできねえんだぜ」など普通に会話している、ということは犯罪者じゃない?でも怪しい気はします。
二人の想いが自然に通い合う、すごく心の深いところから暖かくなる描写がすばらしいです。
で、あのカメラマンは芹澤先生?
そして次回、最終回は芹澤先生の話?幽霊は、旧校舎の取り壊しは…

Ready OK!
 昔チアリーディング部だったマナちゃんは、いつも菅原くんを見ると全力で逃げてしまう。
 練習中にバランスを崩し、大会直前のスタメンだった菅原くんに大怪我をさせてしまったから…部も翌日には辞めてしまった。
 だからもうやりたくなんかないのに、優勝すれば一ヶ月学食食べ放題につられてチアを無理矢理やる羽目に。
 どうしても情熱が燃え上がりそうだけど、でもやはり罪悪感が…でも彼が「引き受けた以上はちゃんとやれって!」といってくれたから、少しでも頑張る!
 疲れて倒れている彼女を保健室に運んでくれた彼はもう腕は完治しているというけれど、じゃあなんでバスケをやらないのだろう?
 罪悪感で本番は隠れてしまったけれど、とうとうやはり自分にできることをやろうと飛び出して…
 情熱がひしひしと伝わってくる名作。

圧倒的なパワーはそのままでほっとしました。
話しかけられると全力で逃げてしまう関係、というのもなんだか面白いです。
この事故は…なんというか、チアリーディングなどの宿命かもしれません。ちゃんと周囲に保護マットを敷いていなかったのが悪いですよ。
でも…やめるしかなかったでしょうね。しかし、誰か引き止めなかったのでしょうか、こうすることが慣例になってしまったら…やめたことのほうが迷惑になった可能性もあります。
中学のとき、一年のときにやった応援団を強引に三年の部活壮行会で押しつけられた経験があるので無理にチアに決定されるのはわかる気がします。
菅原くんの気分を悪くさせる、と素直に言ってしまえばよかったかも…いえるようならやめて逃げることなんてしませんか。
全部が拒否に感じられてしまうというのもなんかわかります。
ポンポンを持つと楽しくなって、それで喜ぶのを抑えてしまう…ここはちょっとした技ありでした。
菅原くんの思い切ったページ半分アップもパワーを感じます。
ちゃんとやれ…今思うと、他のメッセージを伝えようとしなかった菅原くんも悪いのでは?彼女がいつも全力逃亡するといっても手紙という手もあったでしょうに。
がんばりすぎで倒れるとは…僕は本当に倒れるまで運動したことがあるでしょうか…
今度の連休で倒れるまでの運動に挑戦してみてもいいかもしれません、体育の日ですし。
お姫様抱っこはすごく素敵なシーンでした。右腕が完治していたことも知らなかったとは…
わだかまりはないといっているのに
「おれはあの日のことで〜」…読み返してみると誤解をあおるようなことを言うな、としかいいようがないです。
自分に応援する資格がない、と思って島雲尾もわかります。
バスケシーンはかなり華やかなので、そちらをじっくり描いてほしい気もします。
ついに飛び出しての応援開始は強烈でした。画面から飛び出してくるような圧力と迫力!
そしてプレイの華やかさもすばらしいです。
二人そろっての入部届、そして強烈なダンクと最後まで迫力で押し切ってくれました。
これからもこの熱さを楽しみにしています。

ダーリンはマフィアンセ
冒頭からカッコイイです。少し雰囲気が変わって適度に硬い感じが出ていますね。
「エリカさがれ!」って男の子みたいな言葉を…本当に誘拐だったらこの状況ではとにかく意表をついて逃げるかアラームを鳴らして時間を稼ぐかです。
Ciaoはまずいのでは…それを思うと爆笑。
いきなりマフィア…僕には「ゴッドファーザー」のダンディなエグゼクティブビジネスマンのイメージが強いのでかなり違和感がありますがね。
いきなりバイクで暴走…この三年ズもいい度胸していますね。まあ暴力的な印象をつけるのはいいですよ。
いきなり発砲というのもかなりすごいです。それを「エアガンだ」というのも…
「強いヤツがルールなんだよ」「そんなこというヤツはな…ホントは強くもなんともない!!」という会話はなんとなくカッコイイです。
素手で戦っている分にはいいんですね…さらに「一切暴力を使わず、非暴力不服従を貫け」と命じてもよかったのでは?
またいきなりさらわれてブランドを着せられ、ランド貸切…これはこれですごすぎます。
それで見直したか、と思ったら従業員を殺そうとしている…ようにしか見えないのはわかる気もしますが、マフィアという世界では危険を排除するのは当然ですよね…よく見たらさりげなく目の下に刺青がありますし。
ま、自分でやるのは彼が体内に爆弾を隠していたら、と思うと危険なのですが。誰かに拷問を任せるべきでした。
あ、貸切にしたのも…群衆の中の、自爆も無辜を巻き込むこともなんとも思わない暗殺者は止めようがないから…
銃や部下を使うな、というのも…安全な日常の世界と危険な世界の見境をつけろ、といえばよかったのですが。
いきなりさらわれてからの展開の迫力はすばらしいです。
あ、デザートイーグル?当たったら腕が吹っ飛んでいても…
「わたしはぜったい負けない!」という迫力、そして全部素手で本当に片づけてしまったのも…とにかくカッコイイです。
次にどんな作品が来るか楽しみですね。

あっぷるポンタン
額をさわられたらそれは…エノっちも罪な男です。
協力を強引に頼まれて断れない、というパターンはある意味不思議でしたが、こうして丁寧に気持ちを描写されると理解はできます。
共感してしまうから断れない、とは。
泥棒みたいに隙をうかがってさりげなく入れる、というのは見ていて楽しいです。
結局なんとか断れて、二人で赤くなって励ましあって…面白い生き物ですね。
おもいきりハートの嵐を放出しても全然わかってもらえない…まあこれは笑うほかないです。

恋色センチメンタル
 告白しよう、としたらが転校すると…もう告白なんかしない、と意地を張ってしまって動けない。
 ハムコ(公子)、エビと呼び合うきっかけは同じ班になっていきなりハムコ呼ばわりされてケンカになり、なんだか気が合ったから。そのことを思い出し、なぜ初めからハムコと呼んだのか、と聞く彼に、食べ物どうしだから?と逃げてしまう。
 そして最後の日、彼が告白されるのを目撃して邪魔してしまい、「告白なんて意味ない」とまで言ってしまって…

最初から一目ぼれかも。すごく暖かい、好感の持てるタッチです。
告白しようと思ったら転校…それも今はメールやネットがある、といっても海外…昔の国内の転校と今の海外が似たような感じかもしれません。
先生の個性的なキャラ、紙を握りつぶす手など色々と先が楽しみです。
怒ってどうしていいかわからなくなって告白しない、と叫んでしまうのも見ている分には楽しいです。
ハムコちゃんとエビの普段の関係を、もう少し前のほうで丁寧に描いてほしかったという気も少ししますが、「ハムコが読みたがってた本も〜」「おれコイツが泣いてるところ見たことねーもん」でなんとなくわかります。
わらってさよならしよう、というのも…逆に、どうすればエゴじゃないんだろう、と考えると間違うこともあるんですよね。
びっくりしたら目玉が飛び出たり楽しいところもあり、はたまた押し倒して密着と色気もあり…かなり多彩な武器がありますね。
この回想から「なんでだと思う?」…半分告白では…ここのドキドキも強く伝わってきます。
返事を聞こうとしているエビが赤くなっていたり、ボケた返事に吹き出す前に一瞬失望したりと彼の気持ちもしっかり描いているのもいいです。
告白を立ち聞きしてしまい…この告白した子はちょっと可哀想かも。声だけでハムコだとわかり、注意が全部そっちに行ってしまうんですから…返事など聞かなくてもわかってしまいます。
つい、自分が告白できないから悪口の形で思いが出てしまう…とまれ、と自分に言い聞かせても…この思いは強く伝わってきました。
さっきの子とすれ違っての対照、そして教室の…彼がいない教室を、彼の姿を思い出す…この一瞬は胸が痛くて死ぬかと思いました!
彼女がいない学校に行く意味が、彼女がいないのに朝起きる意味が…うううう。
学校のあちらこちらの情景を見せるのがまたすごい。
想いがあふれ出して後ろから飛びついて…想いが一杯に伝わってきて、たまらなかったです。
エビの素直な「おれもハムコが大っ好きだーっ!!!」という叫びもすごく好感が持てます。
すごくしっかり思いを伝える、実力がはっきりわかる素敵な作品でした。
これからがすごく楽しみです。初心を忘れず、変わることを恐れず、辛くてもめげずに一歩一歩最善を尽くしてください。

ハニー*ブラッド
 吸血鬼のクオーター、樹里ちゃんは男子の人気者で、毎日血には不自由していない…幸い吸われた人が吸血鬼になることもない。
 でも、やはり一度飲みたいのは、極上のご馳走とされる美少年の血…そう、蓮くんのような。ただ、彼は彼女を蚊呼ばわりして全然吸わせてくれない。
 ある日、樹里ちゃんが虫歯になって牙を抜かれ、その間血は吸えずトマトジュースで代用するしかないけれど、元からトマトは嫌いで…
 血を吸うのを我慢すれば蓮くんは優しい。でも理性も体力ももたない…

画面から浮き出てくるような迫力と輝き、明るさにまずひきつけられました。目のパワーがすごいです。
まあでも…今度邦訳されるメアリジャニス・デヴィッドスン〈Undead〉シリーズの設定の吸血鬼じゃなくてよかったですね…色々と。
この男の子たちもどこまでが可愛いからで、どこまでが吸血鬼フェロモンにあてられているのやら。
そして「蚊」呼ばわりがすごく楽しくなりました!
美形だと血もおいしい、というのは何かずるい気もします…その美少年の美しさを色々描写して、首筋に目が行くのは妙に明るいエロさがあってなんだか好きです。
近づくきっかけの虫歯も面白いネタでした。
このすごく色っぽい感じがするお姉さんも素敵なキャラです。
そして歯を抜くのにわざわざウオーターポンププライヤーを…普通のペンチより強力です。
血がなくては栄養が足りない…確かに血液は栄養豊富ですが。
トマトジュースが替わりになるのはよかったですね。〈Undead〉シリーズじゃトマトジュースはおろか輸血用血液さえ替わりになりませんから。
倒れかかって支えられるのが抱き合うに近く、そこから血に魅かれていくところは吸血鬼の性的な面を意識の下からうまく表現していますね。
彼の優しさも素敵です。普通の女の子なら普通に近づける…吸血鬼じゃない自分を意識させるのもなんか上手いです。
トマトを抜いて食べてしまうところがキスみたいに見えるのもうまい。
必死でトマトジュースを飲もうとした噴出してしまったのも面白いシーンでした。
本当にほしいのは…というのもうまいテーマです。性よりも愛…
首筋の傷に見えるものを見て理性が吹っ飛んでしまうのも逆にドキドキする描写でした。
貧血で、それで牙を折る宣言まで…この子供っぽくも感じるほど激しい思いの爆発はガンガン伝わってきてたまりませんでした。
みんなから血を吸うのを嫉妬していた、というのも吸血鬼の性的な面を思わせ…というか、〈Undead〉を邦訳前にもう読んでいてそういう設定かと誤解していたとか?だったら爆笑ですが。
お返しという時点でもう〈Undead〉になってますけど…まあいいですね。
毎日だと貧血で倒れる、という落ちも、全体の楽しさもところどころのセクシーさもまっすぐな気持ちと明るさもすごく素敵です。
これからどんな作品が出てくるか、びっくり箱みたいにドキドキします。楽しみ!

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